新興国債券インデックスファンドの二つのベンチマーク(GBI-EM、EMBI+)

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新興国債券インデックスファンドに広く使われているベンチマークが二種類ある事をご存知ですか?

1つは、

JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ダイバーシファイド (ディバーシファイドと表記される場合もあり)
J.P.Morgan Government Bond Index-Emerging Markets(GBI-EM) Global Diversified
*以下、本文中ではGBI-EMと略して表記する場合があります。

そして、もう1つは、

JP モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス
J.P.Morgan Emerging Market Bond Index (EMBI) Plus
*以下、本文中ではEMBI+と略して表記する場合があります。

この二つのベンチマークの違いを調べていきます。

(注)もう一つ、SMT米ドル建新興国債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり)に採用されている、ブルームバーグ・バークレイズ・US・エマージング・ソブリン・マキシマム・レイティング・インベストメント・グレイド・インデックスがありますが、ここでは省略します。

「JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ダイバーシファイド」と「JP モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス」の違い

いずれもJ.P.Morgan Securities LLCが公表している指数です。

両者の特徴を簡単に以下の表にまとめます。

GBI-EM Global Diversified EMBI+
現地通貨建て 米ドル建て
1カ国上限比率10%  
構成国
17カ国(*1)(2017.5時点) 16カ国(*2)(2016.4時点)
ブラジル 10.0% トルコ 14.0%
メキシコ  10.0% ロシア 11.7%
インドネシア  9.8% メキシコ   11.6%
ポーランド  9.8% インドネシア 10.2%
南アフリカ  8.8% フィリピン 8.7%
トルコ  8.1% ブラジル 7.9%
コロンビア  7.7% コロンビア 6.0%
タイ 7.2% ハンガリー 4.8%
マレーシア 6.9% アルゼンチン 3.7%
ロシア 6.5% ベネズエラ 3.6%
その他(フィリピン、ハンガリー、ルーマニア、チェコ、ペルー、チリ、アルゼンチン 15.2% ペルー 3.5%
ウクライナ 3.5%
南アフリカ 3.4%
パナマ 3.0%
クロアチア 2.5%
ルーマニア 2.0%

新興国債券インデックス

引用、参考
野村インデックスファンドシリーズFunds-i 主な指数一覧
三井住友トラスト・アセットマネジメント SMTインデックスシリーズコラム Vol.12
(*1)SMT 新興国債券インデックス・オープン
(*2)アセットマネジメントOne 投資のソムリエ 運用報告書(全体版)より

構成国などにも違いがありますが、最大の相違は、GBI-EMが現地国通貨なのに対し、EMBI+は米ドル建て債券と言う事です。

GBI-EMの場合、現地国通貨に対する為替リスクをも負う事になります。

参考文献何が違う? ドル建てと現地通貨建て新興国国債(ピクテ投信)

新興国債券ファンドのベンチマーク

各新興国債券インデックスファンド、及びバランスファンドの新興国債券部が、どちらのベンチマークを採用しているか下表にまとめます。

GBI-EM EMBI+
新興国債券インデックスファンド 
iFree 新興国債券インデックス  
(日興)インデックスファンド海外新興国(エマージング)債券  
eMAXIS 新興国債券インデックス eMAXIS 新興国債券インデックス(為替ヘッジあり)
Funds-i 新興国債券 Funds-i 新興国債券・為替ヘッジ型
SMT新興国債券インデックス・オープン  
バランスファンドの新興国債券部分 
iFree 8資産バランス たわらノーロード バランス(8資産均等型)
eMAXISバランス(8資産均等型) 投資のソムリエ
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) Fund-i 内外7資産バランス・為替ヘッジ型
SMT 8資産インデックスバランス・オープン  
世界経済インデックスファンド  
SMTインデックスバランス・オープン  
Funds-i 海外5資産バランス  

(注)SMT米ドル建新興国債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり)は、ブルームバーグ・バークレイズ・US・エマージング・ソブリン・マキシマム・レイティング・インベストメント・グレイド・インデックス。

基本的に、為替ヘッジ有の新興国債券ファンドはEMBI+を採用しています。為替ヘッジのコストや為替リスクを、より小さくするためと思われます。

ただ、為替ヘッジ無でも、

たわらノーロード バランス(8資産均等型)、投資のソムリエはEMBI+を採用してます。(ともにアセットマネジメントOne)

最近、8資産均等型のバランスファンドが多く運用・販売されていますが、たわらノーロード バランス(8資産均等型)だけは(新興国債券の)ベンチマークが異なるという事に注意しましょう。

*実は「しんたろう」も、この部分を見落としていたのですが、たちばなさんの下記記事で気付きました。
参考サイト2017年8月25日新設定『SMT 8資産インデックスバランス・オープン』を他社の8資産均等型と比較

アクティブファンドではありますが、マザーファンドはインデックスファンドである投資のソムリエ投資のソムリエ<DC年金>も、新興国債券部分のベンチマークにはEMBI+です。

参考記事「投資のソムリエ」、「投資のソムリエ DC年金」のパフォーマンス

GBI-EMとEMBI+のパフォーマンスの比較

EMBI+をベンチマークとする単体のインデックスファンド(為替ヘッジ無)があれば良いのですが、適当なファンドが見つからなかったため、たわらノーロード バランス(8資産均等型)、投資のソムリエの新興国債券部分のマザーファンドである「エマージング債券パッシブ・マザーファンド」のベンチマークの値を使用します。

*投資のソムリエの運用報告書より2013/4~2016/3末日の月次データを入手。

そして、一方のGBI-EMは、野村インデックスファンド[Funds-i]新興国債券インデックスの基準価額を用います。EMBI+がマザーファンドのデータですので、同じ土俵で比較する為、Funds-iの基準価額騰落率にコスト分(直近の実質コスト0.794%)を差引いたコスト控除後の基準価額を算出し、これと比較します。

さらに、EMBI+をベンチマークとするFunds-i 新興国債券・為替ヘッジ型を同様にコスト控除後の値で比較します。

基準価額のチャート

データを入手できた2013/4~2016/3末日の約3年間の月次データを、2013/4を10,000と規格化してプロットします。(参考までにドル円の為替レートもプロット)

新興国債券インデックス

この3年間に関しては、明らかにEMBI+のリターンが大きく勝っています。

ただ、これはドル円の為替レートに起因したものである事が明らかです。

リターン・リスク

上記3年間の年率リターン、リスク、シャープレシオを下表にまとめます。

 

GBI-EM
(Funds-i)

EMBI+ EMBI+
為替ヘッジ

(Funds-i)
為替
ドル円
リターン -3.78% 6.70% 0.54% 4.88%
リスク 12.97% 10.45% 7.82% 8.38%
シャープレシオ -0.291 0.642 0.069 0.583

3年間と短く、しかも、ちょうど円安に大きく振れた期間のデータですが、

この間のリターンで見れば、

EMBI+  >>>  EMBI+ 為替ヘッジ >> GBI-EM

リスクでは、(小さい方から)

EMBI+ 為替ヘッジ >  EMBI > GBI-EM

となります。

まとめ

以上、新興国債券のベンチマークとして広く使われているGBI-EMEMBI+の比較でした。

債券の場合、一般的にリターンに占める為替の影響が大きく、同じ新興国債券と言えども、現現地通貨建てのGBI-EMと米ドル建てのEMBI+、全く別物と思った方が良いかもしれません。

*もっと気の利いたコメントが出来れば良いのですが、債券、金利、為替と、今の「しんたろう」の知識、理解では無理・・・(汗)

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