ファンド紹介・解説

SBI・V・全米株式インデックス・ファンド(SBI・VTI)の評価・評判・人気。~楽天・全米株式(楽天バンガード)との比較~

投稿日:2022年9月21日 更新日:

米国の株式に投資するインデックスファンドSBI・V・全米株式インデックス・ファンドについて解説します。

[最終更新日:2022.11.1]純資産総額、「最新の騰落率」を2022.10末時点の情報に更新。
[2022.9.21]全て最新の情報に更新。
*本記事は原則2022年8月末日時点の情報に基づき記載しています。

純資産総額 1,000億円突破(2022.9.7)

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SBI・V・全米株式インデックス・ファンド[SBI・VTI]の基本情報

SBI・Vシリーズは、SBIアセットマネジメントがバンガード社ETFに投資する事実上のFOFとして運用する低コストのインデックスファンドです。S&P500との連動を目指すETF VOOに投資するSBI・V・S&P500、VTIに投資するSBI・V・全米株式インデックス・ファンド、VYMに投資するSBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド、そして全世界の株式を投資対象としたVTに投資するSBI・V・全世界株式インデックス・ファンドと現在4本のラインアップです。

今回解説するのは米国株式に投資しCRSP USトータル・マーケット・インデックスとの連動を目指すSBI・V・全米株式インデックス・ファンド

先ず、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドの基本情報をまとめます。

運用会社SBIアセットマネジメント
設定日2021年6月29日
運用形態インデックスファンド
投資形態ファミリーファンド
*マザーファンドがバンガードETFに投資するので事実上FOF
ベンチマークCRSP USトータル・マーケット・インデックス(配当込・グロス)
購入時手数料
信託財産留保額
信託報酬(税込)0.0938%
(投資先ETF経費率 0.03%含む)
実質コスト0.110%(*)
純資産総額 1,199億円(2022.10.31時点)
(マザーファンド) 純資産総額 935.6億円(2022.7.11時点)
分配金実績
つみたてNISA対象商品
SBI証券ポイント還元年率0.0220%
楽天証券ポイント還元年率(取扱無し)
マネックス証券ポイント還元年率(取扱無し)

(*1)実質コストは2022.7決算より。

投資対象

ベンチマークCRSP USトータル・マーケット・インデックス[配当込・グロス]で、中・小型株を含む米国株式に広く投資し、投資可能な米国株式のほぼ100%をカバーします。

グロスとは配当に対する源泉徴収税を考慮しない指数です。

(注)配当込・グロスは、月報記載のベンチマーク騰落率が楽天・全米株式と同じである事、そして楽天・全米株式は楽天投信投資顧問に確認した結果グロスと回答を得たことから推定。ただし、正式に公表された情報ではない為、その真偽を保証するものではありません。

米国株式の各指数の詳細な解説は下記記事をご覧ください。

*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[税引前配当込/グロス]、[税引後配当込/ネット]の3種類ありますが、ベンチマークの配当除く・含むは運用成績に直接関係するものではありません(少なくとも過去においては)。但し、運用報告書などに記載されているベンチマークとの乖離を見る時は注意が必要です。詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事インデックスファンドのベンチマーク(除く配当/プライス、配当込/グロス・ネット)と乖離の評価方法。

 

マザーファンド

SBI・V・全米株式インデックス・ファンドファミリーファンド方式でマザーファンドを介して米国株式に投資します。

実際の運用はマザーファンドを通してバンガード社のETF バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(Total Stock Market ETF【VTI】に投資します。

SNSなどでは、SBI・VTIと呼ばれる事もあります。

SBI・V・全米株式インデックス・ファンド

画像引用:SBI・V・全米株式インデックス・ファンド 交付目論見書

 

バンガード・トータル・ストック・マーケットETF 【VTI】

米国株式市場の大型から小型株までも含み、投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーする時価総額加重平均型の指数、CRSP USトータル・マーケット・インデックスをベンチマークとするETFです。

その経費率は0.03%

2022年8月末日時点で4,056銘柄に投資、組入上位10銘柄は下表のようになります。

 銘柄Ticker比率
1Apple Inc.AAPL6.1%
2Microsoft Corp.MSFT4.9%
3Amazon.com Inc.AMZN2.8%
4Tesla Inc.TSLA1.8%
5Alphabet Inc. Class AGOOGL1.6%
6Alphabet Inc. Class CGOOG1.5%
7UnitedHealth Group Inc.UNH1.2%
8Berkshire Hathaway Inc. BRK.B1.2%
9Johnson & JohnsonJNJ1.1%
10Exxon Mobil Corp.XOM1.0%

データ引用:米国Vanguardサイトより

上位6位の「GAFAM」(除くMeta/Facebook)+TESLAで18.7%を占めます。

 

CRSP USトータル・マーケット・インデックス【VTI】とS&P500【VOO】とのパフォーマンス比較

米国株式の大型・中型・小型株とほぼ100%をカバーするCRSP USトータル・マーケット・インデックスをベンチマークとするVTI、及び、米国を代表する大型株500銘柄からなるS&P500をベンチマークとするVOO、二つのETFの2022.8末日時点の10年間のドルベースのパフォーマンス(NAV)を比較します。

*シャープレシオは無リスク資産のリターン0として計算

各ETFの直近10年のパフォーマンス(ドルベース) 2022.8末時点
ETF年率リターン年率リスクシャープレシオ
VTI12.71%14.46%0.88
VOO13.04%14.04%0.93

VTI/VOOは、中小型株を含む・含まないで異なりますが、中小型株を含むからと言ってパフォーマンスが向上するわけではありません。直近10年では、VOOがリターンで上回り、リスクも小さくなっています。但し、その差は小さい事から基本的に好みで選んでも良いかと。

 

手数料(信託報酬、実質コストなど)

SBI・V・全米株式インデックス・ファンド信託報酬は0.0638%(税込)

これに投資先ETF VTIの経費率0.03%を加えて、

実質的な信託報酬は0.0938%(税込)

実質コストは2022年7月の第1期目決算で0.110%

同じSBI・VシリーズのSBI・V・S&P500インデックス・ファンド同様、売買委託手数料、有価証券取引税を0に抑える事で、初回決算ながら信託報酬以外のコストを非常に低く抑えています。

勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。

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他社 米国株式インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較

CRSP USトータル・マーケット・インデックスをベンチマークとするファンド、及びベンチマークは異なりますが米国株式に投資する他社の低コスト・インデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。

*ファンド名下の[]内はベンチマーク。[CRSP US]はCRSP USトータル・マーケット・インデックスの略。
*信託報酬・実質コストは税込み表記。

(注)下表は基本的に最新の情報に随時更新しています。よって記事中の記載と異なる場合がありますが、その際は下表の値が最新の情報となります。

 ファンド信託報酬実質コスト
1PayPay投信米国株式インデックス
[Morningstar US]
0.0915%(決算前)
2SBI・V・S&P500インデックス
[S&P500]
0.0938%0.105%
2iシェアーズ米国株式(S&P500)インデックス
[S&P500]
0.0938%0.108%
2SBI・V・全米株式インデックス
[CRSP US]
0.0938%0.110%
5eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
[S&P500]
0.0968%0.112%
5SMBC・DCインデックスファンド(S&P500)
[S&P500]
0.0968%0.128%
5My SMT S&P500・インデックス
[S&P500]
0.0968%(決算前)
5My SMT ダウ・ジョーンズ・インデックス
[NYダウ]
0.0968%(決算前)
9Tracers S&P500配当貴族インデックス
[S&P500配当貴族]
0.1155%(決算前)
10SBI・V・米国高配当株式インデックス
[FTSE High Dividend Yield]
0.1238%0.166%
11楽天・全米株式インデックス・ファンド
[CRSP US]
0.1620%0.187%
12楽天・米国高配当株式インデックス
[FTSE High Dividend Yield]
0.1920%0.253%
13PayPay投信 NYダウインデックス
[NYダウ]
0.1980%0.595%
14つみたて米国株式(S&P500)
[S&P500]
0.2200%0.237%
15NZAM・ベータ・NYダウ30
[NYダウ]
0.2310%0.490%
16Smart-i S&P500インデックス
[S&P500]
0.242%0.385%
17iFree S&P500・インデックス
[S&P500]
0.2475%0.278%
17iFree NYダウ・インデックス
[NYダウ]
0.2475%0.262%
17たわらノーロード NYダウ
[NYダウ]
0.2475%0.267%
-eMAXIS NYダウインデックス
[NYダウ]
0.6600%0.677%

米国株式に投資するファンドでSBI・V・全米株式インデックス・ファンドは、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドと並び最も低い信託報酬(税込み)

ベンチマークが同じで直接のライバルとなる楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天バンガード)とは、信託報酬で0.068ポイント、実質コストで0.077ポイントもの差をつけています。

 

SBI・V・全米株式の配当に対する税制上の不利(三重課税)は無し。

米国ETFに投資する場合、所有する株式から出る配当の課税が現地国、米国、そして最終的には日本と三重課税になる事があります。

しかし、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは米国だけに投資するファンドですので、現地国=米国となり配当に対する税制上の不利は生じません。

国内から直接投資する、例えばeMAXIS Slim米国株式(S&P500)と同じです。

 

信託報酬の変更履歴

SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは、未だ設定されたばかりですので、信託報酬引下げの実績はありません。

引下げ日信託報酬(税込)備考
2021/6/29
 0.0938%新規設定。
?????? 

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SBI・V・全米株式インデックス・ファンドの運用状況 ~楽天・バンガードとの比較~

資金流出入額(評判・人気は?)

月次資金流出入額からSBI・V・全米株式インデックス・ファンドの売れ行き・人気を見てみます。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。

SBI・V・全米株式インデックス・ファンドの評判・人気

*2021.6は当初申込期間の資金流入(自己設定は無しと仮定)

SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは2021年6月29日設定(2021年6月15日より募集)と未だ新しいファンドですが、設定当初より大きな人気を集めており、販売会社がSBI証券1社ながら毎月数十億円レベルの資金流入が続いています。

純資産総額も設定から僅か1年2カ月で1,000億円を突破しました(2022.9.7時点)

 

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天バンガード)との比較

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天バンガード)と資金流出入額を比較します。

SBI・V・全米株式(VTI)、楽天全米株式の評判・人気比較

さすがに楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天バンガード)には及びませんが、販売会社が1社である事を考慮するとSBI・V・全米株式インデックス・ファンドも十分売れていると言って良いでしょう。

 

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運用状況は?

インデックスファンドでは、ベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。

下図は2022年8月末日時点の実質コストに対する1年騰落率楽天・全米株式、さらに投資先ETF VTIとともにプロットしたものです。

またベンチマーク値(グロス)も示します。

*VTIは分配金10%課税後再投資した場合の終値での円換算騰落率。(終値は米国Yahoo Finance、分配金は米国バンガード社サイトより引用)
*ベンチマーク値はCRSPサイトより。
*VTI、ベンチマーク値は三菱UFJ銀行公表のTTM値で独自に円換算。

コスト要因以外でのベンチマークとの乖離がなければ、配当課税を適切に考慮した「真のベンチマーク」から決まる直線上にプロットされなければなりません。

ただ、日本への配当課税を正確に反映した「真のベンチマーク」値は公表されていませんので、VTIが(コスト要因以外での)ベンチマークからの乖離がないと仮定し、コストと騰落率の関係を示したのが図中グレーの点線です。このグレーの点線上にあればコスト要因以外でのベンチマークとの乖離がないと推測できます。

SBI・V・全米株式インデックス・ファンドの評価

グレーの点線に対し、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは0.17%ポイント、マイナス側に位置し、これがコスト要因以外でのVTIに対する乖離になります。

ただ、今回の評価期間においては、同様にマイナス側に乖離している楽天・全米株式より高い騰落率を示しています。

一般的に、ファンドは若干のキャッシュを保有していますが、この現金や未収配当金等に起因するベンチマークとの乖離を避けるため、先物取引を行う事があります。

ただ、SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは月報等によると先物取引を行っておらず、現金0.6%(2022.8末時点)をそのまま保有していると思われます。これがベンチマークとの乖離の一因と思われます。(上昇相場ではマイナス、下落相場ではプラスの乖離の要因となります)

 

一方、楽天・全米株式は先物を使ってベンチマークとの乖離を抑えようとしていますが、今回の評価期間においては、SBI・V同様、マイナス側の乖離が見られます(1年前の評価ではVTIに対して殆ど乖離がなかったのですが)

このようにSBI、楽天で若干の運用方法の違いがありますが、そこはお好みで選んでも良いかと!

 

SBI・V・全米株式インデックス・ファンドの分配金

SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは分配金を積極的に出す事はないと推測します。

これから資産を築いていこうとする資産形成期においては分配金を出さない投資信託の方が有利です。
分配金を出すか否かは運用会社が決定しますが、多くのインデックスファンドが分配金を出さない、無分配としています。
勿論、保有する株式(ETF)から出た配当(分配金)はファンドの資産となり、基準価額の上昇につながります。

 

最新の騰落率[利回り] [楽天・全米株式、SBI・V・S&P500、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)との比較] ~2022年10月末日時点~

最新の騰落率をライバルファンドとともにまとめます。(本章は毎月更新します)

*3年騰落率は年率表記。

[表をクリックすると拡大します]

SBI・V・全米株式インデックス・ファンドの利回り

今までは楽天・全米株式インデックス・ファンドに若干負ける事が多かったのですが、直近では期間によっては逆転、SBI・Vの騰落率が高くなっています。これは現金比率の高さが株価の下落局面でプラスに出た為と推測。

尚、SBI・V・S&P500インデックスファンドeMAXIS Slim米国株式(S&P500)はベンチマークが異なりますので参考値として見て下さい(中小型株有無の違い)

 

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まとめ

SBI・V・全米株式インデックス・ファンドは、CRSP USトータル・マーケット・インデックスをベンチマークとし、同じベンチマークの楽天・全米株式インデックス・ファンドより低い信託報酬で設定されたファンドです。

設定から1年強、販売会社1社ながら大きな人気を集めています。また実質コストも初回決算ながら低く抑えられています。

ただ、今回の評価期間においてはVTIに対して(コスト要因以外の)マイナスの乖離が発生しています。

いずれにせよ、米国株式を中心に投資したい方にとって、SBI・V・S&P500インデックス・ファンドeMAXIS Slim米国株式(S&P500)楽天・全米株式インデックス・ファンドとともに有力な選択肢の一つとなるファンドです。

 

販売会社

SBI・V・全米株式インデックスファンドは現時点でSBI証券のみの取扱いです。

SBI証券 クレジットカード積立 ポイント付与率0.5%~
SBI証券では三井住友カードで投資信託積立が出来ます。ポイント付与率はスタンダードカードで0.5%、ゴールドカードなら1.0%。(プラチナカードなら2.0%)
また投資信託保有でTポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにT/Pontaポイントで投資信託を購入できます。

公式サイト SBI証券

*三井住友カード(NL)なら年会費永年無料、三井住友カード ゴールド(NL)は1年間だけでも年間100万円以上利用(一部取引は集計対象外)すれば翌年以降は利用額によらず年会費永年無料。

公式サイト三井住友カード(NL)

公式サイト三井住友カード ゴールド(NL)

 

勿論、つみたてNISA対象のファンドです。

尚、個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っている金融機関はありません。

 

 

ライバルとなるファンド

SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド)

 

他の米国株式(S&P500、CRSP USトータル・マーケット・インデックス)インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。

 

インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。

 

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マネックス証券のクレジットカード投信積立

マネックス証券

マネックスカード(クレジットカード)での投信積立が2022.2.25より始まりました。投信積立でのポイント還元率は最高水準の1.1%

*マネックスカードの発行はマネックス証券の口座が必要です。

公式サイトマネックス証券

マネックス証券の口座は新生銀行経由でも開設出来ます。新生銀行口座を新規に開設すると取引条件に応じて最大8,000ポイントがプレゼント!(2022.12.31まで)

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UI銀行(東京きらぼしフィナンシャルグループ)

円定期1年/2年 0.20%(税引前、2022.10.1時点)
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公式サイトUI銀行
 

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