インデックス投資

【国内株式ETF】TOPIX連動型ETF 徹底比較。実質コスト、乖離、インデックスファンドとの比較も。

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インデックス投資、長期投資としてみた場合、一般の投資信託(*1)(インデックスファンド)の低コスト化が進んだ今、(分配金、及びその課税を考慮すると)必ずしも有利と言えなくなってきたETFですが、それでも魅力的な商品である事に変わり有りません。

(*1)ここでは、ETFに対して非上場の投資信託を「一般の投資信託」、あるいは「インデックスファンド」と便宜上呼びます。

特に、

  • インカムゲイン(分配金収入)を重視する方。
  • 資産取り崩し期、あるいは、その為の準備をする世代。
  • NISA口座で投資する方。(*2)
  • リアルタイムの取引に魅力を感じる方。
  • 貸株サービスを利用して、徹底的にコスト削減を追及する方。

という方には、一般の投資信託よりETFの方が有利と言えるでしょう。

(*2)つみたてNISAでEFTに投資できるのは大和証券のみかと思います。非課税口座でETFに投資したい方は従来のNISAを選択した方が良いでしょう。

そこで、国内株式(TOPIX)との連動を目指すETFを、そのコスト、流動性、乖離などの点から比較してみます。

 

TOPIXとの連動を目指すETFの基本情報

現在、東証に上場しているTOPIXとの連動を目指すETFは6本あります。

その基本情報を下表にまとめます。(信託報酬は税込み)

ETF コード 運用会社 信託報酬 売買単位 分配金
ダイワ上場投信-トピックス 1305 大和投信 0.1188% 10 年1回
TOPIX連動型上場投資信託 1306 野村AM 0.1188% 10 年1回
上場インデックスファンドTOPIX 1308 日興AM 0.0950% 100 年1回
MAXISトピックス上場投信 1348 三菱UFJ国際 0.0842% 10 年2回
One ETF トピックス 1473 アセマネOne 0.0842% 10 年2回
iシェアーズ TOPIX ETF 1475 ブラックロック 0.0648% 1 年2回

*TOPIX連動型上場投資信託【1306】野村1306上場インデックスファンドTOPIX【1308】日興【1308】と表記する場合があります。

 

信託報酬

信託報酬は0.0648%~0.1188%

現時点(2018.5.15)で一般のインデックスファンドの信託報酬最安値は0.17172%ですので、これより0.05~0.1%も低い事になります。

その低コストのETFの中でも、最も低いのがiシェアーズ【1475】

 

売買単位

積立投資や分配金再投資を考えると、売買単位にも注目です。

現在、各ETFとも市場価格は1,800~1,900円程度ですので、売買単位が10口であれば2万円以下で投資する事が出来ます。

iシェアーズ【1475】は1口単位ですので、2,000円程度での投資が可能で、分配金再投資等には便利でしょう。

一方、上場インデックスファンドTOPIX【1308】は100口単位。20万円ほど必要となりますので、毎月少額を積立てるような方には向いていません。

 

分配金支払頻度

分配金の支払いは、ETFにより年1回、2回のものがあります。年1回は7月、年2回は1月と7月に分配金が支払われます。(iシェアーズ【1475】だけは2月/8月)

これは、お好みで選べば良いでしょう。

TOPIX連動型ETFの流動性、基準価額、市場価格の乖離。

売買したい時に、適正な価格で取引出来るかがETFの重要なポイント。

 

純資産総額、出来高

純資産総額の大きさ、日々の出来高が流動性の一つの目安となります。

ETF 純資産総額(億円) 出来高
ダイワ上場投信-トピックス【1305】 37,551 220,758
TOPIX連動型上場投資信託【1306】 79,398 2,113,695
上場インデックスファンドTOPIX【1308】 34,535 151,813
MAXISトピックス上場投信【1348】 10,363 55,169
One ETF トピックス【1473】 1,111 155
iシェアーズ TOPIX ETF【1475】 1,856 44,024

*純資産総額は2018.5.14時点
*出来高は2018.5.1~14の平均値。(データはYahoo!ファイナンスより引用)

最も純資産総額が大きく、出来高も多いのがTOPIX連動型上場投資信託【1306】

一方、極端に出来高が少ないのがOne ETF トピックス【1473】。実際に板を見ると、スプレッド(最良買気配値と売気配値の差)も広く、流動性に不安を感じます。

 

市場価格と基準価額の乖離

ETFには、実際に市場で売買する時の価格=市場価格、一般の投資信託同様、純資産総額を口数で割った真の価格=基準価額の二つの価格が存在します。

勿論、この二つの価格は同じである方が望ましいのですが、実際には差=乖離が生じます。

この乖離はモーニングスターのサイトで調べる事が出来ます。(終値と基準価額の乖離)

下表は2018年1月~4月の各月の乖離率の平均値をまとめたものです。(乖離率の絶対値の平均)

ETF 乖離率(2018.1~4平均)
ダイワ上場投信-トピックス【1305】 0.03%
TOPIX連動型上場投資信託【1306】 0.03%
上場インデックスファンドTOPIX【1308】 0.02%
MAXISトピックス上場投信【1348】 0.04%
One ETF トピックス【1473】 0.14%
iシェアーズ TOPIX ETF【1475】 0.05%

*乖離率の値はモーニングスターより引用。

やはり、純資産総額、出来高とも小さいOne ETF トピックス【1473】の乖離が大きくなっています。

 

取引時間中の推定価値 [インディカティブNAV]

上記、基準価額は市場が閉まった後、1日1回公表されます。

一方、一般の投資信託と異なり市場で取引されるETFは、それを組成する株式の値動きとともに、取引時間中も刻々とその価値が変化します。

取引時間中の推定された基準価額をインディカティブNAV(iNAV)といいます。

ETFを売買する際、その時の市場価格がiNAVよりも高ければ割高、逆であれば割安という事になります。特に流動性の低いETFを売買する時はiNAVを参考にすると良いでしょう。

iNAVは、東京証券取引所のサイトで見ることができます。

 

マーケットメイク制度

東京証券取引所では、2018年7月2日より、マーケットメイク制度を導入します。

指定を受けたマーケットメイカーは、気配提示義務を履行することで、インセンティブ(報酬)を得ることができます。マーケットメイカーが気配提示義務を履行することによって、対象のETFに対して、需給動向を踏まえた公正な価格で、十分な量の気配が提示されることになり、投資家の皆様が売買をしたいタイミングで、より良い価格で売買する環境を提供できるようになります。

~東京証券取引所サイトより引用~

この制度が始まれば、流動性が上がり、より適正な価格で売買できるようになると期待できます。

*従来よりETFは、指定参加者と言われる証券会社等が、適正な価格になるよう裁定取引を行っていましたが、これがより強化されるものと「しんたろう」は理解しています。

TOPIX連動型ETFで、このマーケットメイク制度の対象となるのは2018年5月7日時点で下記の5本。

現時点では、iシェアーズ TOPIX ETF【1475】のみが対象から外れています。ただ、制度開始までに複数回のアップデートがあるという事ですので、今後対象になる可能性もあります。

 ETF マーケットメイク対象
ダイワ上場投信-トピックス【1305】
TOPIX連動型上場投資信託【1306】
上場インデックスファンドTOPIX【1308】
MAXISトピックス上場投信【1348】
One ETF トピックス【1473】
iシェアーズ TOPIX ETF【1475】 現時点では対象外 

 

TOPIX連動型ETFの実質コスト

信託報酬の低さがETFの魅力の一つですが、一般の投資信託同様、信託報酬以外のコストがかかります。信託報酬と、それ以外のコストの総和を実質コストと定義し、各ETFの実質コストを比較してみます。

*実質コストは、森村ヒロさんのこちらの記事を参考に計算しました。

決算短信の損益計算書に記載されている営業費用を実質コストとしています。尚、年2回決算のETFは直近2回分の決算(1年分)を、年1回決算のETFは、直近の中間決算短信と、それ以前の決算を加えて(1.5年分)計算しています。

ETF 信託報酬 実質コスト 信託報酬以外のコスト
ダイワ上場投信-トピックス【1305】 0.1188% 0.1383% 0.0195%
TOPIX連動型上場投資信託【1306】 0.1188% 0.1271% 0.0083%
上場インデックスファンドTOPIX【1308】 0.0950% 0.1239% 0.0289%
MAXISトピックス上場投信【1348】 0.0842% 0.1214% 0.0372%
One ETF トピックス【1473】 0.0842% 0.1276% 0.0433%
iシェアーズ TOPIX ETF【1475】 0.0648% 0.1152% 0.0504%

信託報酬ではETFにより最大0.054%も違いがありましたが、実質コストでは、その差0.023%まで縮まっています。

総じて純資産総額の大きいETFは、信託報酬以外の以外のコストが低くなる傾向があります。

*このようにして計算したETF実質コストが、一般の投資信託の実質コストと直接対応するものなのか、「しんたろう」には正直よく分かりません。ただ後述するように、リターンとコストの関係から見ると、それなりに意味のある数字であると推測されます。

TOPIX連動型ETFのベンチマークとの乖離、インデックスファンドとのリターンの比較。

実際の基準価額から過去のリターンを調べます。

基準価額は分配金再投資時の価額で、分配金課税は考慮していません。即ちNISA等の非課税口座で分配金を全額再投資したという前提でのリターンになります。

図中、ETFが一般のインデックスファンドです。

また、茶色の点線が配当込指数のリターン、グレーの点線が、傾き=-(1+ベンチマークの年率リターン)、切片=ベンチマークの年率リターンです。ベンチマークとの乖離がなければ、この点線上に乗る筈です。

(注)ETFは配当金を必ず分配金として出しますので、そのベンチマークは配当除く指数です。ただ、今回は分配金再投資基準価額でリターンを見ていますので、ベンチマークも配当込指数と比較します。

*基準価額は各運用会社のサイトより引用。

1年リターン

2018年4月末日時点の1年間のリターンを見てみます。

 

信託報酬とリターンの関係

先ずは、信託報酬とリターンの関係を見てみます。

ETF TOPIX連動型

最大0.054%も異なる6本のETFですが、そのリターンは殆ど同じに見えます。信託報酬がリターンに反映されていないという事です。

 

実質コストとリターンの関係

次に前章で求めた実質コストとリターンの関係を見てみます。

ETF TOPIX連動型

実質コストでは、信託報酬程の差がない事もあり、6本のETFが殆ど同一の点に固まっています。即ち、リターンに殆ど差が無いのは実質コストの差が小さいからです。(これが先ほど計算した実質コストが意味のある数字であるとの根拠です。後述する2年、5年リターンでは、もっと実質コストとの依存が明確になってきます)

さて、1年間のリターンですが、6本のETFとも、あのeMAXIS Slim三井住友・DC<購入・換金手数料なし>ニッセイ等の超低コストインデックスファンドよりも、明らかに大きなリターンとなっています。

即ち、分配金を非課税で再投資できれば、ETFが圧倒的に有利という事です。

また、複数のETF、インデックスファンドがグレーの点線上に乗っている事から、6本のETFともベンチマークとの乖離の無い運用が出来ているという事になります。

(注)ここでの乖離はベンチマークと基準価額との乖離。上述の基準価額と市場価格との乖離と混同しないよう注意して下さい。

 

2年、5年リターン

もっと長期のリターンという事で、2018年4月末日時点の2年間、5年間のリターンを見てみます。(リターンは年率換算)

*以下、信託報酬ではなく、実質コストとの関係を見ていきます。
*iシェアーズ、One ETFは未だ5年のデータはありません。
*ベンチマークの5年リターンはデータが入手出来なかったため記載してありません。

ETF TOPIX連動型

ETF TOPIX連動型

ETFとも、概ね実質コストに応じた騰落率となっています。

同じ信託報酬の野村【1306】ダイワ【1305】ですが、実質コストの差だけ、ダイワ【1305】のリターンが低くなっています。

 

尚、繰返しになりますが、これらは分配金を非課税で再投資した時のリターンです。通常の課税口座ではこのような高いリターンとはなりませんので注意して下さい。

 

まとめ

以上、国内株式(TOPIX)との連動を目指すETF 6本の比較でした。

いずれも、分配金を非課税で再投資できるなら、超低コストインデックスファンドを上回るリターンを得る事が出来ます。

NISAでの投資や、資産取り崩し期(分配金を再投資せず収入とする)の方などには、大変魅力的な商品です。

この6本の中で、それぞれの特徴をあげるとすれば、

純資産総額の大きさ、流動性、乖離(市場価格と基準価額)等、総合力でTOPIX連動型上場投資信託【1306】

運用・流動性には問題ないものの、売買単位が大きい上場インデックスファンドTOPIX【1308】、若干コストが高いダイワ上場投信-トピックス【1305】

上記3本には流動性等で若干劣りますが、今後のマーケットメイク制度の導入で改善されれば、カブドットコム証券で売買手数料無料が魅力のMAXISトピックス上場投信【1348】

流動性に若干難がありますが、少額から投資できるiシェアーズ TOPIX ETF【1475】、マーケットメイク制度の対象になる事を期待、

同じく流動性に難があるOne ETF トピックス【1473】、マーケットメイク制度でどこまで改善されるかがキーとなるでしょう。

 

勿論、ETFに投資する場合は、株式売買手数料の安い(無料)証券会社を選択する事は言うまでもありません。

10万円以上の売買を行う方は、20万円まで無料となる岡三オンライン証券、
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あるいは、MAXIS トピックス上場投信(1348)を含め8本のETFが手数料無料で売買できるカブドットコム証券、
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