GPIFの外国株式・債券の中に新興国が含まれているのをご存知ですか? その先進国・新興国の比率を計算してみました。

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期待リターン・リスク、相関係数の値としてGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が公表している値を使用される方も多いと思います。

「しんたろう」もその一人ですが、てっきり外国株式・債券は先進国のものかと思っていました。他のブログでも同じように解釈されている方が多いように見えます。

だけど、GPIFって、新興国株式や債券にも投資しているんですよね。外国株式・債券の中に先進国と一緒に含まれていますので、ぱっと見わからないですし、その比率も明確には記載されていませんが。

2003(平成15)年度から外国株式アクティブ運用の中で、また、2014(平成26)年度からは外国株式パッシブ運用の中で、新興国株式投資を行っており、2015(平成27)年度末で約3 兆円の投資規模となっています。(p.46)

外国株式のマネジャー・ストラクチャーは、パッシブ運用については、2010(平成22)年度に一部の運用受託機関の入替を行い、2014(平成26)年度には基本ポートフォリオの見直しに合わせてベンチマークを先進国のみで構成されるMSCI KOKUSA(I 除く日本、円ベース、配当込み、管理運用法人の配当課税要因考慮後)から新興国も含むMSCI ACWI(除く日本、円ベース、配当込み、管理運用法人の配当課税要因考慮後)に変更することで新興国の経済成長の取り込みを図っています。(p.99)

                                                  ~GPIFの平成27年度業務概況より引用~

そうするとGPIFが公表している期待リターン・リスク、相関係数の値は新興国も入ったものと推測されます。

そこで、実際に、どの程度の割合で新興国に投資しているか、GPIFの平成27年度業務概況書から計算してみます。

業務概況書には、運用受託機関等別運用資産額が記載されており、それぞれの受託機関毎に、ベンチマークが示されています。そこから、先進国・新興国を切り分けてみます。

外国株式

総資産額の84%(*)を占めるパッシブ運用では、全て「MSCI ACWI」がベンチマークとなっています。

(*)運用受託機関等別運用資産額から計算すると84%になるのですが、他の箇所にはパッシブ運用82.5%と記載されており、ちょっと計算が合いません。

一方、残りのアクティブ運用では、「MSCI KOKUSAI」と「MSCI EMERGING MARKETS」に分かれます。

そこで、「MSCI ACWI」の先進国・新興国の比率を88%・12%と仮定し、先進国・新興国に分離してみます。

その結果、パッシブ・アクティブ運用全体に対する比率は、

先進国:89.3%      新興国 : 10.7%

となりました。

殆ど「MSCI ACWI」の比率と変わりませんね。

以上、GPIFの公表している期待リターン・リスク、相関係数は、概ね先進国に90%、新興国に10%投資した場合の値であると推測できます。

外国債券

債券の場合は、いろいろなベンチマックがあって、かなり複雑。

多くの先進国債券インデックスファンドに採用されている「シティグループ世界国債インデックス」(WGBI)は、65%だけです。

そして、30%を占めるのが「バークレイズ・グローバル総合インデックス」(G-AGG)。全てアクティブ運用です。

WGBIとG-AGGは、組み入れている国・通貨、そして債権の種類も違いますので、一般的な先進国債券インデックスファンドとは別のものと考えた方が良いかもしれません。

両者の違いは、年金シニアプラン総合研究機構が公表している「外国債券インデックスに関する調査研究」に詳しく解説されています。

このレポートを参考に、G-AGGに含まれていて、WGBIに採用されていない通貨の比率を計算すると2%となります。

そこでGPIFが投資しているG-AGGの2%を便宜上新興国と定義し、さらにごく一部ですが、一般的なファンドで採用されている「J.P.モルガンGBI-EMグローバル・ダイバーシファイド」をベンチマークとして運用しているアクティブ運用分を足して、それを新興国債券として計算してみます。

結果は、

先進国 : 98%   新興国 : 1%  ハイイールド債 : 1%

となります。 

先進国には「バークレイズ米国総合インデックス」、「バークレイズ・ユーロ総合インデック」、「バークレイズ世界物価連動国債インデックス」、さらに先ほど説明した「バークレイズ・グローバル総合インデックス」(G-AGG)の98%を含みます。

これで見ると、新興国、そしてハイイールド債の比率は合わせて2%と非常に小さく、大雑把な計算であれば全て先進国債券と見て良いかと思います。

ただ、繰返しになりますが、先進国債券といっても、29%を「バークレイズ・グローバル総合インデックス」(G-AGG)が占めており、より一般的な「シティグループ世界国債インデックス」(WGBI)とは異なる事に注意して下さい。

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