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【国内株式ETF】TOPIX連動型ETF 徹底比較。実質コスト、乖離、インデックスファンドとの比較も。おすすめのETFは?

投稿日:2019年8月27日 更新日:

資産形成期におけるインデックス投資、長期積立投資において、一般の投資信託(*1)(インデックスファンド)の低コスト化が進んだ今、(分配金、及びその課税を考慮すると)必ずしも有利と言えなくなってきたETFですが、それでもまだ魅力的な商品である事には変わり有りません。

(*1)ここではETFに対して非上場の投資信託を「一般の投資信託」、あるいは「インデックスファンド」と便宜上呼びます。

特に、

  • インカムゲイン(分配金収入)を重視。
  • 資産取り崩し期、あるいは、その為の準備をする世代。
  • NISA口座で投資。(*2)
  • リアルタイムの取引に魅力を感じる。
  • 貸株サービスを利用して徹底的にコスト削減を追及。
  • 配当控除を使って分配金に対する課税を低くできる。

といった方には、一般の投資信託よりETFの方が使いやすい、あるいは有利な商品となる場合があります。

(*2)つみたてNISAでEFTに投資できるのは大和証券のみかと思います。非課税口座でETFに投資したい方は従来NISAを選択して下さい。

そこで、本記事では国内株式(TOPIX)との連動を目指すETFを、そのコスト(実質コスト)、流動性、乖離などの点から比較します。

[最終更新日:2019.8.27]全て最新の情報に更新。本記事は原則2019年7月末日時点の情報に基づき記載しています。

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TOPIXとの連動を目指すETFの基本情報

現在、東証に上場しているTOPIXとの連動を目指すETFは7本あります。

その基本情報を下表にまとめます。(信託報酬は税込み)

*参考までに非上場の投資信託で信託報酬最安値のeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)も記載します。

[スマホでご覧の方は横にスクロールしてご覧ください]

ETFコード運用会社信託報酬売買単位分配金
ダイワ上場投信-
トピックス
1305大和
投信
0.1188%10年1回
TOPIX連動型
上場投資信託
1306野村
AM
0.1188%10年1回
上場インデックス
ファンドTOPIX
1308日興
AM
0.0950%100年1回
MAXIS
トピックス上場投信
1348三菱UFJ
国際
0.0842%10年2回
One ETF
トピックス
1473アセマネ
One
0.0842%10年2回
iシェアーズ
TOPIX ETF
1475ブラック
ロック
0.0648%1年2回
NZAM上場投信
トピックス
2524農林中金
AM
0.081%10年2回
eMAXIS Slim
国内株式(TOPIX)
---三菱UFJ
国際
0.1512%100円---

*TOPIX連動型上場投資信託【1306】を野村【1306】、上場インデックスファンドTOPIX【1308】を日興【1308】など、運用会社+コードで表記する場合があります。

 

信託報酬

信託報酬は0.0648%~0.1188%

現時点(2019.8.27)(非上場の)インデックスファンドの信託報酬最安値は0.1512%ですので、これより0.03~0.09%も低い事になります。

その低コストのETFの中でも最も低いのがiシェアーズ【1475】。僅か0.0648%です。

 

売買単位

積立投資や分配金再投資を考えると売買単位にも注目です。

現時点(2019.8.27)で各ETFとも市場価格は1,500円程度ですので、売買単位が10口であれば1.5万円で投資する事が出来ます。

iシェアーズ【1475】は1口単位ですので1,500円での投資が可能で分配金再投資には便利でしょう。

一方、上場インデックスファンドTOPIX【1308】は100口単位。15万円必要となりますので毎月少額を積立てるような方には向いていません。

 

分配金支払頻度

分配金の支払いは、ETFにより年1回、2回のものがあります。年1回は7月、年2回は1月と7月(または2月・8月)に分配金が支払われます。

これはお好みで選べば良いでしょう。

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TOPIX連動型ETFの流動性、基準価額、市場価格の乖離。

売買したい時に適正な価格で取引出来るかがETFの重要なポイント。

 

純資産総額、出来高

純資産総額の大きさ、日々の売買代金(出来高)が流動性の一つの目安となります。

また純資産総額が大きければ繰上償還のリスクも減ります。

*純資産総額は2019年7月末日時点、売買代金は2019年7月。

ETF純資産総額
(億円)
売買代金
(百万円)
ダイワ上場投信-トピックス【1305】43,71917,029
TOPIX連動型上場投資信託【1306】92,41766,976
上場インデックスファンドTOPIX【1308】41,78111,874
MAXISトピックス上場投信【1348】12,3945,286
One ETF トピックス【1473】1,6991,391
iシェアーズ TOPIX ETF【1475】2,75013,000
NZAM上場投信トピックス【2524】2671.4

データ引用:日本取引所グループ

最も純資産総額が大きく、売買代金も多いのがTOPIX連動型上場投資信託【1306】

一方、極端に出来高が少ないのがOne ETF トピックス【1473】NZAM 上場投信トッピクス【2524】。実際に板を見るとスプレッド(最良買気配値と売気配値の差)も広く、流動性に不安を感じます。

 

市場価格と基準価額の乖離

ETFには実際に市場で売買する時の価格=市場価格、一般の投資信託同様、純資産総額を口数で割った真の価格=基準価額の二つの価格が存在します。

勿論、この二つの価格は同じである方が望ましいのですが実際には差=乖離が生じます。

この乖離はモーニングスターのサイトで調べる事が出来ます。(終値と基準価額の乖離)

下表は2018年9月~2019年8月(8月は23日まで)の各月の乖離率の平均値をまとめたものです。(乖離率の絶対値の平均)

*2524は2019年2月設定なので2019年2~8月の平均

ETF乖離率
(2018.9~2019.8平均)
ダイワ上場投信-トピックス【1305】0.03%
TOPIX連動型上場投資信託【1306】0.02%
上場インデックスファンドTOPIX【1308】0.04%
MAXISトピックス上場投信【1348】0.04%
One ETF トピックス【1473】0.06%
iシェアーズ TOPIX ETF【1475】0.04%
NZAM上場投信トピックス【2524】0.10%

データ引用:モーニングスター

乖離が最も小さいのがTOPIX連動型上場投信【1306】

一方、純資産総額、出来高とも小さいOne ETF トピックス【1473】の乖離が若干大きくなっています。そして未だ設定から日が浅いNZAM上場投信【1473】はさらに大きく乖離しています。

 

取引時間中の推定価値 [インディカティブNAV]

基準価額は市場が閉まった後、1日1回公表されます。

一方、一般の投資信託と異なり市場で取引されるETFは、それを組成する株式の値動きとともに取引時間中も刻々とその価値が変化します。

取引時間中の推定された基準価額をインディカティブNAV(iNAV)といいます。

ETFを売買する際、その時の市場価格がiNAVよりも高ければ割高、逆であれば割安という事になります。特に流動性の低いETFを売買する時はiNAVを参考にすると良いでしょう。

iNAV東京証券取引所のサイトで見ることができます(外国株などの一部銘柄を除く)。勿論、TOPIX連動型の上記7本はiNAV配信対象銘柄です。

 

マーケットメイク制度

東京証券取引所では2018年7月2日よりマーケットメイク制度を導入しました。

指定を受けたマーケットメイカーは、気配提示義務を履行することで、インセンティブ(報酬)を得ることができます。マーケットメイカーが気配提示義務を履行することによって、対象のETFに対して、需給動向を踏まえた公正な価格で、十分な量の気配が提示されることになり、投資家の皆様が売買をしたいタイミングで、より良い価格で売買する環境を提供できるようになります。

~東京証券取引所サイトより引用~

マーケットメイク制度の導入で、より流動性が上がり、より適正な価格で売買できるようになると期待できます。

TOPIX連動型のETF 7本は全てマーケットメイク制度対象です。

 

TOPIX連動型ETFの実質コスト

信託報酬の低さがETFの魅力の一つですが、一般の投資信託同様、信託報酬以外のコストがかかります。信託報酬と、それ以外のコストの総和を実質コストと定義し、各ETFの実質コストを比較してみます。

*実質コストは森村ヒロさんのこちらの記事を参考に計算しました。
*決算短信の損益計算書に記載されている営業費用を実質コストとしています。尚、年2回決算のETFは直近2回分の決算(1年分)を、年1回決算のETFは直近の決算短信(1年分)から計算しています。
*NZAM 2524は設定から日が浅く未だ決算前でデータがありません。

ETF信託報酬実質コスト信託報酬以外のコスト
ダイワ上場投信-トピックス【1305】0.1188%0.141%0.022%
TOPIX連動型上場投資信託【1306】0.1188%0.129%0.010%
上場インデックスファンドTOPIX【1308】0.0950%0.122%0.027%
MAXISトピックス上場投信【1348】0.0842%0.121%0.036%
One ETF トピックス【1473】0.0842%0.134%0.050%
iシェアーズ TOPIX ETF【1475】0.0648%0.113%0.048%
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)0.1512%0.156%0.005%

信託報酬ではETFにより最大0.054%も違いがありましたが、実質コストでは、その差0.027%まで縮まっています。

総じて純資産総額の大きいETFは信託報酬以外のコストが低くなる傾向があります。

TOPIX連動型ETFのベンチマークとの乖離、インデックスファンドとのリターンの比較。

実際の基準価額から過去のリターンを調べます。

基準価額は分配金再投資時の価額で分配金課税は考慮していません。即ちNISA等の非課税口座で分配金を全額再投資したという前提でのリターンになります。

図中ETFが非上場のインデックスファンドです。

また、茶色の点線が配当込指数のリターン、グレーの点線が、傾き=-(1+ベンチマークの年率リターン)、切片=ベンチマークの年率リターンです。ベンチマークとの乖離がなければこの点線上に乗る筈です。

(注)ETFは配当を必ず分配金として出しますので、そのベンチマークは配当除く指数です。ただ、今回は分配金再投資基準価額でリターンを見ていますので、ベンチマークも配当込指数と比較します。

*基準価額は各運用会社のサイトより引用。
*運用期間が短いNZAMは評価から除外。

1年リターン

2019年7月末日時点の1年間のリターンを見てみます。

 

信託報酬とリターンの関係

先ずは信託報酬とリターンの関係を見てみます。

国内株式(TOPIX)連動型ETF

最大0.054%も異なる6本のETFですが、そのリターンは殆ど同じに見えます。信託報酬がリターンに反映されていないという事です。

 

実質コストとリターンの関係

次に前章で求めた実質コストとリターンの関係を見てみます。

国内株式(TOPIX)連動型ETF

実質コストでは信託報酬程の差がない事もあり6本のETFが殆ど同一の点に固まっています。即ち、リターンに殆ど差が無かったのは実質コストの差が小さいからです。

また、複数のETF、インデックスファンドがグレーの点線上に乗っている事から、6本のETFとも(コスト要因以外での)ベンチマークとの乖離の無い運用が出来ているという事になります。

(注)ここでの乖離はベンチマークと基準価額との乖離。上述の基準価額と市場価格との乖離と混同しないよう注意して下さい。

 

2年、5年リターン

もっと長期のリターンという事で2019年7月末日時点の2年間、5年間のリターンを見てみます。(リターンは年率換算)

*信託報酬ではなく実質コストとの関係を見ていきます。
*iシェアーズ、One ETFは未だ5年のデータはありません。
*ベンチマークの5年リターンはデータが入手出来なかったため記載してありません。

国内株式(TOPIX)連動型ETF

国内株式(TOPIX)連動型ETF

ETFとも概ね実質コストに応じた騰落率となっています。

同じ信託報酬の野村【1306】ダイワ【1305】ですが、実質コストの差だけダイワ【1305】のリターンが低くなっています。

また信託報酬の低いMAXIS【1348】ですが、騰落率では野村【1306】日興【1308】と概ね同じ。これも実質コストで説明できます。

 

リターン(騰落率)は分配金非課税での再投資の結果です。

前章の騰落率で見ると、6本のETFともeMAXIS Slim<購入・換金手数料なし>ニッセイ等の超低コストインデックスファンドよりも明らかに大きなリターンとなっています。しかし、これは全て分配金を非課税で再投資した場合の結果である事に注意してください。

NISAなどの非課税口座を除き、実際は分配金が出ると、それに20.315%課税され、課税後の配当金を再投資しますので上記リターンより低くなります。

ETFは保有する株式から配当が出ると、それを分配金として必ず出さなければなりません。一方、(非上場の)インデックスファンドの多くが分配金を出さず、配当を非課税のままファンド内部で自動的に再投資してくれます。資産形成期においては分配金無し、配当に対する課税を繰延される無分配インデックスファンドの方が一般的には有利となります。
但し、配当控除を使って分配金に対する実質的な税率を低くできる方はETFの方が有利になる場合があります。
詳細は下記記事をご覧ください。

 

まとめ & おすすめのETFは?

以上、国内株式(TOPIX)との連動を目指すETF 7本の比較でした。(NZAMは運用期間が短く実質コストや騰落率の評価は除外)

ETFの基本情報、信託報酬、実際の騰落率等を比較してきましたが、ETFにおいても信託報酬だけでなく実質コストでの比較が重要です。

そして、ここで比較した6本では信託報酬ほど実質コストは差がなく、騰落率でも殆どの同等のパフォーマンスとなっています。

大まかにまとめると、

純資産総額の大きさ、流動性、乖離(市場価格と基準価額)、実質コスト等、総合力でTOPIX連動型上場投資信託【1306】

これに続くのが、若干実質コストが高いダイワ上場投信【1305】、売買単位が大きいのが難点の上場インデックスファンド【1308】

これら3本には純資産総額、売買高で劣りますが、

楽天証券カブドットコム証券で売買手数料無料が魅力のMAXISトピックス上場投信【1348】

実質コスト最安値で少額から投資できるiシェアーズ TOPIX ETF【1475】

といったところでしょうか。

 

おすすめのTOPIX連動型ETF

(注)「おすすめ」というのは必ず利益が出るという意味ではありません。他の類似ファンドに比べ、同等以上の成績を残すであろうと管理人の主観・推測で選んだものです。最終的なファンドの選択はご自身の判断で行ってください。

各ETFでコスト差が小さい事から、その他の要因も総合的に判断して、

TOPIX連動型上場投資信託【1306】

ただ少額から投資したい方には、

iシェアーズ TOPIX ETF【1475】

も良いでしょう。

 

勿論、ETFに投資する場合は、株式売買手数料の安い(無料)証券会社を選択する事は言うまでもありません。

20万円までの売買取引手数料が無料(定額プラン)となる岡三オンライン証券
公式サイト岡三オンライン証券

あるいは、MAXIS トピックス上場投信(1348)を含む86本の売買手数料が無料となる楽天証券
さらに10万円までの株式売買手数料が無料となります(いちにち定額コース)
公式サイト 楽天証券

またSMBC日興証券では、独自の「キンカブ」で500円からETFの購入、積立が可能です。しかも購入時は手数料がかかりません(100万円まで)。
*[1473][1475]][2524]は対象外
公式サイトSMBC日興証券

 

国内REIT(東証REIT指数)に投資するETFについては下記記事をご覧ください。

 

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