個人型確定拠出年金(iDeCo)、手数料・商品の信託報酬で5強と言っても良いSBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券、イオン銀行。
その中で、楽天証券のiDeCoにラインアップされている全商品を解説します。
[最終更新日:2020年9月4日]インデックスファンド新興国債券・株式の信託報酬引下げ(2020.10.1)を反映。
[2020年3月12日]楽天・全世界株式、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド信託報酬引下げを反映。
[2019年10月4日]消費税10%表記に改定。
信託報酬等を最新情報に更新。
但し、騰落率は各データ記載の期間になります。
[2018年11月29日]最新の情報に更新するとともに全面的に改訂。
商品ラインアップ数は32本、2017年12月より楽天・バンガード・ファンドが仲間入り、そして2019年10月にはたわらノーロード先進国株式の信託報酬が引き下げられ、より魅力的なiDeCoプランとなりました。
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見出し
楽天証券 iDeCoの運営管理機関手数料は無条件で無料。
楽天証券 iDeCoの運営管理機関手数料は無条件で無料となります。
運営管理機関手数料が無料となるのは楽天証券の他、SBI証券、マネックス証券、松井証券など限られた金融機関だけです。
但し、どこの金融機関で加入しても国民年金基金連合会等への手数料があり、最低でも年額2,052円は必要となります(毎月拠出の場合)。
国民年金基金連合会 | 1,260円 |
事務委託先金融機関(信託銀行) | 792円 |
運営管理機関(楽天証券) | 無料 |
合計 | 2,052円 |
国民年金基金連合会の手数料は掛金拠出回数を減らす事で削減する事も出来ます。[2018年より年単位の拠出が可能になり、複数月分をまとめて拠出する事が出来るようになりました(前納はNG、事前に申請が必要)。]
その場合の手数料は下式のようになり、
年間手数料=運営管理機関手数料+事務委託先手数料[792円]+国民年金基金連合会[105円x年間の拠出回数]
年末に1回、1年分をまとめて払い込めば年間手数料897円まで削減できます。
楽天証券 iDeCo の目玉は、楽天・バンガード・ファンドとセゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
楽天証券 iDeCoの目玉は何と言っても楽天・バンガード・ファンドとセゾン・バンガード・グローバルバランスファンド。
両者とも大きな人気を集めているファンドです。
iDeCoでこの二つ両方を取扱っているのは楽天証券だけです。
(楽天・バンガード・ファンドは楽天証券のみ、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは楽天証券とSBI証券(セレクトプラン)で取扱っています。)
特に楽天・バンガード・ファンドにiDeCoで投資したい方は楽天証券の一択。これ以外の選択はありません。
楽天・バンガード・ファンド
米国バンガード社のETFに投資するファンドで、下記2本が楽天証券 iDeCoにラインアップされています。
- 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))
- 楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))
米国ETFに直接投資しようと思えば、外国株式取引口座の開設、分配金の再投資、場合によっては確定申告など結構手間がかかります。そういう煩わしい作業を行う事無く人気のETF VT/VTIに投資できると言う点で、非常に魅力あるファンドです。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド (楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))
資産クラス (ベンチマーク) | ファンド | 信託報酬 |
全世界株式 (FTSE Global All Cap) | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 0.2120% |
バンガードETF VT[バンガード・トータル・ワールド・ストックETF]に投資するファンド(FOF)です。
ファンドの信託報酬が0.1320%、これにETF経費率0.08%を加え、実質的な運用管理費用は0.2120%となります。
この1本のファンドだけで、47カ国、約8,000銘柄、小型株をも含む全世界の株式に投資でき、投資可能な全世界株式時価総額の98%以上をカバーする事になります。
初回決算では信託報酬以外の費用も含めた実質コストが約0.502%(消費税8%)と非常に高かったのですが、2019年7月の2期目決算では0.311%(その後の信託報酬引下げを考慮すると0.301%)まで下がりました。
尚、本ファンドに限らず米国ETFを経由して全世界に投資する場合、配当金に対する課税が不利になります(投資国のみならず米国でも課税(*))。この点では、国内から直接海外に投資するファンドの方が有利と言わざるを得ません。
(*)課税口座では最終的には国内でも課税され、結果的に3重課税となりますが、iDeCoの場合、国内課税は繰延べされます。
このようにコスト的には若干不利な面もある楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)ですが、それでも絶大な人気を誇るVTに気軽に投資できるファンドとして魅力的なファンドである事には変わり有りません。
全世界株式インデックスファンドに投資するなら、楽天・バンガード・ファンドより低コストで、さらに上記配当金課税が不利になる事がないeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)も魅力。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)をiDeCoにラインアップしているのはマネックス証券だけです(2020.2時点)。
公式サイトマネックス証券 iDeCo
楽天・全米株式インデックス・ファンド (楽天・バンガード・ファンド(全米株式))
資産クラス (ベンチマーク) | ファンド | 信託報酬 |
全米株式 (CRSP USトータル・ マーケット・ インデックス) | 楽天・全米株式インデックス・ファンド | 0.1620% |
バンガードETF VTI[バンガード・トータル・ストック・マーケットETF]に投資するファンド(FOF)です。
ファンドの信託報酬が0.1320%、これにETF経費率0.03%を加え、実質的な運用管理費用は0.1620%となります。
小型株をも含む米国株式に投資でき、米国株式市場で投資可能な企業の概ね100%をカバーします。
初回決算時の実質コストは0.311%(消費税8%)と決して低くはありませんでしたが、これも2期目決算で0.225%まで下がりました。。
尚、本ファンドでは楽天・全世界株式のように配当課税に対して不利になる事はありません。米国ETFに投資しますが、投資先が米国内に限られているからです。
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド
資産クラス | ファンド | 信託報酬 |
バランス | セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | 0.57± 0.02% |
上記、楽天・全世界株式インデックス・ファンドは全世界の株式に投資しますが、このセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは、全世界の株式、債券の両方に投資しますので、よりリスクを抑えた運用が可能になります。(勿論、リスクを抑えた分、リターンも低くなりますが)
株式、債券比率を50%ずつとし、各地域への配分は時価総額を勘案して決定するファンドです。
信託報酬は0.57±0.02%と決して低くはありませんが、多少のコストを犠牲にしても利便性を取りたい方には魅力的なファンドでしょう。
尚、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドはSBI証券(セレクトプラン)でも取扱っています。
楽天証券 iDeCoのインデックスファンド
上記、楽天・バンガード・ファンド、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド以外のインデックスファンドを、他社(マネックス証券、SBI証券、松井証券)と比較しつつ紹介します。
国内株式インデックスファンド
資産クラス (ベンチマーク) | ファンド | 信託報酬 | 他社iDeCo 信託報酬 最安値 |
国内株式 (TOPIX) | 三井住友・DCつみたてNISA・ 日本株インデックスファンド | 0.1760% | 0.1540% (マネックス ,SBI,松井) |
国内株式 (日経平均) | たわらノーロード 日経225 | 0.1870% | 0.1540% (SBI) |
国内株式としてTOPIX、日経平均株価に連動するインデックスファンド2本がラインアップされています。
他社と比較して、若干高めとなっています。
外国株式インデックスファンド
資産クラス (ベンチマーク) | ファンド | 信託報酬 | 他社iDeCo 信託報酬 最安値 |
先進国株式 (MSCI Kokusai) | たわらノーロード 先進国株式 | 0.10989% | 0.1023% (マネックス ,SBI,松井) |
新興国株式 (MSCI EM) | インデックスファンド 海外新興国(エマージング)株式 | 0.3740% | 0.1870% (マネックス ,SBI,松井) |
先進国株式、新興国株式それぞれに投資するファンド2本がラインアップされています。
多くの方がアセットアロケーション(資産配分比率)の中心としているであろう先進国株式、以前は楽天証券が採用しているたわらノーロード先進国株式の信託報酬が他社よりかなり高く、これが大きなネックとなっていたのですが、2019.10.1よりたわらノーロード先進国株式が大幅な信託報酬引下げを行い他社と同一水準となりました。しかし、その後、マネックス証券、SBI証券(セレクトプラン)、松井証券が採用するeMAXIS Slimが再度の引下げを行った為、今では若干の差がついています。
ただ、その差は僅かですので先進国株式を中心に投資しようという方も楽天証券 iDeCoが有力な選択肢の一つになりました。
難点は新興国株式。
楽天証券 iDeCoのインデックスファンド海外新興国(エマージング)株式は、2020.10.1に信託報酬を0.6050%から0.374%に引き下げましたが、それでもマネックス証券等が採用するeMAXIS Slimの0.1870%に対し、0.2%近く高くなっています。新興国株式に多く投資しようと考えている方は、楽天証券よりマネックス証券、SBI証券(セレクトプラン)、松井証券を選択した方が良いでしょう。
債券インデックスファンド
資産クラス (ベンチマーク) | ファンド | 信託報酬 | 他社iDeCo 信託報酬 最安値 |
国内債券 (NOMURA- BPI総合) | たわらノーロード国内債券 | 0.1540% | 0.1320% (マネックス ,松井,SBI) |
先進国債券 (FTSE世界国債) | たわらノーロード先進国債券 | 0.1870% | 0.1540% (マネックス ,松井,SBI) |
先進国債券 為替ヘッジあり (FTSE世界国債) | たわらノーロード先進国債券 (為替ヘッジあり) | 0.2200% | 0.1760% (SBI) |
新興国債券 (JPモルガン GBI-EM) | インデックスファンド海外新興国 (エマージング)債券(1年決算型) | 0.3740% | 0.2420% (マネックス ,SBI) |
債券インデックスファンドの商品も他社より高くなっています。
国内債券が0.02%、先進国債券が0.03%高く、新興国債券に至っては0.13%も高くなっています。
リート(REIT)・インデックスファンド
資産クラス (ベンチマーク) | ファンド | 信託報酬 | 他社iDeCo 信託報酬 最安値 |
国内リート (東証REIT) | 三井住友・DC日本リート インデックスファンド | 0.2750% | 0.2750% (4社同率) |
先進国リート (S&P先進国 REIT) | 三井住友・DC外国リート インデックスファンド | 0.2970% | 0.2970% (4社同率) |
国内・先進国リートは商品こそ違いますが、4社とも信託報酬は同じです。
楽天証券 iDeCoのアクティブファンド
*本サイトでは基本的にインデックスファンドを中心とした投資を推奨しています。アクティブファンドに投資する場合は、サテライト投資として資産の一部に止める程度がよろしいかと!
国内株式に投資するアクティブファンド
資産クラス (参考指数) | ファンド | 信託報酬 |
国内株式 (TOPIX) | iTrust日本株式 | 0.9790% |
国内株式 (TOPIX) | コモンズ30ファンド | 1.0780% |
国内株式 (TOPIX) | フィデリティ・日本成長株・ファンド | 1.6830% |
国内株式 (TOPIX) | MHAM日本成長株ファンド<DC年金> | 1.7050% |
*フィデリティ・日本成長株・ファンドはTOPIX(配当込)が(参考数ではなく)ベンチマーク。
iTrust日本株式は設定が2016年と未だ評価するには十分なデータがありませんので(*)、その他3本とTOPIXを比較します。
(*)2018.10末日時点の2年間のリターン(年率)ではiTrust 9.3%で、TOPIX 10.8%に負けています。
下図は2009.11~2018.10の期間で複数の5年間のリターン(年率)の平均、最大値、最小値をまとめたものです。
*TOPIXはeMAXIS TOPIXインデックスのデータを引用
TOPIXに対して明らかに上回っているのはMHAM日本成長株ファンド<DC年金>。
コモンズ30、フィデリティ・日本成長株は、TOPIXとほぼイーブンといった結果です。
外国株式に投資するアクティブファンド
資産クラス (参考指数) | ファンド | 信託報酬 |
全世界株式 (MSCI WORLD) | iTrust世界株式 | 0.9790% |
全世界株式 (MSCI ACWI) | セゾン資産形成の達人のファンド | 1.35± 0.2% |
先進国株式 (MSCI Kokusai) | ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け) | 1.4630% |
*ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け)はMSCI Kokusai(配当込)が(参考数ではなく)ベンチマーク。
iTrust世界株式は設定が2016年と未だ評価するには十分なデータがありませんので(*)、その他2本とMSCI Kokusai, ACWIを比較します。
*MSCI KokusaiはeMAXIS 先進国株式インデックス、MSCI ACWIはeMAXISシリーズの複数のファンドから作成した合成データを使用。
(*)2018.10末日時点の2年間のリターン(年率)ではiTrust 15.2%に対し、MSCI Koksuai/ACWIが14~15%とほぼイーブンの成績です。
下図は2009.11~2018.10の期間で複数の5年間のリターン(年率)の平均、最大値、最小値をまとめたものです。
セゾン資産形成の達人ファンドは約2~3%、参考指数であるMSCI ACWIを上回っています。
また、ラッセル・インベストメント外国株式ファンド(DC向け)も、わずかながらMSCI Kokusaiを上回っています。
その他のアクティブファンド
国内債券、国内リート、米国債券に投資するファンドがあります。
*みずほUSハイイールドファンドは、ある意味、インデックスファンド?
資産クラス (参考指数) | ファンド | 信託報酬 |
国内債券 (NOMURA- BPI総合) | 明治安田DC日本債券オープン | 0.6600% |
国内リート (東証REIT) | 野村J-REITファンド(確定拠出年金向け) | 1.0450% |
米国債券 (下記) | みずほUSハイイールドファンド<DC年金> | 1.5400% |
*明治安田DC日本債券オープンはNOMURA-BPI総合が、また、みずほUSハイイールドファンドはICE BofAML・US・キャッシュ・ペイ・ハイイールド・インデックスが(参考指数ではなく)ベンチマーク。
それぞれのファンドの年率リターン、リスク、シャープレシオ(S/R:無リスク資産の利回り0で計算)を、インデックスファンドと比較します。
*シャープレシオ:数字が大きい方が投資効率が高いファンドとなります。
明治安田DC日本債券オープン
2018年10月末日時点の直近8年間のデータです。
ファンド | リターン (年率) | リスク (年率) | S/R |
明治安田DC日本債券オープン | 1.83% | 1.70% | 1.08 |
インデックス eMAXIS 国内債券インデックス | 1.23% | 1.70% | 0.73 |
明治安田DC日本債券オープンはインデックスをリターンで0.6%で上回り、リスクは同等、シャープレシオは高くなっています。
野村J-REITファンド(確定拠出年金向け)
2018年10月末日時点の直近8年間のデータです。
ファンド | リターン (年率) | リスク (年率) | S/R |
野村J-REITファンド(確定拠出年金向け) | 13.85% | 16.61% | 0.83 |
インデックス eMAXIS 国内リートインデックス | 11.97% | 16.41% | 0.73 |
野村J-REITファンド(確定拠出年金向け)はインデックスをリターンで約2%上回り、リスクは概ね同等、シャープレシオは高くなっています。
みずほUSハイイールドファンド<DC年金>
米国の格付けが低い=信用力の低い債券に投資するファンドです。
直接比較できるインデックスがないので、参考データとして先進国債券インデックスと比較します。
2018年10月末日時点の直近8年間のデータです。
ファンド | リターン (年率) | リスク (年率) | S/R |
明治安田DC日本債券オープン | 9.79% | 10.16% | 0.96 |
インデックス eMAXIS 先進国債券インデックス | 4.97% | 8.63% | 0.58 |
みずほUSハイフィールドファンドは先進国債券インデックスをリターンで5%近く上回り、リスクは高くなりますが、シャープレシオでは勝っています。
アクティブファンドに投資する上での注意
以上、アクティブファンドの過去の成績をインデックスと比較してきましたが、多くのファンドがインデックスを上回る成績を残しています。
しかし、これらは過去の成績であり将来のリターンを保証するものではありません。アクティブファンドの難しいところは、今、好成績のファンドが今後もこの成績を維持できるか分からないところにあります。
楽天証券に限らず、限られた商品数の中でラインアップするわけですから、当然、過去の成績が良いファンドを選ぶ事でしょう。
この点を踏まえてアクティブファンドへの投資を考えて下さい。
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楽天証券 iDeCoのバランスファンド、ターゲットイヤー型ファンド
既に紹介したセゾン・バンガード・グローバルバランスファンド以外にも、楽天証券 iDeCoには複数のバランスファンド、ターゲット・イヤー型ファンドがラインアップされています。
*株式と債券等、1つのファンドで複数の資産クラスに投資するファンドをバランスファンドと呼びます。また、目標とする年に向けて、年々リスクが低くなるよう資産配分をコントロールするファンドをターゲット・イヤー型ファンドと言います。
バランスファンド
資産クラス | ファンド | 信託報酬 |
バランス | 楽天・インデックス・バランス(DC年金) | 0.2060% |
バランス | 三菱UFJ DCバランス・イノベーション(KAKUSHIN) | 0.6600% |
バランス | 投資のソムリエ<DC年金> | 1.2100% |
バランス | 三井住友・DC世界バランスファンド(動的配分型) | 1.2920% |
楽天・インデックス・バランス(DC年金)
日本を含む全世界の株式15%、債券(為替ヘッジあり)85%の資産配分とし、リスクを抑えたファンドです。
全世界株式15%分は楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)と同じバンガードETF VTに、全世界債券(為替ヘッジあり)85%部分はバンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンドに投資するFOFです。
ファンドそのものの信託報酬が0.066%、これに投資先ファンドの経費率を加えた実質的な信託報酬は0.2060%となります。十分低コストです。
保守的な運用を基本としつつ、少しだけ株式にも投資したいという方に向いているファンド。
尚、本ファンドが楽天証券 iDeCoの指定運用方法となり、一定期間、掛金の配分指定を行わなかった場合、自動的に本ファンドが購入される事になります。
機動的に資産配分を変更するバランスファンド
- 三菱UFJ DCバランス・イノベーション(KAKUSHIN)
- 投資のソムリエ<DC年金>
- 三井住友・DC世界バランスファンド(動的配分)
上記3本は、市場環境に応じて資産配分を機動的に変更するバランスファンドです。各資産クラスの投資先(マザーファンドやETF)はインデックス運用になります。
三菱UFJ DCバランス・イノベーション(KAKUSHIN) | |||||||
国内株式・先進国株式は0~22%、国内債券0~51%、先進国債券0~25%(原則25%固定)。 債券市場が下落した場合、国内の短期公社債等に投資する場合もあり。 | |||||||
国内 債券 | 国内 株式 | 先進国 債券 | 先進国 株式 | 新興国 債券 | 新興国 株式 | 国内 REIT | 先進国 REIT |
✔ | ✔ | ✔ | ✔ | --- | --- | --- | --- |
投資のソムリエ<DC年金> | |||||||
変動リスク目標値 年率4%程度。 | |||||||
国内 債券 | 国内 株式 | 先進国 債券 (為替ヘッジ) | 先進国 株式 | 新興国 債券 | 新興国 株式 | 国内 REIT | 先進国 REIT |
✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ |
三井住友・DC世界バランスファンド(動的配分型) | |||||||
債券などの低変動部分を概ね60~100%、株式・リートの高変動部分を0~40%の範囲で配分。 債券の一部は為替ヘッジ有。 | |||||||
国内 債券 | 国内 株式 | 先進国 債券 | 先進国 株式 | 新興国 債券 | 新興国 株式 | 国内 REIT | 先進国 REIT |
✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ |
ターゲットイヤー型ファンド
資産クラス | ファンド | 信託報酬 |
ターゲット | 楽天ターゲットイヤー2030 | 0.8975% |
ターゲット | 楽天ターゲットイヤー2040 | 0.9175% |
ターゲット | 楽天ターゲットイヤー2050 | 0.9175% |
日本を含む先進国株式・債券(為替ヘッジあり)に投資します。
各ファンドが設定するターゲットイヤーに向けて徐々に株式比率を下げ、ターゲットイヤー後は株式15%:債券85%になります。
2019年4月時点の資産配分 | 先進国株式 | 先進国債券 |
楽天ターゲットイヤー2030 | 45% | 55% |
楽天ターゲットイヤー2040,2050 | 75% | 25% |
ターゲットイヤー以降 | 先進国株式 | 先進国債券 |
全ファンド | 15% | 85% |
コモディティ、元本確保型
コモディティ
コモディティとして金に投資する為替ヘッジ有のファンドがラインアップされています。
資産クラス | ファンド | 信託報酬 |
金 | ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり) | 0.8950% |
金現物拠出型上場外国信託[SPDR ゴールド・シェア]に投資するFOFです。
元本確保型
元本確保型として1年定期預金1本がラインアップされています。保険商品などはありません。
資産クラス | ファンド | 金利 |
元本確保型 | みずほDC定期預金(1年) | 0.002% |
楽天証券 iDeCoの(商品以外の)メリット
以上、全商品32本を解説してきましたが、商品以外にも楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)にはメリットがあります。
受給時の自由度が高い
これからiDeCoを始めようと考えている方には、かなり先の話かと思いますが、60歳以降で受給する時の制度も金融機関によって異なります。
楽天証券 iDeCoでは、一時金、年金どちらかで受けとる方法に加え、一部を一時金、残りを年金で受け取る併給という受取方法も選択できます。
さらに年金で受け取る場合、5年以上20年以下の期間から1年刻みで選択できます。
受給方法を工夫することにより節税出来る場合もありますので、受給時の自由度は高い方がいいんです。
尚、マネックス証券も受給制度は楽天証券と同じです。
重要確定拠出年金の給付時には退職所得控除、公的年金等控除が使えますが、これらの控除は確定拠出年金の給付だけに適用される訳ではありません。退職所得控除はお勤めの企業からの退職一時金、公的年金等控除は老齢基礎年金、厚生年金、企業年金等と合算した額に対して控除されます。つまり、退職一時金や公的年金等が多い方は、それだけで控除の多くを使ってしまい、確定拠出年金の給付額に対しては元本を含めて課税される事になりかねません(一時金の場合は1/2に対して課税)。
重要なのは控除額を有効に使う事です。例えば、退職一時金で使い切らなかった退職所得控除分を確定拠出年金の一時金として、残りを公的年金の受給が始まる前の60~64歳に年金として受取るようにすれば節税できる場合があります。
楽天証券 総合口座で資産管理が可能
楽天証券 iDeCoは楽天証券の口座を開設しなくても加入することが出来ます。
基本的にiDeCoの管理・運用指示は記録管理運営管理機関(楽天証券の場合JIS&T)のサイトで行います。
ただ、楽天証券の総合口座を開設すると、楽天証券にログインするだけでiDeCoの資産状況の確認や各商品の情報などが簡単に閲覧できます。(JIS&Tより見やすいサイトになっています)
最終的な運用指示はJIS&Tのサイトで行う必要がありますが、掛金配分変更等、それをサポートする画面もあります。
楽天証券 iDeCoに加入する方は、楽天証券 総合口座も同時に開設する事をお勧めします。
まとめ
以上、楽天証券 iDeCoのメリット、及び全商品の解説でした。
繰り返しになりますが、iDeCoで楽天・バンガード・ファンドに投資できるのは楽天証券だけです。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド、楽天・全米株式インデックス・ファンドに魅力を感じる方、投資したい方は楽天証券 iDeCo以外の選択はありません。
また、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドやセゾン資産形成の達人ファンドに投資したい方は、SBI証券(セレクトプラン)か楽天証券の選択。受給時の自由度の高さを重視するなら楽天証券でしょう。
さらに、先進国株式インデックスファンドを中心にしたい方も他のネット証券と同等のコストで投資できます。
一方、(先進国株式を除き)国内株式や新興国株式といった個々の資産クラスのインデックスファンドでは、後発のマネックス証券、松井証券、SBI証券(セレクトプラン)の商品に対して信託報酬で見劣りする点は否めません。
これらのファンドに投資したい方は、楽天証券同様、受給時の自由度が高いマネックス証券 iDeCoをお薦めします。
また、楽天証券iDeCoに加入する方は、同時に楽天証券の口座を開設する事をお勧めします。
公式サイト楽天証券 iDeCo
公式サイト楽天証券(総合口座)
楽天証券、マネックス証券、SBI証券、松井証券、イオン銀行をじっくり比較したい方は下記記事を参照して下さい。
またネット証券には抵抗があるという方は大手店頭証券で唯一無条件で運営管理機関手数料が無料となる大和証券 iDeCo を検討されてはいかがでしょうか?