はじめに
インデックス・ファンドにとって重要なのは、そのコスト。信託報酬だけでなく、それ以外のコストもかかる事は多くの方がご存知だと思います。
信託報酬は事前に分かりますが、それ以外のコストは決算が出ないと分かりません。
折角、信託報酬の安いファンドを購入しても、それ以外のコストが大きく、実質コスト(信託報酬とそれ以外のコストの合計)が高くなってしまうと意味がありません。
さて、実質コストを事前に予想する方法はないのでしょうか?
既存のファンドの場合、過去の決算を見れば、おおよその予測はできますが、新規に設定されたファンドの場合、何も情報がありません。
そこで、マザーファンドの純資産総額と、信託報酬以外のコストの関係を調べ、マザーファンド純資産総額から実質コストが予測できないか調べてみました。
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マザーファンド純資産総額と信託報酬以外のコストの関係
国内株式・債券・REIT、先進国株式・債券・REIT、さらに新興国株式について調査しました。
信託報酬以外のコストとは、実質コストから信託報酬を引いたコストを意味します。
国内
国内株式(TOPIX)・債券は、もともと信託報酬以外のコストが小さいため、依存が見えにくいと予想していましたが、株式・債券については、それなりに相関がありそうに見えます。
ただREITに関しては、全く相関が見えません。
先進国
先進国株式・債券では、わりと強い相関があると言って良いでしょう。
先進国REITも、ちょっと微妙ですが相関があるように見えます。
新興国株式
最も、信託報酬以外のコストがかかると言っても良い新興国株式。
マザーファンド純資産総額との相関は全く観察されません。
まとめ
全てのアセットクラスに言えるわけでは無いですが、特に先進国株式・債券など、マザーファンド純資産総額と信託報酬以外のコストに相関が観察されます。
(マザーファンドではなく、そのファンドそのものの資産額との相関も見ていますが、これとの相関はありませんでした。)
インデックス・ファンドを選択する場合、
信託報酬だけでなく、マザーファンドの純資産総額が大きいファンドを選んだ方が無難と言えるでしょう。
例えば、「たわらノーロード 先進国株式」のように設定から1年ほどしかたっていないファンドでも、マザーファンド純資産総額が大きいため、実質コストが低めに抑えられています。
因みに、インデックスファンドにとって、コストとともに重要なベンチマークとの乖離については、今までの調査では、(米国大統領選後に大きな乖離を出した<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドを除いて)マザーファンド純資産総額との相関は観察されていません。↓を参照ください。
代表的なインデックス・ファンドの実質コストは↓にまとめてありますので、参考にして下さい。