個人向け国債

個人向け国債キャッシュバック・キャンペーンの税金、課税されてもお得なキャンペーン。

投稿日:2016年9月6日 更新日:

証券会社を中心とした多くの金融機関で行っている個人向け国債キャッシュバックキャンペーン、高金利定期預金の利息以上のキャッシュバックをもらうことが出来るお得な資産運用の一つです。

本記事では、このキャッシュバックの税金、および課税された場合でも本当にお得なのかを解説・検証します。

[最終更新:2019.6.7]最新の情報に更新。

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個人向け国債のキャッシュバックの税金

個人向け国債のキャッシュバック・キャンペーン、(定期預金利息のように)源泉徴収される事無く、課税前の金額がそのまま入金されます。

しかし、税金がかからない訳ではありません

住民税、及び、確定申告が必要な方、あるいは確定申告する方(医療費控除や株式の損益通算等を受ける方など)所得税が課税される可能性があります。

 

キャッシュバックは雑所得との東京国税局見解

東京国税局の見解では雑所得にあたるとの事。(こちらを参照して下さい)

所得には、給与所得、配当所得、譲渡所得、一時所得、雑所得、・・・など10種類の所得があります。サラリーマンの方が給与としてもらっているのが給与所得ですね。

各所得には一定額を控除できる場合があります。例えば、給与の場合、「給与所得控除」として最低でも65万円、最大230万円が給与収入から控除され残りが給与所得となります。

一時所得や譲渡所得(の一部)にも50万円の特別控除があります。

しかし、残念ながら(公的年金を除く)雑所得には控除がありません。(公的年金も雑所得になるのですが、この場合は公的年金等控除が受けられます。)

すなわち、キャッシュバックでもらった金額全てに課税されるわけです。

他の所得と合わせて課税所得額に応じた税率5~45%(所得税)が税金となります。他に税率10%の住民税もかかります。

 

確定申告不要の方

ただし、所得税に関しては有り難い制度があって、

例えば、サラリーマンなどの給与所得者は、給与収入が2,000万円以下で、給与所得以外の所得が20万円以内であれば、確定申告が不要です
(確定申告不要には他にも条件があります。詳細はこちらを参照して下さい。)

給与以外の所得がたった20万円以内の少額ならわざわざ申告しなくても良いですよ、という事です。

当然、申告しないのでキャッシュバックに対して課税されることはありません。

個人向けの国債キャッシュバック・キャンペーンだけで20万円を超える方は少ないと思いますが、給与以外の他の所得があれば、それを合算して20万円以上の方は確定申告が必要です。

 

(医療費控除などを目的として)確定申告する場合

上記条件に該当する方は確定申告しなくても良いのですが、確定申告をしてはいけない訳ではありません。

例えば、医療費控除や株式の損益通算・繰越控除を受ける場合は、確定申告しなければ還付などを受けることが出来ません。

このように、確定申告する場合は、給与以外の所得が20万円以下でも申告する必要があります。医療費控除だけ確定申告して、キャンペーンとしてもらった金額を申告しないというのはダメです。

給与所得及び退職所得以外の所得金額の合計額が20万円以下であることにより、給与所得者が確定申告を要しない場合であっても、例えば、医療費控除の適用を受けるための還付申告を行う場合には、その20万円以下の所得も併せて申告をする必要があります。

                ~国税局ホームページより引用~

ここを勘違いされている方もいらっしゃるようなので注意して下さい。

確定申告不要の条件に該当する方で、個人向け国債のキャッシュバックが20万円以下だけど医療費控除も受けたい、そういう方は、どちらが得になるか考えてから、確定申告する、しないを決められた方が良いでしょう。

 

住民税

今までは所得税(国の税金)の話ですが、住民税に関しては「20万円以下は申告しなくても良い」という規定はありません。

20万円以下でも申告する必要があります。

参考までに横浜市のサイトから引用すると、

年間の給与の収入金額が2,000万円以下で、給与所得以外の所得(原稿料、外交員報酬など)の年間合計額が20万円以下の人については、確定申告をしなくてもよいことになっています。
しかし、住民税の場合は、所得税と異なり、所得の多少にかかわらず、給与所得と合算して税額を計算することになっています。
あなたの場合、原稿料について所得税の確定申告をした場合は、住民税の申告がされたとみなされ、住民税の申告は不要ですが、確定申告をしなかった場合は、住民税の申告をする必要があります。

               ~横浜市ホームページより引用~

上記例は原稿料の場合ですが、個人向け国債のキャッシュバックでも同じと考えられます。

確定申告すれば、自動的にその情報が市町村にもいきますので住民税の申告は不要ですが、確定申告しない場合、住民税だけの申告をする必要があります

(注)「しんたろう」は税理士ではありません。税金の詳細は税理士、または税務署までご確認下さい。

 

税金がかかっても、やっぱりお得な個人向け国債キャンペーン

*個人向け国債のキャッシュバックは2017年3月より大幅に減額されましたが、減額後のキャンペーン金額でもお得なのか検証していきます。

税引き後の年利換算

個人向け国債キャンペーン、キャッシュバック金額が税引き後の年利換算でどの程度になるか見てみましょう。

購入金額50万円の場合はSBI証券、100万円以上はSMBC日興証券、みずほ証券、大和証券等のキャッシュバック金額を課税後の年利に換算してみます。

  • 以下の計算は全て変動10年のケースです。
  • 個人向け国債は1年経過後解約するという前提で年利を計算しています。

*所得税は復興特別所得税を考慮してあります。
*スマホの方は横にスクロールしてご覧ください。

購入金額 キャッシュ
バック
金額
税引前
年利
課税所得(*)に応じた税引き後年利
(住民税は所得によらず10%)
住民税
のみ
195万
円以下
330万
円以下
695万
円以下
900万
円以下
1,800万
円以下
10% 5+10% 10+10% 20+10% 23+10% 33+10%
50万円 500円 0.1% 0.090% 0.085% 0.080% 0.070% 0.067% 0.056%
100万円
2,000円 0.2% 0.180% 0.170% 0.160% 0.139% 0.133% 0.113%
500万円 15,000円 0.3% 0.270% 0.255% 0.239% 0.209% 0.200% 0.169%
1,000万円 40,000円 0.4% 0.360% 0.340% 0.319% 0.278% 0.266% 0.225%

(*)課税所得は、所得から各種控除(配偶者控除、扶養控除など)を引いた後の金額です。
課税所得1,800万円以上は省略。

総合課税ですので、定期預金金利とは異なり課税所得の多い方(=税率の高い方)ほど、税引き後年利が低くなります。

 

個人向け国債の定期預金換算金利

上記計算だけだと定期預金とどちらが得かよく分かりません。そこで上表の値を定期預金相当の金利(税引き前)に換算してみます。

定期預金利息は20.315%が源泉徴収されますので、上表の値/(100-20.315%)が定期預金換算金利になります。

*スマホの方は横にスクロールしてご覧ください。

購入金額 キャッシュ
バック
金額
税引前
定期預金
換算金利
課税所得(*)に応じた定期預金換算金利
住民税
のみ
195万
円以下
330万
円以下
695万
円以下
900万
円以下
1,800万
円以下
10% 5+10% 10+10% 20+10% 23+10% 33+10%
50万円 500円 0.125% 0.113% 0.107% 0.100% 0.087% 0.083% 0.071%
100万円 2,000円 0.251% 0.226% 0.213% 0.200% 0.175% 0.167% 0.141%
500万円 15,000円 0.376% 0.339% 0.320% 0.300% 0.262% 0.250% 0.212%
1,000万円 40,000円 0.502% 0.452% 0.426% 0.401% 0.349% 0.334% 0.283%

 低金利の時代ですが、地方銀行のネット支店やネット銀行のキャンペーンなどで、年利0.20%以上の1年定期預金はざらにあります(探せば0.25%以上だってあります。銀行定期預金金利はこちらを参照して下さい)

そこで、上表では1つの目安として0.20%以上を赤字で示してあります。

50万円と少額の購入や、100万円でも税率の高い方であれば定期預金でもっと高い金利があります。

個人向け国債のキャッシュバック・キャンペーンが有利なのは、500万円以上購入する場合と言ってよいでしょう。

1,000万円だと、課税所得900万円以下であれば定期預金換算金利で0.3%以上あり十分お得なキャッシュバックキャンペーンです。

以上は、個人向け国債を購入、1年経過後解約する事を前提としています。個人向け国債を長期で保有しても現在の金利では魅力がありません。個人向け国債は毎月・少額を積立てるような商品ではありません。1年経過後解約し、別の証券会社で再度購入、キャッシュバックをもらうという使い方をしてこそ意味があるんです。

参考記事個人向け国債は毎月・少額を積立てるような商品ではありません。それなら高金利定期預金・普通預金を利用しましょう。

(注) 国民健康保険に加入の方は、所得が増えた分保険料が上がる場合もあります。

 

まとめ

個人向け国債、キャッシュバック・キャンペーン、(2017年3月より大幅に減額されましたが)500万円、1,000万円と高額で購入する方にとっては、課税されてもまだまだ十分お得なキャンペーンです。

一方で、500万円未満の購入の場合、課税所得によっては定期預金の方が有利な場合があります。

特に、50万円と少額であればもはや定期預金の方が断然有利です。

(勿論、高金利の地方銀行に新しく口座を開設したり、資金を移動するのが面倒な方にとっては、少額でも都市銀行の定期預金に預けるよりはお得ではありますが)

個人向け国債のキャッシュバックキャンペーンの最新の実施状況は下記記事をご覧ください。

 

定期預金金利、および個人向け国債キャッシュバックを含めた比較・ランキングは下記ページを参照してください。

 

 

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