日経平均を毎月バリュー平均法で積立していたらどうなっていたか、過去のデータで検証しました。~その1~

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前回の記事で、日経平均を毎月ドルコスト法で積立していたら、どうなっていたか、過去のデータで検証した結果をご紹介しました。

今回は、同じように日経平均をバリュー平均法で積立した場合の結果、及びドルコスト法との比較をご紹介します。

*日経平均株価のデータは日経平均プロファイルより入手したデータを使用しております。

*日経平均株価の指数に関する著作権ならびに「日経」および「指数」の表示に対する知的財産権、その他一切の権利はすべて日本経済新聞社に帰属しています。

バリュー平均法とは

最も一般的な積立方法であるドルコスト法、これは、毎月、一定額を積立てていく方法です。

一方、バリュー平均法とは、あらかじめ資産額の目標である「バリュー経路」(バリューパス)というのを決めておきます。例えば、毎月10万円ずつ資産額が増えていくようなバリュー経路だと、

1月目 10万、2月目20万、・・・1年目 120万、・・・ 10年目 1200万という感じです。

このバリュー経路で決めた資産額になるように毎月の投資額を決めていくのがバリュー平均法です。ドルコスト法のように毎月の積立額が決まっているわけではなく、バリュー平均法では毎月の積立額が変動します。

例えば、先にあげたバリュー経路の場合、1月目の株価が1,000円(これを1口あたりの価格とします)で10万円積立てたとします。100口購入する事になりますね。
もし、2月目の株価が500円に下がっていたら、資産額が20万円になるために必要な口数は20万円/500円=400口。すでに、1月目に100口購入していますので、2月目には残りの300口、金額にして300口x500円=15万円の投資を行う事になります。
逆に2月目の株価が1,500円と上がった場合、その月に投資する金額は1,500円x(20万/1500円-100口)=5万円となります。
2月目の株価が3,000円と大暴騰したら、既に1月目に購入した分だけで資産額3,000円x100口=30万円と、当初決めていたバリュー経路20万円を上回っていますので、この上回った10万円分を売却するわけです。

ちょっと極端な例で説明しましたが、このようにバリュー平均法では、購入だけでなく、月によっては売却する事もあります。

尚、一定の利回り分を付加したようなバリュー経路を設定する方法もあります。例えば、年利回り5%のバリュー経路だとしたら、

1年目 100万円、2年目 100×1.05=105万円、3年目 105×1.05=110.25万円・・・

という感じです。

また、上記例では毎月投資額を調整しましたが、これを3カ月毎とかに行う方法もあります。

簡単にまとめると、ドルコスト法は、毎月一定額の投資を行う事で、株価が安い時は多く、高い時は少なく購入する手法ですが、バリュー平均法は、これをもっと大胆に行い、安い時はもっと多く、高い時はもっと少なく、さらに高くなったら一部を売却する、という手法になります。また、バリュー平均法は最終的な資産額がバリュー経路により決まっていますので、目標とする資産額が決まっている時に有効とも言えます。

このバリュー平均法、日本では、岡本 和久氏が広く推奨されています。例えば、
積立投資の新しい形 バリュー平均法 (K-ZONE moneyへの外部リンク)
バリュー平均法の問題点と対策 【岡本和久の新時代の積立投資術「バリュー平均法」入門】(マネックス証券への外部リンク)
等を参照して下さい。

バリュー平均法で日経平均を積立していたら、どうなったか、検証しました。

前提条件として、
最初の積立額は1万円、
バリュー経路は毎月1万円ずつ増加していく、また積立額の調整は毎月行う、
としました。
その他の条件は無し、即ち、とにかく総資産額がバリュー経路に沿うように、制限なく購入、売却を繰り返す事としました。

この条件で、前回同様、積立開始年月に対して、現在まで積立継続、あるいは30~5年の積立のパフォーマンスを計算し、ドルコスト法との比較を行いました。

今回は年率換算利回りを、RATE関数ではなく、EXCELのIRR関数で計算しました。RATE関数では定額積立の場合しか計算できませんが、IRR関数は、毎月の積立額が変わっても、利回りを求めることが出来ます。

勿論、定額積立の場合、RATE関数とIRR関数で計算した利回りは同じです。
  *RATE関数の期首積立(最後の変数が”1″)と同じ。

IRR関数については、使い方など含めて、後日説明します。

結果

今回は、最初に、積立期間ごとに、積立開始年月による年率リターンの平均、標準偏差をお見せします。

*例えば、1960年1月に積立開始した場合、年率リターン 10%、1970年1月開始 5%、1980年1月開始 7%と3つのデータだけだとしたら、平均は(10+5+7)/3というふうに計算。
30年積立の場合、積立開始年月が1960年1月から1986年6月まで318個のデータがありますので、それの平均、標準偏差です。 尚、「現在まで積立の場合」、短期間だけの利回りが平均値に与える影響を除くため、直近2年間のデータは除外してあります。
 

以降、ドルコスト法をDCA、バリュー平均法をVAと略して表現する事があります。

1960年1月から現在まで、35年前の1981年1月から現在まで、バブル崩壊後の1992年1月から現在までの3期間の結果(平均、標準偏差)を下表に示します。

積立期間毎の年率換算利回りの平均と標準偏差 ドルコスト法とバリュー平均法の比較
1960年1月~2016年6月
  積立期間 現在まで 30年 25年 20年 15年 10年 5年
DCA 平均 2.4% 3.4% 4.1% 4.4% 4.7% 5.4% 5.7%
標準偏差 2.3% 4.6% 6.2% 6.8% 7.5% 8.8% 12.1%
VA 平均 4.6% 5.9% 5.9% 5.9% 6.2% 6.4% 6.7%
標準偏差 3.2% 5.3% 6.3% 6.8% 7.2% 8.4% 11.9%
平均の差分
VA-DCA
2.3% 2.5% 1.8% 1.6% 1.4% 1.1% 1.1%

積立期間毎の年率換算利回りの平均と標準偏差 ドルコスト法とバリュー平均法の比較
1981年1月~2016年6月
  積立期間 現在まで 30年 25年 20年 15年 10年 5年
DCA 平均 2.4% -0.6% -1.2% -2.1% -1.7% -1.0% 2.6%
標準偏差 2.9% 1.9% 2.6% 3.1% 4.4% 5.7% 13.5%
VA 平均 3.7% 0.7% 0.2% -0.9% -0.2% 0.4% 3.8%
標準偏差 3.1% 1.6% 2.3% 3.1% 4.4% 5.9% 13.4%
平均の差分
VA-DCA
1.3% 1.4% 1.4% 1.2% 1.5% 1.4% 1.2%

積立期間毎の年率換算利回りの平均と標準偏差 ドルコスト法とバリュー平均法の比較
1992年1月~2016年6月
  積立期間 現在まで 30年 25年 20年 15年 10年 5年
DCA 平均 3.3% 0.8% -0.3% -0.9% 0.0%
標準偏差 3.2% 2.9% 4.2% 6.0% 11.3%
VA 平均 4.6% 1.8% 0.9% -0.2% 0.9%
標準偏差 3.5% 2.4% 3.8% 5.7% 11.3%
平均の差分
VA-DCA
1.4% 1.0% 1.2% 0.8% 0.9%

3つの期間とも、全ての積立期間で、バリュー平均法(VA)の平均値がドルコスト法(DCA)を回っています。その差、0.8~2.5%程度。

バリュー平均法(VA)の有効性が、(平均的にみれば)積立期間によらず、確認できました。

ただし、バラツキ(標準偏差)は両者に差が見られません。

最後に、20年、10年積立の場合について、実際のデータをグラフでお見せします。

日経平均をドルコスト法、バリュー平均法で20年積立てた場合の利回り比較

             *日経平均プロファイルのデータをもとに、しんたろうが独自に計算し作成             

日経平均をドルコスト法、バリュー平均法で10年積立てた場合の利回り比較

              *日経平均プロファイルのデータをもとに、しんたろうが独自に計算し作成

上のグラフが20年積立、下のグラフが10年積立てた場合の年率換算利回りです。赤がドルコスト法、青がバリュー平均法です。緑がVAの利回りからDCAの利回りを引いた値です。

総じて、バリュー平均法の方が、ドルコスト法より高いパフォーマンスを示していますが、積立開始年月によっては、数は少ないですが、ドルコスト法の方が高い場合もあります。どういう場合に、ドルコスト法の方が高い利回りとなるのか、このへんは今後検討してみます。

以上、平均的に見て、バリュー平均法がドルコスト法より有効であるという確認でした。

ただ、ここでは利回りで見ていますが、パフォーマンスを利回りだけで見てよいのか、また今回の条件での、バリュー平均法での実際の積立額などを次回ご説明します。

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