ファンド紹介・解説

【インデックスファンド評価・解説】eMAXIS Slim新興国株式インデックス。

投稿日:2018年8月8日 更新日:

新興国の株式に投資するインデックスファンドeMAXIS Slim 新興国株式インデックスについて解説します。

スポンサーリンク

*本記事は2018年8月8日時点の情報に基づき記載しています。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの基本情報

eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)シリーズは「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」をコンセプトとした三菱UFJ国際投信が運用するインデックスファンドで、「他社類似ファンドの運用コストに注意を払い、機動的に信託報酬を引き下げることによって、今も、そしてこれからも業界最低水準を目指し続ける」と公表しています。実際、設定から既に数回の信託報酬引下げを行い、常に最低水準の座を維持しています。

今回解説するのは、新興国の株式に投資するeMAXIS Slim 新興国株式インデックス

先ず、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの基本情報をまとめます。

運用会社 三菱UFJ国際投信
設定日 2017年7月31日
運用形態 インデックスファンド
投資形態 ファミリーファンド
ベンチマーク MSCI エマージング・マーケット・インデックス(配当除く)
購入時手数料
信託財産留保額
信託報酬(税込) 0.20412% (*1)
実質コスト 0.389%(*1)
純資産総額 79.20億円(2018.8.8時点)
(マザーファンド) 純資産総額 497億円(2017.5.12時点)
分配金実績
つみたてNISA 対象商品
SBI証券ポイント還元年率 0.05%
楽天証券ポイント還元年率 0.048%

(*1)信託報酬は2018.7.25の引下げ後の値。実質コストも改定後の信託報酬で計算。

 

投資対象

ベンチマークMSCI エマージング・マーケット・インデックス[除く配当]で、新興国の株式に投資します。

*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[配当込]の2種類ありますが、[除く配当]だからといって(過去において)運用成績が劣るという事はありません。詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事インデックスファンドのベンチマーク、配当込、配当除くで実際の運用成績は異なるか?

ただ、運用報告書などに記載されているベンチマークとの乖離を見る時は注意して下さい。ベンチマークが配当を含んでいませんので、通常はファンドの方が騰落率が高くなります。
参考記事【インデックスファンド】運用報告書でのベンチマークとの乖離の見方、乖離0だから単純に素晴らしいファンドとは言えません。

 

投資国

投資する国、比率は下図のようになります。

eMAXIS Slim新興国株式インデックス

画像引用:eMAXIS Slim新興国株式 マンスリーレポート(2018/6)

1位がケイマン諸島となっていますが、これは事実上中国企業で、中国の占める割合が全体の約28%となります。

2位が韓国の15%、3位 台湾12%と続きます。

詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事【外国株式インデックスファンド】各インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国? 

 

投資銘柄

投資している銘柄は合計909、組入上位15位は下表のようになります。eMAXIS Slim新興国株式インデックス

画像引用:eMAXIS Slim新興国株式 マンスリーレポート(2018/6)

投資国1位の中国から6銘柄、韓国、台湾、インドから2銘柄、その他、南アフリカ、香港、ブラジルの企業が含まれています。

 

手数料(信託報酬、実質コストなど)

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの最大の魅力は、何と言っても信託報酬の低さ。

新興国株式インデックスファンドとしては、最低水準の0.20412%(税込)となっています。

実質コスト0.389%(税込)

勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。

 

受益者還元型信託報酬

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、下表のように純資産総額に応じて信託報酬率が変わる受益者還元型信託報酬を採用しています。

純資産総額 信託報酬(税込)
500億円未満の部分 0.20412%
500億円以上1,000億円未満の部分 0.19872%
1,000億円以上の部分 0.19332%

 

他社 新興国株式インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較

MSCI エマージング・マーケット・インデックスをベンチマークとする他社のインデックスファンドと比較してみます。

(低コスト)新興国株式インデックスファンドの信託報酬・実質コスト比較
ファンド 信託報酬
実質コスト
eMAXIS Slim
新興国株式インデックス
0.20412%
0.389%
<購入・換金手数料なし>
ニッセイ
新興国株式インデックス
0.20412%
(決算前)
i-SMT
新興国株式インデックス
0.3456%
(0.548%)(*)
たわらノーロード
新興国株式
0.3672%
0.593%
三菱UFJ
つみたて
新興国株式
0.3672%
(決算前)
Smart-i
新興国株式インデックス
0.3672%
(決算前)

*i-SMTの実質コストは、信託報酬以外のコストがSMTと同一と仮定した推定値。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの信託報酬は、<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスと同率で最安値、

実質コストでは(ニッセイが決算前で不明の為)eMAXIS Slim 新興国株式インデックスが最も低くなっています。(但し実質コストは毎年変動します。)

コストで選ぶならeMAXIS Slim 新興国株式インデックスと言って良いでしょう。

 

信託報酬の変更履歴

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、業界最低水準の信託報酬を目指し続けるというコンセプト通り、既に設定から複数回の信託報酬引下げを行っています。

eMAXIS Slim新興国株式インデックスの信託報酬変更履歴
引下げ日 信託報酬(税込) 備考
2017/7/31
 0.36720% 新規設定
2017/11/10 0.36612% ニッセイ新興国株式の引下げに対抗
2017/12/13 0.20520% EXE-iつみたて新興国株式に対抗
2018/7/25 0.20412% ニッセイ新興国株式の引下げに対抗

2017/12/13に行った大幅な信託報酬引下げは、ベンチマークが異なるEXE-i つみたて新興国株式ファンドに対抗したものです。新興国株式という大きな括りの中であれば、ベンチマークが異なっていても「他社類似ファンド」とみなし、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、それにも対抗し、信託報酬最低水準を目指すという事になります。

 

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの運用状況

資金流出入額 & 純資産総額 (人気は?)

月次資金流出入額純資産総額から、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスの売れ行き・人気を見てみます。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値になります。

eMAXIS Slim新興国株式インデックス

設定以後、概ね毎月4~8億円と安定した資金流入が続いています。

そして純資産総額も設定から僅か1年で75億を超えました。

今、最も売れている新興国株式インデックスファンドと言って良いでしょう。

 

運用状況は?

インデックスファンドでは、ベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。

*ベンチマークは同じMSCI エマージング・マーケット・インデックスでも配当込・除くなどファンドにより異なりますが、実際の運用は両者で変わらない事から、配当込で配当課税を適切に考慮したインデックスを、ここではベンチマークと定義します。

下図は、2018年7月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンドでプロットしたものです。

eMAXIS Slim新興国株式インデックス

グラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そしてグレーの点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
*多くのファンドがコスト起因以外でのベンチマークとの乖離はないだろうという前提で評価。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、最もコストが低く、そして、その低いコストに応じた高い騰落率になっている事がわかります。そしてベンチマークとの乖離も殆どありません。

設定から間もない新興国株式インデックスファンドでは、設定当初はベンチマークとの乖離が大きいファンドが多いのですが、eMAXIS Slimの場合、既に巨額のマザーファンドがあり、その運用も早くから安定しています。

尚、上図は2018年7月末時点の1年間騰落率ですが、信託報酬引下げを複数回行っているeMAXIS Slimは、この1年の平均信託報酬が0.2650%となります。現在の信託報酬率は0.20412%ですので、今後はさらに他社ファンドとの差が大きくなる事でしょう。

 

まとめ

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは、他社を圧倒的に凌駕する低い信託報酬、さらに他社類似ファンドが引下げを行っても、(今までの実績では)即座に、それに対抗した引下げを行うなど、将来にわたってコスト面では優位にたつであろうファンドです。

そして、資金流入も大きく、純資産総額は順調に増えています。また、巨額の純資産を持つマザーファンドで安定した運用も行われています。

信託報酬で同率となる<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックスファンドが未だ純資産総額・資金流入額が小さく、さらに運用が安定しないだけに、新興国株式インデックスファンド、特にMSCI エマージング・マーケット・インデックスをベンチマークとするインデックスファンドとしては、最もお勧めできるファンドと言えるでしょう。

尚、三菱UFJ国際投信が運用するeMAXIS 新興国株式インデックス(Slimがつかない)つみたて新興国株式(つみたてんとうシリーズ)は、eMAXIS Slim 新興国株式インデックスと同じマザーファンドで運用する兄弟ファンドですので、この中では、コストが圧倒的に低いeMAXIS Slimを強くお勧めします。

 

購入先

eMAXIS Slim 新興国株式インデックスは下記の金融機関で購入出来ます。

販売会社 SBI証券楽天証券 マネックス証券カブドットコム証券SMBC日興証券(ダイレクトコース)松井証券岡三オンライン証券GMOクリック証券

現時点(2018.8)で、上記金融機関以外では購入出来ません。低い信託報酬(販売会社の利益が少ない)、かつ機動的な信託報酬の引下げに合意できる金融機関のみが取扱うという事でしょう。

勿論、つみたてNISA対象のファンドです。(上記金融機関でもつみたてNISAを取扱っていない場合があります)

また、個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っているのは、マネックス証券 iDeCo松井証券 iDeCoのみとなります。

 

 

他の新興国株式インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。

 

インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。

 

eMAXIS Slimシリーズの他のファンドの評価・解説は下記記事をご覧ください。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

 

スポンサーリンク

応援お願いします。
にほんブログ村 その他生活ブログ 資産運用へにほんブログ村 株ブログ 投資信託へにほんブログ村 その他生活ブログ 家計管理・貯蓄へ

-ファンド紹介・解説

Copyright© しんたろうのお金のはなし , 2018 All Rights Reserved.