ファンド評価・解説・比較

【インデックスファンド評価・解説】野村つみたて外国株投信。

投稿日:2018年7月27日 更新日:

日本を除く先進国、新興国、両方の株式に投資するインデックスファンド野村つみたて外国株投信について解説します。

*本記事は2018年7月28日時点の情報に基づき記載しています。
初回投稿時(7/17)、実質コストが不明と記載しましたが、既に決算報告書がアップされている事を指摘して頂き、記事を大幅に修正しました。

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野村つみたて外国株投信の基本情報

野村つみたてシリーズは野村アセットマネジメントが運用するインデックスファンドで、「つみたてNISA」向けファンドとして2017年9~10月に設定されました。現在、野村つみたて日本株投信(日経225)、野村つみたて外国株投信(MSCI ACWI)、野村6資産均等バランスの3本がラインアップされています。野村インデックスファンド[愛称:Funds-i]と同じマザーファンドで運用。「つみたてNISA」向けですが、後述するように一部ネット証券では「つみたてNISA」以外でも購入できます。

今回解説するのは、1本のファンドで先進国・新興国両方の株式に投資する野村つみたて外国株投信

先ず、野村つみたて外国株投信の基本情報をまとめます。

運用会社 野村アセットマネジメント
設定日 2017年10月2日
運用形態 インデックスファンド
投資形態 ファミリーファンド
ベンチマーク MSCI All Country World Index(除く日本)(配当込み、グロス)
購入時手数料
信託財産留保額
信託報酬(税込) 0.2052% 
実質コスト 0.251%
純資産総額 28.5億円(2018.7.27時点)
(マザーファンド) 純資産総額 [先進国株式]4,547億円(2018.4.2時点)
[新興国株式]3388億円(2018.5.10時点)
分配金実績
つみたてNISA 対象商品
SBI証券ポイント還元年率 0.05%
楽天証券ポイント還元年率 0.048%

 

投資対象

ベンチマークMSCI All Country World Index [ACWI](除く日本)[配当込み、グロス]で、日本を除く先進国、新興国の株式に投資します。

グロスとは配当金に対する源泉徴収税を考慮しない指数になります。

実際の運用では、ファンドが所有する株式から配当が出て、それに各投資国で源泉徴収された後の配当金がファンドの資産となりますので、通常はベンチマーク(配当込・グロス)よりファンドの騰落率が、配当の源泉徴収税(+コスト)分だけ低くなります。

詳細は下記記事を参照にして下さい。
参考記事【インデックスファンド】運用報告書でのベンチマークとの乖離の見方、乖離0だから単純に素晴らしいファンドとは言えません。

*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[配当込]がありますが、実際の運用成績は(過去においては)変わっていません。
参考記事インデックスファンドのベンチマーク、配当込、配当除くで実際の運用成績は異なるか?

 

投資国

投資する国、比率は下図のようになります。

野村つみたて外国株投信

 

画像引用:野村つみたて外国株投信 マンスリーレポート(2018/6)

先進国株式、新興国株式の比率は時価総額で決まり、現時点で先進国88%、新興国12%程度です。

国別トップは米国で57%を占めます。

詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事【外国株式インデックスファンド】各インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国? 

 

投資銘柄

野村つみたて外国株投信1本で、2,238もの銘柄に投資しています。

組入上位10銘柄は下表のようになります。

野村つみたて外国株投信

画像引用:野村つみたて外国株投信 マンスリーレポート(2018/6)

10位までは全て米国企業が占めています。

 

手数料(信託報酬、実質コストなど)

野村つみたて外国株投信信託報酬は、

0.2052%(税込)となっています。

設定当時、MSCI ACWI(除く日本)をベンチマークとするファンドの信託報酬最安値が0.27%(三井住友・DC)だった為、これを大幅に下回る信託報酬に大きな注目を集めました。

実質コスト0.251%(税込)

信託報酬以外のコストは十分低く抑えられています。(但し、実質コストは固定されたものではなく、毎年変動します)

勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。

 

他社 全世界株式インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較

MSCI ACWIをベンチマークとする他社のインデックスファンド、及びベンチマークは異なりますが、全世界の株式に投資するインデックスファンドと比較してみます。

(低コスト)全世界株式インデックスファンドの信託報酬・実質コスト比較
ファンド 信託報酬
実質コスト
MSCI ACWI(除く日本)
eMAXIS Slim
全世界株式
(除く日本)
0.15336%
(0.240%)(*)
野村つみたて
外国株投信
0.2052%
0.251%
三井住友・
DCつみたてNISA
全海外株
0.2700%
0.363%
eMAXIS
全世界株式
0.6480%
0.735%
MSCI ACWI(日本を含む)
(ステート・ストリート)
全世界株式
インデックス
0.5184%
(決算前)
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
EXE-i つみたて
グローバル
(中小型含む)
0.150%
(決算前)
楽天全世界株式
(楽天・バンガード)
0.2296%
(決算前)
国内(TOPIX)、先進国・新興国株式 3資産均等
eMAXIS Slim
全世界株式
(3地域均等型)
0.15336% (決算前)

*eMAXIS Slimの実質コストは、信託報酬以外のコストがeMAXISと同一と仮定した推定値。

野村つみたて外国株投信の信託報酬は、MSCI ACWIをベンチマークとする全世界株式インデックスファンドの中では2位。

最安値のeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)との差、0.05%になります。

但し、野村つみたて外国株投信の実質コストは0.251%、信託報酬以外のコストが低く抑えられています。(これは、約90%を占める先進国株式部分のコストが低いためと推測。Funds-i 外国株式も信託報酬以外のコストが0.021%と非常に小さくなっています。)

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)の実質コストは推定値で0.241%、あくまで推定値にすぎない為、正確な比較は出来ませんが、実質コストでは、信託報酬ほど大きな差にならない可能性があります。

尚、3位の三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンドとの差は、信託報酬で0.06%、実質コストで0.11%と野村つみたて外国株投信が圧倒的に低くなっています。

 

 

信託報酬の変更履歴

野村つみたて外国株投信は、まだ信託報酬引下げの実績はありません。

野村つみたて外国株投信の信託報酬変更履歴
引下げ日 信託報酬(税込) 備考
2017/10/2
 0.2052% 新規設定
??? ??? ???

今後、野村つみたて外国株投信より遅れて設定された、より低コストのeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)に対抗する引下げを行うか否かに注目。

 

 

野村つみたて外国株投信の運用状況

資金流出入額 & 純資産総額 (人気は?)

月次資金流出入額純資産総額から、野村つみたて外国株投信の売れ行き・人気を見てみます。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値になります。

野村つみたて外国株投信

2018年に入り毎月3億円程度と安定した資金流入が続いています。(後述しますが購入方法が積立限定というのも安定している理由の一つでしょう)

ただ、eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)は4億を超えていますので、若干負けています。

純資産総額は29億円(2018.7.27時点)、設定から10カ月としてはまずまずといったところでしょう。

 

運用状況は?

インデックスファンドでは、ベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。

*ベンチマークは同じMSCI ACWI(除く日本)でも配当込・除くなどファンドにより異なりますが、実際の運用は両者で変わらない事から、配当込で配当課税を適切に考慮したインデックスを、ここではベンチマークと定義します。

下図は、2018年6月末日時点の実質コスト(/2)に対する6カ月騰落率を複数のファンドでプロットしたものです。

*個別のインデックスファンドを先進国:新興国=87%:13%で組み合わせた場合もプロットしてあります。

野村つみたて外国株投信

 

グラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そしてグレーの点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
*多くのファンドがコスト起因以外でのベンチマークとの乖離はないだろうという前提で評価。

野村つみたて外国株投信は、ベンチマークに対する乖離もなく、その低いコストに応じた高い騰落率を示しています。

 

次に、eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)と比較する為、2018年6月の1カ月騰落率を見てみます。

野村つみたて外国株投信

 

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)の実質コスト(推定値)が正しいと仮定すると、野村つみたて外国株投信の騰落率は、コスト以外の要因でeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)に負けている事になります。

尚、2018年6月の1カ月騰落率では、約90%を占める先進国株式部分で、eMAXIS Slim先進国株式は若干上振れ、Funds-i外国株式は下振れしているように見えており、この影響を受けたもの思われます。

ただ、現時点で、どちらが、よりベンチマークにそった運用がなされているかは判断出来ません。

野村つみたて外国株投信eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)の優劣の判断は現時点では保留、もう少し長期のデータが得られた時点で再度評価します。

 

まとめ

野村つみたて外国株投信は、MSCI ACWI(除く日本)をベンチマークとするインデックスファンドの中では、eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)に次いで信託報酬が低く、その運用も安定しているようです。

そして、信託報酬以外のコストも低く抑えられており、実質コストではeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)との差が縮まる可能性もあります。

尚、eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)はベンチマークが【除く配当】ですので、これに抵抗がある方は野村つみたて外国株投信を選択すると良いでしょう。
*管理人は、配当除く・込には全くこだわっていませんが。

 

購入先

野村つみたて外国株投信は下記の金融機関で購入出来ます。

販売会社 SBI証券楽天証券 マネックス証券新生銀行 等。

勿論、つみたてNISA対象のファンドです。

*SBI証券、楽天証券、マネックス証券とも「つみたてNISA」以外でも購入できますが、積立専用でスポット購入は出来ません。また新生銀行は「つみたてNISA」のみの取扱です。

 

ライバルとなるファンド

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

野村つみたて外国株投信  (本記事)

三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド

eMAXIS 全世界株式インデックス

 

他の全世界株式インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。

 

インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。

 

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