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「iTrust世界株式 愛称:世界代表~勝ち組企業厳選~」のパフォーマンス評価・評判 

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ピクテ投信投資顧問が運用し、アクティブファンドながらノーロード、そして比較的信託報酬を抑えたiTrustノーロード・シリーズの一つで、海外(主に先進国)の株式に投資するiTrust世界株式楽天証券個人型確定拠出年金(iDeCo)にも採用されているファンドです。

そのiTrust世界株式のパフォーマンスを、先進国株式の代表的指数で本ファンドの参考指数となっているMSCI WORLDとの比較を中心に評価します。

[最終更新日:2019.5.16]最新の情報に更新。本記事は原則2019年4月末日時点の情報に基づき記載しています。

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iTrust世界株式の基本情報

先ず、iTrust世界株式の基本情報をまとめます。

運用会社ピクテ投信投資顧問株式会社
設定日2016年2月19日
信託期間無期限
運用形態アクティブファンド
投資形態ファミリーファンド
ベンチマーク
参考指数MSCIワールド(配当込・ネット)
購入時手数料無(ノーロード)
信託財産留保額
信託報酬(税込)0.9612% 
実質コスト1.151%(2018.4.10決算時点)
純資産総額 12.51億円(2019.5.15時点)
マザーファンド 純資産総額 135.24億円(2018.4.10時点)
分配金実績
つみたてNISA対象外
個人型確定拠出年金(iDeCo)楽天証券
SBI証券ポイント還元年率0.10%
(対象投資信託1,000万円以上保有で0.20%)
楽天証券ポイント還元年率0.048%

iTrust世界株式は、設定が2016年と新しく純資産総額は13億円にも満たないファンドです。

但し、マザーファンドは2007年設定と10年以上の実績があり、同じマザーファンドで運用するファンドとしてピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンド(3カ月決算型)[2007.5.31設定、信託報酬 1.62%]があります。

 

iTrust世界株式の運用方針、投資対象

運用方針

主に高い競争優位性をもつグローバル優良企業の株式に分散投資します。
(このような企業には1.豊富な資金力、2.優れた開発力、3.価格競争力、4.ブランド力、5.マーケティング力の5つの強みがあります)

主に先進国に投資しますが、新興成長国に投資する事もあります。

iTrust世界株式 交付目論見書(2019/1)より抜粋して引用。

ベンチマークはありません。参考指数はMSCIワールド(配当込)です。

 

投資対象

2019年3月末時点の組入上位10銘柄、地域別構成比は下表のようになります。組入銘柄数は68銘柄です。

 銘柄名比率
1マイクロソフト米国3.4%
2アルファベット米国3.2%
3アップル米国2.9%
4グラクソ・スミスクライン英国2.2%
5ロシュ・ホールディングススイス2.2%
6VISA米国2.1%
7JPモルガン・チェース米国2.1%
8メルク米国2.0%
9インテル米国1.8%
10DBSグループ・ホールディングスシンガポール1.8%

米国中心で、マイクロソフト、アルファベット、アップルといったMSCI WORLDでも上位を占める銘柄がTOP3となっています。

iTrust世界株式

画像・データ引用:iTrust世界株式 月次レポート(2019/4)

MSCI WORLDと大きくは変わりませんが、日本の比率が小さく、欧州が高くなっています。また新興国も2.6%入っています。

 

 

iTrust世界株式のパフォーマンス (MSCI WORLDと比較)

*以下、年率リターン・リスクは月次データ(終値)より計算。またシャープレシオは、無リスク資産の収益率0としています。
*基準価額は、各運用会社のサイトまたはモーニングスターより入手。分配金がある場合は、分配金再投資の価額に独自に変換。
*MSCI WORLDはSMTグローバル株式インデックス・オープン、SMT TOPIXインデックスオープンを92%:8%の比率で合成した値を使用。
実際のMSCI WORLDとは異なる為「疑似的なMSCI WORLD」と表記します。

MSCI WORLDの2019.3末時点の3年騰落率が32.37%(iTrust世界株式の月報より)、疑似的なMSCI WORLDの騰落率は32.15%と大きな差はなく評価として問題ないでしょう。

 

ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンド(3カ月決算型)で比較・評価

前述のようにiTrust世界株式は設定から日が浅く、評価するのに十分な運用期間があるとは言えませんので、同じマザーファンドで運用するピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンド(3カ月決算型)(以下、ピクテ・メジャーと略して表記する場合があります)の基準価額で評価します。

ただし、両者には信託報酬に大きな差があります。そこでリターン(年率)を評価する際は、ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドのリターンをiTrust世界株式のリターンに換算して表記します。

ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドの年間騰落率をT1、信託報酬S1、iTrust世界株式の年間騰落率をT2、信託報酬S2としたとき、
T2 = (T1+1) x (1-S2) / (1-S1) -1
尚、2018年の年間騰落率はピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドが-10.3%、iTrust世界株式が-9.7%ですが、上式でピクテ・メジャーの騰落率からiTrust世界株式の騰落率を計算すると-9.7%となり一致します。2017年でも同じ。

 

基準価額のチャート

(疑似的な)MSCI WORLDの計算に使用したSMTグローバル株式/TOPIXインデックス・オープンの設定日(2008年1月9日)を基準日(基準価額10,000)とし、ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンド(疑似的な)MSCI WORLDと比較したチャートを示します。

さらに、2016年2月19日に設定されたiTrust世界株式の基準価額を、設定日時点でピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドの基準価額に合わせた値もプロットします。

iTrust世界株式

ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドは2008~2013年頃まではMSCI WORLDと概ね同等だったものの、2014年あたりから下回るようになってきています。

また、iTrust世界株式は、ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドより若干ですがその信託報酬が低い分、上回っている事がわかります。

以下、運用成績を詳細に分析していきます。

 

直近11年の運用実績(リターン・リスク)

2019年4月末日時点の11年のリターン・リスクを見てみます。

表中、赤字ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドから信託報酬の差分を考慮して計算したiTrust世界株式の騰落率です。(リスクも厳密には異なりますが、ここでは一定と仮定)

 ピクテ・メジャー
[iTrust世界株式]
疑似的な
MSCI WORLD
年率リターン5.54%
[6.25%]
6.17%
年率リスク20.31%19.92%
シャープレシオ0.27
[0.31]
0.31

*一般的にシャープレシオが大きいほど投資効率が良いとされています。

設定来では、ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドはMSCI WORLDに対してリターン・リスクとも負けていますが、信託報酬が低くなったiTrust世界株式だとリターンで若干上回り、シャープレシオは同等という結果です。

 

5年間の運用成績(2008年1月~2019年4月)

上述の現時点までの運用成績は、ある一期間の基準価額の暴騰・暴落に大きく左右され、ファンドの比較・評価として十分とは言えません。

そこで、2008年1月から5年間、さらに2008年2月から5年間・・・2014年4月から5年間と、起点(投資月)を1カ月ずつずらして、それぞれの5年間のリターン、リスクを計算します。全部で76個(区間)のデータとなります。

この複数の5年間のリターンの平均、最大値、最小値をプロットしたのが下図。

iTrust世界株式

ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンド(疑似的な)MSCI WORLDに対して負けていますが、信託報酬の差分を考慮して計算したiTrust世界株式だと概ね同等と言って良いでしょう。

下表に5年間のリターン、リスクの平均値をまとめます。(ここでのリターン、リスク、シャープレシオは76区間の平均値を示したもので、厳密な意味でのリスクやシャープレシオとは異なります。)

表中、赤字ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドから信託報酬の差分を考慮して計算したiTrust世界株式の騰落率です。(リスクも厳密には異なりますが、ここでは一定と仮定)

 ピクテ・メジャー
[iTrust世界株式]
(疑似的な)
MSCI WORLD
年率リターン12.91%
[13.66%]
13.86%
年率リスク18.63%18.06%
シャープレシオ0.69
[0.73]
0.77

リターンはiTrust世界株式だと(疑似的な)MSCI WORLDと大きく変わりませんが、リスクが若干高くなっています。

尚、この76区間の5年間で(信託報酬の差分を考慮して計算した)iTrust世界株式のリターンは(疑似的な)MSCI WORLDに対し28勝48敗と負け越しています。ただ、そのリターンの差は最大でも1.3%と大きくはありません。
(ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドだと11勝65敗)

 

 

1年間騰落率 年別比較

アクティブファンドの評価としてもう一つ重要な要素は、常にインデックスに対して勝ち続ける事が出来るかという点です。

そこで1年騰落率(リターン)を年別に比較してみます。

2018,2017年はiTrust世界株式の実際のデータ、2016年以前はピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドから換算した値を用います。

騰落率が高い方
iTrust世界株式(疑似的な)
MSCI WORLD
2018年-9.7%-11.7%2.1%
2017年20.1%18.6%1.5%
2016年-4.5%2.8%-7.3%
2015年2.5%-0.6%3.1%
2014年19.2%21.8%-2.6%
2013年53.0%53.7%-0.6%
2012年33.0%28.9%4.1%
2011年-10.3%-10.1%-0.2%
2010年-4.8%-1.9%-2.8%
2009年42.1%35.8%6.2%

2009年~2018年の10年間でiTrust世界株式(疑似的な)MSCI WORLDに5勝5敗とタイの成績です。

 

まとめ

以上、iTrust世界株式のパフォーマンスを、同じマザーファンドで運用するピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドのデータも用いて(疑似的な)MSCI WORLDと比較してきました。

iTrust世界株式ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドから信託報酬を大幅に引き下げたファンドですが、その引下げの効果もあって、(疑似的な)MSCI WORLDと概ね同等のパフォーマンスを残しています。

ただ、そのパフォーマンスは(疑似的な)MSCI WORLDと大きく変わるものではなく、可もなく不可もないアクティブファンドという印象を受けます。

尚、ピクテ投信投資顧問は各種情報発信(投資情報サービスinfoなど)にも力を入れている会社です。

ファンドの投資方針、投資銘柄に共感でき、各種情報に魅力を感じる方は検討してみては如何でしょうか?

 

販売会社

iTrust世界株式は下記ネット証券などで購入できます。

販売会社SBI証券楽天証券マネックス証券など。

また個人型確定拠出年金(iDeCo)では楽天証券で購入出来ます。

*これらは全て過去のデータですので、将来のリターンを保証するものではありません。投資は自己責任でお願いします。また、iTrust世界株式のデータはピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドから推測したデータに基づい評価している事にも注意して下さい。

 

iTrustシリーズで日本株式に投資するiTrust日本株式は下記記事を参照してください。

 

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