本当に必要な老後資金(2) ~インフレを考慮した年齢別の必要資金~ 64歳まで働いた場合

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前回に引き続き、インフレを考慮し、59歳時点で必要な老後資金はいくらなのか、各年代別に計算してみます。

前回は、59歳(60歳になる直前)で定年退職後、年金を受給できる65歳まで無職・無収入という前提で計算しましたが、必要な老後資金、ちょっと巨額になりすぎて驚かれた方も多いかと思います。

そこで、今回は、定年退職後も、年金を受給できるまで引き続き働いたという仮定で、再度計算しなおしてみます。

計算するのは、前回同様、59歳終了時点での必要貯蓄額です。

老後資金計算の為の前提条件

下記を除き、全て前回と同様です。

前回 : 夫は、60歳定年退職(59歳まで会社員)で、その後、再就職せず無職・無収入とします。

今回 : 夫は、60歳定年退職(59歳まで会社員)するが、その後、再就職し年金を受け取る64歳終了時点まで働くこととする。ただし、60~64歳の収入は、その間の生活費を賄うだけのものとし、貯蓄は出来ず、また厚生年金の被保険者にもならない。

即ち、60~64歳の収支はちょうど0、厚生年金受給額は前回と同じという事です。

支出と収入(年金額)

前回と同じですが、一応、ここにも書いておきます。

支出

夫婦二人の生活費は、現在価額で、

最低日常生活費が22.0万円 (年額 264万円)

ゆとりある老後生活費が35.4万円 (年額 425万円)

また、その中間として、年額350万円の支出

の3通りで計算します。

収入(厚生年金)

夫婦合わせて、基礎年金を含む年金額は、現在価額で、

月額 221,504円 (年額266万円)

定年までに(59歳)、蓄えておくべき老後資産

結果

最低限の生活費とされる年間支出264万円(現時点での価額)の場合

59歳までに蓄えておくべき老後資金
  インフレ率 スライド
調整率
現時点での年齢
45歳 50歳 55歳 60歳
1 0% 0% 0
2 2.0% 0% 0 0 0 0
3 2.0% 0.9% 2,289万円 1,782万円 1,338万円 951万円
4 2.0% 1.3% 3,130万円 2,460万円 1,867万円 1,341万円

インフレ無(上表の1のケース)、インフレ2%でもスライド調整率0%(マクロ経済スライド適用無)の場合は、必要貯蓄額は0となります。

現在価額で、年間支出264万円に対して、収入(年金)が266万円と、収入が若干上回っていますので、年金受給開始後は、その範囲内で最低限の生活はできると言う事です。

尚、前回の結果ではインフレ無で1,320万円でしたが、これは60~64歳の無収入時代の生活を賄うためだけでに使われていたという事になります。

しかし、マクロ経済スライドが適用されると、そういう訳にはいきません。インフレによる支出の増大に対し、年金の増加額はマクロ経済スライドにより抑えられますので、現在価額で収入が上回っていても、年々その差は縮まり、そして逆転、赤字額がどんどん大きくなっていきます。

インフレ2%だと、例えばスライド調整率0.9%の場合(上表の3のケース)、55歳の方で、1,338万円まで上がってしまいます。さらに、45歳なら、2,289万円必要という結果になります。

それでも、60~64歳無収入の場合が、55歳 2,796万円、45歳なら4,065万円でしたので、それぞれ1,458万円, 1,776万円の削減になっています。

ゆとりある生活とされる年間支出425万円(現時点での価額)の場合

59歳までに蓄えておくべき老後資金
  インフレ率 スライド
調整率
現時点での年齢
45歳 50歳 55歳 60歳
1 0% 0% 4,134万円
2 2.0% 0% 5,564万円 5,039万円 4,564万円 4,134万円
3 2.0% 0.9% 7,916万円 6,878万円 5,954万円 5,132万円
4 2.0% 1.3% 8,756万円 7,557万円 6,483万円 5,522万円

インフレ無(上表の1のケース)では4,134万円。(前回との差額 2,124万円)。

*以下、()内の数字は前回(60~64歳無収入)との差額を示します。

インフレ2%、スライド調整率0.9%の場合、55歳の方で5954万円(-2,345万円)、45歳なら7,916万円(-2,858万円)。

前回より2,000万円以上減ったとはいえ、まだまだ大変な金額ですね。

最低限は困るけど、そんなに「ゆとり」は要らないという方に中間的な年間支出350万円(現時点での価額)の場合 「プチゆとり」

ゆとりある生活を送る為の資産を用意するのはちょっと無理そう、だけど最低限でも困るという方に、「プチゆとり」として、だいたい中間の値、支出350万円で見てみます。

59歳までに蓄えておくべき老後資金
  インフレ率 スライド
調整率
現時点での年齢
45歳 50歳 55歳 60歳
1 0% 0% 2,189万円
2 2.0% 0% 2,946万円 2,668万円 2,417万円 2,189万円
3 2.0% 0.9% 5,298万円 4,508万円 3,807万円 3,187万円
4 2.0% 1.3% 6,139万円 5,186万円 4,335万円 3,577万円

*以下、()内の数字は前回(60~64歳無収入)との差額を示します。

インフレ無(上表の1のケース)では、2,189万円(-1,750万円)。

インフレ2%、スライド調整率0.9%の場合、55歳の方で3,807万円(-1,932万円)、45歳なら5,298万円(-2,356万円)。

これでも、まだ大変な金額である事には変わらないですね。

まとめ

今回、60歳の定年退職後も、65歳の年金受給開始まで、その年の生活費を賄える範囲で働き続けるという前提で、計算しなおしました。

前回(60~64歳無収入)よりも大幅に下がったとは言え、まだまだ巨額な老後資産が必要です。

プチゆとりでも、インフレ2%、スライド調整率0.9%の場合、55歳の方で3,807万円、45歳なら5,298万円です。これを59歳までに貯蓄する必要があります。

インフレの怖さ、そしてマクロ経済スライドによる事実上の年金の削減がいかに影響が大きいかが、良くわかるかと思います。

ただ、前にも書きましたが、インフレになれば、給料も上がります(上がるはずです)、そして、資産運用の利回りも上がります。

次回は、この巨額な資金を蓄える為に、毎年、どの程度の貯蓄をしていく必要があるかを計算してみます。

第1回本当に必要な老後資金(1) ~インフレを考慮した年齢別の必要資金~

本記事本当に必要な老後資金(2) ~インフレを考慮した年齢別の必要資金~ 64歳まで働いた場合

第3回本当に必要な老後資金(3) ~今から準備する場合、年間いくら積立てたらよいか?~

第4回本当に必要な老後資金(4) ~番外編 早期退職・アーリーリタイアするにはいくら必要?~

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