つみたてNISA。その制度、お勧めの金融機関(証券会社・銀行)、商品(投資信託)を解説。現行NISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)とも比較。

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2018年よりスタートする「つみたてNISA」、その制度の概要、そしてお勧めの金融機関(証券会社、銀行)、商品(投資信託)について、初心者(初めて投資をする方)にも分かりやすく解説します。

NISAって何? 非課税ってどういう事?

NISA制度は2014年にスタートした、一定の投資額の範囲内であれば、その配当(分配金)、及び売却益が非課税となる制度の事です。

通常、株式や投資信託の配当、売却益には20.315%(*1)の税金がかかります。例えば、100万円で購入した株式を120万円で売却すると20万円の利益となりますが、ここから税金が4万円引かれ、実際の税引き後利益額は16万円となります。

(*1)2037年までの復興特別所得税を含む

しかし、NISAでは、この4万円の税金が免除され、元々の利益20万円を丸々手にする事が出来るのです。

NISA口座は、金融機関(証券会社や銀行等)に申し込む事で利用できるようになります。また金融機関は年単位で変更する事も出来ます。(同一年に複数の金融機関でNISA口座を開設することは出来ません)

(現行)NISA制度とは

先ず、既に2014年から始まっているNISA制度(以降、これを現行NISAと呼びます)について概略をご説明します。

NISA 非課税期間

毎年、120万円を限度として(2014,2015年は100万円)5年間に限り非課税になるというものです。

例えば、2017年にNISAで購入した株式や投資信託は、2021年までの5年間非課税となります。5年間の間ずっと保有している必要はありません。この5年間の期間中なら、いつ売却しても構いませんし、その売却益は非課税となります。

もし途中売却しないで5年間保有し続けた場合、非課税期間終了後、その時点で売却するか、あるいは、一般の課税口座に移す、さらに、ロールオーバーといって、例えば、2017年のNISAで購入した株式・投資信託等を、2022年のNISA枠に移す事も出来ます。これにより、実質、非課税期間が10年間に延びます。

但し、2022年の新しいNISAで投資できる額は、120万円からロールオーバーした額を引いた分になります。

尚、2017年に購入した株式・投資信託が、ロールオーバー時に時価で120万円を超えていたとしても、全てを2022年分に移管する事が出来ます。

この現行NISA、現時点では2023年までの制度となっています。

つみたてNISA(積立NISA)とは

2018年から新しくつみたてNISA(積立NISA)という制度が始まります。

今後は、前章で説明した現行NISAか、つみたてNISAどちらか一方を選択する事になります。

毎年変更は出来ますが、同じ年に両方のNISAを利用する事は出来ません。

また、現行NISAの資産をつみたてNISAに移す事(ロールオーバー)も出来ません。

つみたてNISAの制度の概要

非課税期間、毎年の投資額

現行NISAが毎年の投資可能額120万円、非課税期間5年なのに対して、つみたてNISAでは、毎年40万円、非課税期間20年となります。

少額を長期にわたって投資する為の制度なのです。

つみたてNISA 非課税期間

現時点では、2018年に始まり、2037年までの20年間の時限的な制度となっています。

購入出来る商品の制約

現行NISAでは、国内外の株式、(殆どの)投資信託などを購入する事が出来ましたが、つみたてNISAでは、金融庁が定めた基準に適合する投資信託(ファンド)のみとなります。

個別銘柄の株式は購入出来ません。

詳細は金融庁のこちらの資料を参照して頂くとして、

一部抜粋してご紹介すると、(上記資料より引用)

インデックスファンド

  • 指定されたインデックスに連動する事
  • 主たる投資の対象資産に株式を含む事
  • 購入時手数料無料(ノーロード)
  • 信託報酬が 国内資産に投資するもの 0.5%以下、海外資産に投資するもの0.75%以下(税抜き)

アクティブファンド

  • 純資産総額 50億円以上、設定から5年以上経過
  • 購入時手数料無料(ノーロード)
  • 信託報酬が 国内資産に投資するもの 1.0%以下、海外資産に投資するもの1.5%以下(税抜き)

ETF

  • 指定されたインデックスに連動する事
  • 株式投資
  • 最低取引額 1,000円以下
  • 販売手数料 1.25%以下

その他、全ての商品に対して、

  • 信託契約期間が無期限又は20年以上
  • 分配頻度が毎月でない事
  • ヘッジ目的の場合等を除き、デリバティブ取引による運用を行っていない事。

など、厳しい制約が設けられています。

要は、株式を含まないもの(債券やREITだけ等)はダメ、高い信託報酬はダメ、購入時手数料のかかるものはダメ(ETFを除く)、毎月分配型はダメという事です。

初めて投資信託を購入する方、購入時手数料、信託報酬、インデックスファンド、アクティブファンドなどの意味がわからない方は↓の記事などを参考にして下さい。

参考記事投資信託を初めて購入しようと考えている方へ(1)

参考記事投資信託を初めて購入しようと考えている方へ(2)

*実際の購入方法(特にETF)は未だ不明な点がありますので、詳細が分かり次第更新します。

現行NISA、つみたてNISA、そして個人型確定拠出年金(iDeCo)の特徴、違いを比較。

現行NISA、新しく始まるつみたてNISA、そして、もう一つ、(場合によっては)大きな税制優遇を受けられる個人型確定拠出年金(iDeCo)の特徴、違いを比較します。

現行NISA、つみたてNISA、iDeCoの比較

*他に19歳以下を対象にしたジュニアNISAもありますが、ここでは割愛します。

  現行NISA つみたてNISA 個人型確定拠出年金(iDeCo)
年間最大投資額 120万円 40万円 14.4~81.6万円
(加入者資格による)
上限であって、これより少ない額でも構いません。
投資可能
期間
2023年 2037年 60歳到達まで
非課税期間  5年  20年  60~70歳到達から受給終了まで。但し非課税ではなく税の繰延べ(*1)
購入出来る商品  国内外株式、
投資信託など
指定された投資信託で口座開設した金融機関で扱っている投資信託(ETF含む)。 加入金融機関のプランにある投資信託、定期預金、保険商品
購入・積立方法 1年の間にいつでも購入可能。 定期的・継続的に積立 毎月拠出
口座管理
手数料
無  最低年額2,004円
(金融機関による) 
途中解約・売却  可能  可能  原則60歳未満(*2)での引出し、脱退不可。 
商品の変更・乗換 不可 不可 可能
例えばファンドAを売却しファンドBを購入する事。現行NISA、つみたてNISAともに、ファンドAを売却したら、その非課税枠は使えなくなります。iDeCoでは自由にファンドや定期預金などの入れ替えが可能(スイッチング)
金融機関
変更 
年毎に可能  年毎に可能  可能。
但し手数料必要。
拠出時の税制優遇 無   無 所得控除 

(*1)個人型確定拠出年金は、運用期間中は非課税ですが、受給時に退職所得控除、公的年金等控除を超える分については課税されます。
(*2)加入期間によっては、60歳以降になる場合もあります。

個人型確定拠出年金の税制優遇については、下記の記事などをご覧ください。
参考記事確定拠出年金(iDeCo) 徹底解説

どの制度を使うか?

毎年、多額の投資を行う方は、現行NISA/つみたてNISAiDeCoを併用して非課税制度の恩恵を十分に受ければ良いのですが、投資額が限られている方は、どちらの制度を使った方が良いのでしょうか?

所得控除を受けられる方

所得控除を受けられる方、即ち、所得税・住民税を支払っている方なら、先ず第一に優先すべきは個人型確定拠出年金(iDeCo)でしょう。

但し、60歳までは引出し不可な事、また受取時の税制優遇が複雑で、場合によっては元本まで課税される場合も有り得ますので拠出額には注意して下さい。特に、企業からの退職一時金や公的年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)が多い方は、受給方法なども十分に検討する必要があります。

参考記事【個人型確定拠出年金(iDeCo)】 併給、年金受給年数を含めた受取方法(出口)の重要性。

所得控除を受けられない方

専業主婦(夫)や無職の方は、引き出しの制限、手数料もかかる、そして税の繰延べであって完全な非課税ではない個人型確定拠出年金(iDeCo)よりも、現行NISAつみたてNISAの方が、より使いやすい制度でしょう。

現行NISA、つみたてNISA、どちらを選択?

現行NISAつみたてNISA、どちらを選択するかは毎年の投資額、年齢、投資対象、投資方針にもよりますので、それぞれお好きな方を選択されれば良いかと思います。

例えば、既に現行NISAを使用している方でロールオーバーを考えている方、個別銘柄の株式にも投資したい方などは現行NISA

*毎年、現行NISA、つみたてNISAの変更が可能ですので、現行NISAのロールオーバーを行いたい年だけ現行NISAを選択し、それ以外はつみたてNISAという方法も可能です。

ただ、これから初めて投資しようという、特に若い方には、つみたてNISAをお勧めします。

年額40万円と、現行NISAよりは少なくなりますが、初めて投資する方には十分すぎる金額でしょう。

つみたてNISA、どこの金融機関で何に投資する?

つみたてNISAの口座開設申込は2017年10月から始まります。

お勧めの金融機関は?

(詳細なプランを発表していないところが多く、発表があり次第更新していきます。)

つみたてNISAの場合、金融庁が認定した投資信託だけしか購入出来ませんので、どこの金融機関で口座開設しても、いわゆる「ぼったくり投信」と言われる高コストのファンドを購入してしまう危険はありません。

ただ、金融庁が認定したといっても、その信託報酬には結構幅があります。なるべく信託報酬の低い商品を扱っている金融機関を選択する事が重要です。また、今後、つみたてNISA以外の口座で投資を行う事も有り得ると思いますので、本サイトでは基本的にネット証券をおすすめしています。

*信託報酬 : 投資信託の手数料のようなものです。日々、この信託報酬分が引かれた基準価額(株価のようなもの)になります。これは販売した金融機関、運用会社、(資産を管理する)信託銀行の利益となります。

既に募集を開始している金融機関の情報は↓を参照して下さい。

ネット証券といえば楽天証券SBI証券
楽天証券投資信託なら「楽天証券」。投資初心者、「つみたてNISA」(積立NISA)で投資デビューする方にもおすすめのネット証券。

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ネット証券とは違いますが、「つみたてNISA」だけで投資を行おうと思っている、特に初心者の方におすすめなのがセゾン投信
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銀行ですが低コストの商品をラインアップした新生銀行
新生銀行新生銀行の「つみたてNISA」、野村つみたて日本株・外国株、野村6資産均等バランスの3本をラインアップ。

おすすめの商品(投資信託)は?

最初はバランスファンドでも十分

つみたてNISAの対象となる投資信託は必ず株式を含む事とあります。即ち、債券やREITだけのファンドは対象になりません。

一般的に株式はハイリスク・ハイリターン、債券はローリスク・ローリターンです。

これから初めて投資を行おうという方は、株式・債券に分散投資する方が良いでしょう。今は債券投資は旨みがないという意見もありますが、なにせ20年と長期にわたって投資するわけですから。

後、株式といっても日本国内だけでは無いという事も忘れてはいけません。もっと広く世界に目を向けましょう。つみたてNISAの対象となるファンドには、海外株式(先進国・新興国)に投資するファンドも含まれています。

株式・債券に分散、日本・海外に分散、ある特定の投資対象に集中するのではなく、分散投資という事を心がけましょう。

そういう意味でも、これから投資を初めて行う初心者の方には、個別のアセットクラスのファンド(株式だけ)を購入するより、株式、債券、さらに国内や外国の複数の投資対象がセットとなったバランスファンドがお勧めです。

例えば、バランスファンドとして人気のセゾン投信が運用するセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドなどもお勧めの一つ。

セゾン投信の「つみたてNISA」については下記記事に解説してあります。
参考記事セゾン投信「つみたてNISA」 申込開始。「セゾン・バンガード・グロバールバランスファンド」と「セゾン資産形成の達人ファンド」。

公式サイトセゾン投信

株式だけに投資するファンド

高いリターンを期待するなら株式に投資するファンド。

勿論、その分リスクが高くなりますので、無リスク資産(銀行預金など)に対して投資額が大きくならないよう、ご自分のリスク許容度(どこまでの損失に耐えられるか)を十分検討したうえで積立額を決定して下さい。

また、商品は、なるべく信託報酬の低いファンドを選ぶこと。

例えば国内株式なら0.20%以下、先進国株式なら0.25%以下、新興国株式なら0.50%以下のものを選ぶと良いでしょう。

つみたてNISA」の全商品、その信託報酬、そして主なネット証券の取扱商品は下記の記事にまとめてありますので参考にして下さい。
参考記事「つみたてNISA」(積立NSA)全商品(ファンド)と主要ネット証券(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券)の取扱商品。

インデックスファンドの選び方については↓の記事も参考にして下さい。
参考記事初心者のインデックスファンドの選び方。~初めてインデックス投資を行う方へ~

バランスファンドの詳細は、下記のページを参考にして下さい。
参考記事バランス型インデックスファンド徹底比較

最後に

以上、2018年から始まる「つみたてNISA」の解説でした。

金融庁が認定したものだからといって必ず儲かるという保証がある訳ではありません。

また、つみたてNISAの対象となる投資信託は、一発大儲けという部類の投資でもありません。あくまで、長期にわたって積立て、着実に資産形成していく事を目的としています。

もし、今後も世界経済が伸びていくと信じるなら、「つみたてNISA」をきっかけに資産の一部を投資にまわしてみては如何でしょう? もちろん、投資する上でのリスクは十分理解した上で。

リスクについては↓の記事を参考にして下さい。
参考記事投資における期待リターンとリスクの考え方

途中、リーマンショックのような大暴落が起き、大きく元本割れする事もあるかもしれません。その時、「やっぱり投資なんかするんじゃなかった」と後悔するか、あるいは、「お、絶好の買い場が来た」と思うかが、投資に向ているか否かの分かれ目だと思います。

先ずは、大暴落が来ても狼狽える事がないような金額から始めてみる事をお勧めします。

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