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iTrust世界株式 愛称:世界代表~勝ち組企業厳選~の評価・評判・人気 ~日本を含む世界に投資するアクティブファンド~

投稿日:2021年3月25日 更新日:

ピクテ投信投資顧問が運用し、アクティブファンドながらノーロード、そして比較的信託報酬を抑えたiTrustノーロード・シリーズの一つで、海外(主に先進国)の株式に投資するiTrust世界株式楽天証券個人型確定拠出年金(iDeCo)にも採用されているファンドです。

そのiTrust世界株式のパフォーマンスを、先進国株式の代表的指数で本ファンドの参考指数となっているMSCI WORLDとの比較を中心に評価します。

[最終更新日:2021.3.25]全て最新の情報に更新。
本記事は原則2021年2月末日時点の情報に基づき記載しています。

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iTrust世界株式の基本情報

先ず、iTrust世界株式の基本情報をまとめます。

運用会社ピクテ投信投資顧問株式会社
設定日2016年2月19日
信託期間無期限
運用形態アクティブファンド
投資形態ファミリーファンド
ベンチマーク
参考指数MSCIワールド(配当込・ネット)
購入時手数料無(ノーロード)
信託財産留保額
信託報酬(税込)0.979%
実質コスト1.128%(2020.4.10決算時点)
純資産総額 31.29億円(2021.3.24時点)
マザーファンド 純資産総額 136.9億円(2020.4.10時点)
分配金実績
つみたてNISA対象外
個人型確定拠出年金(iDeCo)楽天証券など。
SBI証券ポイント還元年率0.10%
(対象投資信託1,000万円以上保有で0.20%)
楽天証券ポイント還元年率0.048%
松井証券現金還元年率0.03%

iTrust世界株式は、設定が2016年と比較的新しく純資産総額は漸く30億円を超えたばかりのファンドです。

但し、マザーファンドは2007年設定と10年以上の実績があり、同じマザーファンドで運用するファンドとしてピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンド(3カ月決算型)[2007.5.31設定、信託報酬 1.65%]があります。

 

iTrust世界株式の運用方針、投資対象

運用方針

主に高い競争優位性をもつグローバル優良企業の株式に分散投資します。
(このような企業には1.豊富な資金力、2.優れた開発力、3.価格競争力、4.ブランド力、5.マーケティング力の5つの強みがあります)

主に先進国に投資しますが、新興成長国に投資する事もあります。

iTrust世界株式 交付目論見書(2021/1)より抜粋して引用。

ベンチマークはありません。参考指数はMSCIワールド(配当込・ネット)です。

*MSCIワールドは日本を含む先進国を対象とする株式指数です。
先進国株式インデックスファンドでよく使われる指数 MSCI KOKUSAIは、MSCIワールドから日本のみを除いた指数です。

 

投資対象

2021年2月末時点の組入上位10銘柄、地域別構成比は下表のようになります。組入銘柄数は64銘柄。

 銘柄名比率
1マイクロソフト米国4.3%
2アルファベット米国4.1%
3アップル米国3.6%
4サムソン電子韓国2.4%
5VISA米国2.4%
6ASMLホールディングスオランダ2.3%
7ロシュ・ホールディングススイス2.2%
8ウォルト・ディズニー米国2.1%
9JPモルガン・チェース米国2.1%
10ウォルマート米国2.0%

米国中心で、マイクロソフト、アルファベット、アップルといったMSCI WORLDでも上位を占める銘柄がTOP3となっています。

iTrust世界株式

iTrust世界株式

画像・データ引用:iTrust世界株式 月次レポート(2021/2)

MSCI WORLDと大きくは変わりませんが、米国、日本の比率が若干小さく、新興国が5.4%入っています。

 

 

iTrust世界株式のパフォーマンス (MSCI WORLDと比較)

*以下、年率リターン・リスクは月次データ(終値)より計算。またシャープレシオは、無リスク資産の収益率0としています。
*基準価額は、各運用会社のサイトまたは投資信託協会より入手。分配金がある場合は、分配金再投資の価額に独自に変換。
*MSCI WORLDはMSCI社公式サイトより引用、三菱UFJ銀行公表の為替レート(TTM)で管理人が独自に円換算。

 

ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンド(3カ月決算型)で比較・評価

前述のようにiTrust世界株式は設定から約5年と、評価するのに十分な運用期間があるとは言えません。そこで、同じマザーファンドで運用するピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンド(3カ月決算型)(以下、ピクテ・メジャーと略して表記する場合があります)の基準価額で評価します。

ただし、両者には信託報酬・実質コストに大きな差があります。そこでリターン(年率)を評価する際は、ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドのリターンをiTrust世界株式のリターンに換算して表記します。

ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドの年間騰落率をT1、実質コストS1、iTrust世界株式の年間騰落率をT2、実質コストS2としたとき、
T2 = (T1+1) x (1-S2) / (1-S1) -1
尚、2020年の年間騰落率はピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドが4.8%、iTrust世界株式が5.5%ですが、上式でピクテ・メジャーの騰落率からiTrust世界株式の騰落率を計算すると5.5%となり一致します。また2017~2020年の4年間で年間騰落率の差(換算値と実際の値の差)は最大でも0.06%ptと十分小さく、この換算値で評価しても問題ないでしょう。

 

基準価額のチャート

ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドの設定日(2007年5月31日)を基準日(基準価額10,000)とし、ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンド、MSCI WORLDと比較したチャートを示します。

さらに、2016年2月19日に設定されたiTrust世界株式の基準価額を、設定日時点でピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドの基準価額に合わせた値もプロットします。

iTrust世界株式 基準価額チャート

ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドiTrust世界株式は、当然ながら同じようなチャートを示します(重なって良くわかりません)

そして、参考指数であるMSCI WORLDとも、非常に類似した動きを示しています。

ただ、iTrust世界株式ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドは、2016年頃からMSCI WORLDを若干下回っているように見えます。

以下、運用成績を詳細に分析していきます。

 

直近13年の運用実績(リターン・リスク)

2021年2月末日時点の13年のリターン・リスクを見てみます。ほぼ、ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドの設定来のデータになります。

表中、赤字ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドから信託報酬/実質コストの差分を考慮して計算したiTrust世界株式の騰落率です。(リスクも厳密には異なりますが、ここでは一定と仮定)

 ピクテ・メジャー
[iTrust世界株式]
MSCI WORLD
年率リターン6.22%
[6.92%]
7.15%
年率リスク20.49%20.06%
シャープレシオ0.30
[0.34]
0.36

*一般的にシャープレシオが大きいほど投資効率が良いとされています。

設定来では、ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドはMSCI WORLDに対してリターン・リスクとも若干負けており、信託報酬が低くなったiTrust世界株式に換算しても、未だ僅かですが負けています。

 

5年間の運用成績(2007年5月~2021年2月)

上述の現時点までの運用成績は、ある一期間の基準価額の暴騰・暴落に大きく左右され、ファンドの比較・評価として十分とは言えません。

そこで、2007年5月から5年間、さらに2007年6月から5年間・・・2016年2月から5年間と、起点(投資月)を1カ月ずつずらして、それぞれの5年間のリターン、リスクを計算します。全部で106個(区間)のデータとなります。

この複数の5年間のリターンの平均、最大値、最小値をプロットしたのが下図。

iTrust世界株式の評価

ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドはMSCI WORLDに対して負けていますが、信託報酬の差分を考慮して計算したiTrust世界株式だと概ね同等と言って良いでしょう。

下表に5年間のリターン、リスクの平均値をまとめます。(ここでのリターン、リスク、シャープレシオは106区間の平均値を示したもので、厳密な意味でのリスクやシャープレシオとは異なります。)

表中、赤字ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドから信託報酬の差分を考慮して計算したiTrust世界株式の騰落率です。(リスクも厳密には異なりますが、ここでは一定と仮定)

 ピクテ・メジャー
[iTrust世界株式]
MSCI WORLD
年率リターン9.68%
[10.41%]
10.62%
年率リスク18.80%18.38%
シャープレシオ0.51
[0.55]
0.58

iTrust世界株式に換算しても、僅かですが負けています。

尚、この106区間の5年間で(信託報酬・実質コストの差分を考慮して計算した)iTrust世界株式のリターンはMSCI WORLDに対し44勝62敗と負け越しています。ただ、そのリターンの差は最大でも1.5%とそう大きくはありません。
(ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドだと12勝94敗)

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1年間騰落率 年別比較

アクティブファンドの評価としてもう一つ重要な要素は、常にインデックスに対して勝ち続ける事が出来るかという点です。

そこで1年騰落率(リターン)を年別に比較してみます。

2017年以降はiTrust世界株式の実際のデータ、2016年以前はピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドから換算した値を用います。

騰落率が高い方
iTrust世界株式MSCI WORLD
2020年5.5%8.9%-3.4%
2019年29.8%27.8%1.9%
2018年-9.7%-11.5%1.8%
2017年20.1%18.8%1.3%
2016年-4.5%2.5%-7.1%
2015年2.5%-0.7%3.2%
2014年19.2%22.1%-2.9%
2013年53.0%53.8%-0.8%
2012年33.0%29.3%3.7%
2011年-10.3%-10.2%-0.1%
2010年-4.8%-2.0%-2.8%
2009年42.1%35.4%6.7%
2008年-54.4%-53.7%-0.7%

2008年~2020年の13年間でiTrust世界株式はMSCI WORLDに6勝7敗と僅かに負け越しです。

殆どの年で大きな差はついていませんが、2016年だけは-7.1%と大きく負けています。

 

iTrust世界株式の分配金

iTrust世界株式は分配金を出した実績はありません。

姉妹ファンドとも言えるピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンド(3ケ月決算型)が年4回分配金を出しているのとは対照的です。

これから資産を築いていこうとする資産形成期においては分配金を出さない投資信託の方が有利です。
分配金を出すか否かは運用会社が決定しますが、iTrustシリーズは「分配金をお支払いする事よりも、中長期的な基準価額の上昇を目指した運用を行っています。」(ピクテ公式サイトより引用)となっており、なるべく分配金を出さない方針のようで、ここは評価できるポイントです。
勿論、保有する株式から出た配当はファンドの資産となり、基準価額の上昇につながります。

 

iTrust世界株式の人気・評判

月次資金流出入額純資産総額からiTrust世界株式の売れ行き・人気を見てみます。

*月次資金流出入額は純資産総額の増減に日々の基準価額変動を考慮して計算した概算値。

iTrust世界株式の人気・評判

毎月1億以下の資金流入に留まり、あまり売れているとは言えません。ただ、資金流出の月はありません。

*特定の日に資金流入が集中している傾向があり、確定拠出年金での流入が多いのかもしれません。

純資産総額も設定から5年で漸く30億円と決して大きな資産額ではありません。

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まとめ

以上、iTrust世界株式のパフォーマンスを、同じマザーファンドで運用するピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドのデータも用いて参考指数であるMSCI WORLDと比較してきました。

iTrust世界株式ピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドから信託報酬を大幅に引き下げたファンドですが、その引下げの効果もあって、MSCI WORLDと概ね同等のパフォーマンスを残しています。

ただ、そのパフォーマンスはMSCI WORLDを上回るまでには至らず、アクティブファンドとしては物足りなさを感じます。

尚、ピクテ投信投資顧問は各種情報発信(投資情報サービスinfoなど)にも力を入れている会社です。また、投資の基礎となる学習資料も充実しています。例えば「資産運用の基礎」などをご覧になってみては如何でしょう?

 

販売会社

iTrust世界株式は下記ネット証券などで購入できます。

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また個人型確定拠出年金(iDeCo)では楽天証券で購入出来ます。

*これらは全て過去のデータですので、将来のリターンを保証するものではありません。投資は自己責任でお願いします。また、iTrust世界株式のデータはピクテ・メジャー・プレイヤーズ・ファンドから推測したデータに基づい評価している事にも注意して下さい。

 

iTrustシリーズで日本株式に投資するiTrust日本株式は下記記事を参照してください。

 

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