ファンド比較、運用状況、決算

【全世界株式インデックスファンドの評価】2018年人気(資金流出入額)ランキング、運用成績の比較。

投稿日:2018年10月16日 更新日:

全世界の株式に投資するインデックスファンドについて、純資産総額、資金流出入額、運用成績(ベンチマークとの乖離)を調査します。

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[最終更新日:2018.10.16]2018年9月末日時点の情報に更新

MSCI ACWIって何? 全世界ってどこの国?っていう方は下記の記事をご覧ください。
参考記事【外国株式インデックスファンド】各インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国? GDPとの関係も。

*本記事は2018年9月末日時点の情報に基づき記載しています。

先ず、各ファンドの純資産総額、及び、月次資金流出入額から人気のファンドを調べます。

さらに、各ファンドによりコスト(信託報酬)は異なりますが、それがちゃんとファンド騰落率に反映されているか、そしてベンチマークとの乖離(トラッキングエラー)を確認します。

尚、ベンチマークとの乖離、各社、決算時の運用報告書や月報に記載されていますが、これを信じてはいけません。同じベンチマークでも、各社のベンチマーク騰落率は異なるからです。そこで、 本サイトでは騰落率とコストの関係からベンチマークの乖離を評価していきます。
参考記事【インデックスファンド】運用報告書でのベンチマークとの乖離の見方、乖離0だから単純に素晴らしいファンドとは言えません。

 

 

比較した全世界株式インデックスファンドの信託報酬・純資産総額

比較したファンド、及び、その信託報酬・実質コスト、2018年9月末時点の純資産総額を下表にまとめます。(信託報酬の低い順に並べてあります)

*信託報酬・実質コストは税込み

ファンド 信託報酬
(実質コスト)
設定日 純資産総額
(億円)
MSCI ACWI(除く日本)
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) 0.15336%
(---)
2018/3/19 23.4
野村つみたて外国株投信 0.2052%
(0.251%)
2017/10/2 38.1
三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド 0.270%
(0.363%)
2011/4/18 98.2
eMAXIS 全世界株式インデックス 0.648%
(0.735%)
2010/7/20 84.4
MSCI ACWI(含む日本)
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) 0.15336%
(---)
2018/10/31 (設定前)
SSGA 全世界株式インデックス・ファンド 0.5184%
(---)
2017/9/8 7.3
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
SBI・全世界株式インデックス・ファンド 0.150%
(---)
2017/12/6 12.9
楽天・全世界株式インデックス・ファンド 0.2296%
(0.502%)
2017/9/29 138.7
先進国・新興国・国内株式均等型 (3地域均等型)
eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型) 0.15336%
(---)
2018/4/3 5.4
ニッセイ・インデックスパッケージ(内外・株式) 0.34992%
(---)
2017/11/17 1.3

*「EXE-i つみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド」は「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」【愛称:雪だるま(全世界株式)】に名称が変更されました。

最新の信託報酬・実質コスト等は下記記事を参照して下さい。

 

MSCI All country World Index(ACWI) 除く日本、含む日本

純資産総額では、運用期間が長い三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド[以下、三井住友・DC]eMAXIS 全世界株式[以下、eMAXIS]が大きくなっています。

それを追うのが野村つみたて外国株投信[以下、野村つみたて]eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)[以下eMAXIS Slim]

信託報酬は圧倒的にeMAXIS Slimが低くなっています。

そして、待望の日本を含むACWIとの連動を目指すeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)も2018年10月31日に新規設定されます。
参考記事【eMAXIS Slim】eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 新規設定。日本を含む全世界の株式に投資。

 

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス

共にFOFの運用形態をとる楽天・全世界株式インデックス・ファンド[以下、楽天バンガード]SBI・全世界株式インデックス・ファンド[以下、SBI・全世界]と2本ありますが、純資産総額では、楽天バンガードが圧倒的に大きくなっています。

設定からちょうど1年で139億円、ここで比較の対象とした全世界株式インデックスファンドの中で最も純資産総額が大きくなっています。

 

先進国・新興国・国内株式均等型 (3地域均等型)

先進国株式、新興国株式、国内株式に均等に1/3ずつ配分する3地域均等型、eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)[以下、eMAXIS Slim3地域]の登場で一躍注目を集めましたが、設定が新しい事もあり純資産総額は5億程度。

それより前に設定されたニッセイ・インデックスパッケージ(内外・株式)【愛称:ファンドパック3】[以下、ニッセイPKG3]は、さらに少ない1.3億しかありません。

 

資金流出入額 (全世界株式インデックスファンド・人気ランキング)

2018年9月の概算の月次資金流出入額合計(*)、及び2018年の累計(1~9月の9カ月間の合計)を見てみます。

9月の資金流出入額の大きい順にならべてあります。

どのファンドが多く購入されているかの人気ランキングになりますが、純資産が増える事は、それだけ安定した運用にもつながりますし、繰上償還のリスクも減ります。

ただの人気ランキングとしてではなく、ファンド選択の重要な指標の一つとしてみて下さい。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出。
例えば、3月5日の日次資金流出入額は
(3月5日の純資産総額) - (3月4日の純資産総額) x (日次騰落率 + 1)で計算し、
これを1カ月分足して月次資金流出入額としています。
但し、SSGAは日次データが入手できなかった為、月次データから計算しています。

全世界株式インデックスファンド 資金流出入額
2018年9月 2018年累計
順位 ファンド (億円) 順位 (億円)
1 楽天・全世界株式インデックス・ファンド 10.4 1 114.1
2 野村つみたて外国株投信 4.2 2 31.0
3 三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド 3.7 3 28.7
4 eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) 3.0 4 22.0
5 SBI・全世界株式インデックス・ファンド 0.8 5 11.0
6 SSGA 全世界株式インデックス・ファンド 0.5 8 2.9
7 eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型) 0.3 6 5.1
8 eMAXIS 全世界株式インデックス 0.3 7 4.3
9 ニッセイ・インデックスパッケージ(内外・株式) 0.0 9 1.2

2018年9月、そして2018年累計とも、圧倒的に資金流入が大きいのが楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天バンガード[VT])

2~4位は、MSCI ACWI(除く日本)との連動を目指す野村つみたて外国株投信三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンドeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)が僅差で激しい競争を繰り広げています。

一方、人気がないのがeMAXIS Slimニッセイ3地域均等型

SSGA 全世界株式インデックスファンドも、信託報酬の高さが影響してか人気がありません。

以下、月次資金流出入額を各ベンチマーク毎に詳細に見ていきます。

 

ACWI 除く日本 (eMAXIS Slim 全世界(除く日本)、野村つみたて外国株投信など)

全世界株式(MSCI ACWI)インデックスファンド

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)の設定以降、eMAXIS Slim野村つみたて三井住友・DCの3本で、月ごとに首位の座が入れ替わる激しい競争を繰り広げています。

信託報酬の低さで一歩抜け出したeMAXIS Slimですが、未だ資金流入という点では他の2本を引き離すことが出来ていません。

 

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス (楽天バンガード vs. SBI・全世界株式)

*SSGA全世界はMSCI ACWI(含む日本)ですが、同時に比較します。

全世界株式インデックスファンド(楽天バンガード、SBI全世界)

楽天バンガードSBI・全世界株式を大きく引き離し、毎月10億円以上の安定した資金流入が続いています。同じFOFで信託報酬の低いSBI・全世界株式ですが、資金流入が増える兆候は見えません。販売会社の少なさ、ETF3本での運用、そしてバンガードの人気に負けたという事でしょう。

また、SSGA全世界株式も、設定以降、なかなか伸びません。

 

3地域均等型 (eMAXIS Slim 3地域均等型 vs. ニッセイ・インデックスパッケージ)

全世界株式インデックスファンド(3地域均等型)

(2018年7月に何故かニッセイ・ファンドパック3に多額の資金流入がありましたが、それを除くと)eMAXIS Slim3地域の圧勝。といっても、1億にも満たない月が多く、2018年9月は僅か0.3億です。人気がありません。

ニッセイ・ファンドパック3は全くと言っていいほど売れていません。

 

リターンの比較。信託報酬が騰落率に反映されているか?ベンチマークとの乖離(トラッキングエラー)は?

2018年9月末時点の各ファンドの騰落率を見てみます。

*騰落率は各ファンドの基準価額から「しんたろう」が独自に計算した結果です。
*本来、実質コストで評価すべきですが、殆どのファンドが決算前で実質コスト不明の為、ここでは信託報酬で評価します。尚、期中に信託報酬の変更があったファンドは、その期間に応じて按分した信託報酬を用います。

騰落率とコストの関係は、理想的にはインデックス騰落率から決まる傾き、切片の直線になります。ただ、外国株式の場合、配当課税を適切に考慮したインデックス騰落率がわかりませんので、管理人の主観で、図中グレーの点線を引いています。

 

全世界株式インデックスファンドの騰落率

それぞれベンチマークは異なりますが、これを無視し、全てのファンドを一緒にプロットします。

2018年9月末時点の6カ月騰落率です。

*eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)は設定から6カ月経っていない為データはありません。

全世界株式インデックスファンド

直近6カ月で見ると、

MSCI ACWI(除く日本) >= MSCI ACWI(含む日本) > FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス >>> 3地域均等型

の順に騰落率が高くなっています。

堅調な米国株式、軟調な新興国株式相場で、新興国株式比率の高い3地域均等型の騰落率が最も低くなっています。

(注)あくまで評価した期間の騰落率であって、この短期間のデータを持ってファンドやベンチマークの優劣をつけるものではありません。

 

MSCI ACWI(除く日本)の騰落率

MSCI ACWI(除く日本)をベンチマークとするファンドだけでプロットしてみます。

参考までにeMAXIS SlimたわらノーロードSMTeMAXISFunds-iの個々のインデックスファンドを先進国株式:新興国株式=87.5%:12.5%で組み合わせた場合の騰落率もプロットしてあります。

2018年9月末日時点の3カ月騰落率です。

全世界株式(MSCI ACWI)インデックスファンド

三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンドは、依然、運用が安定しておらずマイナス側への大きな乖離が見られます。

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)野村つみたて外国株投信eMAXIS 全世界株式インデックスは概ね乖離のない安定した運用といって良いでしょう。

但し、厳密に言うと、信託報酬最安値のeMAXIS Slimが騰落率で野村つみたてに負けています。

これは、それぞれの先進国株式部分マザーファンドの運用に起因する問題で、特に2018年7月の騰落率が、eMAXIS系マザーより野村系マザーが大きかったためです。どちらがベンチマークに対して乖離しているのかは分かりませんが。

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)の設定直後の運用状況の詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事【eMAXIS Slim 全世界株式 (除く日本) & (3地域均等型)】その運用は安定してきたか?

 

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス (楽天バンガード vs. EXE-iつみたて)

*SSGA全世界はMSCI ACWI(含む日本)ですが、同時に比較します。

2018年9月末日時点の6カ月騰落率です。

全世界株式インデックスファンド(楽天バンガード、SBI全世界)

信託報酬が低いSBI・全世界株式の方が楽天・バンガード(全世界)より騰落率が低くなっています(0.2~0.3%程度)

それぞれのファンドの月次レポート(2018年9月)によると、ベンチマークに対してSBI・全世界株式は-1.07%、楽天・バンガード(全世界)も-0.9%となっており、どちらも大きな乖離が発生しています。

尚、楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)は実質コストが0.502%と非常に高い事が判明しましたが、SBI・全世界株式も、同様、もしくは、それ以上に実質コストが高くなっている可能性も否定できません。

SSGA全世界はベンチマークの異なるファンドですので参考程度に見て下さい。

 

3地域均等型 (eMAXIS Slim 3地域均等型 vs. ニッセイ・インデックスパッケージ)

先進国、新興国、国内株式に1/3ずつ均等に投資する3地域均等型の騰落率です。

参考までにeMAXIS SlimたわらノーロードSMTeMAXISの個々のインデックスファンドを先進国株式、新興国株式、国内株式(TOPIX)で均等に組み合わせた場合の騰落率もプロットしてあります。

2018年9月末日時点の3カ月騰落率です。

全世界株式インデックスファンド(3地域均等型)

eMAXIS Slim 3地域均等型ニッセイ・インデックスパッケージ(内外・株式)[ニッセイ・PKG3]とも、単体の組合せより大きくマイナス側に乖離しています。

3地域均等型が、どの程度の頻度・正確性をもって均等になるよう運用を行っているのか分かりませんが、この3カ月は新興国株式のボラティリティが大きく、ちょとした資産配分のズレが騰落率の差になった可能性もあります。

さらに、ニッセイ・インデックスパッケージ(内外・株式)の場合、新興国株式部分がマイナス乖離している事も分かっています(<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式のデータより)

参考記事【新興国株式インデックスファンドの評価】2018年人気(資金流出入額)ランキング、運用成績の比較。

 

おすすめの全世界株式インデックスファンドは?

MSCI All Coutry World Index(ACWI) 除く日本

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

設定から半年程度のファンドですが、その信託報酬の低さ、資金流入も順調です。未だ、騰落率で野村つみたて外国株投信に負ける事もありますが、今後、長期で見ると信託報酬の差が効いてくると推測します。

販売会社SBI証券楽天証券マネックス証券カブドットコム証券松井証券SMBC日興証券(ダイレクトコース)岡三オンライン証券、岩井コスモ証券(ネット専用)。

 

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス

楽天・全世界株式インデックス・ファンド

信託報酬がより低いSBI・全世界株式インデックス・ファンド、人気のバンガードVTに投資する楽天・全世界株式インデックス・ファンド

まだ両者、実質コスト、ベンチマークとの乖離等問題はありますが、

現時点の騰落率が高く、資金流入、純資産総額でも圧倒的に上回っている楽天・全世界株式インデックス・ファンドがお勧め。

尚、両方のファンドを取扱っているのは下記4社のみです。

販売会社SBI証券楽天証券カブドットコム証券松井証券

 

3地域均等型

eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)

設定から未だ半年も経ちませんが、そもそも直接競合するファンドがニッセイ・インデックスパッケージだけですので、その信託報酬の低さから、これ以外の選択はないでしょう。

販売会社SBI証券楽天証券マネックス証券カブドットコム証券松井証券SMBC日興証券(ダイレクトコース)岡三オンライン証券

 

まとめ

以上、全世界の株式に投資するインデックスファンドについて、純資産総額、資金流出入額、騰落率、及びベンチマークとの乖離を調査しました。

圧倒的な人気を誇るのが楽天・全世界株式・インデックスファンド(楽天・バンガード・ファンド)。毎月10億円以上の資金流入があり、純資産総額も既に130億円を超えています。

MSCI ACWIでは、信託報酬最低水準のeMXIS Slim 全世界株式(除く日本)が、資金流入額も順調、そして運用も安定してきており高い騰落率を示しています。

3地域均等型は、あまり人気がなく資金流入も少額にとどまっています。

ここで取り上げた殆どのファンドを取扱っているのが、SBI証券 楽天証券 の2社です。

 

 

他のアセットクラスの最新の情報・結果は下記記事を参照して下さい。

先進国株式インデックスファンド

新興国株式インデックスファンド

米国株式インデックスファンド

全世界株式インデックスファンド(本記事)

国内株式(TOPIX)インデックスファンド

国内株式(日経平均株価)インデックスファンド

国内株式(JPX日経中小型株指数)インデックスファンド

先進国債券インデックスファンド

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