先進国リートに投資するインデックスファンド、Smart-i 先進国リートインデックスについて解説します。
[最終更新日:2024.7.26]全て最新の情報に更新。
本記事は原則2024.6末日時点の情報に基づき記載します。
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Smart-i 先進国リートインデックスの基本情報
Smart-iは「シンプルでわかりやすく、リーズナブルなコストで使い勝手の良いファンド」を目指し2017年8月に設定されたりそなアセットマネジメントが運用する購入時手数料ゼロのインデックスファンドシリーズです。
今回解説するのは先進国リートに投資するSmart-i 先進国リートインデックス。
先ずSmart-i 先進国リートインデックスの基本情報をまとめます。
運用会社 | りそなアセットマネジメント |
設定日 | 2017年8月29日 |
運用形態 | インデックスファンド |
投資形態 | ファミリーファンド |
ベンチマーク | S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み) |
購入時手数料 | 無 |
信託財産留保額 | 無 |
信託報酬(税込) | 0.220% |
実質コスト | 0.397%(*1) |
純資産総額 | 58.3億円(2024.6.28時点) |
(マザーファンド) 純資産総額 | 312.9億円(2023.1.25時点) |
分配金実績 | 無 |
NISA(つみたて投資枠) | --- |
NISA(成長投資枠) | 対象 |
SBI証券ポイント還元年率 | 0.05% |
楽天証券ポイント還元年率 | ---%(*2) |
マネックス証券ポイント還元年率 | 0.03% |
松井証券ポイント還元年率 | 0.09% |
(*1)実質コストは2023.6決算時点
(*2)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更(一部ファンドを除く)。
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投資対象
ベンチマークはS&P先進国REIT指数[配当込み、除く日本]で先進国の不動産投資信託証券に投資します。
*S&P先進国REIT指数[除く日本]は日本を除く16カ国から構成される先進国リートの時価総額加重型指数です。米国比率が78%とかなり高くなっています。
マザーファンド
Smart-i 先進国リートインデックスはファミリーファンド方式でマザーファンドを介して先進国リートに投資します。
「RAM先進国リートマザーファンド」は純資産総額313億円(2023.1.25時点)、主にラップ口座専用ファンドが多くを占め、Smart-i 先進国リートインデックスは10%程度に過ぎません。
手数料(信託報酬、実質コストなど)
Smart-i 先進国リートインデックスの最大の魅力は何と言っても信託報酬の低さ。
先進国リートインデックスファンドとしてはeMAXIS Slimとならび最低水準の0.220%(税込)。
実質コストは0.397%(税込)。
信託報酬以外のコスト、毎年徐々に下がってきてはいるのですが、それでもやや高くなっています。
*2018年6月の初回決算では実質コスト0.603%、2019年6月の2期目決算で0.531%(消費税8%)/0.541%(消費税10%)、2020年6月3期目決算で0.497%、2021年6月4期目決算で0.464%、2022年6月5期目決算で0.364%まで下がりましたがまだ十分とは言えません。そして、2023年6月6期目決算では0.397%とちょっと上がってしまいました。
勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。
他社 先進国リートインデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較
他社の低コスト・先進国REITインデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。
ファンド | 信託報酬 | 実質コスト | |
---|---|---|---|
1 | eMAXIS Slim 先進国リートインデックス | 0.2200% | 0.273% |
1 | Smart-i 先進国リートインデックス | 0.2200% | 0.303% |
3 | NZAM・ベータ先進国REIT | 0.2750% | 1.633% |
4 | たわらノーロード先進国リート | 0.2970% | 0.398% |
4 | 三井住友・DC外国リートインデックス | 0.2970% | 0.376% |
4 | My SMTグローバルREITインデックス | 0.2970% | 0.360% |
(注) | <購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックス | 0.2970% | 0.367% |
7 | iFree 外国REITインデックス | 0.3410% | 0.415% |
(注)<購入・換金手数料なし>ニッセイ・グローバルリートインデックスはベンチマークが先進国だけでなく新興国をも含むS&Pグローバルリートインデックスです。
先進国リート・インデックスファンドの中ではSmart-i 先進国リートインデックスがeMAXIS Slimと並び信託報酬最安値、3位のNZAM・ベータ先進国REITに0.055%ポイント、4位のたわらノーロード先進国リートなどに0.077%ポイントと大きな差をつけています。
ただ信託報酬以外のコストが高く、実質コストではeMAXIS Slimに差をつけられて、たわらノーロード先進国リートとほぼ同じです。
信託報酬の変更履歴
Smart-i 先進国リートインデックスは設定以来信託報酬引下げの実績はありません。
引下げ日 | 信託報酬(税込) | 備考 |
2017/8/29 | 0.2160% | 新規設定 |
2019/10/1 | 0.2200% | 消費税増税(8%-->10%) |
先進国リート・インデックスは、eMAXIS Slimがラインアップしていない事もあり、株式クラスのように低コスト化競争が激しくありません。
2019.10.30にeMAXIS Slim先進国リートインデックスが新規設定され、現在はSmart-iと同率で最安値です。
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Smart-i 先進国リートインデックスの運用状況(評価・人気)
資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)
月次資金流出入額、純資産総額からSmart-i 先進国リートインデックスの売れ行き・人気を見てみます。
(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。
先進国リート自体がそう大きな資金流入がないという事もあり、Smart-i 先進国リートインデックスの資金流入も1億以下の月が殆どです。そして他の類似ファンドと比較しても決して多くはありません。
純資産総額も設定から7年弱で58億ですので、あまり大きくはありません。
運用状況は?
インデックスファンドではベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。
下図は2024年6月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンドでプロットしたものです。
グレーの点線は、コストが0の時ベンチマーク騰落率と一致し、ベンチマーク騰落率から決まる傾きの直線です。(外国税引き後の正確なベンチマーク騰落率は分かりませんので多くのファンドがベンチマークとの乖離がないという前提のもと管理人の主観で線を引いています)
グラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そしてグレーの点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
もともと先進国リートはコストと騰落率の相関が弱い事が多く、各ファンド、ベンチマークとの連動性に苦労しているようです。
本来なら1本の直線上に各ファンドがプロットされなければなりませんが、今期の評価では若干乖離しているファンドも多くあります。
その中で、Smart-i 先進国リートインデックスは僅かですがプラス側に乖離しているように見えます。
加えて、ライバルのeMAXIS Slimがマイナス側に乖離している為、Smart-iが最も高い騰落率を示しています。
Smart-i 先進国リートインデックスの分配金
Smart-i 先進国リートインデックスは分配金を出した実績はありません。
これから資産を築いていこうとする資産形成期においては分配金を出さない投資信託の方が有利です。
分配金を出すか否かは運用会社が決定しますが、多くのインデックスファンドが分配金を出さない、無分配としています。
勿論、保有するリートから出た配当はファンドの資産となり、基準価額の上昇につながります。
新規口座開設者限定のスタートアップ円定期預金、3カ月 年1.2%(税引前)、1年 年0.65%(税引前)と好金利。
さらに新規口座開設で1,500円、各種条件を満たすと最大31,000円がもらえます(要エントリー)。
東京スター銀行 新規口座開設優遇プラン スターワン円定期預金
インターネット限定新規口座開設者優遇プラン スターワン円定期預金、1年 年0.60%(税引前)と好金利。
公式サイト東京スター銀行まとめ
Smart-i 先進国リートインデックスは、先進国リートに投資するインデックスファンドの中では圧倒的に低い信託報酬が魅力のファンドです。
ただ、設定から7年近く経ちましたが、未だ信託報酬以外のコストが若干高めで、資金流入額、純資産総額もそう大きくはありません。
折角の低い信託報酬ですので、これを活かすためにもライバルのeMAXIS Slim先進国リートインデックスと同程度の実質コストになる事が必要です。年々下がってきていますので(ちょっと下げ止まり?)、今後に期待しましょう。
販売会社
Smart-i 先進国リートインデックスは下記の金融機関で購入出来ます。
(dカードGOLDでNISA口座なら月10万円までクレカ積立還元率1.1%)
*dカード、マネックスカードとも通常ショッピング時は1.0%。
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)。
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。
公式サイトマネックス証券
また投資信託保有でVポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにV/Pontaポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト SBI証券
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
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楽天カード決済で10万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月15万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト楽天証券
公式サイト楽天カード
尚、先進国リート・インデックスファンドはNISA(つみたて投資枠)で購入する事は出来ませんが、NISA(成長投資枠)では購入する事が出来ます。
NISA(つみたて投資枠)で先進国リートに投資したい方は、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)などのバランスファンドを購入する事になります。
また、個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っているのはりそな銀行のiDeCoです。
ライバルとなるファンド
Smart-i 先進国リートインデックス (本記事)
国内リートに投資し、信託報酬最安値のSmart-i Jリートインデックスは下記記事をご覧ください。
他の先進国リートインデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。
インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。