インデックス投資全般

【外国株式(全世界・先進国・新興国株式)インデックスファンド】インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国?

投稿日:

インデックスファンドとは、ある指数(インデックス)に連動するよう運用するファンドですが、指数といっても指数ベンダー、投資地域・国等により複数の指数が存在します。

そこで、本記事では外国株式(全世界株式、先進国株式、新興国株式)を対象とする代表的な指数について、その構成国、比率をまとめるとともに、その指数を採用しているインデックスファンドをご紹介します。

米国株式、債券、REITについては下記の記事を参照して下さい。
参考記事 米国株式(アメリカ株)インデックスファンド、そのベンチマーク(指数)を解説、比較。 
参考記事【外国債券インデックスファンド】各インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国? 
参考記事【外国REITインデックスファンド】各インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国?

インデックスファンドの一覧(ファンド名、信託報酬、実質コスト、純資産総額)は下記記事を参照してください。

 

2022年3月、MSCI、FTSEともロシアを新興国株式マーケットから除外しました。本記事はロシア除外後の新しい情報に基づき記載しています。

[最終更新日:2022.4.22]最新の情報に更新。
各指数の構成国比率などは2022年3月末時点の情報に基づき記載しています。
*2022.3.9 MSCI ロシア EmergingからStandaloneへ
*2022.3.7 FTSE ロシア SEからStandaloneへ
*2021.11 MSCI アルゼンチン EmergingからStandaloneへ
*2021.11 MSCI パキスタン EmergingからFrontierへ
*2020.11 MSCI クウェイト FrontierからEmergingに
*2020.9  FTSE  ルーマニア FrontierからSEに
*2020.9  FTSE  ペルー SEからFrontierに
   [SE : Secondary Emerging]

スポンサーリンク

見出し

全世界株式を対象とする代表的なインデックス(指数) ~全世界ってどこの国?~

MSCI All Country World Index (MSCI ACWI)

MSCI All Country World Index(MSCI ACWI)構成国

全世界の株式を対象とした指数としてMSCIが公表している、

MSCI All Country World Index (MSCI ACWI)

があります。

日本を含む47カ国・地域(先進国23カ国、新興国24カ国)から構成される時価総額加重型の指数です。

大型・中型株約2,900銘柄、全世界の時価総額の約85%をカバーします。
(小型株は含みません)

全世界を対象としたACWIと、日本だけを除いたACWI(除く日本)の二つの指数があり、主な構成国、比率は下図のようになります。

MSCI All Country World Index(MSCI ACWI)構成国比率

*MSCI ACWIは、先進国23カ国(日本含む)からなるMSCI World Indexに、新興国24カ国からなるMSCI Emerging Markets Indexを加えたものになります。

地域別比率は概ね、

(日本を含む場合) 日本 5%、先進国84%、新興国11%

(除く日本の場合)   先進国 88%  新興国 12%

 

MSCI ACWIとの連動を目指すインデックスファンド

(日本を含む)MSCI ACWI

日本を含むMSCI ACWIとの連動を目指すインデックスファンドとしては下記のようなファンドがあります。

MSCI ACWI(除く日本)

日本を除くMSCI ACWIとの連動を目指すインデックスファンドです。

 

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(FTSE Global All Cap Index)

MSCI ACWIと同じく全世界の株式を対象とした指数としてFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスがあります。

構成国は下図の通り。

FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス構成国比率

構成国数は48カ国・地域(先進国25カ国、新興国23カ国)、その構成国・比率もACWIと概ね同じです。(MSCIにあるペルーがなく、MSCIにはないルーマニア、パキスタンが含まれます)

MSCI ACWIとの大きな違いは小型株を含むか否か。FTSE Global All Cap Inexは全世界の大型・中型・小型株を対象とし、構成銘柄は約9,472とMSCI ACWIの3倍、全世界の時価総額の98%以上をカバーします。

*小型株を含むからと言って必ずしもパフォーマンスが上がるわけではありません。

人気の米国バンガード社ETF VTに採用されているインデックスです。

 

FTSE Global All Cap Indexとの連動を目指すインデックスファンド

FTSE Global All Cap Indexとの連動を目指すインデックスファンドは、

3本とも米国ETFを介して全世界の株式に投資する(事実上の)FOFです。よって配当に対する課税が国内から直接投資するファンドに比べ不利になる場合があります。詳細は下記記事をご覧ください。

 

全世界株式インデックスファンドの詳細、人気・運用成績など

全世界の株式に投資するインデックスファンドの信託報酬、純資産総額、人気(資金流出入額)、運用成績の最新情報を下記ページにまとめてあります。

 

スポンサーリンク

MSCI All Country World Index(MSCI ACWI) & FTSE Global All Cap Indexの構成国、比率一覧

MSCI All Country World Index(日本を含む、除く)、FTSE Global All Cap Indexの構成国、構成比率一覧です(2022.3末時点)

先進国、新興国に分けて記載します。

尚、韓国、ポーランドはMSCIでは新興国ですが、FTSEでは先進国に分類されます。

*順位はFTSEの比率でつけてあります(最下行のペルーの順位は不明)。

先進国
新興国
MSCI/FTSE
で分類が
異なる国
 MSCI ACWIMSCI ACWI
(除く日本)
FTSE
Global
All Cap
1米国61.4%64.9%60.0%
2日本5.4%---6.0%
3イギリス3.7%3.9%4.0%
4中国3.3%3.5%3.2%
5カナダ3.2%3.4%3.2%
6フランス2.8%2.9%2.5%
7スイス2.5%2.7%2.4%
8オーストラリア2.0%2.1%2.2%
9ドイツ2.0%2.1%2.0%
10台湾1.8%1.9%2.0%
11インド1.4%1.5%1.6%
12韓国1.4%1.5%1.5%
13オランダ1.1%1.1%1.0%
14スウェーデン0.9%0.9%1.0%
15香港0.7%0.7%0.8%
16ブラジル0.6%0.7%0.7%
17イタリア<1%<1%0.6%
18デンマーク<1%<1%0.6%
19スペイン<1%<1%0.6%
20サウジアラビア<1%<1%0.5%
21南アフリカ<1%<1%0.5%
22シンガポール<1%<1%0.4%
23フィンランド<1%<1%0.3%
24タイ<1%<1%0.3%
25ベルギー<1%<1%0.3%
26メキシコ<1%<1%0.3%
27ノルウェー<1%<1%0.3%
28イスラエル<1%<1%0.2%
29マレーシア<1%<1%0.2%
30インドネシア<1%<1%0.2%
31アラブ首長国連邦<1%<1%0.2%
32ニュージーランド<1%<1%0.1%
33カタール<1%<1%0.1%
34クウェート<1%<1%0.1%
35フィリピン<1%<1%0.1%
36ポーランド<1%<1%0.1%
37オーストリア<1%<1%0.1%
38チリ<1%<1%0.1%
39アイルランド<1%<1%0.1%
40ポルトガル<1%<1%0.1%
41トルコ<1%<1%0.1%
42ギリシャ<1%<1%0.0%
43コロンビア<1%<1%0.0%
44ハンガリー<1%<1%0.0%
45チェコ<1%<1%0.0%
46エジプト<1%<1%0.0%
47ルーマニア------0.0%
48パキスタン------0.0%
--ペルー<1%<1%---

 

スポンサーリンク

先進国株式を対象とする代表的なインデックス(指数) ~先進国ってどこの国?~

MSCI KOKUSAI(コクサイ)

国内で販売されている殆どの先進国株式インデックスファンドMSCI

MSCI KOKUSAI (MSCIコクサイ)

をベンチマークとしています。時価総額加重型の指数です。

MSCI KOKUSAIは上述のMSCI World Indexから日本を除外したもので、先進国22カ国から構成されています。(主な構成国、比率は下図)

MSCI KOKUSAI (MSCIコクサイ)

先進国22カ国といっても米国だけで74%も占めています。

 

投資国の詳細

投資国、及び投資比率(2022.3末時点)は下表のようになります。

*11位以下は順不同

順位比率
1米国73.5%
2イギリス4.5%
3カナダ3.8%
4フランス3.3%
5スイス3.0%
6ドイツ2.4%
7オーストラリア2.4%
8オランダ1.3%
9スウェーデン1.0%
10香港0.8%
11スペイン<1%
12イタリア<1%
13ベルギー<1%
14シンガポール<1%
15ニュージーランド<1%
16オーストリア<1%
17デンマーク<1%
18フィンランド<1%
19アイルランド<1%
20ノルウェー<1%
21ポルトガル<1%
22イスラエル<1%

 

MSCI Kokusaiとの連動を目指す主なインデックスファンド

ファンドの名称に「先進国株式」「外国株式」「グローバル株式」と名のつくインデックスファンドの殆どがMSCI KOKUSAIをベンチマークとしています。

主な低コストのインデックスファンドでは、

など多くのファンドがあります。

信託報酬低コスト化の競争も激しく、低いコストで投資できる資産クラスです。

 

先進国株式インデックスファンドの詳細、人気・運用成績など

先進国株式に投資するインデックスファンドの信託報酬、純資産総額、人気(資金流出入額)、運用成績の最新情報を下記ページにまとめてあります。

 

スポンサーリンク

新興国株式を対象とする代表的なインデックス(指数) ~新興国ってどこの国?~

MSCI Emerging Markets Index(MSCI エマージング・マーケット・インデックス)

国内で販売されている殆どの新興国株式インデックスファンドMSCI

MSCI エマージング・マーケット・インデックス

をベンチマークとしています。

24カ国・地域の大型・中型株を対象とした時価総額加重型の指数です。銘柄数は1,399(2022.3末時点)、概ね85%をカバーします。

MSCI Emerging Markets Index(MSCI エマージング・マーケット・インデックス)構成国比率

*投資国詳細は後述

 

MSCI エマージング・マーケット・インデックスとの連動を目指す主なインデックスファンド

主な低コストのインデックスファンドでは、

 

FTSE Emerging Index (FTSE エマージング・インデックス)

FTSEが算出する新興国23カ国の大型・中型株から構成される時価総額加重型の指数です。

1,907銘柄(2022.3末時点)から構成されています。

FTSE Emerging Index (FTSE エマージング・インデックス)構成国j比率

前章のMSCI Emerging Markets Indexとの大きな違いは韓国を含まない事。(FTSEでは韓国を先進国に分類しています)

MSCIで13%を占める韓国がない為、その他の国の比率が上がっています。

(韓国同様、ポーランドもMSCIでは新興国ですがFTSEでは先進国です)

*投資国詳細は後述

 

FTSE エマージング・インデックスとの連動を目指すインデックスファンド

シュワブ エマージング マーケッツ エクイティ ETFに投資する事実上のFOFです。

 

FTSE Emerging Markets All Cap China A Inclusion Index (FTSE エマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株))

FTSEが算出する新興国の大型・中型・小型株から構成される時価総額加重型の指数です。

小型株をも含むため4,322銘柄(2022.3末時点)と幅広く投資しています。

*中国A株 : 人民元建て、基本的に中国国内投資家専用だったものが一定の制限のもと海外機関投資家にも開放。

国別投資比率は前述のFTSEエマージング・インデックスと大きく変わりません。

人気のバンガード社ETF VWOは、このインデックスをベンチマークとしています。

FTSE Emerging Markets All Cap China A Inclusion Index (FTSE エマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株))構成国比率

*投資国詳細は後述

 

FTSE エマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)インデックスとの連動を目指すインデックスファンド

バンガード社ETF VWOに投資する事実上のFOFです。

 

FTSE RAFI Emerging Index (FTSE RAFI エマージング インデックス)

FTSE RAFIエマージングは株主資本、キャッシュフロー、売上、配当に着目して銘柄選定、ウェイト付けを行う、いわゆるスマートベータ型の指数です。

FTSE エマージング・インデックスが23カ国 1,907銘柄なのに対し、FTSE RAFIエマージングは12カ国 378銘柄に絞られています(2022.3末時点)

国別比率ではFTSE エマージング・インデックスに対し特にブラジルの比率が高くなっています。

*2022.1末時点ではロシアが9%を占めていましたが、2022.3にロシアはEmergingから除外されました。

FTSE RAFI Emerging Index (FTSE RAFI エマージング インデックス)構成国比率

*投資国詳細は後述

 

FTSE RAFI エマージング インデックスとの連動を目指すインデックスファンド

大和投資信託が運用する下記ファンドがFTSE RAFI エマージング・インデックスとの連動を目指して運用されています。

スポンサーリンク

新興国株式 各インデックスの構成国とその比率

新興国株式を対象とした各インデックスの構成国、及びその比率です。
*数字または✔記載の国が構成国、「---」は対象外。
*原則FTSEの順位で記載。
*ペルーの順位は不明

[スマホの方は横にスクロールしてご覧ください]

 MSCI
Emerging
Markets
FTSE
Emerging
Index
FTSE
Emerging
Markets
All Cap
China A
inclusion
FTSE
RAFI
Emerging
1中国30.0%33.0%32.4%36.5%
2台湾16.2%18.1%19.3%14.5%
3インド13.1%15.9%16.0%12.1%
4韓国12.6%---(*1)---(*1)---(*1)
5ブラジル5.8%7.3%7.0%16.6%
6サウジ
アラビア
5.1%4.7%3.1%
7南アフリカ4.8%4.6%5.1%
8メキシコ2.8%2.6%3.2%
9タイ2.5%2.9%4.1%
10マレーシア1.8%1.9%0.5%
11インドネシア1.8%1.9%1.5%
12アラブ首長国
連邦
1.7%1.5%---
13カタール1.1%1.0%---
14クウェート1.0%0.9%---
15フィリピン0.9%0.9%---
16ポーランド---(*1)---(*1)---(*1)
17チリ0.7%0.7%0.8%
18トルコ0.4%0.5%2.1%
19ギリシャ0.3%0.4%---
20コロンビア0.3%0.3%---
21ハンガリー0.2%0.2%---
22チェコ0.2%0.2%---
23エジプト0.1%0.1%---
24ルーマニア ---(*3)0.1%0.1%---
25パキスタン ---(*3)0.0%0.1%---
--ペルー---(*2)---(*2)---(*2)

(*1)韓国、ポーランドはMSCIは新興国、FTSEは先進国
(*2)ペルーはMSCIは新興国、FTSEはフロンティア
(*3)ルーマニア、パキスタンはMSCIはフロンティア、FTSEは新興国

 

新興国株式インデックスファンドの詳細、人気・運用成績など

新興国株式の各インデックスのパフォーマンスは下記記事をご覧ください。

 

新興国株式に投資するインデックスファンドの信託報酬、純資産総額、人気(資金流出入額)、運用成績の最新情報を下記ページにまとめてあります。

 

 

以上、全世界株式、先進国株式、新興国株式を対象とする代表的な指数についての解説でした。

*MSCI ACWI、MSCI Emerging Markets IndexはMSCI社の公式サイトより引用。
*MSCI KOKUSAIはSMTグローバル株式インデックス・オープンの月次レポート(2022.1)記載のベンチマークの構成国・比率を引用。また、この値をもとにMSCI ACWIの比率を独自に計算。
*FTSEはFTSE Russell公式サイトの各インデックスFactsheet(2022.1)を引用。

外国債券、REITについては下記記事を参照して下さい。

参考記事【外国債券インデックスファンド】各インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国? 
参考記事【外国REITインデックスファンド】各インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国?

 

 

スポンサーリンク

マネックス証券のクレジットカード投信積立

マネックス証券

マネックスカード(クレジットカード)での投信積立が2022.2.25より始まりました。投信積立でのポイント還元率は最高水準の1.1%

*マネックスカードの発行はマネックス証券の口座が必要です。

公式サイトマネックス証券

マネックス証券の口座はSBI新生銀行経由でも開設出来ます。

SBI新生銀行新規口座開設+エントリーで1,000円、1回3万円以上の入金で2,000円、最大3,000円がもらえます。

公式サイトSBI新生銀行

 
auカブコム証券のクレジットカード投信積立

auカブコム証券

au Payカード(クレジットカード)での投信積立が2022.3.28より始まりました。投信積立でのポイント還元率は1.0%

公式サイトauカブコム証券

 
無リスク資産の預け先として最適な銀行定期預金

UI銀行(東京きらぼしフィナンシャルグループ)

円定期1年/2年/3年 0.20%(税引前)
他行宛振込手数料も条件により一定回数無料になります。

公式サイトUI銀行
 

-インデックス投資全般

Copyright© しんたろうのお金のはなし , 2023 All Rights Reserved.