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インデックス投資全般

新興国債券インデックスファンドの二つのベンチマーク(GBI-EM、EMBI+)

投稿日:

新興国債券インデックスファンドに広く使われているベンチマークには二種類あります。

1つはJPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ダイバーシファイド (ディバーシファイドと表記される場合もあり)
J.P.Morgan Government Bond Index-Emerging Markets(GBI-EM) Global Diversified
*以下、本文中ではGBI-EMと略して表記する場合があります。

そして、もう1つがJP モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス
J.P.Morgan Emerging Market Bond Index (EMBI) Plus
*以下、本文中ではEMBI+と略して表記する場合があります。

この二つのベンチマークの違いを解説します。

(注)もう一つ、SMT米ドル建新興国債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり)に採用されている、ブルームバーグ・バークレイズ・US・エマージング・ソブリン・マキシマム・レイティング・インベストメント・グレイド・インデックスがありますが、ここでは省略します。

[最終更新日:2021.5.13]全て最新の情報に更新。

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「JPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ・グローバル・ダイバーシファイド」と「JP モルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス」の違い

いずれもJ.P.Morgan Securities LLCが公表している指数です。

両者の特徴を簡単に以下の表にまとめます。

GBI-EM Global
 Diversified
EMBI+
現地通貨建て米ドル建て
1カ国上限比率10% 
構成国
19カ国(*1)
(2020.11時点)
15カ国(*2)
(2020.4時点)
メキシコ9.6%メキシコ13.4%
インドネシア 9.5%トルコ12.6%
中国9.0%インドネシア11.8%
タイ8.7%ロシア11.6%
ブラジル8.5%ブラジル8.6%
ポーランド8.2%コロンビア8.4%
ロシア7.5%フィリピン8.0%
南アフリカ7.5%アルゼンチン4.9%
その他(コロンビア、マレーシア、トルコ、フィリピン、ハンガリー、ペルー、ルーマニア、チェコ、チリ、ウルグアイ、ドミニカ共和国)31.4%ウクライナ4.3%
パナマ3.9%
南アフリカ3.8%
ペルー2.9%
ハンガリー2.5%
ルーマニア2.3%
クロアチア1.1%

新興国債券インデックス GBI-EMとEMBI+  

引用、参考
野村インデックスファンドシリーズFunds-i 主な指数一覧
(*1)SMT 新興国債券インデックス・オープン交付目論見書記載のベンチマーク値より
(*2)アセットマネジメントOne 投資のソムリエ 運用報告書(全体版)記載のベンチマーク値より

構成国などにも違いがありますが、最大の相違はGBI-EMが現地国通貨なのに対し、EMBI+は米ドル建て債券と言う事です。

GBI-EMの場合、(米ドルより不安定な)現地国通貨に対する為替リスクをも負う事になります。

参考文献何が違う? ドル建てと現地通貨建て新興国国債(ピクテ投信)

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新興国債券インデックスファンドのベンチマーク

各新興国債券インデックスファンド、及びバランスファンドの新興国債券部が、どちらのベンチマークを採用しているか下表にまとめます。

GBI-EMEMBI+
新興国債券インデックスファンド 
iFree 新興国債券インデックス 
(日興)インデックスファンド海外新興国(エマージング)債券 野村新興国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け)
eMAXIS 新興国債券インデックスeMAXIS 新興国債券インデックス(為替ヘッジあり)
Funds-i 新興国債券Funds-i 新興国債券・為替ヘッジ型
SMT新興国債券インデックス・オープンNEXT FUNDS 新興国債券・JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(為替ヘッジなし)連動型上場投信(2519)
バランスファンドの新興国債券部分 
iFree 8資産バランスたわらノーロード バランス(8資産均等型)(*)
eMAXISバランス(8資産均等型)投資のソムリエ(*)
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックス・バランスファンド(8資産均等型)(*)
SMT 8資産インデックスバランス・オープン Fund-i 内外7資産バランス・為替ヘッジ型
世界経済インデックスファンド 
SMTインデックスバランス・オープン 
Funds-i 海外5資産バランス 

(注)SMT米ドル建新興国債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり)は、ブルームバーグ・バークレイズ・US・エマージング・ソブリン・マキシマム・レイティング・インベストメント・グレイド・インデックス。

(*)たわらノーロードバランス、投資のソムリエは格付がBB-格、もしくはBa3以上の債券のみ、<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックス・バランスもB格以下の債券を除いています。よってベンチマークとは若干異なる可能性があります。

基本的に為替ヘッジ有の新興国債券ファンドはEMBI+を採用しています。現地通貨だと為替ヘッジが難しかったりヘッジコストが増大したりするのでしょう。

ただ、為替ヘッジ無でも、

確定拠出年金専用ファンドの野村新興国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け)

東証上場のETF、NEXT FUNDS 新興国債券・JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(為替ヘッジなし)連動型上場投信【2519】、

バランスファンドの新興国債券部分として、

たわらノーロード バランス(8資産均等型)、投資のソムリエ、<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックス・バランス(8資産均等型)

は、EMBI+を採用してます。(たわらノーロードと投資のソムリエは同じマザーファンド)

最近、8資産均等型のバランスファンドが多く運用・販売されていますが、たわらノーロード バランス、<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックス・バランスは(新興国債券の)ベンチマークが異なるという事に注意しましょう。

アクティブファンドではありますが、マザーファンドはインデックス運用する投資のソムリエ投資のソムリエ<DC年金>も新興国債券部分のベンチマークはEMBI+です。

参考記事「投資のソムリエ」、「投資のソムリエ DC年金」のパフォーマンス

 

GBI-EMとEMBI+のパフォーマンスの比較

GBI-EM野村インデックスファンド[Funds-i]新興国債券インデックス

EMBI+野村新興国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け)

さらに、EMBI+(為替ヘッジ有)をベンチマークとするファンドとして野村インデックスファンド[Funds-i] 新興国債券・為替ヘッジ型の基準価額を用い、それぞれのパフォーマンを比較します。

*それぞれのファンドのコストが控除された後の値です。よってリターンに最大1%程度の誤差が生じる可能性があります。

 

基準価額のチャート

Funds-iの設定日2010/11/26を基準に10,000に規格化してプロットします。(参考までにドル円の為替レートもプロット)

新興国債券インデックス GBI-EMとEMBI+

この約10年間に関しては、明らかにEMBI+(ヘッジ無)のリターンが大きく勝っています。

ただ、これは前半のドル円の為替レート(円安)も大きく寄与した結果のようにも見えます。

 

リターン・リスク

2021.4末時点の10年間の年率リターン、リスク、シャープレシオを下表にまとめます。

*為替はプラスが円安

[スマホでご覧の方は横にスクロールしてご覧ください]

直近10年間のパフォーマンス(2021.4時点)
 GBI-EM
(Funds-i)
EMBI+
(野村DC)
EMBI+
為替ヘッジ

(Funds-i)
為替
ドル円
年率リターン2.21%6.99%2.93%2.87%
年率リスク12.78%10.17%8.14%8.10%
シャープ
レシオ
0.170.690.360.35

この間のリターンで見れば、

EMBI+  >>  EMBI+ 為替ヘッジ > GBI-EM

リスクは、(小さい方から)

EMBI+ 為替ヘッジ >  EMBI+ > GBI-EM

となります。

シャープレシオではEMBI+の圧勝です。

 

次に比較的ドル円の為替変動が落ち着いていた上記チャートの後半5年、かつコロナショックで暴落した2020.3以降を除いた2020年2月末日時点の4年間で見てみます。

[スマホでご覧の方は横にスクロールしてご覧ください]

2016.2~2020.2のパフォーマンス
 GBI-EM
(Funds-i)
EMBI+EMBI+
為替ヘッジ

(Funds-i)
為替
ドル円
年率リターン4.61%4.82%3.49%-0.93%
年率リスク9.74%7.26%6.15%7.57%
シャープ
レシオ
0.470.660.57---

リターントップはEMBI+(為替ヘッジ無)で変わりませんが、GBI-EM(為替ヘッジ無)も遜色ないリターンになっています。

ただ、GBI-EMのリスクの高さは変わらず、シャープレシオで見ると最下位になります。

 

まとめ

以上、新興国債券のベンチマークとして広く使われているGBI-EMEMBI+の比較でした。

債券の場合、一般的にリターンに占める為替の影響が大きく、同じ新興国債券と言えども、現地通貨建てのGBI-EMと米ドル建てのEMBI+、全く別物と思った方が良いかもしれません。

実際のパフォーマンスも大きく異なります。

評価した10年間では、EMBI+(為替ヘッジ無)のパフォーマンスが総合的に優れていました。

EMBI+に為替ヘッジをかけると、リスクを減らすことが出来ますが、同時にリターンも低くなっています。

そして、GMI-EM、現地国通貨だけに、どうしてもリスクが大きくなる傾向があります。

 

新興国債券インデックスファンドの比較、詳細は下記ページをご覧ください。

 

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