米国株式、NASDAQ(ナスダック)上場銘柄のうち時価総額上位100(除く金融)から構成されるNASDAQ100指数との連動を目指すインデックスファンド、<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドについて解説します。
純資産総額 1,000億円突破(2024.2)
[最終更新日:2024.11.26]実質コスト、マザーファンド純資産総額を最新の値に更新。
[2024.6.20]全て最新の情報に更新。
*本記事は原則2024.6末日時点の情報に基づき記載しています。
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見出し
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの基本情報
本記事で解説するのは、米国株式 NASDAQ100との連動を目指して運用する<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド。
先ず、<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの基本情報をまとめます。
運用会社 | ニッセイアセットマネジメント株式会社 |
設定日 | 2023年3月31日 |
運用形態 | インデックスファンド |
投資形態 | ファミリーファンド |
ベンチマーク | NASDAQ100(配当込み・ネット?) |
購入時手数料 | 無 |
信託財産留保額 | 無 |
信託報酬(税込) | 0.2035% |
実質コスト | 0.218%(*1) |
純資産総額 | 1,570.4億円(2024.5.31時点) |
(マザーファンド) 純資産総額 | 1,938億円(2024.9.20時点) |
分配金実績 | 無 |
NISA(つみたて投資枠) | 対象外 |
NISA(成長投資枠) | 対象 |
SBI証券ポイント還元年率 | 0.05% |
楽天証券ポイント還元年率 | ---%(*2) |
マネックス証券ポイント還元年率 | 0.030% |
松井証券ポイント還元年率 | 0.050% |
(*1)実質コストは2024.9決算での値。
(*2)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更(一部ファンドを除く)。
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投資対象
ベンチマークはNASDAQ100[配当込み・ネット?]で、米国NASDAQ市場に上場している金融を除いた上位100銘柄の株式に投資します。
ネットとは配当課税を考慮した指数ですが、その税率が日本に対して適切かどうかは定かではありません。
*ネットと思われるeMAXIS NASDAQ100インデックスとベンチマーク騰落率が一致している事から本ファンドもネットと推測。
*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[税引前配当込/グロス]、[税引後配当込/ネット]の3種類ありますが、ベンチマークの配当除く・含むは運用成績に直接関係するものではありません(少なくとも過去においては)。但し、運用報告書などに記載されているベンチマークとの乖離を見る時は注意が必要です。詳細は下記記事を参照して下さい。
マザーファンド
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドはファミリーファンド方式でマザーファンドを介して米国株式に投資します。
画像引用:<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド 交付目論見書
「ニッセイNASDAQ100インデックスマザーファンド」は信託契約締結日が2023年3月28日で、<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの設定と同時に新設されたマザーファンドと思われます。
投資銘柄
投資している銘柄は下表のようになります。(組入上位10銘柄)
画像引用:<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンド 月次レポート(2024/5)
設定されて1年強のファンドですが、ETFに投資するのでなく直接、現物株を保有しているようです。
手数料(信託報酬、実質コストなど)
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの信託報酬は0.2035%(税込)。
2023.9に初回決算(運用期間約半年)を迎え、これから年率の実質コストを推測すると0.321%。
2024.9の2期目決算では0.218%と、初回決算より大幅に下がりました。
信託報酬以外のコストが0.014%(初回決算では0.117%)ですので、問題のないレベルと言って良いでしょう。
勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。
他社 NASADAQ100インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較
他社のNASDAQ100インデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。
尚、ファンド名の下に設定日を記載しています。
(注)下表は基本的に最新の情報に随時更新しています。よって記事中の記載と異なる場合がありますが、その際は下表の値が最新の情報となります。
ファンド [設定日] | 信託報酬 [実質コスト] | 純資産総額 (億円) [2024.10末時点] | |
---|---|---|---|
1 | 楽天・NASDAQ-100インデックス [2024.1.30] | 0.198% [---%] | 580.5 |
2 | PayPay投信NASDAQ100インデックス [2021.6.29] | 0.2024% [0.528%] | 26.0 |
3 | eMAXIS NASDAQ100インデックス [2021.1.29] | 0.2035% [0.223%] | 1,328.0 |
3 | <購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックス [2023.3.31] | 0.2035% [0.218%] | 2,225.1 |
5 | SBI・インベスコQQQ・NASDAQ100インデックス [2023.8.23] | 0.2388% [0.323%] | 48.7 |
6 | たわらノーロードNASDAQ100 [2023.12.26] | 0.4400% [---] | 6.5 |
6 | NZAM・ベータNASDAQ100 [2020.3.12] | 0.4400% [0.532%] | 35.7 |
8 | インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式) [2020.8.31] | 0.4840% [0.564%] | 1,877.8 |
9 | iFreeNEXT NASDAQ100インデックス [2018.8.31] | 0.4950% [0.511%] | 1,505.4 |
NASDAQ100をベンチマークとするファンドでは、<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの信託報酬は3位。
設定時は1位でしたが、PayPay投信 NASDAQ100が2023.9.26より信託報酬を引下げ、さらに楽天・NASDAQ-100インデックスが2024.1.30に設定されたため、現時点では3位となっています。
尚、eMAXIS NASDAQ100インデックスが2023.6.13に信託報酬を引下げ、<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドと同率になっています。
但し、2位のPayPay投信は信託報酬以外のコストが高く、楽天は未だ決算前ですので、実質コストで見ると<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドが単独最安値、eMAXISとほぼ同レベルです。
信託報酬の変更履歴
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは、設定されて未だ1年強という事もあり信託報酬を引下げた実績はありません。
引下げ日 | 信託報酬(税込) | 備考 |
2023/3/31 | 0.2035% | 新規設定。 |
??? | ??? |
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<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの運用状況(評価・人気)
資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)
月次資金流出入額、純資産総額から<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの売れ行き・人気を見てみます。
(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。
2023.3月末に設定されて以来人気を集めていますが、2024年に入るとさらに資金流入を増やし、2024.1は1カ月だけで395億もの資金流入がありました。
NASDAQ100連動型インデックスファンドの中で最も売れているファンドです(直近6カ月、管理人調べ)。
純資産総額も設定から1年強で1,570億円と大きくなっています。
運用状況は?
インデックスファンドではベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。
*ベンチマークは同じNASDAQ100でも配当込・除くなどファンドにより異なりますが、実際の運用は両者で変わらない事から、配当込で配当課税を適切に考慮したインデックスを、ここではベンチマークと定義します。
下図は2024年5月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンド(ETFを含む)でプロットしたものです。
グレーの点線が、傾き=-(1+ベンチマークの騰落率)、切片=ベンチマークの騰落率です。ベンチマークとの乖離がなければこの点線上に乗る筈です。
*配当込みで米国源泉徴収税率を適切に考慮したベンチマークの正確な値は分かりませんので、多くのファンドがコスト要因以外での乖離がないであろうとの仮定の下、管理人の主観で決めています。
*実質コストに対する騰落率を見ていきますが、期中に信託報酬の変更があったファンドは、その期間に応じて按分した実質コストを用います。(期中平均コストは基準価額の変動を考慮せず)
米国ETF Invesco QQQ/QQQMのデータもプロットします。
*QQQ/QQQMは分配金10%課税後再投資した場合の終値での円換算騰落率。(終値は米国Yahoo Finance、分配金は米国Invesco社サイト、為替レートは三菱UFJ銀行公表のTTMを引用)
*図中△は東証ETF、◇は米国ETF QQQ/QQQM
グラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そしてグレーの点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
*多くのファンドがコスト起因以外でのベンチマークとの乖離はないだろうという前提で評価。
*eMAXISは2024.6.13の信託報酬引下げが上図には反映されていません。
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの騰落率はインデックスファンドの中でトップです。
ただ、多くのファンドの騰落率を結んだ図中点線よりプラス側にあり、ベンチマークに対して若干プラス乖離しているか、あるいは、直近の実質コストが初回決算時より下がっている可能性もあります。
次回決算に期待しましょう!
上図は初回決算での実質コストでプロットしてあり、プラス乖離しているように見えますが、2期目決算の実質コストでプロットすると、ほぼコスト要因以外での乖離がない運用になっていると思われます。
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドの分配金
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは未だ設定・運用が開始されたばかりですが、今後、分配金を出す可能性は低いと推測します。
これから資産を築いていこうとする資産形成期においては分配金を出さない投資信託の方が有利です。
分配金を出すか否かは運用会社が決定しますが、多くのインデックスファンドが分配金を出さない、無分配としています。
勿論、保有する株式から出た配当はファンドの資産となり、基準価額の上昇につながります。
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まとめ
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは、NASDAQ100との連動を目指すインデックスファンドで、圧倒的に低い信託報酬で設定されました。
現時点で信託報酬最安値ではないものの、低い実質コストで高い騰落率を示しています。
資金流入額も大きく、NASDAQ100連動型インデックスファンドとして最も売れているファンドです。
ただ、eMAXIS NASDAQ100インデックスが信託報酬を同率まで引下げ実質コストでは最安値となり、さらに低い信託報酬の楽天・NASDAQ-100インデックスが設定されただけに、<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドにも信託報酬引下げ、もしくは信託報酬以外のコストの低減を期待したいところです。
*2期目決算で信託報酬以外のコストも十分下がりました。
販売会社
<購入・換金手数料なし>ニッセイNASDAQ100インデックスファンドは下記の金融機関で購入出来ます。
(dカードGOLDでNISA口座なら月10万円までクレカ積立還元率1.1%)
*dカード、マネックスカードとも通常ショッピング時は1.0%。
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)。
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Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
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また、楽天キャッシュ決済でも投資信託積立が出来ます。0.5%のポイント還元。
楽天カード決済で10万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月15万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト楽天証券
公式サイト楽天カード
尚、NASDAQ100はNISA(つみたて投資枠)の指定インデックスではない為、NISA(つみたて投資枠)では購入できませんが、NISA(成長投資枠)では購入する事が出来ます。
他のNASDAQ100インデックスファンド、及び東証上場ETF、さらに米国ETF QQQ/QQQMとの比較は下記記事を参照して下さい。
インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。