投資の出口をセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドで検証。定額それとも定率取り崩し?

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コツコツ投資で築いた資産、積立方法も重要ですが、それ以上に重要なのが出口戦略。資産を子孫に残そうという方は別として、いずれ投資には終わりが来ます。その時、どうやって投資資産を取り崩していくかを考え、検証してみます。

一般的には、売却時には定率法が有利と言われています。

積立てる時には、毎回一定額を積立てるドルコスト法が有利とされています。基準価額や株価が安い時には多く、高い時には少なく購入する事で平均取得価額が下がるというのが、そのうたい文句。

その効果の有無はおいといて、毎月の給料の中から一定額を投資・積立てる方が多いでしょうから、結果的にドルコスト法になってしまうというのが現実かと思います。

一方、投資の出口、即ち、投資資産を取り崩していくときは、毎回一定額(=売却金額が一定)を売却するより(以下、定額法と呼びます)、定率(=売却する投資信託の口数や株数が一定。以下、定率法と呼びます)で売却する方が有利と言われています。

積立時とは逆の考え方です。定額法の場合、基準価額が高い時に少なく、低い時に多く売却する事になり効率的ではないと考えらています。一方の定率法では、基準価額に関係なく、売却する口数は同じです。ただ、売却額は毎回異なります。

さて、定額法定率法で、どちらが有利なのか、どれだけ異なるのか、実際の投資信託、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドで検証してみます。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドで検証してみます。

投資信託|セゾン投信

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは、これ1本のファンドだけで、株式・債券を合わせた世界分散投資が可能な人気のバランス型インデックスファンドです。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの詳細は↓の記事を参考にして下さい。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド vs. 世界経済インデックスファンド。過去のリターン・リスクから徹底比較。
最新のデータに更新しました。セゾン投信が運用・販売する「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」、及び、三井住友トラスト・アセット...

尚、以降の検証で使う基準価額は、セゾン投信のサイトより入手しました。

検証方法

検証方法として、ある時点で、一定の投資資産(セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド)を持っている方が、これを定額法または定率法で、ある一定期間かけて取り崩していった場合、当初保有していた資産額(時価)に対して、最終的に受取る事が出来た総受取額が、どの程度になっているかを比較します。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは、2007年3月に設定されたファンドですので、2007年3月末から検証を始めます。

売却期間は5年、7年、10年とします。

また、いずれの方法でも売却は毎月月末に行うとします。

*実際には、もう少し長い期間をかけて取り崩す方もいるかと思いますが、なにせ基準価額のデータが約10年分しかありませんのでご了承下さい。

定額法

取り崩し開始時点の資産総額(時価)を、取り崩し予定期間月数で割った金額を毎月取り崩していきます。

尚、定額法の場合、毎月の取り崩す口数が基準価額により変動しますので、取り崩し予定期間月数より短くなったり長くなったりするケースがあります。短くなった場合は、そこで終わり。当初の取り崩し予定期間が終わっても未だ投資残高がある場合は、その時点で残額を一括売却する事とします。

定額法-2

毎月の取り崩し額を一定とする定額法では、基準価額の低下により、取り崩し予定期間より早く資産が枯渇する場合があります。

そこで、新たに定額法-2として、年に1回、月々の売却額を変更するという手法も検証してみます。

1年目の毎月の売却額は、資産総額/(取り崩し総月数)  *1年目は定額法と同じです。

2年目の毎月の売却額は、2年目開始時点の資産総額/(残りの取り崩し月数)

と毎年1回、その時点での資産時価に応じて毎月の取り崩し額を変更していきます。

これだと、予定していた取り崩し期間より短くなる可能性は少なくなります。(取り崩し期間末期に急激な基準価額下落があると、短くなる場合もあります。)

尚、この売却額の調整を毎月行うという方法もありますが、これは結局、下記の定率法と同じ事になります。

定率法

取り崩し開始時点の保有総口数を、取り崩し予定期間月数で割った口数を毎月取り崩していきます。

毎月の取り崩し口数が一定ですので、必ず、取り崩し予定期間で終了します。但し、毎月の受取額は、その時の基準価額で変動します。

検証結果

データの見方

例えば、2007年3月末に、その時の時価で1,000万円保有していたとします。

ここから5年間かけて定額法で取り崩す場合、実際は50カ月(4.17年)で売却が終了し、それまでに受取った金額は818万円。

(818万円 – 1,000万円) / 1,000万円 = -18%

となります。

同様に、2007年4月末時点で時価1,000万円の資産を5年間定額法で売却すると、この時は48カ月で売却が終了、受け取った金額は787万円で-21%。

このように、取り崩し開始月を1カ月ずつずらしていき、開始時点の資産額(例えば1,000万円)を元金として、その後受け取った総金額と元金との差、これの元金に対する比率(これを損益率と定義)をグラフにプロットしていきます。

尚、参考までに基準価額のチャートも同時にプロットしてあります。

5年間取り崩しの場合

下のグラフのような結果となります。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド取り崩し

さすがにリーマンショック前に売却を開始した場合、当初保有していた時価総額より-20%程度しか受け取れない結果になります、

リーマンショック後に売却した場合、大きくプラスとなっており、まさに、これが「運用しながら取り崩す」メリットです。

尚、肝心の定額法と低率法の違いですが、殆ど差がありません。 定額法-2は、重なって良く見えませんが定率法と、ほぼ同じ結果となります。

また、定額法でマイナスとなっている場合は、予定していた売却期間より早くに資産が底をついたという事を、プラスの場合は、予定した売却期間終了時点で資産が余っている事を意味します。

7年間取り崩しの場合

リーマンショック前後でマイナスになるかプラスになるかは5年間の場合と同じですが、今回は定額法低率法の違いが出てきます。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド取り崩し

リーマンショック前に取り崩しを開始した場合、定率法が有利、

リーマンショックの大底で売却を開始した場合は、逆に定額法が有利、

という結果。

基準価額の下落局面では、定額法の場合、どんどん売却されてしまい、その後の上昇の恩恵を享受することが出来ないからです。「安い時に多く売る」定額法のデメリットです。

一方、リーマンショックの底で売却を開始した場合、上がっていく基準価額とともに、売却口数は減少していきます。そして、取り崩し予定期間が終わっても、まだ投資残高があり、その高値で一括売却した分が利益を大きく引き上げます。

基準価額の上昇局面では、積立時のドルコスト法が必ずしも有利とは限らないように、売却時においても、定額法が必ずしも不利とは限らないという事です。

今回も、毎年受取額を調整する定額法-2は、定率法とほぼ同じ結果となっています。

10年間取り崩しの場合

10年間で取り崩していった場合、計算できるデータは、2007年3,4,5月に取り崩しを開始した3点のデータだけです。

セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド取り崩し

3点のデータともリーマンショック前とあってマイナスの結果。

そして定額法より、低率法の方が損失は小さくなっています。

今回も定額法-2低率法の差は殆ど見えていません。

まとめ

一般的に有利と言われる定率法ですが、今回の検証では、必ずしもそうとは限らないという結果になりました。

やはり、積立時と同じく、基準価額がどう動くかによって、定額法定率法、どちらが有利になるかは変わります。

基準価額の上昇局面では定額法、下落局面では定率法が有利となると言えます

それと、やはり取り崩し時に起こるリーマンショック級の大暴落は怖いという事。取り崩し期間を延ばすことで、そのショックを和らげる事は出来ますが、10年の定率法でも数%のマイナスです。

取り崩し開始後の暴落のリスクを抑えたい方には定率法、いや、今後も順調に基準価額が上昇すると思う方は定額法という選択をすれば良いかと思います。

定率法を選ぶ方は、1年毎に取り崩し額を変更する定額法-2が、実際の証券会社の売却システムから考えて、より現実的かと思います。

尚、「しんたろう」的には、別途、記事にする予定ですが、定額法でも定率法でもなく、一括売却が理想だと思っています。

今回計算に使用したセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドはセゾン投信の直販で購入できます。信託報酬は決して最低水準とは言えませんが、これ一本で世界分散投資が可能、直販なので他のファンドに目移りする事が無い事など、ほったらかし投資を実践したい方にはお勧めできるファンドです。口座開設は==> セゾン投信

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コメント

  1. リタイア希望者 より:

    今回も興味深い検証ありがとうございます。
    資産運用は、最終的に出口をどうするかも大事ですね。
    よく、「出口は定率法が良い」と安易に書いてある書物がありますが、そうとも言えないことがよくわかりました。

    • shintaro より:

      リタイア希望者様
      こちらのサイトも読んで頂いているのですね。有難うございます。
      投資する場合も、一括・ドルコスト・定口・バリュー平均法などありますが、その後の基準価額の動きにより、どれが優れているか一概に言えないように、出口についても、これといった正解がある訳ではないという事ですね。