米国株式、NASDAQ(ナスダック)上場銘柄のうち時価総額上位100(除く金融)から構成されるNASDAQ100指数との連動を目指すインデックスファンド、インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)について解説します。
純資産総額 1,000億円突破(2024.1)
[最終更新日:2024.6.20]全て最新の情報に更新。
*本記事は原則2024.5末日時点の情報に基づき記載しています。
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見出し
インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)の基本情報
今回解説するのは、米国株式 NASDAQ100との連動を目指して運用するインデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)。
先ず、インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)の基本情報をまとめます。
運用会社 | 日興アセットマネジメント(株) |
設定日 | 2020年8月31日 |
運用形態 | インデックスファンド |
投資形態 | ファミリーファンド |
ベンチマーク | NASDAQ100(配当込、ネット) |
購入時手数料 | 3.3%以内 *主要ネット証券は無料 |
信託財産留保額 | 無 |
信託報酬(税込) | 0.484% |
実質コスト | 0.573%(*1) |
純資産総額 | 1,492.6億円(2024.5.31時点) |
(マザーファンド) 純資産総額 | 1,125億円(2023.7.10時点) |
分配金実績 | 無 |
NISA(つみたて投資枠) | 対象外 |
NISA(成長投資枠) | 対象 |
SBI証券ポイント還元年率 | 0.10% (対象投資信託1,000万円以上保有で0.20%) |
楽天証券ポイント還元年率 | ---%(*2) |
マネックス証券ポイント還元年率 | 0.08% |
松井証券ポイント還元年率 | 0.205% |
(*1)実質コストは2023.7決算より。
(*2)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更(一部ファンドを除く)。
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投資対象
ベンチマークはNASDAQ100[配当込・ネット]で、米国NASDAQ市場に上場している金融を除いた上位100銘柄の株式に投資します。
*2023.4.8 ベンチマークが除く配当から配当込・ネットに変更になりました。
ネットとは配当課税を考慮した指数ですが、その税率が日本に対して適切かどうかは定かではありません。
*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[税引前配当込/グロス]、[税引後配当込/ネット]の3種類ありますが、ベンチマークの配当除く・含むは運用成績に直接関係するものではありません(少なくとも過去においては)。但し、運用報告書などに記載されているベンチマークとの乖離を見る時は注意が必要です。詳細は下記記事を参照して下さい。
投資銘柄
投資している銘柄は下表のようになります。(組入上位10銘柄)
画像引用:インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式) マンスリーレポート(2024/5)
Microsoft、Apple、Amazon、Alphabet(Google)、META(Facebook)といった所謂「GAFAM」が多くを占め、これにNVIDIAやTeslaが含まれます。
手数料(信託報酬、実質コストなど)
インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)の信託報酬は0.484%(税込)。
実質コストは0.573%(2023.7 3期目決算時点)。
初回決算の0.654%からは下がりましたが、(eMAXIS, iFreeと比較して)未だ信託報酬以外のコストが若干高くなっています。
尚、本ファンドの信託報酬には指数の標章使用料等が含まれておらず、これが信託報酬以外のコスト増大の一因と推測します
購入時手数料は最大3.3%ですが、主要ネット証券なら無料(ノーロード)です。
信託財産留保額はありません。
他社 NASADAQ100インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較
他社のNASDAQ100インデックスファンドと信託報酬・実質コスト、純資産総額を比較します。
尚、ファンド名の下に設定日を記載しています。
(注)下表は基本的に最新の情報に随時更新しています。よって記事中の記載と異なる場合がありますが、その際は下表の値が最新の情報となります。
ファンド [設定日] | 信託報酬 [実質コスト] | 純資産総額 (億円) [2024.9末時点] | |
---|---|---|---|
1 | 楽天・NASDAQ-100インデックス [2024.1.30] | 0.198% [---%] | 508.2 |
2 | PayPay投信NASDAQ100インデックス [2021.6.29] | 0.2024% [0.528%] | 25.7 |
3 | eMAXIS NASDAQ100インデックス [2021.1.29] | 0.2035% [0.223%] | 1,196.8 |
3 | <購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックス [2023.3.31] | 0.2035% [0.321%] | 1,965.4 |
5 | SBI・インベスコQQQ・NASDAQ100インデックス [2023.8.23] | 0.2388% [0.323%] | 43.9 |
6 | たわらノーロードNASDAQ100 [2023.12.26] | 0.4400% [---] | 5.8 |
6 | NZAM・ベータNASDAQ100 [2020.3.12] | 0.4400% [0.532%] | 32.7 |
8 | インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式) [2020.8.31] | 0.4840% [0.564%] | 1,707.7 |
9 | iFreeNEXT NASDAQ100インデックス [2018.8.31] | 0.4950% [0.511%] | 1,345.4 |
NASDAQ100をベンチマークとするファンドではインデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)の信託報酬は8位、最安値の楽天・NASDAQ-100インデックスに比べ0.286ポイント、2位のPayPay投信 NASDAQ100インデックスに比べ0.2816ポイント、3番手のeMAXIS NASDAQ100インデックス、<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスに比べ0.2805ポイント高くなっています。
実質コストでは最安値のeMAXIS NASDAQ100インデックスとの差が広がり、信託報酬の高いiFreeNEXT NASDAQ100インデックスにも負けてしまいます。
純資産総額は、<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスに次いで2位の1,493億円と大きくなっています(2024.5末時点)。
信託報酬の変更履歴
インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)は、未だ信託報酬を引下げた実績はありません。
引下げ日 | 信託報酬(税込) | 備考 |
2020/8/31 | 0.484% | 新規設定。 |
??? | ??? |
他社がインデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)より低いコストでNASDAQ100連動型インデックスファンドを新規に設定してきただけに、是非、対抗した引下げを期待したいところです。
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インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)の運用状況
資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)
月次資金流出入額、純資産総額からインデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)の売れ行き・人気を見てみます。
(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。
2021年末以降、急激に資金流入が増え、20億を超える月が殆どです。その後、2023.4~7は資金流出に転じましたが、2024年に入りさらに資金流入額を増やしています。
インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)は販売会社の多さもあり、2022年はeMAXIS NASDAQ100インデックス、iFreeNEXT NASDAQ100インデックスよりも多くの資金を集め、2023年、及び直近6カ月では<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスに次いで2位と売れています。
純資産総額も2024年5月末には1,493億円と1,000億円の大台を突破しました。
運用状況は?
インデックスファンドではベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。
*ベンチマークは同じNASDAQ100でも配当込・除くなどファンドにより異なりますが、実際の運用は両者で変わらない事から、配当込で配当課税を適切に考慮したインデックスを、ここではベンチマークと定義します。
下図は2024年5月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンド(ETFを含む)でプロットしたものです。
(非上場の)インデックスファンド5本に加え、東証上場ETF NEXT FUNDS【1545】、日興【2568】、MAXIS【2631】及び米国ETF Invesco QQQ/QQQMのデータもプロットします。
*QQQ/QQQMは分配金10%課税後再投資した場合の終値での円換算騰落率。(終値は米国Yahoo Finance、分配金は米国Invesco社サイト、為替レートは三菱UFJ銀行公表のTTMを引用)
グレーの点線が、傾き=-(1+ベンチマークの騰落率)、切片=ベンチマークの騰落率です。ベンチマークとの乖離がなければこの点線上に乗る筈です。
*配当込みで米国源泉徴収税率を適切に考慮したベンチマークの正確な値は分かりませんので、多くのファンドがコスト要因以外での乖離がないであろうとの仮定の下、管理人の主観で決めています。
*図中△は東証ETF、◇は米国ETF QQQ
*インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)を"日興アメリカ"と表記
*基本的にはグラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そしてグレーの点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
*eMAXISは2024.6.13に信託報酬を引下げましたが上図の評価期間には反映されていません。
インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)は、図中グレーの点線上にのっており、コスト要因以外でのベンチマークとの乖離がない運用になっていると思われます。
ただ、<購入・換金手数料なし>ニッセイ、eMAXIS、iFreeNEXTより実質コストが高い分、騰落率も低くなっています。
インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)の分配金
インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)は分配金を出した実績はありません。
これから資産を築いていこうとする資産形成期においては分配金を出さない投資信託の方が有利です。
分配金を出すか否かは運用会社が決定しますが、多くのインデックスファンドが分配金を出さない、無分配としています。
勿論、保有する株式から出た配当はファンドの資産となり、基準価額の上昇につながります。
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まとめ
インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)は、ネット証券だけでなく多くの銀行、労働金庫などで取扱っているNASDAQ100との連動を目指すインデックスファンドです。
同種のファンドの中でも比較的売れており、NASDAQ100に投資するなら有力な選択肢の一つとなるファンドです。
ただ、信託報酬に指数標章使用料等が含まれていない事もあり、信託報酬以外のコストがやや高くなっています。
そして、信託報酬の低い楽天や<購入・換金手数料なし>ニッセイの新規設定、eMAXISの信託報酬引下げ等で相対的にコストの割高感は否めません。
対抗する信託報酬引下げを期待したいところ。
販売会社
インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)は前述のように多くの金融機関で取り扱っていますが、下記ネット証券であれば、購入時手数料無料、かつクレジットカード決済で積立できる(松井証券を除く)等のサービスがあります。
(dカードGOLDでNISA口座なら月10万円までクレカ積立還元率1.1%)
*dカード、マネックスカードとも通常ショッピング時は1.0%。
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)。
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。
公式サイトマネックス証券
また投資信託保有でVポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにV/Pontaポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト SBI証券
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
また、auじぶん銀行との連携(auマネーコネクト)でauじぶん銀行普通預金金利0.21%、au Payアプリ等の連携で最大0.31%になるのも魅力。
公式サイトauカブコム証券
また、楽天キャッシュ決済でも投資信託積立が出来ます。0.5%のポイント還元。
楽天カード決済で10万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月15万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト楽天証券
公式サイト楽天カード
尚、NASDAQ100はNISA(つみたて投資枠)の指定インデックスではない為、NISA(つみたて投資枠)では購入できませんが、NISA(成長投資枠)では購入する事が出来ます。
他のNASDAQ100インデックスファンド、及び東証上場ETF、さらに米国ETF QQQ/QQQMとの比較は下記記事を参照して下さい。
インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。