ファンド比較、運用状況、決算

【新興国債券インデックスファンドの評価】2018年人気(資金流出入額)ランキング、運用成績の比較。

投稿日:2018年8月17日 更新日:

主にJPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス・エマージング・マーケッツ・グローバル・ダイバーシファイド(*)との連動を目指す新興国債券インデックスファンドについて、純資産総額、資金流出入額、運用成績(騰落率、ベンチマークとの乖離)を調査します。

[最終更新日:2018.8.17]2018年7月末日時点の情報に更新

*ディバーシファイドと呼ぶ場合もあります。
*本文中ではGBI-EMと略して表記する場合があります。

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尚、為替ヘッジ有のファンドも(騰落率以外は)評価しますが、
eMAXISFunds-iのベンチマークはJPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス、
SMTは、ブルームバーグ・バークレイズ・US・エマージング・ソブリン・マキシマム・レイティング・インベストメント・グレイド・インデックスとなっています。

JPモルガンGBI-EMダイバーシファイドって何? 新興国ってどこの国?っていう方は下記の記事をご覧ください。
参考記事【外国債券インデックスファンド】各インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国? 

また、新興国債券の代表的なインデックスとして二つの指数があります。詳細は下記記事をご覧ください。
参考記事新興国債券インデックスファンドの二つのベンチマーク(GBI-EM、EMBI+)

先ず、各ファンドの純資産総額、及び、月次資金流出入額から人気のファンドを調べます。

さらに、各ファンドにより実質コスト(信託報酬+α)は異なりますが、それがちゃんとファンド騰落率に反映されているか、そしてベンチマークとの乖離(トラッキングエラー)を確認します。

*本記事は2018年7月末日時点の情報に基づき記載しています。

 

比較した新興国債券インデックスファンド、その信託報酬・実質コスト・純資産総額

比較したファンド、及び、その信託報酬・実質コスト、設定日、2018年7月末日時点の純資産総額を下表にまとめます。(信託報酬の低い順に並べてあります)

*DC専用ファンドは参考値扱い。(表中グレーの行のファンド)

ファンド 信託報酬
(実質コスト)
設定日 純資産総額(億円)
為替ヘッジなし
iFree 新興国債券インデックス 0.2376%
(0.452%)
2016/9/8 19.1
(日興)インデックスファンド海外新興国(エマージング)債券(1年決算型) 0.5616%
(1.050%)
2008/4/1 38.7
三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド 0.5616%
(0.690%)
2010/10/29 51.8
SMT新興国債券インデックス・オープン 0.648%
(0.767%)
2008/12/15 64.6
eMAXIS 新興国債券インデックス 0.648%
(0.765%)
2010/9/13 59.4
野村インデックスファンド・新興国債券 0.648%
(0.771%)
2010/11/26 8.7
為替ヘッジあり
SMT米ドル建新興国債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり) 0.648%
(0.764%)
2013/12/27 3.8
eMAXIS 新興国債券インデックス(為替ヘッジあり) 0.648%
(0.989%)
2016/7/1 4.0
野村インデックスファンド・新興国債券・為替ヘッジ型 0.648%
(0.672%)
2010/11/26 25.1

*参考データとして比較する三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンドは、SBI証券、松井証券イオン銀行個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っています。

低コスト・インデックスファンド・シリーズの中で唯一、新興国債券クラスに参入しているiFree 新興国債券インデックスが、信託報酬では断トツの1位です。信託報酬以外のコストが若干高くなっているものの、実質コストでみても1位となっています。

純資産総額は、設定が古いSMTeMAXISが大きくなっていますが、iFreeも設定から2年で19億円ですので、この資産クラスとしては十分売れていると言って良いでしょう。

野村インデックスファンド[Funds-i]は為替ヘッジ有に人気があるようです。

楽天証券iDeCoでも取扱っている、(日興)インデックスファンド海外新興国(エマージング)債券(1年決算型)は、信託報酬以外のコストがかなり高く、実質コストでは1%を超えています。

最新の信託報酬・実質コスト等は下記記事を参照して下さい。


資金流出入額 [新興国債券インデックスファンド 人気ランキング]

直近3カ月(2018年5~7月)の月次資金流出入額合計(*)、及び2018年の累計(1~7月の7カ月間の合計)を見てみます。

直近3カ月の資金流出入額の大きい順にならべてあります。

どのファンドが多く購入されているかの人気ランキングになりますが、純資産が増える事は、それだけ安定した運用にもつながりますし、繰上償還のリスクも減ります。

ただの人気ランキングとしてではなく、ファンド選択の重要な指標の一つとしてみて下さい。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出。
例えば、3月5日の日次資金流出入額は
(3月5日の純資産総額) - (3月4日の純資産総額) x (日次騰落率 + 1)で計算し、
これを1カ月分足して月次資金流出入額としています。

*為替ヘッジ有無を合わせてランキングにしています。

新興国債券インデックスファンド 資金流出入額
直近3カ月(2018年5~7月) 2018年累計
順位 ファンド (億円) 順位 (億円)
1 SMT新興国債券インデックス・オープン 3.2 2 5.9
2 iFree 新興国債券インデックス 2.4 1 7.0
3 eMAXIS 新興国債券インデックス 2.4 6 0.8
4 (日興)インデックスファンド海外新興国(エマージング)債券(1年決算型) 2.3 3 5.3
5 eMAXIS 新興国債券インデックス(為替ヘッジあり) 0.5 4 1.4
6 野村インデックスファンド・新興国債券 0.4 5 1.1
7 SMT米ドル建新興国債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり) 0.1 7 0.2
8 野村インデックスファンド・新興国債券・為替ヘッジ型 -0.2 8 -0.5
参考 三菱UFJ DC新興国債券インデックスファンド 6.9 参考 11.1

直近3カ月で1位となったのがSMT新興国債券インデックス・オープン

2018年累計での1位は、信託報酬最安値のiFree 新興国債券インデックスです。

当然ですが、新興国債券クラスの資金流入額は総じて大きくありません。

 

リターンの比較。実質コスト(信託報酬+α)が騰落率に反映されているか? ベンチマークとの乖離(トラッキングエラー)は?

2018年7月末時点の各ファンドの騰落率を見てみます。(為替ヘッジ無のみ)

*騰落率は各ファンドの基準価額から「しんたろう」が独自に計算した結果です。
*実質コストに対する騰落率を見ていきますが、期中に信託報酬の変更があったファンドは、その期間に応じて按分した実質コストを用います。

騰落率とコストの関係は、理想的には(配当・利息課税を適切に考慮した)インデックス騰落率から決まる傾き、切片の直線になります。ただし、新興国債券の場合、利息源泉徴収税率(*1)を適切に考慮したインデックス騰落率はわかりません(*2)

(*1)新興国債券では、下記引用記事によると利息に対する源泉徴収税率は概算で平均5%との事。
引用K-ZONE money : 投信フォーカス 取り戻せない「海外源泉徴収税」の実態を知る - 注目の投信 - 投資信託

(*2)各社のベンチマーク騰落率は一致していますが、このベンチマークは利息源泉徴収税を考慮していないグロスと思われます。(Funds-iの運用報告書にベンチマークは利金課税は考慮ていないとの記載あり)

 

(注)グラフ中のファンド名称は略称で記載しています。日興AMの「インデックスファンド海外新興国(エマージング)債券(1年決算型)」は"日興DC"と記載。

 

3カ月・1年騰落率

3カ月、及び1年間の騰落率を実質コストに対してプロットします。

新興国債券インデックスファンド

 

新興国債券インデックスファンド

図中、茶色の点線がベンチマーク(グロス)騰落率。グレーの点線は傾き=-(1+真のインデックス騰落率)、切片=真のインデックス騰落率の直線です。ここで、真のインデックス騰落率とは、利息源泉徴収税を適切に考慮したインデックスと定義し、その正確な値はわかりませんので、多くのファンドが乖離がないであろうとの仮定の下、管理人の主観で決めています。

この線から外れたファンドは乖離していると判断します。

そして、このグレーの点線で実質コストが0の点(Y切片)がベンチマーク騰落率と異なりますが、この差が利息源泉徴収税によるものと推測されます。

さて、本題の各ファンドの(利息課税を適切に考慮した)インデックスとの乖離ですが、

3カ月で見ると、SMTFunds-iが大きくプラス側に乖離、1年で見るとSMTだけが乖離しています。

iFreeeMAXIS三菱UFJ DC日興DCの4本は、乖離が殆ど無く、そのコストに応じた騰落率となっています。

*三菱UFJ DCとeMAXISは同じマザーファンドで運用。

勿論、最も騰落率が高いのは、信託報酬・実質コストが最も低いiFree 新興国債券インデックスです。(実際の騰落率トップはSMTですが、これは乖離によるものと判断し除外)

 

まとめ & おすすめファンド

以上、新興国債券インデックスファンドについて、純資産総額、資金流出入額、騰落率、さらにベンチマークとの乖離を評価しました。

純資産総額、資金流入額ともにトップとなったのがSMT新興国債券インデックス・オープン

信託報酬最安値のiFree 新興国債券インデックスは、設定が新しい事もあり純資産総額は未だ大きくありませんが、順調に資産を伸ばしています。

 

新興国債券インデックスのおすすめファンド

本サイトが選ぶ現時点でのおすすめファンドは、

信託報酬の圧倒的な低さ、資金流入も増えており、そして、乖離が少ない安定した運用となっている、

iFree 新興国債券インデックス

*「おすすめ」というのは必ず利益が出るという意味ではありません。他の類似ファンドに比べ、同等以上の成績を残すであろうと管理人の主観・推測で選んだものです。最終的なファンドの選択はご自身の判断で行ってください。

iFree 新興国債券インデックスは下記の金融機関で取扱っています。(2018.8時点)

販売会社 SBI証券楽天証券 マネックス証券カブドットコム証券松井証券岡三オンライン証券GMOクリック証券 など

尚、新興国債券インデックスファンドはつみたてNISAでは購入できません。つみたてNISAで新興国債券に投資したい場合はバランスファンドを購入する事になります。

また、個人型確定拠出年金(iDeCo)iFree 新興国債券インデックスを取扱っているのは、マネックス証券 iDeCoです。

 

 

 

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