楽天証券は投資信託の「定期売却サービス」を開始します。
保有する投資信託を定期的に取り崩してくれるサービスです。
[最終更新日:2019.12.21]定率指定の指定範囲、当初発表時は1%からでしたが、すぐに0.1%に変更されました。
公式サイト楽天証券 投信定期売却サービス開始
見出し
投資信託の出口、取り崩し(売却方法)の種類 ~定額法、定率法、定口法(期間指定)~
今まで積み立ててきた投資信託を、老後、(運用を継続しつつ)解約・売却する方法としては、一般的には定額法、定率法、定口法(期間指定)の三つのタイプがあります。
定額法は毎回一定金額を取り崩していきます。受取金額は一定ですが、取り崩し期間は基準価額の変動により決まり、どの程度の期間受け取れるかは分かりません。
定率法は、その時点の保有口数に応じて指定した比率で取り崩していきます。取り崩し口数は徐々に少なくなっていき、毎回受け取る金額は、その時の基準価額により変動します。
定口法(期間指定)は毎回指定した一定口数を取り崩します。受け取る金額は基準価額により変動しますが、取り崩し期間は指定した口数により決まります。
各手法の詳細、及び、その検証結果は下記記事をご覧ください。
楽天証券 投資信託 定期売却サービス
サービス開始日
2019年12月29日
取り崩し方法 ~定率・定額・期日指定で選択可能~
- 定率指定(その時点の保有口数に対して一定比率)
- 定額指定(金額を指定)
- 期日指定(最終受取日を指定、定口)
の3種類の売却方法から選択できます。
受取日は毎月1回、1~28日から選択。
対象投資信託は楽天証券で取り扱っている投信積立対象銘柄。
*楽ラップ、MMF、外貨建MMFは対象外。
特定口座・一般口座・NISA口座、つみたてNISA口座に対応。
*ジュニアNISA、未成年口座は対象外。
定率指定
保有する投資信託を毎月、その時点で保有する口数の一定比率で取り崩していきます。解約する金額は毎月変動します。
また、比率が一定なので毎月取り崩す口数は徐々に減少していきます。
取り崩し比率は0.1%以上、0.1%単位で設定できます(最大50%)。
また、毎月の取り崩し金額でみると、基準価額が高い時には多く、低い時には少なく解約する事になり、積立時のドルコスト法と同様(積立時とは逆)の効果を得る事が出来ます。
定額指定
保有する投資信託を毎月、一定金額で取り崩していきます。
1,000円以上1円単位で設定できます。
毎月解約する金額は一定ですが、基準価額の変動により受取年数が変動します。
定率とは逆に、基準価額が高い時に解約口数が少なく、低い時には多くなります。
期日指定(定口法)
最終受取年月を指定。(最大受取期間は50年未満)
初回売却月から指定年月まで保有口数を等分し毎月売却。
毎月一定口数を売却する事になります。
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他社の投資信託取り崩しサービス
SBI証券が「投資信託定期売却サービス」を行っていますが、定額法のみでの取り崩しになります。
SBI証券 | 楽天証券 | |
取り崩し方法 | 定額 | 定額・定率・期日指定の選択 |
定額取り崩し額(/月) | 1,000円以上1円単位 | 1,000円以上1円単位 |
定率取り崩し比率(/月) | --- | 0.1%以上0.1%単位 50%以下 |
期日指定 | --- | 50年未満 |
売却日設定 | 毎月 奇数月・偶数月 | 毎月 |
ボーナス設定 | 年2回 | --- |
申込日 | 毎月1~27日 または月末 | 毎月1~28日 |
またSMBC日興証券が金額指定(定額法)・口数指定に対応する「定期引出サービス」を行っていますが、対象となる投資信託は僅か10本だけです。
(野村證券も同様のサービスがあったのですが今探しても見当たりません)
尚、独立系運用会社のセゾン投信が2020年春より定口・定額売却、「ありがとう投信」が定率取り崩し<定期換金プラン>を2019年12月17日から開始します。
以上、楽天証券の投資信託 定期売却サービス開始のニュースでした。
自動的に取り崩してくれる、そして、その方法が定額・定率・期日指定と自由に選択できるサービスの拡充は投資信託を使った投資家にとって喜ばしい事です。
公式サイト(口座開設)楽天証券
因みに管理人は目標とする金額に達したら綺麗さっぱり全額解約というのも選択肢の一つかと思っています。
(え、目標に達しなかったらどうする? その時はあきらめて定額 or 定率で取り崩しかな?)