コモンズ投信が運用するコモンズ30ファンドの人気・パフォーマンスを調査します。
[最終更新日:2024.2.23]全て最新の情報に更新。
(*)本記事は原則2024年1月末日時点の情報に基づき記載しています。
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見出し
コモンズ30ファンドの概要・基本情報
コモンズ30ファンドは国内株式を投資対象としたアクティブファンドで、NISA(つみたて投資枠)の対象ファンドです。
(注)交付目論見書では内外/株式となっていますので、外国株式へ投資する可能性も否定できませんが、現時点では国内株式のみへの投資となっています。
ファンドの基本情報(信託報酬・純資産総額など)
コモンズ30ファンドの基本情報を下表にまとめます。
運用会社 | コモンズ投信 |
投資対象 | 国内株式 |
ベンチマーク | 無 |
参考指数 | TOPIX(配当込) |
設定日 | 2009年1月19日 |
信託期間 | 無期限 |
購入時手数料 | 最大3.3% *主要ネット証券では無料 |
信託報酬 | 1.078% (*1,2) |
実質コスト | 1.186%(*3) |
信託財産留保額 | 無 |
ファンド純資産総額 | 579億円 (2024.1.31時点) |
分配金実績 | 有(年1回) (*4) |
NISA(つみたて投資枠) | 対象 |
NISA(成長投資枠) | 対象 |
SBI証券ポイント還元年率 | 0.10% (対象投資信託1,000万円以上保有で0.20%) |
楽天証券ポイント還元年率 | ---%(*5) |
マネックス証券ポイント還元年率 | 0.08% |
松井証券ポイント還元年率 | 0.35% |
(*1)信託報酬、2017年9月19日より税抜き 1.15%から0.98%に引き下げられました。
(*2)信託報酬は純資産総額に応じて段階的に引き下げられます。500億円まで1.078%、500億円超の部分0.979%、1,000億円超の部分0.869%、3,000億円超の部分0.748%。
(*3)2023.1.18決算時点
(*4)分配金 : 2010~2023年の15年で9回。1回 120~300円。
(*5)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更(一部ファンドを除く)。
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投資方針
1. 30年目線の長期的な視点で銘柄選定。
2. 30銘柄程度への集中投資で高い運用成果を狙う。
3. 対話による価値創造に取り組む。
4. 企業の長期的な持続的成長を評価する「5つの軸」として、収益力に加え、見えない価値である競争力・経営力・対話力・企業文化により投資先企業を選定。
~公式サイト、交付目論見書より抜粋・編集して引用~
組入銘柄
*2024年1月末日時点の情報に基づき記載。(2024年1月月次報告書&YouTubeより引用)
ポートフォリオ構成比
比率 | |
株式 | 94.5% |
その他 | 5.5% |
組入銘柄数 | 31 |
組入上位10銘柄
銘柄 | 比率 | |
1 | 味の素 | 4.7% |
2 | ディスコ | 4.6% |
3 | 東京エレクトロン | 4.1% |
4 | 三菱商事 | 4.0% |
5 | 信越化学工業 | 3.9% |
6 | 日立製作所 | 3.7% |
7 | 丸紅 | 3.7% |
8 | ユニ・チャーム | 3.7% |
9 | 任天堂 | 3.5% |
10 | コマツ | 3.5% |
組入銘柄数が31と少ない事もあり、1銘柄が3~4%を超す比較的高い比率となっています。
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コモンズ30ファンドの運用状況・評価
参考指数であるTOPIXと比較します。
TOPIXは野村AMのNEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信(ETF:1306)の基準価額(分配金再投資)を用います。
*基準価額のデータは運用会社または投資信託協会より引用。
基準価額のチャート
コモンズ30ファンドの設定日である2009年1月19日を基準(=10,000)としたチャートを示します。分配金再投資時の基準価額です。
チャートを見ると、設定来の基準価額は常にTOPIXを上回っています。特に、設定当初の1年、及び直近の数年、TOPIXに対する開きが大きくなっているように見えます。
以下、運用成績を詳細に分析していいます。
設定来(直近15年)のリターン・リスク
設定月の2009年1月末日から2024年1月末日までの15年のリターン、リスク、シャープレシオを比較します。
コモンズ30ファンド | TOPIX | |
年率リターン | 12.10% | 10.37% |
年率リスク | 15.60% | 16.07% |
シャープレシオ | 0.78 | 0.65 |
コモンズ30ファンドがリターンで1.7%ポイント上回っています。
保有銘柄数の少なさからリスクが大きくなる事が懸念されますが、過去の運用実績では寧ろTOPIXより小さく、シャープレシオでも勝っています。
5年間の運用成績(2009年1月~2024年1月) ~ローリングリターン~
上述の直近の運用成績は、ある特定期間のみの騰落率に大きく左右される事もあり、ファンドの比較・評価として十分とは言えません。
また、アクティブファンドの評価として重要な要素は、常にインデックスに対して勝ち続ける事が出来るかという点です。
そこで、2009年1月から5年間、さらに2009年2月から5年間・・・2019年1月から5年間と、起点(投資月)を1カ月ずつずらして、それぞれの5年間のリターン、リスクを計算します。全部で121個(区間)のデータとなります。
この複数の5年間のリターンの平均、最大値、最小値をプロットしたのが下図。
平均値でコモンズ30ファンドが若干上回りながらも、そのバラツキが小さくなっている事が分かります(リスクが小さい事示唆)。
下表に平均値をまとめます。(ここでのリターン、リスク、シャープレシオは上記109データの平均値を示したもので、厳密な意味でのリスクやシャープレシオとは異なります。)
コモンズ30ファンド | TOPIX | |
年率リターン | 10.79% | 9.90% |
年率リスク | 15.51% | 16.14% |
シャープレシオ | 0.70 | 0.61 |
平均のリターンで若干TOPIXを上回るコモンズ30ファンド、リスクは小さく、シャープレシオでもTOPIXを上回っています。
次に、投資月に対する5年間のリターン(年率)をプロットします。
この121個の5年間という区間でコモンズ30ファンドのリターンは、その差は小さいものの88勝33敗とTOPIXに大きく勝ち越しています。特に2013年2月以降の6年間は現時点まで全勝です。
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1年間騰落率 年度別比較
次に各年(1年毎)の1年騰落率(リターン)を比較します。
騰落率が高い方 |
コモンズ30 | TOPIX | 差 | |
2023年 | 29.9% | 28.2% | 1.7%pt |
2022年 | -9.5% | -2.5% | -6.9%pt |
2021年 | 17.6% | 12.6% | 5.0%pt |
2020年 | 15.5% | 7.3% | 8.2%pt |
2019年 | 19.2% | 18.0% | 1.3%pt |
2018年 | -16.9% | -16.1% | -0.9%pt |
2017年 | 25.0% | 22.1% | 3.0%pt |
2016年 | 4.2% | 0.2% | 3.9%pt |
2015年 | 8.8% | 11.9% | -3.1%pt |
2014年 | 16.3% | 10.1% | 6.2%pt |
2013年 | 41.7% | 54.1% | -12.4%pt |
2012年 | 19.4% | 20.6% | -1.2%pt |
2011年 | -13.6% | -17.0% | 3.4%pt |
2010年 | -4.2% | 0.9% | -5.2%pt |
2009年 | 39.5% | 12.8% | 26.7%pt |
*2009年は2009.1.19~12.30の騰落率
2009年~2023年の15年間で、コモンズ30ファンドは9勝6敗でTOPIXに勝ち越しています。特に2016年以降が好調で、2018年は負けているものの僅差、但し、2022年は大きく負けてしまいました。
コモンズ30ファンドの人気
月次資金流出入額、純資産総額からコモンズ30ファンドの売れ行き・人気を見てみます。
(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。
何回か資金流出の月もありますが、それでも2018年以降は数億レベルの流入がある月が多くなっています。2021~2023年はさらに増えています。
そこそこ売れているファンドと言って良いでしょう。
純資産総額も着実に伸びており現時点(2024.1末)で579億円。
純資産500億円超の部分は僅かですが低い信託報酬が適用されています。
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まとめ
国内株式に投資するアクティブファンドのコモンズ30ファンド、
リターンでは、評価区間にもよりますが概ねTOPIXをアウトパフォームしており、特に、2016年~2021年は好調な成績です。
一方、約30銘柄に絞ったポートフォリオにも関わらず、リスクはTOPIXより小さくなっています。
そして、2023年までのつみたてNISA、2024年からは新NISAつみたて投資枠の対象ファンドという事もあり、先ず先ずの資金流入(人気)があり、純資産総額も着実に伸びています。
販売会社
コモンズ30ファンドはコモンズ投信の直販の他、下記ネット証券等で、購入時手数料無料で購入できます。
ポイント還元という点では松井証券が有利です。
一方、マネックス証券、SBI証券、auカブコム証券、楽天証券はクレジットカードによる投資信託の積立が可能でポイント還元が受けられます。
(dカードGOLDでNISA口座なら月10万円までクレカ積立還元率1.1%)
*dカード、マネックスカードとも通常ショッピング時は1.0%。
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)。
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。
公式サイトマネックス証券
また投資信託保有でVポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにV/Pontaポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト SBI証券
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
また、auじぶん銀行との連携(auマネーコネクト)でauじぶん銀行普通預金金利0.21%、au Payアプリ等の連携で最大0.31%になるのも魅力。
公式サイトauカブコム証券
また、楽天キャッシュ決済でも投資信託積立が出来ます。0.5%のポイント還元。
楽天カード決済で10万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月15万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト楽天証券
公式サイト楽天カード
コモンズ30ファンドは楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っています。
公式サイト楽天証券 iDeCo
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