IPO(新規公開株式)、2015年10月の郵政3社の上場、さらにコメダ、LINE、JR九州、2018年にはメルカリ、ソフトバンクの上場でご存知の方も多いかと思います。簡単に言うと、証券取引場に新規に上場し、だれでも株式を売買できるようになる事です。新規公開株式は、上場の前に公開(公募)価格で購入することが出来ます。
このIPO、高い確率で初値(上場して最初に取引が成立する株価)が公開(公募)価格を大きく上回り、ローリスク・ハイリターンの投資と言われています。ただ、誰でも公開価格で購入できるわけではありません。
証券会社の店頭で大口の取引をされている方は、その支店や担当営業から直接配分してもらえる事もありますが、ネット証券でノーロード、かつ低コストの投資信託を購入している管理人のようなレベルでは、直接配分されるなんて事はなく、先ず抽選に参加し、それに当選しなければなりません。その抽選が、宝くじと言われるほど当たりません。
管理人は軽い気持ちで郵政のIPOに参加し、たまたま一口だけ当選したのをきっかけに、2015年11月より本格的にIPO投資を始めました。
さて、このIPO、本当に当選するのでしょうか? そして資産運用になるのでしょうか?
管理人の実際の抽選結果・投資成績を公開します。
見出し
IPOはもうかるの? ローリスク・ハイリターン? [2020年/2021年の初値・公開価格実績]
IPOがどれだけもうかるか、実際に2020年及び2021年の成績を見てみます。
2020年 IPOのまとめ
(1)新規公開株 銘柄数 (REIT除く) | 93 |
(2)初値が公開価格を上回った銘柄数 (同額を含む) | 70 |
(3)初値が公開価格を上回った確率[勝率] (同額を含む) | 75.3% |
(4)損益合計(1銘柄=1単元=100株) | +17,993,800円 |
(5)損益中心値(1銘柄=1単元=100株) | +128,000円 |
(6)1銘柄での最大利益(1銘柄=1単元=100株) | +2,616,000円 |
(7)1銘柄での最大損失(1銘柄=1単元=100株) | -95,000円 |
2020年は93銘柄(1)が新規上場し(REIT除く)、そのうち70銘柄(2)が公開価格を上回り、その勝率は75.3%(3)という素晴らしい成績です。
そして、仮に93銘柄全てに当選したとしたら(100株/1銘柄)、合計17,993,800円の利益(4)。(以下、利益は全て税引き前、手数料控除前)
まあ、そんな事はあり得ないのですが、1銘柄でも当選したら、中心値で128,000円の利益(5)になります。
そして、最大の利益は2,616,000円(6)、1銘柄だけで260万円の利益です。公開価格に対して11.9倍、テンバーガーです。
一方、最大の損失(公開価格割れ)となったが95,000円(7)、公開価格の0.75倍です。勿論、公開価格割れしそうな銘柄は概ね予想がつきますので、それを避ければ良いだけです。
*但し、IPOと言えどもあくまで株式投資、その時の相場の地合いにも影響を受けますし、予想はあくまで予想、リスクがないわけではありません。
2021年 IPOのまとめ
(1)新規公開株 銘柄数 (REIT除く) | 125 |
(2)初値が公開価格を上回った銘柄数 (同額を含む) | 105 |
(3)初値が公開価格を上回った確率[勝率] (同額を含む) | 84.0% |
(4)損益合計(1銘柄=1単元=100株) | +13,017,900円 |
(5)損益中心値(1銘柄=1単元=100株) | +55,000円 |
(6)1銘柄での最大利益(1銘柄=1単元=100株) | +676,000円 |
(7)1銘柄での最大損失(1銘柄=1単元=100株) | -110,000円 |
2021年は126銘柄(1)が新規上場し(REIT除く)、そのうち105銘柄(2)が公開価格を上回り、その勝率は84.0%(3)。
そして、仮に125銘柄全てに当選したとしたら(100株/1銘柄)、合計13,017,900円の利益(4)。(以下、利益は全て税引き前、手数料控除前)
1銘柄でも当選したら、中心値で55,000円の利益(5)になります。
そして、最大の利益は676,000円(6)、1銘柄だけで67万円の利益(公開価格に対して3.2倍)です。
一方、最大の損失(公開価格割れ)となったが110,000円(7)、公開価格の0.85倍です。
2020年に比較すると、上場銘柄数は増えたにもかかわらず損益合計は減り、損益中心値も小さくなっていますが、それでも素晴らしい結果である事には変わりありません。
このように1銘柄だけでも大きな利益をもたらす事もあるIPOですが、問題は抽選になかなか当たらない事。
そこで実際に管理人の当選実績をご紹介します。
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IPO 新規公開株式 本当に当たるの? ~申込銘柄数、抽選申込回数に対する当選確率~
2015年11月中旬から2021年12月までのIPO当選確率の実績です。勿論、全て抽選による参加・当選結果です。
基本的に公開価格割れしそうな危険な銘柄には申し込まないよう、比較的慎重に参加銘柄を選別しています。
尚、管理人は夫婦でIPOに参加しており、以下の結果は全て二人分を合わせた結果です。
注意夫婦と言えども、例えば奥様なら、奥様自身の意志で、かつ、奥様自身が申し込む必要があります。旦那さんが奥様の分も申し込むような行為は借名口座ととられ禁じられています。
*当選確率が非常に高かったコメダ、JR九州、ソフトバンクを除く。
*IPOポイント獲得の為だけにSBI証券に100株だけ申し込んだ銘柄を除く。
*1銘柄で複数当選した場合、例えば1銘柄が2つの証券会社で当選したら当選銘柄は2としてカウント。
申込銘柄数に対するIPO当選確率
2015年11月中旬から2021年までのIPO申込銘柄数に対する当選銘柄数です。
年 | 申込銘柄数 | 当選銘柄数 | 当選確率/ 申込銘柄数 |
2015年 (11/中旬より) | 18 | 1 | 5.6% |
2016年 | 65 | 0 | 0.0% |
2017年 | 64 | 1 | 1.6% |
2018年 | 73 | 3 | 4.1% |
2019年 | 59 | 2 | 3.4% |
2020年 | 61 | 6 | 9.8% |
2021年 | 88 | 7 | 8.0% |
合計 | 428 | 20 | 4.7% |
年によって大きな違いがありますが、合計で4.7%の当選率。
ただ、2020年、2021年が非常にラッキーな年で当選銘柄の半分以上を占めています。
抽選申込証券会社数に対するIPO当選率
前章では銘柄数に対する確率で見ましたが、実際には1銘柄に対して複数の証券会社に応募しています。
そこで、抽選申込した証券会社数に対するIPO当選確率を見てみます。
期間 | 申込銘柄数 | 抽選申込 証券会社数 | 当選銘柄数 | 当選確率/ 申込証券会社数 |
2015年11月~ 2021年12月 | 428 | 3,658 | 20 | 0.55% |
この6年強の間で延べ3,658回申し込んで当選したのが20回、確率 0.5%です。
即ち、3,638回「落選」という文字を見たことになります。
なかなか、当たらないんです。
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IPO(新規公開株式) 証券会社別 獲得利益
2015年11月半ばから2021年までに当選し、獲得した利益です。当選した年、証券会社毎にまとめます。
全て初値売り、手数料控除前、税引前利益です。
尚、前章では除外したJR九州(400株)、及び公開価格割れしたコメダ(300株)、ソフトバンク(100株)を含みます。
*ソフトバンクは複数当選するものの100株だけ購入。
年別IPO利益
年別の当選銘柄数、及びそれによる利益です(夫婦二人分)。
年 | 当選銘柄数 | 当選利益 |
2015年 (11/中旬より) | 1 | \320,000 |
2016年 | 7(*) | \172,100 |
2017年 | 1 | \91,300 |
2018年 | 4 | \371,400 |
2019年 | 2 | \303,500 |
2020年 | 6 | \948,900 |
2021年 | 7 | \703,200 |
合計 | 28 | \2,910,400 |
(*)JR九州(400株)、コメダ(300株)
証券会社別IPO利益
約6年間のIPO利益の証券会社別集計です(夫婦二人分)。
証券会社 | 当選銘柄数 | 当選利益 |
SBI証券(*1) | 2 | \175,100 |
auカブコム証券 | 1 | ▲\9,300 |
SMBC日興証券(*2) | 7 | \545,900 |
大和証券(*3) | 5 | \378,600 |
東海東京証券 | 1 | \50,000 |
野村證券 | 2 | \250,000 |
みずほ証券 | 7 | \1,288,100 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 2 | \82,000 |
楽天証券 | 1 | \150,000 |
マネックス証券、 岡三オンライン、 松井証券など | 0 | \0 |
合計 | 28 | \2,910,400 |
(*1)SBI証券 : IPOポイントの使用は無
(*2)SMBC日興証券 : 当選4銘柄は優遇当選(ステージ別抽選)
(*3)大和証券 : 当選1銘柄はチャンス当選
約6年間のIPO挑戦で、累計 2,919,700円の利益(税引前、手数料控除前、二人分)、比較的リスクが少ない事を考えると十分といって良いでしょう。
1年間、かつ1人分に換算すると約24万円という事になります。
尚、みずほ証券の当選数、利益が大きいですが、特にみずほ証券に他の取引や預かり資産がある訳ではありません。きっと「たまたま」「相性?」かと。
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IPOは資産運用の手段になるか?
主幹事の証券会社だけで参加、資金を頻繁に移動
ただ、IPOに参加するだけなら、一銘柄、高くても1株5,000円=1単元50万程度なので、これを主幹事の証券会社だけで申し込めば、50万円遊ばしておくだけですみます。これで宝くじのような楽しみが得られるのですから、これも一つの方法かと思います。
ただ銘柄ごとに頻繁な証券会社間の資金移動が必要になりますので、多数の銘柄に申し込む場合は現実的ではないでしょう。
(また、複数の銘柄がほぼ同一期間に集中して上場する事が多いので、実際はこれだけでは足りません。ただ1株5,000円と高いのも、そうあるわけではないので、ざっと100万円程度用意しておけば良いかと思います。)
(注)野村證券や岡三オンラインのように抽選参加時に資金不要の証券会社もありますし、また大和証券やみずほ証券などのように、同一資金で複数の銘柄に抽選参加できる証券会社もあります。
複数証券会社にIPO用の資金をプール(管理人の場合)
もう少し当選確率を上げる為には、取り扱っている複数の証券会社に申し込む必要があります。例えば5社で扱ってたら5倍の資金、さらに複数の銘柄が集中したら、数百万円の資金が必要になります。
管理人の場合、抽選に参加する証券会社には常時50~100万円の資金をプールしてあります。
前受け金不要の証券会社を除くと約10社。
500~1,000万円の資金になります。
これで、IPO利益 24万円/(年間・1人)ですので、年利2.4~4.8%、IPOのリスクが小さい事を考えるとまずまずの運用ではないでしょうか。(リスクの小さいIPOしか申し込まない)
管理人は、当面、この方法でIPOに挑戦していく予定です。
ただ、年間当選数には大きなバラツキがあり全く当たらない年もあります。それに6年、二人分の過去実績だけでは統計的にも十分な検証結果とは言えないでしょう。
*もっと証券会社間の資金移動を頻繁にすれば、さらに少ない資金ですみますが、結構な手間がかかります。
SBI証券で資金勝負!
さらに、当選を目指す方法として、SBI証券に多額の資金を預入、抽選に参加するという方法があります。
申込株数(=資金量)と関係なく、一人一口として抽選してくれる証券会社が殆どなのですが、SBI証券だけは違います。申込株数(=資金量)に応じて当選確率が上がります。そう資金勝負です。いくらあれば当選するのかは分かりませんが、数千万、いや億の単位で申込されている方も多いのではと推測しています。
(多くのIPO関連ブログがありますが、皆さん、申込株数は非公開にしているので、確かなところは分かりません。)
億単位で預入するのであれば、真剣に資産運用として有効なのか考えなくてはなりませんね。
仮に1億円を資金にしてIPOに参加するとします。年利1~5%とすれば100~500万円の利益。S級、A級銘柄を含め複数当選する必要があります。
*残念ながら管理人はそんな多くの資金で挑戦した事がありませんので、どれだけ当選するのか見当がつきません。少なくとも3,000~4,000万円程度ではダメでした。
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最後に
以上、管理人の当選実績を公開するとともに、IPOが資産運用になるかを検討しました。
管理人の場合は、6年の実績で年利2~5%程度の利益を獲得できるので、そのリスクを考えると先ず先ずの資産運用になっていると考えています。
ただ、今後も同様の成績を確保できる(当選を得られる)保証はありませんので、資産運用というより、当たったら儲けもの、ボーナス狙い、一つの娯楽として楽しみながら参加していきます。
尚、IPOに参加しているけど落選続きでなかなか当選しない、なんとしてでも当選が欲しくなり危険な銘柄を申し込む、結果、公開価格割れとならないようご注意下さい。IPOと言えども株式投資である事には変わりありません。
各証券会社のIPO参加・抽選ルールは下記記事を参照して下さい。