2017年1月にSBIグループとの提携を発表した大和証券が2017年4月3日から受付を開始した個人型確定拠出年金(iDeCo)の新プラン「ダイワのiDeCo」について解説します。
2018年10月1日からは新しい商品も追加、そして2019年8月24日からは大幅に信託報酬が引き下げられ、さらに魅力的なプランとなりました。
記録関連運営管理機関はSBIベネフィット・システムズ株式会社です。
[最終更新日:2023.8.21]比較対象としたマネックス証券の商品(新興国株式)の信託報酬引下げを反映。
[2023.5.15]比較対象としたマネックス証券の商品(国内リート)の信託報酬引下げを反映。
[ 2023年4月27日]全て最新の情報に更新。
ブラックロック・インド株ファンドの信託報酬引下げ(2021.11.25)を反映
比較対象としているマネックス証券の商品 eMAXIS Slimの信託報酬引下げを反映。
本記事は原則2023.4時点の情報に基づき記載しています。
新規口座開設者限定のスタートアップ円定期預金、1年 年0.85%(税引前、2025.3.10までのキャンペーン金利)と好金利。
*3カ月 年1.20%(税引前)もあり さらに新規口座開設で1,500円、各種条件を満たすと最大31,000円がもらえます(要エントリー)。
大和証券 iDeCo 新プランの手数料など
2017年9月11日より、無条件で、だれでも、運営管理機関手数料 無料となりました。
国民年金基金連合会、事務委託先金融機関(信託銀行)の手数料も加えると、下表のようになります。
国民年金基金連合会 | 1,260円 |
事務委託先金融機関(信託銀行) | 792円 |
運営管理機関 | 無条件で、だれでも 0円 |
合計 | 2,052円 |
*国民年金基金連合会、事務委託先金融機関(信託銀行)の手数料は、どこの金融機関のiDeCoに加入しても必ずかかります。
但し、国民年金基金連合会の手数料は掛金拠出回数を減らす事で削減する事も出来ます。2017年までは毎月拠出が原則でしたが、2018年より年単位の拠出が可能になっています。詳細は下記記事参照。
参考記事【個人型確定拠出年金(iDeCo)】2018年から年単位拠出が可能に。そして手数料 年間1,155円を節約。
重要2024年12月の制度改定によりDBなどの他制度に加入している方は毎月定額で納付する必要があります(年単位拠出は出来ません)。
加入時手数料
2017年9月11日より、恒常的な手数料体系として加入時の運営管理機関手数料(初期手数料)も無料となりました。
加入時は国民年金基金連合会の手数料2,829円のみが必要となります。
大和証券 iDeCoの商品ラインアップ
インデックス・ファンド
ダイワのiDeCoにラインアップされているインデックス・ファンド、及び、その信託報酬を下表にまとめます。
また、ネット証券で信託報酬最低水準の商品をラインアップしているマネックス証券のiDeCoとも比較します。
[スマホの方はスクロールしてご覧ください]
大和証券 商品 | 信託報酬(税込) | ||
大和証券 | マネックス 証券 | ||
国内 債券 | ダイワつみたて インデックス 日本債券 | 0.1320% | 0.1320% |
DCダイワ日本債券 インデックス | 0.2750% | ||
国内 株式 | ダイワつみたて インデックス 日本株式 | 0.1540% | 0.1540% |
DCダイワ日本株式 インデックス | 0.2750% | ||
先進国 債券 | ダイワつみたて インデックス 外国債券 | 0.1540% | 0.1540% |
DCダイワ外国債券 インデックス | 0.2530% | ||
先進国 株式 | ダイワつみたて インデックス 外国株式 | 0.1540% | 0.09889% |
DCダイワ外国株式 インデックス | 0.2750% | ||
新興国 債券 | 無 | --- | 0.2420% |
新興国 株式 | 無 | --- | 0.1518% |
国内 REIT | DC・ダイワJ-REIT オープン | 0.6050% | 0.1870% |
先進国 REIT | DCダイワ・ グローバルREIT インデックス | 0.3410% | 0.2970% |
2018.10.1より国内・先進国の債券・株式にダイワつみたてインデックスシリーズが追加されました。従来の「DCダイワ」より大幅に信託報酬が引下げられています。
さすがにマネックス証券にはかないませんが、それでも比較的低コストのインデックスファンドをラインアップした良心的なプランです。
*国内債券・株式、先進国債券・株式では「DCダイワ」を選択する意味はありません。同じ資産クラスのダイワつみたてインデックスシリーズを選択しましょう。
尚、大和証券には新興国債券・株式のインデックスファンドはありません。
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アクティブファンド
アクティブファンドは下表のように11本がラインアップされています。
2018.10.1から人気のひふみ年金が加わりました。
信託報酬 | ||
バランス | DCダイワ・ワールドアセット(六つの羽/安定コース) | 0.9900% |
バランス | DCダイワ・ワールドアセット(六つの羽/6分散コース) | 1.1550% |
バランス | DCダイワ・ワールドアセット(六つの羽/成長コース) | 1.3200% |
国内外株式 | ひふみ年金 | 0.8360% |
国内株式 | フィデリティ・日本成長株・ファンド | 1.6830% |
海外株式 | 大和住銀DC外国株式ファンド | 2.0020% |
海外株式 | ダイワ米国厳選株ファンド-イーグル アイ-B コース(為替ヘッジなし) | 1.9030% |
海外株式 | UBS中国株式ファンド | 1.8392% |
海外株式 | ブラックロック・インド株ファンド | 1.7840% |
海外株式 | ダイワ・ロシア株ファンド | 1.8480% |
海外株式 | ダイワ・ブラジル株式ファンド | 1.8480% |
元本確保 | あおぞらDC定期(1年) | --- |
インデックスファンドに比べて信託報酬が高くなっています。
*アクティブファンドはインデックスを上回る事を目標としていますが、必ずしもそうなるとは限りません。弊サイトでは基本的にインデックスファンドをおすすめしています。
給付
プラン開始直後は、一部を一時金、残りを年金として受け取る併給に対応していませんでしたが、2020年9月より併給も可能になりました。
また年金で受け取る場合、支給期間は5年、10年、15年、20年の選択となります。
年金の受取期間の自由度は少ないものの、併給が可能になった事で、従来の大きな欠点が解消されました。
まとめ
以上、大和証券 個人型確定拠出年金(iDeCo) 新プラン「ダイワのiDeCo」の解説でした。
大手店頭証券としては初めて無条件での運営管理機関手数料無料化を実施し、
さらに、2018.10.1からの低コスト・インデックスファンドの投入、2019.8.24からの信託報酬引下げで、そして、2020.9からの併給対応でさらに魅力的なプランになりました。
さすがにマネックス証券のようなネット証券にはかないませんが、ネット証券に抵抗がある方にとって検討する価値は十分あるでしょう。
管理人はeMAXIS Slim先進国株式インデックス、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)などをラインアップしているマネックス証券のiDeCoに加入しています。
尚、ネット証券になりますが、下記記事で運営管理機関手数料無料のSBI証券、楽天証券、イオン銀行、マネックス証券、松井証券をより詳しく比較してあります。