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iFreeレバレッジ S&P500の評価・評判・人気。VOO/SPXLとの比較も!

投稿日:

米国株式を代表する指数、S&P500指数に対し、日々の基準価額の動きが2倍程度となるように運用するレバレッジ型ファンド、iFreeレバレッジ S&P500について解説します。

[最終更新日:2024.10.15]全て最新の情報に更新。
*本記事は原則2024.9末日時点の情報に基づき記載しています。

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iFreeレバレッジ S&P500の基本情報

大和アセットマネジメントには、多くのファンドをラインアップするiFreeシリーズがありますが、iFreeシリーズがシンプルなインデックスファンドなのに対し、iFreeレバレッジシリーズは「ファンドごとに世界の有望企業を厳選し、パッケージングした企業"群"」にレバレッジをかけて投資します。  (iFree公式サイトより抜粋・編集して引用)

今回解説するのは、米国株式 S&P500に2倍のレバレッジをかけて運用するiFreeレバレッジ S&P500

NASDAQ100にレバレッジをかける、iFreeレバレッジ NASDAQ100については下記記事を参照して下さい。

 

先ず、iFreeレバレッジ S&P500の基本情報をまとめます。

運用会社大和アセットマネジメント
設定日2018年8月31日
運用形態レバレッジ型ファンド
投資形態ファミリーファンド
ベンチマーク
参考指数S&P500指数(米ドルベース・ネット)
購入時手数料販売会社が定める率 上限2.2%
*主要ネット証券は無料
信託財産留保額
信託報酬(税込)0.99% 
実質コスト1.020%(*1)
純資産総額 229.8億円(2024.9.30時点)
分配金実績
NISA(つみたて投資枠)対象外
NISA(成長投資枠)対象外
SBI証券ポイント還元年率0.10%
(対象投資信託1,000万円以上保有で0.20%)
楽天証券ポイント還元年率---%(*2)
マネックス証券ポイント還元年率0.080%
松井証券ポイント還元年率0.435%

(*1)実質コストは2023.8.30決算より。
(*2)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更(一部ファンドを除く)

 

投資対象

S&P500(米ドル)に対し2倍のレバレッジをかけて投資します。

あくまで日々のドルベースの動きに対して2倍程度になるよう運用するものであって、2日以上の値動きが2倍になるものではありません(詳細は後述する減価の章を参照して下さい)

実際の運用は、主に株価指数先物(S&P5000 E-MINI FUT)に200%投資します。

 

為替へッジ

本ファンドは為替ヘッジを行います。

 

手数料(信託報酬、実質コストなど)

iFreeレバレッジ S&P500の信託報酬は0.990%(税込)

実質コストは1.020%(2023.8決算結果より)

購入時手数料は最大2.2%かかりますが、主要ネット証券なら無料で購入できます。

信託財産留保額はありません。

 

信託報酬の変更履歴

iFreeレバレッジ S&P500は、未だ信託報酬を引下げた実績はありません。

iFreeレバレッジ S&P500の信託報酬変更履歴
引下げ日信託報酬(税込)備考
2018/8/31
 0.990%新規設定。
?????? 

 

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レバレッジ S&P500のリスク、リターン特性、レバレッジの減価(逓減)

米国ETF VOO/SPXL

本章ではS&P500連動型ETF、及びレバレッジ型ETFのデータを参考として用います。

TickerETFレバレッジ経費率
VOOVanguard S&P500 ETF0.03%
SPXLDirexion Daily S&P500 Bull 3X Sharesx30.91%

*各ETFの騰落率は分配金10%課税後再投資した場合の終値での騰落率。(終値は米国Yahoo/Google Finance、分配金は各運用会社サイトより引用)
*一部データは三菱UFJ銀行公表のTTMより円に換算

また、VOOの日次データから2倍、3倍のレバレッジ相当の基準価額を作成したデータも用います(VOO x2 or 3 [Sim]と表記)

 

レバレッジ S&P500のリスク、リターン

レバレッジをかける事で大きなリターンを得る事が出来る可能性もありますが、同時に大きなリスクをも負う事になります。

そこでレバレッジをかけたS&P500のリスク・リターン特性を調べます。

 

直近5年のリスク-リターン特性

iFreeレバレッジ S&P500は設定から未だ6年強ですので、先ずは2024年9月末時点の5年間のリスク・リターンを確認します。

レバレッジ S&P500のリスク、リターン特性

レバレッジ無のVOO(円換算)とiFree S&P500インデックスは概ね一致しますが(この期間ではドル/円により大きく異なります)

レバレッジ2倍のVOO x2[Sim](ドル)、そしてiFreeレバレッジ S&P500

レバレッジ3倍のSPXL(ドル)、VOO x3[Sim](ドル)

は、それぞれかなり異なる値になっています。

これは、先物取引での金利負担などが影響していると推測。

リターン(年率/ドルベース)はレバレッジ無が16%、2倍レバレッジが21~28%、3倍レバレッジが26~35%。

そして、重要なリスク、当然、レバレッジ倍率に比例して大きくなります。レバレッジ2倍のiFreeレバレッジ S&P500のリスクは34%です。

*リスクが若干レバレッジ倍率の比例からずれているのは、リスクを月次データより計算している為と推測。

 

直近10年のリスク-リターン特性

5年では評価期間として短すぎますので、もっと長期のデータという事で、iFreeレバレッジ S&P500のデータはありませんが、米国ETFのデータから2024年9月末時点の10年間のリスク・リターンを見てみます。

レバレッジ S&P500のリスク、リターン特性

レバレッジ2倍でリスク30%です。

過去の大きなリターンだけに着目するのではなく、このように大きなリスクを負う事を十分理解し、これを許容できる方のみ投資するようにして下さい。

 

S&P500レバレッジの減価・逓減

レバレッジ型ファンドは、単調に基準価額が上昇する相場ではレバレッジ倍率以上のリターンを得る事が出来ますが(増価)、一方で、基準価額が下落、あるいは上昇、下落を繰り返すような相場では次第に基準価額が低下していく現象が見られます(減価)。

レバレッジの減価の詳細は下記「グローバル3倍3分法ファンド」で詳しく解説していますので参考にして下さい。

 

実際にS&P500で、この減価の影響がどのように効いているか見てみます。

VOOの騰落率と、VOOから作成した2倍レバレッジの騰落率とを比較する事で評価します。

[スマホの方は横にスクロールしてご覧下さい]

S&P500レバレッジ 2024.9末時点の騰落率(ドルベース)
 1年3年5年10年
(1)2倍レバレッジ
(VOOから作成,Sim)
79.5%71.4%243.7%740.3%
(2)VOO騰落率35.2%37.1%107.9%241.0%
(1) / (2)2.3倍1.9倍2.3倍3.1倍

近年のS&P500は堅調な相場が続いており、殆どの期間で2倍以上のパフォーマンス(増価)を残しています。ただ、3年騰落率においてはVOOがプラスにも関わらず2倍レバレッジはVOOの1.9倍に留まっており、これが減価の影響です。

このように、レバレッジ無しの元指数が大きくプラスの期間でも、レバレッジ倍率ほどリターンは上がらない場合があるという事を認識しておく必要があります。

今後、株価の下落やボックス相場が続くような事があれば、さらに減価していく事も考えられますので注意して下さい。

*上記はレバレッジにかかるコスト(先物の金利負担等)や為替ヘッジコスト等は考慮していませんので、実際はもっと減価しやすくなります。

 

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iFreeレバレッジ S&P500の運用状況

資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)

月次資金流出入額純資産総額からiFreeレバレッジ S&P500の売れ行き・人気を見てみます。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。

iFreeレバレッジ S&P500の人気・評判

2019年までは殆ど売れていませんでしたが、2020年以降徐々に増え、2021年は月10億円前後の資金流入があります。

ただ、2022年以降、株価・基準価額の下落とともに資金流入も大きく減り、株価が回復した2023~24年も資金流出の月が多くなっています。

(堅調な相場時は)比較的売れているファンドではありますが、NASDAQ100にレバレッジをかけたiFreeレバレッジ NASDAQ100ほどの人気はありません。

 

運用状況は?

VOO(ドルベース)のデータから作成した2倍レバレッジの騰落率を基準とし、これとiFreeレバレッジ S&P500の騰落率の差を見てみます。

下図は実質コスト(ETFは経費率)に対する2024年9月末時点の3年騰落率(年率)をプロットしたものです。

図中、点線はVOOx2[Sim]を基準に、コストと騰落率の関係を表しています。

また、本ファンドと同じくS&P500に2倍のレバレッジをかけるNZAM・レバレッジ米国株式2倍ブル(S&P500)の騰落率もプロットします。

iFreeレバレッジ S&P500の評価

図中グレーの点線に対して、iFreeレバレッジ S&P500の騰落率は3年で-9.4%pt(年率換算)もの、コスト成分以外の乖離が見られます。

2022.8時の3年騰落率では-0.60%pt、2023.8時は-4.91%ptに収まっていましたが、今回の評価では大幅に差が大きくなっています。

これは、正確に2倍のレバレッジになっていない事に加え、例えば、運用報告書にあらわれないコスト(先物取引の金利負担、為替ヘッジコスト等)、先物と指数の連動性などに起因すると推測します。

ただ、NZAM・レバレッジ米国株式2倍ブル(S&P500)とは概ね同等の騰落率です。

*インデックスファンドと違い、このような乖離をレバレッジファンドで気にする方がどれだけいるかは???ですが。。。

 

iFreeレバレッジ S&P500の分配金

iFreeレバレッジ S&P500は分配金を出した実績はありません。

これから資産を築いていこうとする資産形成期においては分配金を出さない投資信託の方が有利です。
分配金を出すか否かは運用会社が決定しますが、多くのインデックスファンドが分配金を出さない、無分配としています。
勿論、保有する株式から出た配当はファンドの資産となり、基準価額の上昇につながります。

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まとめ

iFreeレバレッジ S&P500は、S&P500の日々の値動きの2倍となるよう運用するレバレッジ型のファンドです。

iFreeレバレッジ NASDAQ100ほどではありませんが、大きなリターンを望む方に比較的人気のあるファンドです。

ただ、同時に大きなリスクをも負う事になりますので、これを十分理解した上で投資する事をおすすめします。

 

販売会社

iFreeレバレッジ S&P500は下記の金融機関で購入出来ます。

マネックス証券 クレジットカード積立 最高水準のポイント還元率1.1%
マネックス証券ではdカードやマネックスカード(クレジットカード)で投資信託が積立出来ます。ポイント還元率は月5万円までの投信積立では最高水準の1.1%(5~10万円部分の還元率は下がります)
(dカードGOLDでNISA口座なら月10万円までクレカ積立還元率1.1%)
*dカード、マネックスカードとも通常ショッピング時は1.0%
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。

公式サイトマネックス証券

 

SBI証券 三井住友カードでのクレジットカード積立
SBI証券では三井住友カードで投資信託積立が出来ます。ポイント付与率はカード利用実績に応じてスタンダードカードで最大0.5%、ゴールドカードなら最大1.0%
また投資信託保有でVポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにV/Pontaポイントで投資信託を購入できます。

公式サイト SBI証券

 

auカブコム証券のクレジットカード積立 & auじぶん銀行との連携
auカブコム証券はau Payカードで投資信託積立が出来ます。Pontaポイント還元率は0.5%(ゴールドカードは1.0%)
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
また、auじぶん銀行との連携(auマネーコネクト)でauじぶん銀行普通預金金利0.21%、au Payアプリ等の連携で最大0.31%になるのも魅力。

公式サイトauカブコム証券

 

楽天証券 クレジットカード & 楽天キャシュ積立 
楽天証券では楽天カードで投資信託積立が出来ます。信託報酬(販売会社分)が税込0.4%未満のファンドの還元率は0.5%(ゴールド、プレミアム、ブラックなら還元率アップ)、0.4%以上のファンドの還元率は1.0%(ブラックなら2.0%)
また、楽天キャッシュ決済でも投資信託積立が出来ます。0.5%のポイント還元。
楽天カード決済で10万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月15万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。

公式サイト楽天証券

公式サイト楽天カード

 

松井証券 投信保有での最高水準のポイント還元
松井証券は、投資信託保有による最高水準のポイント還元率が魅力。
またMATSUI Bank(住信SBIネット銀行マツイ支店)の口座開設すれば普通預金金利 年0.31%になるのも魅力。

公式サイト松井証券

尚、本ファンドはレバレッジ型の為、新NISAではつみたて投資枠、成長投資枠とも購入できません。

 

レバレッジ無のS&P500インデックスファンドの比較・評価は下記記事を参照して下さい。

 

 

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