SMBC日興証券が提供するキンカブ(金額・株数指定取引)の対象銘柄、最小取引金額、手数料(スプレッド)が2019年2月18日より大幅に改善されました。
*さらに2020.3.2からは最低購入金額が100円からになりました。
特に注目すべき点は100円からの少額、しかも取引手数料無料で購入(注文金額100万円以下)出来るようになった事。
今回の改善で、キンカブがより魅力的に、そして便利に使えるようになりました。
このSMBC日興証券独自のサービスであるキンカブについて解説します。
[最終更新日:2021.2.17]東証上場ETF 16本がキンカブに追加。
[2020.10.9]海外に投資する東証上場ETF 7本がキンカブに追加。
[2020.3.24]日興フロッギーでdポイントで株式購入可能に!
[2020.3.2]最低購入金額が500円から100円に変更。
[2019.11.5]2019.11.1より「FROGGY」は「日興フロッギー」へと名称が変更されました。
[2019.9.26]2020.3.2からの商品性改定に関するコメントを追記
SMBC日興証券のキンカブとは?
キンカブとは?
通常の株式取引は単元株単位(通常100株)で取引しますが、キンカブでは株価、売買単位によらず、
[金額指定] 1銘柄につき100円以上100円単位
[株数指定] 小数点以下第5位までの株数(概算注文金額が100円以上)
で取引する事が出来ます。
例えば、1万円の投資資金があれば100銘柄も購入する事が出来ます。
従来は、10,000円以上1,000円単位、または概算注文金額10,000円以上という最小取引単位でしたが、2019.2.18より500円に、2020.3.2には100円に引き下げられました。
キンカブの取引株価は?
取引価格は、前場または後場の「始値」が適用されます。
注文時には、前場、後場を指定でき(注文時間に制約あり)、ぞれぞれの始値が適用されます。
通常の株式取引のように指値での注文は出来ませんが、下手に相場を読む必要もなく、かつ約定しないリスクも避けられます。投資信託購入と同様と思えば良いでしょう。
*2020.2まではVWAP(Volume Weight Average Price:売買高加重平均株価)でしたが、2020.3.2より前場・後場の始値に変更されました。
キンカブの手数料は?
キンカブの手数料は、通常の株式売買委託手数料としてではなく、スプレッド(売買価格の差)としてかかります。
買付時はスプレッド分高い価格で買付、売却時はスプレッド分安い価格で売却する事になります。
約定金額 x スプレッドが実質的な売買手数料となります。
スプレッドは下表のようになります。
概算注文金額 | スプレッド | |
買付 | 売却 | |
100万円以下 | 0.0% | 0.5% |
100万円超 | 1.0% | 1.0% |
100万円以下の注文であれば買付時の手数料は無料になります。
但し、売却時は100万円以下でも0.5%と決して安くはありません。後述しますがキンカブで購入した株式が単元株数に達した場合、通常の単元株に振替できますので、手数料を抑えるには単元株として売却した方が良いでしょう。SMBC日興証券(ダイレクトコース)の株式売買手数料は比較的安くなっています。
従来は1~2%のスプレッドで、かつ注文金額が低い(200万円未満)とスプレッドが高くなる(2.0%)体系でしたが、2019.2.18より上表のようなスプレッドに大幅に引き下げられました。
キンカブの対象銘柄は?
東京証券取引所 一部、二部、マザーズ、ジャスダックに上場する振替機関等に参加している銘柄のうちSMBC日興証券が選定した約3,700銘柄。
殆どの銘柄が対象になっています。ETFも含まれます。
但し、外国株式は対象外。
またETFの一部も対象外となっています。特に海外株式指数との連動を目指すETFは対象外となってるものが多いようです。
(例えば1550,1680等は対象外、しかし何故か1681は対象。国内株式でも1489など対象外のものがあります。)
*2020.10.9より海外に投資する東証上場ETF 7本もキンカブの対象になりました。MSCI ACWI(除く日本)、MSCI-KOKUSAI、NYダウ、S&P500と連動を目指すETFがラインアップされています。
*2021.2.17に、さらに16本のETFが追加されました。NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信【1545】等が追加されています。
スポンサーリンク
キンカブの注文画面
実際のキンカブの注文画面です。
銘柄コード、金額または株数、場指定、口座区分を選択するだけです。
尚、前場注文は8:00~16:00、後場注文は11:30~16:00は注文受付を中断します。(午前2~5時も受付停止)
配当、株主優待
配当金は持分数量に応じた比例按分で受け取る事が出来ます。
但し、株主優待や議決権の権利はありません。
キンカブで買い付けた株式が単元株以上になったら、単元株に振り替える事で株主優待・議決権を受取れます。
「単元株振替」機能
キンカブで買い付けた株式が単元株以上になったら、単元株に振り替える事が出来ます。
オンライントレード(日興イージートレード)で、キンカブ口座から保護預かり口座へ振替えます。
また、単元株自動振替(自動スイング)をONに設定すれば(デフォルトでON)、権利確定日に間に合うように自動的に振替えられます。
「単元株化注文」
「単元株化注文」機能を使えば、単元株数になるまで必要な株数を自動的に計算して買い付けることが出来ます(NISAは非対応)。
例えば、キンカブで購入したETF 1306を0.9041株所有しているとします。
ここで「単元株化」をクリックします。
すると、単元株(10株)になる注文数量が9.0959株となり、この注文を行えばちょうど単元株にする事が出来ます。
この機能を使えば、1単元で購入したい場合でも、キンカブで2回にわけて購入する事で、購入時の株式買付手数料を無料にする事が出来ます(100万円以下)。
*勿論、売却時の手数料はかかります。また指値は出来ません、あくまで前場・後場の始値での注文になります。そして2日にわけて注文する事になります。
スポンサーリンク
キンカブ定期定額売買
キンカブで定期的に積立購入や売却する事も出来ます。
尚、購入・売却とも金額指定となり、株数指定は出来ません。
売買手数料(スプレッド)は、通常のキンカブと同じです。
キンカブ定期定額「買付」
買付単位
1銘柄につき100円以上100円単位で買い付けます。
買付月、日
買付月 : 毎月、奇数月、偶数月から指定
(金額を増額する積増月を2つまで設定可能)
買付日 : 5日、10日、15日、20日、25日から指定
*同一銘柄を上記5日間積立する事も可能です。
積立件数
最大20件
注文画面
キンカブ定期定額「売却」
単元株でも、キンカブ口座に振り替える事で、定期定額「売却」機能が使用できます。
売却単位
1銘柄につき100円以上100円単位で売却します。
売却月、日
売却月 : 毎月、奇数月、偶数月から指定
売却日 : 10日のみ
設定件数
最大20件
スポンサーリンク
日興フロッギー(旧名称:FROGGY)でもキンカブ。dポイントで株が買える!
日興フロッギーはSMBC日興証券が提供する情報メディアですが、この記事中で紹介された企業の株を日興フロッギー上で購入する事が出来ます。
キンカブの金額指定取引となります。(但し、前場・後場の指定は出来ません)
*記事からでなく、普通に銘柄検索して購入する事も出来ます。
例えば、「アサヒグループHD」の話題が出ると、そこで「売る」「買う」が表示されますので、
「買う」をクリックすると下記の注文画面が表示されます。
勿論、100円からの投資が可能で、100万円以下の購入時の手数料は無料です。
日興フロッギーからの株式取引はSMBC日興証券の口座開設(+日興イージートレード)すれば利用可能です。
dポイントで株式購入 「日興フロッギー+ docomo」
2020年3月24日より、dポイントで株式が購入出来るようになりました。
dポイント 1ポイント=1円として、100ポイント(100円)から投資可能です。
SMBC日興証券(ダイレクトコース)の口座とdアカウントがあれば利用可能、
勿論、100万円以下の株式購入時手数料は無料!
スポンサーリンク
まとめ
以上、SMBC日興証券が提供するキンカブの解説でした。
100円から取引コスト無料で株式投資が出来、国内株式を広く分散して保有したい方、あるいは毎月積立で購入したい方にとっては便利なサービスです。
管理人は、ETFを定額で毎月積立可能という点に非常に魅力を感じます。
ただ、課題としては売却時の手数料(コスト)が未だ高い事。今のコストだと単元株になってから売却した方が良いでしょう。
キンカブ定期定額「売却」も将来の資産取り崩し期には便利なサービスです。これも売却時の低コスト化、そして定額だけでなく定株数での売却も可能になれば、より魅力的なサービスとなる事でしょう。
SMBC日興証券は大手店頭証券としては唯一、超低コスト・インデックスファンド eMAXIS Slimシリーズを取り扱っています。また個人向け国債のキャッシュバックなども魅力の証券会社です。
勿論、口座維持手数料などは不要です。詳細は下記公式サイトでご確認下さい。
SMBC日興証券の詳細な解説は下記記事を参照して下さい。