インデックスファンドのベンチマーク、配当込、配当除くで実際の運用成績は異なるか?

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インデックスファンドのベンチマークとなる指数には、配当込、配当除く(プライス)、さらに、配当込の場合でも、その課税を考慮しないグロスと、課税を考慮したネットの3種類が存在します。

参考記事各アセットクラスのインデックスファンドのベンチマーク(配当有無、配当込の場合グロス、ネット)、及びその騰落率をまとめました。

*国内株式の場合、配当が出ても、ファンドに配当金が入る時点では課税されませんので、配当含む・除くの2種類だけです。(実際のTOPIXでは課税後の指数も算出してます)

*海外の場合、円換算レートの問題かと思いますが、同じ指数でも騰落率が異なるファンドも存在します。

当然、ベンチマークの騰落率は、

配当込(グロス) > 配当込(ネット) > 配当除く

となります。

ファンドによりどれをベンチマークとするかは様々ですが、それが実際のファンドの運用結果に影響を与えるのでしょうか?

代表的ないくつかのインデックスファンドで調べてみました。

ベンチマークが配当込、配当除くで運用成績が異なるか?

国内株式(TOPIX)

各ファンドのベンチマーク(配当込、配当除く)

TOPIXをベンチマークとする下表のファンドで比較、調査します。

2017.10末時点でのベンチマークの6カ月騰落率も記載します。(たわらやeMAXIS Slimを含める為6カ月としました)

ベンチ
マーク
ファンド ベンチマーク
6カ月騰落率
配当込 たわらノーロードTOPIX 16.43%
<購入・換金手数料なし>
ニッセイTOPIXインデックス
16.4%
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド  16.4%
日本株式インデックスe 16.43%
配当除く iFree TOPIXインデックス 15.3%
eMAXIS Slim国内株式インデックス 15.29%
eMAXIS TOPIXインデックス 15.29%
SMT TOPIXインデックス 15.29%
Funds-i TOPIX 15.3%
日興インデックスファンドTOPIX 15.29%

このように、配当込、配当除くの2種類あり、それぞれのベンチマーク騰落率は一致します。

実際のファンドの騰落率は?

実際のファンドの6カ月騰落率を、それぞれの実質コスト(/2)に対してプロットします。

青丸が配当込赤丸が配当除くをベンチマークとしているファンドです。

図中、茶色の点線は配当込ベンチマーク騰落率の値(16.43%)です。配当除くベンチマーク騰落率は15.29%ですので、このグラフ範囲のずっと下になります。

TOPIXインデックスファンド

ファンドの騰落率は実質コストにより決まっているだけで、ベンチマークの配当込、除くの差は認められません。

そして、実質コストが0の時、配当込ベンチマークの値と一致します。

より詳細なファンド間の比較は↓の記事を参照して下さい。
参考記事[2017年10月版 国内株式(TOPIX)インデックスファンド] 実質コスト(信託報酬+α)は騰落率に反映されているか?(ETF含む)

先進国株式 (MSCI Kokusai)

各ファンドのベンチマーク(配当込、配当除く)

MSCI Kokusaiをベンチマークとする下表のファンドで比較、調査します。

2017.10末時点でのベンチマークの6カ月騰落率も記載します。(eMAXIS Slimを含める為6カ月としました)

先進国株式は、<購入・換金手数料なし>ニッセイが配当込ネットをベンチマークとしていますので3種類のベンチマークが存在します。

ベンチ
マーク
ファンド ベンチマーク
6カ月騰落率
配当込
グロス
たわらノーロード先進国株式 10.98%
外国株式インデックスe 11.16%
Funds-i外国株式 11.0%
三井住友・DC外国株式インデックスファンドS  —
配当込
ネット
<購入・換金手数料なし>
ニッセイ外国株式
10.7% 
配当除く iFree外国株式インデックス 9.6% 
eMAXIS Slim先進国株式 9.58%
eMAXIS先進国株式 9.58%
SMTグローバル株式 9.75%
日興インデックスファンド海外株式 9.58%

*同じベンチマークでも若干騰落率が異なっている場合がありますが(インデックスeやSMTなど)、これは円換算レートの違いと推測。

実際のファンドの騰落率は?

実際のファンドの6カ月騰落率を、それぞれの実質コスト(/2)に対してプロットします。

青丸が配当込(グロス)緑丸が配当込(ネット)赤丸が配当除くをベンチマークとしているファンドです。

図中、茶色の点線は配当込(グロス)ベンチマーク騰落率(10.98%)。緑色の点線は配当込(ネット)ベンチマーク騰落率(10.7%)。配当除くは9.58%でグラフの下方範囲外となります。

*配当込(ネット)はニッセイのみで、その月次レポートには小数点第1位までしか記載されていませんので、実際は10.65~10.74%の中にある事になります

先進国株式インデックスファンド

先進国株式のファンド騰落率についても、配当込(ネット・グロス)、配当除くのベンチマークの差は見えていません。

そして実質コストが0の時、ファンド騰落率は約10.86%となり、これから真のベンチマークは配当込グロスとネットの中間にあると推測されます。

実際のファンドでは配当に対して課税されますので、ベンチマークとしてはネットが本来正しい筈なのですが、MSCIが出すネットの値がどこまで正確か(各投資国の税率を正確に反映しているか)、運用会社の方もよく分からないとおっしゃっていました。

より詳細なファンド間の比較は↓の記事を参照して下さい。
参考記事[2017年10月版 先進国株式インデックスファンド] 実質コスト(信託報酬+α)は騰落率に反映されているか?

新興国株式 (MSCI エマージング・マーケット・インデックス)

各ファンドのベンチマーク(配当込、配当除く)

MSCIエマージング・マーケット・インデックスをベンチマークとする下表のファンドで比較、調査します。

2017.10末時点でのベンチマークの6カ月騰落率も記載します。(eMAXIS Slimは含まれませんが、TOPIX、先進国株式と合わせて6カ月としました)

新興国株式の場合、配当込(グロス)と配当除くのみで、配当込(ネット)はありません。

*今回の調査には含まれませんが、2017年10月に設定された<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式がネットをベンチマークとしているかもしれません。

ベンチマーク ファンド ベンチマーク
6カ月騰落率
配当込
グロス
たわらノーロード新興国株式 17.77%
三井住友・DC新興国株式 17.8%
Funds-i新興国株式 17.8%
配当除く eMAXIS Slim新興国株式
eMAXIS新興国株式 15.78%
三菱UFJ DC新興国株式
SMT新興国株式 15.78%
日興インデックスファンド
海外新興国
15.78%

実際のファンドの騰落率は?

実際のファンドの6カ月騰落率を、それぞれの実質コスト(/2)に対してプロットします。

青丸が配当込(グロス)赤丸が配当除くをベンチマークとしているファンドです。

図中、茶色の点線は配当込(グロス)ベンチマーク騰落率(17.77%)。配当除くは15.78%ですので、このグラフの下側範囲外になります。

新興国株式インデックスファンド

三井住友・DCの大幅な乖離はおいといて、その他の新興国株式のファンド騰落率についても、配当込(グロス)、配当除くのベンチマークの差は見えていません。

eMAXIS Slimを含むより詳細なファンド間の比較は↓の記事を参照して下さい。
参考記事[2017年10月版 新興国株式インデックスファンド] 実質コスト(信託報酬+α)は騰落率に反映されているか? eMAXIS Slim 新興国株式は?

まとめ & 最後に

以上、ベンチマークを配当込(グロス・ネット)、配当除くとしているファンドについて、実際の運用結果に違いがあるか確認しました。

TOPIX、先進国株式、新興国株式について、ファンド騰落率にベンチマークの配当込・除くによる差は認められませんでした。

ファンドを選ぶ際、そのベンチマークが配当込・除くになっているかは、特に気にしなくても問題ないでしょう。

(勿論、ファンドの選択はご自身の判断・責任で行ってください)

但し、なぜ、実際のファンドでは配当があるにもかかわらず配当除くをベンチマークとするのか、ファンドの運用成績をベンチマークより良く見せたいためだとすれば、そんな姑息な事はやめるべきです。

そして、配当込でもネット・グロスと二つあるのも統一してもらいたいものです。

本サイトでは度々指摘していますが、このようにベンチマークの値が異なる以上、運用報告書に記載されているベンチマークとの乖離の値を信じてはいけません。

真の乖離を知るには、他のファンドと、そのコストを考慮した上で比較する必要があります。

各インデックスファンドのベンチマーク、及び信託報酬・実質コスト等を↓の記事にまとめてあります。

インデックスファンド・コスト比較
インデックスファンドといっても、同じ指数との連動を目指す類似のファンドが複数の会社から多く販売されています。ここでは、比較的コスト(信託報酬...

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