「確定拠出年金」 拠出時・受給時の税制優遇を受けられなくてもお得なのか計算してみました。~年金で受け取る場合~

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[最終更新日 2017年7月24日] 年金受給時の課税計算に基礎控除を考慮しました。

前回(↓)、企業型確定拠出年金、個人型確定拠出年金(iDeCo)の給付を一時金で受け取る場合の税制優遇適用有無の利回りの違いを検証しましたが、今回は年金として受取る場合です。

参考記事「確定拠出年金」 拠出時・受給時の税制優遇を受けられなくてもお得なのか計算してみました。~一時金で受け取る場合~

企業型確定拠出年金、個人型確定拠出年金(iDeCo)の給付を年金で受け取る場合、公的年金等控除が適用されます。ただし、この公的年金等控除は、確定拠出年金だけでなく、老齢基礎年金・老齢厚生年金、企業年金等の合計額に対して控除されるものです。したがって、公的年金等が多い方は、事実上、確定拠出年金に対する公的年金等控除は使えない事になります。

公的年金等控除についての詳細は、下の記事を参照して下さい。

参考記事年金のもらいすぎに注意。 ~確定拠出年金や私的年金の出口戦略~

今回の計算では、確定拠出年金60歳から10年間にわたり年金として受給すると仮定します。

また、殆どの方が、公的年金の受給開始年齢は65歳だと思いますので、受取時の税制優遇無の場合でも、60歳から65歳到達前までは公的年金等控除が使えるとしました。

*確定拠出年金以外の企業年金を60歳~64歳の間に受給される方は、その金額によっては、この間も事実上、公的年金等控除が使えない可能性がありますが、今回の計算では考慮していません。

前提条件

  • 拠出時の税率は、所得税20%(課税所得330万円超695万円以下)、住民税10%の計30%とする。
  • 拠出年数は20年、そしてその後60歳から10年間、年金として受給とする。
  • 60歳~64歳までの間は、全ての条件で公的年金等控除が使えるものとする。
  • 年金受給時の税率は、所得税5%(課税所得195万円以下)、住民税10%の計15%、所得税10%(課税所得195万円超330万円以下)、住民税10%の計20%の二通りで計算する。
  • 年金受給時は、公的年金等控除、基礎控除(所得税38万、住民税33万)額を引いた額に対し15%、または20%が課税されるものとする。
  • 公的年金等控除、及び基礎控除以外の所得控除は考慮しない。
  • 確定拠出年金の老齢給付金以外の収入はないとする。
    (注)確定拠出年金の老齢給付金以外の収入がないのにも関わらず、受取時の税率は老齢給付金の額によらず15%、20%の二通りで計算するという点は矛盾しているのですが、計算を簡便にするため、このような条件としました。
  • 拠出額は月額23,000円、68,000円の二通りで計算。
  • 確定拠出年金の加入時年間手数料は2,004円、運用指図者(給付時)手数料は1,200円(年1回の振込手数料含)とする。(SBI証券や楽天証券)
  • 運用利回りは0%、5%の二通りで計算。(年金受給時も運用)
  • 計算の便宜上、拠出、年金給付とも各年の年末に一年分を一括拠出 or 給付とする。
  • 参考までに一般口座での結果も示すが、一般口座の場合、積立時は配当等なく非課税、解約時に利益分に対して20%が課税されるとする。
  • 復興特別所得税は考慮しない。

10年間の年金で受給する場合

一時金の場合と同様、運用利回り0%、及び5%の二つのケースで見てみます。

また、運用利回り5%の場合は、一般の課税口座(解約時に20%課税)の結果も同時に示します。

尚、前回計算した、一時金で受給した場合の年利回りも参考までに記載してありますが、一時金と年金受け取りの利回りを直接比較するのは、あまり意味がありません。
所得控除がある場合は、それによる利益を拠出20年+給付10年で分け合う形になりますので、年金給付の方が利回りは低くなります。
また、一時金で受給した場合は、その後、その資産をどのように運用するかにもよりますので、単純な比較は出来ません。

20年間 月額23,000円(年額27.6万円)拠出する場合(第3号被保険者や他の企業年金が無いサラリーマンなど)

個人型確定拠出年金(iDeCo) 年金受給

月額23,000円の拠出だと、税引前年金受取額は、運用利回り0%,5%に対して、それぞれ約55万円/117万円となり、前者は年齢によらず公的年金等控除(+基礎控除)の範囲内に収まりますが、後者は65歳未満の場合に一部課税されてしまいます。

尚、サラリーマンの場合、老齢基礎年金に加え老齢厚生年金も受給できますので、事実上、65歳以上の確定拠出年金に対する公的年金等控除は使えないと考えた方が良いでしょう。

それでも、拠出時税制優遇、即ち、所得控除が使えるCase-1,2の場合は、仮に年金受取時に20%の税率で課税されたとしても(Case-2)、まだまだお得な制度である事に変わり有りません。

さらに、所得控除が使えないCase-3,4の場合でも、優位性が薄れるとは言え、一般口座より有利となります。

これは、一般口座が利益に対して20%課税されるのに対し、確定拠出年金の場合、元本を含めた総資産全てが課税の対象になるとはいえ、公的年金等控除や基礎控除を差引いた後の総合課税となるからです。

勿論、所得控除無しで、全く運用しない場合はマイナスとなりますので注意して下さい。

20年間 月額68,000円(年額81.6万円)拠出する場合(第1号被保険者)

次に、個人型確定拠出年金(iDeCo)の最大拠出額である月額68,000円の場合です。

個人型確定拠出年金(iDeCo) 年金受給

月額68,000円の拠出の場合、税引前年金受取額は、運用利回り0%,5%に対して、それぞれ約163万円/349万円となり、年齢に関わらず公的年金等控除(+基礎控除)額以上で、一部が課税される事になります。

現実には、公的年金が老齢基礎年金だけでも約78万円(満額の場合)加わりますので、確定拠出年金に対しては、ある程度の運用利回りがあれば、受給時の税制優遇は受けられないと思った方が良いでしょう。

それでも、拠出時の所得控除を使えれば、まだまだ十分お得な制度である事には変わり有りません。

但し、所得税除が使えない場合は、条件により一般口座の方が有利になる場合がありますので注意が必要です。

前述の月額23,000円の場合と異なり、(公的年金等控除、基礎控除に対して)資産額がより大きくなり、元本まで課税されてしまう確定拠出年金が不利になったと考えられます。

まとめ

先ず、企業型確定拠出年金、個人型確定拠出年金(iDeCo)を年金として受給する場合、一時金の場合以上に複雑で、その課税後受取額は、公的年金、企業年金の所得、そして他の所得があるか等に応じて、大きく異なってくる事を認識する必要があります。そして今回計算した結果は、あくまで一例に過ぎないという事をご理解ください。

そういう前提ではありますが、一時金の場合と同様、拠出時に所得控除を受けていれば、例え、年金受給時に課税されたとしても、依然有利な制度であることに変わり有りません。

ただ、所得控除を受けられない方の場合、特に拠出額が大きいと、確定拠出年金のメリットが殆ど無いか、逆に不利になる事も十分あり得ます

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*「しんたろう」は税理士の資格を持っておりません。正しい情報に基づいて記載したつもりではありますが、詳細は税理士、または税務署にご確認ください。

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