米国株式、NASDAQ(ナスダック)上場銘柄のうち時価総額上位100(除く金融)から構成されるNASDAQ100指数との連動を目指すインデックスファンド、国内籍(東証上場)ETF、米国ETFを徹底比較します。
*尚、本記事でのインデックスファンドとは非上場の投資信託を意味します。
[最終更新日:2021.1.15]eMAXISの新規設定を追記。
[2021.1.6]全て最新の情報に更新。
本記事は一部を除き2020.12末日時点の情報に基づき記載しています。
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見出し
- 1 NASDAQ100指数とは?
- 2 NASDAQ100に投資するインデックスファンド(投資信託)、ETF
- 3 インデックスファンド ~ iFreeNEXT NASDAQ100インデックス / eMAXIS NASDAQ100 / NZAM・ベータ NASDAQ100 / インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)~
- 4 国内・東証上場ETF ~ NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信【1545】/ 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)【2568】~
- 5 米国ETF Invesco QQQ Trust ~国内ETF、インデックスファンドどちらが得か~
- 6 まとめ ~NASDAQ100 インデックスファンド(投資信託)・国内/米国ETFのおすすめ~
NASDAQ100指数とは?
NASDAQ100は、米国 NASDAQ市場に上場する銘柄のうち、金融業を除き時価総額の大きい約100銘柄から構成される時価総額加重平均型の指数です。
*以下、構成銘柄はInvesco QQQより引用(2021.1.4時点)。
セクター(業種)比率
NASDAQ100のセクター比率です。
1位のInformation Technologyが48%、
3位のCommunication Servicesと合わせて66%、所謂ハイテク企業が多くを占めるのがNASDAQ100の大きな特徴です。
構成銘柄 上位10位
NASDAQ100の上位10銘柄は下表のようになります。(2021.1.4時点)
銘柄 [Ticker] | 構成比 | 業種 | |
1 | Apple Inc [AAPL] | 12.1% | Information Technology |
2 | Microsoft Corp [MSFT] | 9.1% | Information Technology |
3 | Amazon.com Inc [AMZN] | 8.8% | Consumer Discretionary |
4 | Tesla Inc. [TSLA] | 4.7% | Consumer Discretionary |
5 | Facebook Inc [FB] | 3.6% | Communication Services |
6 | Alphabet Inc [GOOG] | 3.1% | Communication Services |
7 | Alphabet Inc [GOOGL] | 2.9% | Communication Services |
8 | NVIDIA Corp [NVDA] | 2.7% | Information Technology |
9 | Paypal Holdings [PYPL] | 2.3% | Information Technology |
10 | Adobe Inc [ADBE] | 2.0% | Information Technology |
*6、7位のAlphabet Inc.はGoogleの持ち株会社です。
所謂「GAFAM」銘柄+TESLAでTOP6を占めており、GAFAMの5銘柄だけで40%をも占めます。
NASDAQ100の過去のパフォーマンス
NASDAQ100の過去のパフォーマンスを米国を代表する株式指数 S&P500と比較します。
2020.12末日時点の10年の米ドルベースのパフォーマンスです。全て年率で表記してあります。
*リターンは分配金再投資時のトータルリターン(分配金非課税・グロス)、シャープレシオ(S/R)は無リスク資産の利回り0として計算しています。
年率 リターン | 年率 リスク | S/R | |
NASDAQ100 | 20.37% | 15.61% | 1.30 |
S&P500 | 13.88% | 13.54% | 1.03 |
*S&P500はS&P Dow Jones Indices公式サイト(Fact sheet)、NASDAQ100はInvesco ETF QQQの値(Morningstarサイト記載の値)から引用。
NASDAQ100はS&P500を年率で7%pt近く上回るリターンを出し、リスクは若干高くなるものの、シャープレシオでも勝る良好な成績を収めています。
S&P500など他の米国株式指数の詳細は下記ページをご覧ください。
NASDAQ100に投資するインデックスファンド(投資信託)、ETF
NASDAQ100との連動を目指すインデックスファンド、ETFを下表にまとめます。
*信託報酬は税込み表記
ファンド/ETF | 信託報酬 | 実質コスト |
(非上場)インデックスファンド | ||
eMAXIS NASDAQ100インデックス | 0.440% | (決算前) |
NZAM・ベータNASDAQ100インデックス | 0.440% | (決算前) |
インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式) | 0.484% | (決算前) |
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス | 0.495% | 0.579% (~0.779%) (*) |
(国内)東証上場ETF | ||
上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし【2568】 | 0.275% | (決算前) |
NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信【1545】 | 0.495% | 0.617% |
米国ETF | ||
Invesco QQQ Trust【QQQ】 | 0.20% |
*iFreeの実質コストに幅があるのは次章で解説。
注意非上場のファンドと東証上場ETFの信託報酬は、それに含まれる費用が異なる為、単純に比較する事は出来ません。例えば指数ライセンス料は、非上場ファンドは信託報酬に含まれるのに対し、ETFでは含まれません。またETFには上場費用も必要です。両者は実質コストで比較する必要がります。
NASDAQ100に投資したい方は、この7本から選択する事になります。
以下、各ファンド・ETFについて詳細を比較します。
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インデックスファンド ~ iFreeNEXT NASDAQ100インデックス / eMAXIS NASDAQ100 / NZAM・ベータ NASDAQ100 / インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)~
NASDAQ100との連動を目指すインデックスファンドとして、
- iFreeNEXT NASDAQ100インデックス
- NZAM・ベータ NASDAQ100
- インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)
- eMAXIS NASDAQ100インデックス
の4本があります。
*その他、iFree レベレッジ NASDAQ100もありますが、レバレッジ型ファンドの為ここでは割愛します。
iFreeNEXT / eMAXIS / NZAM・ベータ / インデックスファンドNASDAQ100の基本情報・比較
この4本のインデックスファンドの基本情報をまとめます。
[スマホの方は横にスクロールしてご覧下さい]
iFreeNEXT NASDAQ100 インデックス | eMAXIS NASDAQ100 インデックス | NZAM・ベータ NASDAQ100 | インデックス ファンド NASDAQ100 (アメリカ株式) | |
運用会社 | 大和アセット マネジメント | 三菱UFJ 国際投信 | 農林中金 全共連アセット マネジメント | 日興アセット マネジメント |
設定日 | 2018年8月31日 | 2021年1月29日 | 2020年3月12日 | 2020年8月31日 |
運用形態 | インデックスファンド | |||
投資形態 | ファミリーファンド | |||
ベンチマーク | NASDAQ100 (除く配当) | NASDAQ100 (配当込) | NASDAQ100 (配当込) | NASDAQ100 (配当???) |
購入時手数料 | 販売会社が設定 *現時点では無 | 無 | 無 | 販売会社が設定 *主要ネット証券は無料 |
信託財産留保額 | 無 | 無 | 無 | 無 |
信託報酬(税込) | 0.495% | 0.440% | 0.440% | 0.484% |
実質コスト(税込) | 0.579% (~0.779%) | (決算前) | (決算前) | (決算前) |
純資産総額 (2020.12.30) | 151.7億円 | --- | 13.0億円 | 23.3億円 |
(マザーファンド) 純資産総額 (直近決算時点) | 87億円 | --- | (決算前) | (決算前) |
分配金実績 | 無 | --- | 無 | 無 |
つみたてNISA | 対象外 | |||
SBI証券ポイント 還元年率 | 0.10% (対象投資信託1,000万円以上保有で0.20%) | |||
楽天証券ポイント 還元年率 | 0.048% |
最も手軽にNASDAQ100に投資できるのがインデックスファンド。
リアルタイムの売買は出来ませんが、多くの証券会社(ネット証券)で100円から投資可能です。
信託報酬はeMAXIS NASDAQ100インデックス、NZAM・ベータ NASDAQ100が若干低くなっていますが、eMAXISは未だ設定前、NZAMは設定から1年に満たず、インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)も2020.8.31に設定されたばかりです。
一般的に設定当初は実質コストが上がったりベンチマークとの乖離が生じる事が多くありますので(詳細は後述)、現時点ではiFreeNEXT NASDAQ100インデックスを選択した方が無難のように思えます
*eMAXISは2021.1.29に新規設定ですので、以下、eMAXISを除いた3本について評価、比較していきます。
iFreeNEXT NASDAQ100インデックスの実質コスト
iFreeNEXTはファミリーファンド方式で運用されますが、設定当初はマザーファンドが米国ETF QQQに投資する事実上のFoFとなっていました。
2019.8.30の第1期決算時点では100%をQQQに投資しており、QQQの経費率(0.20%)もファンドが負担する事になります。
ただし、2020.8.31の第2期決算時点ではQQQの比率は13.2%、2020.11.30時点では4.9%まで下がっており、ほぼ現物株式での運用、現時点での実質コストは0.579%に近いと思って良いでしょう。
*以下、各種解析にはiFree NEXTがQQQに10%投資していると仮定して、実質コスト 0.579%(2期目実質コスト) + 0.20% x 10% = 0.599%を用います。
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス vs. NZAM・ベータ NASDAQ100 vs. インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式) 騰落率比較
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス、NZAM・ベータ NASDAQ100、インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)、さらにNEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信【1545】を加えて、実質コストに対する3カ月騰落率(2020.12末日時点)を見てみます。
*図中では、それぞれiFree、NZAM、日興アメリカと略して表記
下図、グレーの点線が、傾き=-(1+ベンチマークの年率リターン)、切片=ベンチマークの年率リターンです。ベンチマークとの乖離がなければこの点線上に乗る筈です。
*配当込みで米国源泉徴収税率を適切に考慮したベンチマークの正確な値は分かりませんので管理人の主観で決めています。
NZAM・ベータ、日興アメリカは決算前で実質コストが不明の為、信託報酬でプロットしてあります。
iFreeNext、及びNEXT FUNDSは実質コストが概ね同等で、騰落率もほぼ同じ値を示しています。
そして、この2本がベンチマークとの乖離がないと仮定すると、NZAM・ベータは大きなマイナス乖離、または実質コストが非常に高くなっていると推測されます。
また、日興アメリカ株式は若干マイナス側に位置していますが、実質コストではなく信託報酬でプロットしている事を考慮するとiFreeに近い騰落率になっていると推測されます。設定から間もないファンドですが、運用という点では順調な出だしと言って良いでしょう。
*ただ未だ僅か3ケ月のデータ、評価するのに十分な期間とは言えません。今後継続して比較していく必要があります。
iFreeNEXT NASDAQ100インデックス、NZAM・ベータ NASDAQ100、インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)の人気・評判比較 ~資金流出入額~
月次資金流出入額、純資産総額からiFreeNEXT NASDAQ100インデックス、NZAM・ベータ NASDAQ100、インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)の売れ行き・人気を比較します。
(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。
先ずは運用実績が最も長いiFreeNEXT NASDAQ100インデックス、2019年は毎月1億以下でしたが、2020年に入り資金流入が急増しています。特に2020年6月以降は10億(/月)を超える月も多くあります。
勿論、S&P500との連動を目指すeMAXIS Slim米国株式(S&P500)等と比較すると大きな額ではありませんが、最近のNASDAQ100の人気ぶりが伺えます。
そして、iFreeNEXT NASDAQ100インデックスを急速に追い上げているのがインデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)、設定以降、順調に資金流入を伸ばし、2020年12月は10億(/月)を超えました。
一方、NZAM・ベータ NASDAQ100は1億にも満たない月が多くあまり売れていません。
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国内・東証上場ETF ~ NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信【1545】/ 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)【2568】~
東証上場ETFで、NASDAQ100に投資できるETFとして、
野村アセットマネジメントが運用するNEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信【1545】
日興アセットマネジメントが運用する上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし【2568】
があります。
*日興には「上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジあり【2569】」もありますが、ここでは為替ヘッジなしの【2568】のみ取り上げます。
東証上場ETFですので、円のままリアルタイムに投資する事が出来ます。
NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信【1545】/ 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)【2568】の基本情報・比較
NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信【1545】、上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし【2568】の各種情報を下表にまとめます。
*以下、NEXT FUNDS【1545】、上場インデックスファンド【2568】と略して表記する場合があります。
ETF | NEXT FUNDS NASDAQ-100 連動型上場投信【1545】 | 上場インデックスファンド 米国株式(NASDAQ100)【2568】 |
運用会社 | 野村アセットマネジメント | 日興アセットマネジメント |
設定日 | 2010年8月13日 | 2020年9月17日 |
銘柄コード | 1545 | 2568 |
ベンチマーク | NASDAQ100 | |
信託報酬(税込) | 0.495% | 0.275% |
実質コスト | 0.617% | (決算前) |
純資産総額 (2020.9.9時点) | 326.3億円 | 27.1億円 |
決算日(分配金) | 年1回 (8/10) | 年2回 (1/8, 7/8) |
売買単位 | 1口単位 約1.3万円 (2021.1時点) | 10口単位 約2.2万円 (2021.1時点) |
マーケットメイク制度 | 対象 | 対象 |
iNAV | なし | あり |
外国税額控除(二重課税調整) | 対象 | 対象 |
つみたてNISA | --- | --- |
売買手数料無料の証券会社 | SBI証券、楽天証券、auカブコム証券 | 無 |
信託報酬は新規に上場・設定される上場インデックスファンド【2568】の方が断然低くなります。
ただ設定から未だ3ケ月強、実績が全くありませんので、当面はNEXT FUNDS【1545】の方が安心できるでしょう。
NEXT FUNDS【1545】の実質コストは概ねiFreeNEXT NASDAQ100インデックスと同程度。
また、NEXT FUNDS【1545】はSBI証券、楽天証券等で売買手数料無料で取引出来ます。
売買単位は2020.10.28より10口から1口単位に引き下げられ、現時点(2021.1)では1.3万円程度で売買できます。
尚、二つのETFとも2020年から適用される外国税額控除(二重課税調整措置)の対象ファンドで、税制上、有利になる場合があります。詳細は下記ページをご覧ください。
市場価格と基準価額の乖離、流動性など
*売買代金・売買高は2021年1月5日時点の直近90日間平均(データ引用:東証マネ部)。
*乖離率は2020年10月~2020年12月の各月の乖離率(単純平均)の絶対値の平均(データ引用:モーニングスター)
ETF | NEXT FUNDS NASDAQ-100 連動型上場投信【1545】 | 上場インデックスファンド 米国株式(NASDAQ100)【2568】 |
平均売買代金(直近90日) | 132,180万円 | 9,634万円 |
平均売買高(直近90日) | 103,746口 | 44,482口 |
乖離率 | 0.150% | 0.210% |
やはり売買代金、売買高が大きいのはNEXT FUNDS【1545】、外国株式に投資する国内ETFとしては十分大きい部類に入ります。
市場価格と基準価額の乖離は若干高め、設定の新しい上場インデックスファンド【2568】の乖離が大きくなっています。
NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信【1545】基準価額とベンチマークの乖離 ~インデックスファンドとの比較~
基準価額とベンチマークとの乖離を見てみます。
運用実績が十分あるNEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信【1545】のみですが、分配金を非課税で再投資した時の1年騰落率をiFreeNEXT NASDAQ100インデックスと比較します。
2020年12月末日時点の1年騰落率です。
下図、グレーの点線が、傾き=-(1+ベンチマークの年率リターン)、切片=ベンチマークの年率リターンです。ベンチマークとの乖離がなければこの点線上に乗る筈です。
*配当込みで米国源泉徴収税率を適切に考慮したベンチマークの正確な値は分かりませんので管理人の主観で決めています。
2本のデータしかなく正確なところは分かりませんが、実質コストがほぼ同等の両者は騰落率も概ね同じ値を示しており、少なくともNEXT FUNDS【1545】は、ベンチマークと基準価額に大きな乖離は発生していないと推測します。
*2点を単純に結んだ線ではありません、切片、傾きに前述の制限がついた直線です。
上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)【2568】基準価額とベンチマークの乖離
短期間のデータしかありませんが、2020年12月末日時点の3ケ月騰落率で、NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信【1545】、上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし【2568】の基準価額の騰落率、ベンチマークからの乖離を評価します。
上場インデックスファンド【2568】は、NEXT FUNDS【1545】とiFreeNEXTから推測されるコストと騰落率の関係から若干下方に位置するものの、実質コストではなく信託報酬でプロットしている事を考慮すると、比較的ベンチマークとの乖離がない運用になっていると言って良いでしょう。
*あくまで基準価額とベンチマークとの乖離であって、市場価格ではありません。
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米国ETF Invesco QQQ Trust ~国内ETF、インデックスファンドどちらが得か~
信託報酬/経費率だけで考えたら米国 ETF Invesco QQQに直接投資するのが最も低コストです。
2021.1時点で市場価格は300ドル前後ですので3万円程度で投資できます。
具体的にQQQへの直接投資が、国内インデックスファンド、国内ETFに対して、どれだけお得になるかを年利回りで比較してみます。
QQQへの直接投資と国内インデックスファンド、ETFとの比較
計算条件
- 100万円を一括投資し、10年、または20年後に売却、それまでの年率換算利回りで評価。
(売却時の譲渡益課税後から利回り計算) - トータルリターン(年率) 5%、うち配当利回り2%。
- 国内インデックスファンドは分配金を出さない。
- 国内ETFは外国税額を全額控除出来るとする(NISAを除く)。
- QQQの分配金は便宜上年1回とし、課税後の分配金は全額再投資する。
- QQQで外国税額控除を行う場合、米国課税の半分が還付されるとして、計算上は米国課税を5%とする。
- QQQの買付・売却手数料は0.495%。NISAでは売却時のみ考慮。
但し、分配金再投資時の買付手数料は考慮せず。 - ドル購入時の為替手数料は考慮せず。
計算結果
10年後、20年後での売却後の利回りを下表にまとめます。
国内インデックスファンド、国内ETFは実質コストが分かっているiFreeNEXT、NEXT FUNDSを用います。
*スマホの方は横にスクロールしてご覧下さい。
国内 インデックス ファンド | 国内ETF | 米国ETF | ||
iFree NEXT NASDAQ100 インデックス | NEXT FUNDS NASDAQ-100 (1545) | QQQ | ||
実質コスト | 0.599% | 0.617% | 0.20% | |
外国税額控除 | --- | 有 [NISAは無] | 非適用 | 半分還付 |
配当 外国税率 | 10% | 0% [NISA 10%] | 10% | 5% |
配当 国内税率 | ---% | 20.315% [NISA 0%] | 20.315% [NISA 0%] | 20.315% |
課税口座 | ||||
10年利回り (年率) | 3.46% | 3.56% | 3.71% | 3.79% |
20年利回り (年率) | 3.57% | 3.62% | 3.81% | 3.89% |
非課税口座(NISA) | ||||
10年利回り (年率) | 4.20% | 4.18% | 4.58% | --- |
米国ETF QQQの経費率と、国内インデックスファンド・ETFの信託報酬・実質コストの差が大きく、外国税額控除を行わなかった場合でもQQQが圧倒的に有利となります。
尚、海外ETFで懸念される三重課税もQQQのように米国株式だけに投資する場合は問題となりません。
QQQの次が国内ETF、外国税額控除が効いています(NISAを除く)。
そして、一番不利なのが国内インデックスファンドとなります。
尚、今回は比較しませんでしたが、国内ETFでNEXT FUNDS【1545】より信託報酬が0.22%低い上場インデックスファンド【2568】、信託報酬以外のコストがNEXT FUNDSと同等と仮定すれば、QQQとほぼ同じ利回りになります。今後期待できるETFになる事でしょう。
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まとめ ~NASDAQ100 インデックスファンド(投資信託)・国内/米国ETFのおすすめ~
以上、米国のハイテク企業を中心としたNASDAQ100に投資する米国ETF、国内インデックスファンド・ETFを比較しました。
コストを重視する方は、多少の手間はかかりますが、米国ETF Invesco QQQ Trustに直接投資するのが最も有利になります。
一方で、外国株式取引の面倒な手間を避け、円で取引したい方、
リアルタイムに投資でき、コスト的にもインデックスファンドより有利な東証上場ETF NEXT FUNDS NASDAQ-100連動型上場投信、
多少コストは高くなりますが、もっとも手軽に100円から投資できるインデックスファンド、iFreeNEXT NASDAQ100インデックス、
コストと手間を天秤にかけ、それぞれの投資スタンスに応じて選択すれば良いでしょう。
尚、ETFはさらに低コストの上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし【2568】、インデックスファンドではNZAM・ベータ NASDAQ100、インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)が新規設定され、選択の幅が広がりました。まだ実績がなくコスト、乖離などに懸念はありますが、将来的には期待できるETF/ファンドです。
SBI証券
米国ETFなら住信SBIネット銀行との組み合わせで為替手数料が安いSBI証券がおすすめ。
公式サイト SBI証券
楽天証券
国内インデックスファンドなら、投資信託保有で毎月楽天ポイントがもらえ、楽天カード(クレジットカード)で投資信託を積立購入する事が出来る楽天証券がおすすめ(上限5万円/月)。勿論ポイント還元があり事実上1%割引で購入出来るようなものです。
公式サイト楽天証券、楽天カード
マネックス証券 iDeCo
個人型確定拠出年金(iDeCo)でNASDAQ100に投資するなら主要ネット証券で唯一「iFreeNEXT NASDAQ100インデックス」をラインアップしているマネックス証券。
公式サイトマネックス証券 iDeCo
本記事のETF/インデックスファンド比較ではトータルリターン年率5%(内、配当利回り2%)一定で計算、比較してありますが、実際は株価・基準価額が単調に上昇していくわけではありません。株価・基準価額の変動により今回の結果よりETF(国内・米国とも)が不利になる可能性があります。詳細は下記記事を参照して下さい。下記記事は基本的に国内株式を対象とした検証結果ですが、分配金再投資という点では同様に考えられます。