*[2017.2.20] 新興国株式に対するコメントを修正しました。
三井住友アセットマネジメント <三井住友・DCシリーズ> 3ファンドが2016年11月30日に決算を迎え、その交付運用報告書がアップされましたので、その内容を確認します。
下記の3ファンドです。
- 三井住友・DC全海外株式インデックスファンド
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(除く日本、配当込) - 三井住友・DC日本株式インデックスファンドS
TOPIX(配当込) - 三井住友・DC新興国株式インデックスファンド
MSCIエマージング・マーケット・インデックス(配当込)
*コスト等は全て税込みで表示してあります。
既に、三井住友・DC全海外株式については、こちらで報告済ですが、今回、全海外株式を含めた3ファンドをまとめて記載します。
見出し
運用報告書のまとめ
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*[2017年4月11日追記] ベンチマークとの乖離は、運用報告書に記載されてる値は、あまり意味がありません。詳細はこちらの記事を参照して下さい。
()内は前年度
全海外株式 | 国内株式 | 新興国株式 | |
決算日 | 16.11.30 | 16.11.30 | 16.11.30 |
信託報酬 | 0.270% | 0.205% | 0.605% |
実質コスト | 0.354% (0.369%) | 0.215% (0.214%) | 0.779% (0.898%) |
Δ | 0.084% (0.099%) | 0.010% (0.009%) | 0.174% (0.293%) |
騰落率 | -5.36% (0.18%) | -5.23% (13.0%) | -3.01% (-13.6%) |
ベンチマーク騰落率 | -4.69% (0.84%) | -4.92% (13.3%) | -2.31% (-12.7%) |
Δ | -0.67% (-0.66%) | -0.32% (-0.28%) | -0.70% (-0.92%) |
↓ベンチマークとファンドの騰落率の差に実質コストを足した値、即ち実質的なベンチマークとのかい離を意味します。 | |||
Δ+実質コスト | -0.32% (-0.29%) | -0.10% (-0.07%) | 0.08% (-0.02%) |
純資産総額 [百万円] | 3,297 (721) | 3,038 (1,883) | 356 (128) |
マザーF純資産総額[百万円] | --- | 204,698 (224,719) | 6,806 (993) |
三井住友・DC全海外株式インデックスファンド
実質コストと信託報酬の差が0.084%。
一方、同じ三井住友・DCの新興国株式では0.174%。
全海外株式、だいたいの資産配分が先進国90%、新興国約10%ですので、信託報酬以外のコストを先進国・新興国に分離して考えると、
[先進国株式分] 0.074% x 0.9 +[新興国株式分] 0.174% x 0.1 = 0.084%
先進国株式として、信託報酬以外のコストが0.074%という事になります。
他の先進国株式ファンドの信託報酬以外のコストと比較すると、たわら 0.037%、ニッセイ 0.12%、SMT 0.05%、インデックスe 0.042%、Funds-i 0.026%ですので、ニッセイほどではないですが、ちょっとコストが高い部類に入ります。
*ただ、後述するように、新興国株式の信託報酬以外のコストは他のファンドより低いです。
ベンチマークとファンドの乖離にコストを加えた実質的な乖離は-0.32%と、そう大きくは無いですが、小さくもないといったレベル。
三井住友・DC日本株式インデックスファンドS
TOPIXとの連動を目指すファンドです。
実質コストと信託報酬の差が0.010%。
さらに、ベンチマークとファンドの乖離にコストを加えた実質的な乖離は-0.10%と、
両者とも問題ないレベルです。
三井住友・DC新興国株式インデックスファンド
実質コストと信託報酬の差が0.174%。
他のファンドでは0.2%以上が多いので、優秀なレベルです。
実質コストでは、たわらノーロードより低コストになり、MSCIエマージングとの連動を目指すファンドとしては最低水準となります。
また、ベンチマークとファンドの乖離にコストを加えた実質的な乖離は+0.08%と、これも優秀に見えます。
ただ、ここ数カ月の騰落率を見ていると、他のファンドに比較し、大きくプラスになったりマイナスになったりと安定しません。殆どを株式先物で運用している事に起因していると思われます。(詳細は、こちらの記事を参照して下さい。)
最後に
以上、三井住友・DCシリーズ 3ファンドの運用報告書のまとめでした。
たわらノーロード、ニッセイ<購入・換金手数料なし>インデックスシリーズ、iFreeシリーズとならび、低コスト化を牽引するファンドの一つである三井住友・DCシリーズ。
インデックス投資家にとって十分魅力的なファンドです。
ファンド名に「DC」という言葉が入っていますが、今は、(確定拠出年金以外でも)、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券、さらに投信工房で注目の松井証券などで購入できます。
*インデックスファンド・コスト比較のページも最新情報に更新しました。