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【インデックスファンド評価・解説】SBI・新興国株式インデックス・ファンド[愛称:雪だるま(新興国株式)]

投稿日:2019年8月17日 更新日:

米国ETFを介して新興国の株式に投資するインデックスファンドSBI・新興国株式インデックス・ファンド[愛称:雪だるま(新興国株式)]について解説します。

[最終更新日:2019.9.17]消費税10%表記に変更。
[2019.9.2]SBI証券 投信マイレージ ポイント還元率 0% -->0.01%に変更。
[2019.8.28]ライバルのつみたて、Smart-i、iFreeの実質コスト更新。
[2019.8.17]初版。本記事は原則2019年7月末日時点の情報に基づき記載しています。

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SBI・新興国株式インデックス・ファンド[愛称:雪だるま(新興国株式)]の基本情報

(愛称)雪だるまシリーズは、SBIアセットマネッジメントが運用する(事実上)FOFの超低コスト・インデックスファンドで、当初「EXE-i つみたて」という名称で設定・販売されました。今回紹介する新興国株式の他、全世界株式、先進国株式の3本がラインアップされています。

今回解説するのは新興国の株式に投資するSBI・新興国株式インデックス・ファンド[愛称:雪だるま(新興国株式)]

*設定当初はEXE-iつみたて新興国株式ファンドという名称でしたが、2018.9に現在の名称に変更になりました。

先ず、SBI・新興国株式インデックス・ファンドの基本情報をまとめます。

運用会社SBIアセットマネジメント
設定日2017年12月6日
運用形態インデックスファンド
投資形態ファミリーファンド
*マザーファンドがETFに投資するので事実上FOF
ベンチマークFTSEエマージング・インデックス
購入時手数料
信託財産留保額
信託報酬(税込)0.1960%
(投資先ETF経費率 0.13%含む)
実質コスト0.372%
純資産総額 19.22億円(2019.8.16時点)
(マザーファンド) 純資産総額 9.27億円(2018.11.12時点)
分配金実績
つみたてNISA対象商品
SBI証券ポイント還元年率0.01%
楽天証券ポイント還元年率0.048%

*2019.9.1よりSBI証券ポイント還元率が0%から0.01%にアップしました。

 

投資対象

ベンチマークFTSEエマージング・インデックスで新興国の大・中型株に投資します。

多くの新興国株式インデックスファンドがベンチマークとしているMSCI エマージング・マーケット・インデックスとは異なりますので注意して下さい。(違いについては後述)

尚、ベンチマークが配当込みか否か、また配当込みとしたら、その源泉徴収税を考慮するネットか考慮しないグロスなのかはわかりません。

*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[配当込]の2種類ありますが、[除く配当]だからといって(過去において)運用成績が劣るという事はありません。詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事インデックスファンドのベンチマーク、配当込、配当除くで実際の運用成績は異なるか?

ただ、運用報告書などに記載されているベンチマークとの乖離を見る時は注意して下さい。ベンチマークが配当を含んでいませんので、通常はファンドの方が騰落率が高くなります。
参考記事【インデックスファンド】運用報告書でのベンチマークとの乖離の見方、乖離0だから単純に素晴らしいファンドとは言えません。

 

投資先ETF

SBI・新興国株式インデックス・ファンドはファミリーファンドとなっていますが、下図のようにマザーファンドがCharles Schwab(チャールズ・シュワブ)社のETFに投資する実質的なFOFです。

SBI・新興国株式インデックス・ファンド

画像引用:SBI・新興国株式インデックス・ファンド交付目論見書

投資対象のETFはSchwab Emerging Markets Equity ETF【SCHE】。

ETF投資対象ベンチマーク経費率
Schwab Emerging Markets Equity ETF【SCHE】新興国株式FTSE Emerging Index(net)0.13%

 

ベンチマーク ~FTSEエマージング・インデックスとMSCI エマージング・マーケット・インデックスとの違い~

本ファンドがベンチマークとしているFTSEエマージング・インデックスを、MSCI エマージング・マーケット・インデックスと比較しつつ解説します。

FTSEエマージング、MSCIエマージング インデックスの比較 2019.7時点
インデックスFTSE Emerging
Index
MSCI Emerging
Markets Index
ベンダーFTSE MSCI
投資国24カ国26カ国
タイプ時価総額加重時価総額加重
投資対象
時価総額
大・中型大・中型
投資銘柄数1,7491,193
主な
インデックス
ファンド
SBI・新興国株式
インデックス

(雪だるま)
eMAXIS Slim
新興国株式
主な
米国ETF
Schwab
Emerging
Markets Equity
ETF【SCHE】
iShares MSCI
Emerging Markets
ETF【EEM】

データ引用元:各インデックスのFACTSHEET

どちらも時価総額加重型の指数で新興国株式の大・中型株を投資対象としている点では類似のインデックスです。

大きな違いは投資対象国。下図に投資国の比率を示します。

FTSE、MSCIエマージング・インデックス

FTSEが24カ国に対しMSCIが26カ国。

韓国・ポーランドがMSCIでは含まれますが、FTSEでは両国を先進国と分類しているため新興国株式には含まれません。

MSCIで含まれるアルゼンチンがFTSEでは無し(フロンティア扱い)、FTSEで含まれるクウェートはMSCIでは含まれません(フロンティア扱い)

このような違いがありますが、その比率から見て最も影響が大きいのは韓国の有無

MSCIでは韓国比率が12%、FTSEでは韓国がない分他の国の比率があがります。

投資国の詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事【外国株式インデックスファンド】各インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国? 

 

投資銘柄

SBI・新興国株式インデックス・ファンドが投資するSchwab Emerging Markets Equity ETF【SCHE】は約1,200の銘柄を保有しています。

組入上位10銘柄は下表。10位中5銘柄を中国企業が占めています。

SBI・新興国株式インデックス・ファンド

画像引用:SBI・新興国株式インデックス・ファンド月次レポート(2019/7)

手数料(信託報酬、実質コストなど)

SBI・新興国株式インデックス・ファンドの最大の魅力は何と言っても信託報酬の低さ。

信託報酬は0.066%、

これに投資先ETF経費率0.13%を加えた実質的な信託報酬は0.1960%

通常FOFでは、ファンドの信託報酬、ETF経費率の両方がかかりコスト高になる事が多いのですが、SBI・新興国株式インデックス・ファンドはファンドの信託報酬を低く抑えることで実質的な信託報酬でも十分低いコストを実現しています。

後述のように新興国株式インデックスファンドでは最安値です。

実質コストは初回決算で0.372%

信託報酬以外のコストが未だ高いように感じます。(新興国株式では全般的に信託報酬以外のコストが高くなる傾向にありますが、SBI・新興国株式のようなFOFでは、新興国特有のコストは投資先ETFの経費率に含まれますので、本来ならもっと信託報酬以外のコストが低く出来るものと推測します。)

勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。

*実質コストは信託報酬以外のコストに全て消費税がかかると仮定して、消費税8%から10%に換算した概算値です。

 

他社 類似ファンド(新興国株式インデックスファンド)との信託報酬・実質コスト比較

他社の(低コスト)新興国株式インデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。

尚、下表中、SBI・新興国株式インデックス・ファンド楽天・新興国株式インデックス・ファンド、及びiFree新興国株式インデックス以外のファンドはMSCI エマージング・マーケット・インデックスをベンチマークとするインデックスファンドです。

*[]内は各ファンドのベンチマーク

 ファンド信託報酬実質コスト
1SBI・新興国株式インデックス・ファンド
[FTSEエマージング]
0.1960%0.372%
2eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
[MSCI EM]
0.2079%0.388%
2<購入・換金手数料なし>ニッセイ新興国株式インデックス
[MSCI EM]
0.2079%1.620%
4楽天・新興国株式インデックス・ファンド
[FTSEエマージング・オールキャップ]
0.2520%0.450%
5i-SMT 新興国株式インデックス
[MSCI EM]
0.3630%0.584%
6(三菱UFJ)つみたて新興国株式
[MSCI EM]
0.3740%0.569%
6たわらノーロード新興国株式
[MSCI EM]
0.3740%0.659%
6三井住友・DC新興国株式インデックス
[MSCI EM]
0.3740%1.078%
6Smart-i新興国株式インデックス
[MSCI EM]
0.3740%0.874%
6iFree 新興国株式インデックス
[FTSE RAFIエマージング]
0.3740%0.700%

*実質コストは信託報酬以外のコストに全て消費税がかかると仮定して、消費税8%から10%に換算した概算値です。

SBI・新興国株式インデックス・ファンドは信託報酬のみならず実質コストでも最安値です。

税抜きではeMAXIS Slim新興国株式インデックスの方が若干低くなります。

  • SBI・新興国インデックス・ファンド
    (税抜き) 0.06% + ETF 0.13% =0.19%
    (税込み) 0.06% x 1.1+ ETF 0.13% = 0.1960% (米国ETFには国内消費税がかからない) 
  • eMAXIS Slim新興国株式インデックス
    (税抜き) 0.189% (SBIよりも低い)
    (税込み) 0.189% x 1.1 = 0.2079% (SBIよりも若干高い) 

 

FOFによる三重課税の問題

SBI・新興国株式インデックス・ファンドは米国ETFを介して新興国各国の株式に投資しますが、投資先の株式から配当が出た場合、

  1. 現地国(新興国)で源泉徴収
  2. ETFが分配金を出すとき米国で10%の源泉徴収
  3. SBI・新興国株式インデックス・ファンドが分配金を出さないとすると、売却時に譲渡益として国内課税。

このように現地国、米国、日本の3カ国で税金が徴収される事になります。

国内から直接投資する、例えばeMAXIS Slim新興国株式インデックスのような場合、2の米国課税が不要ですので、この分SBI・新興国株式インデックス・ファンドは不利となります。

現地国の源泉徴収税率が10%と仮定すると、FOFは現地国、米国で19%、eMAXIS Slimは現地国のみで10%、その差9%、仮に配当利回りが2%だとすると2%x9%=0.18% FOFが不利になるという事です。これは、信託報酬・実質コストがFOFでは0.18%上乗せされると考えても良いでしょう。

但し、元々の信託報酬が低いSBI・新興国株式インデックス・ファンドでは仮に0.18%が上乗せされたとしても未だ低コストであることには変わりありません。ただ、配当利回りがさらに上がり3%-->0.27%相当になるコスト的な魅力はなくなってしまいます。(ETF SCHEの配当利回りは2019.7で既に3.05%になっています)

 

米国ETFの3重課税の詳細は下記記事をご覧ください。

 

信託報酬の変更履歴

SBI・新興国株式インデックス・ファンドは設定以来、信託報酬引下げの実績はありません。

SBI・新興国株式インデックス・ファンドの信託報酬変更履歴
引下げ日信託報酬(税込)備考
2017/12/6
 0.1948%新規設定
2019/10/10.1960%消費税増税(8%-->10%)

元々ファンドの信託報酬は十分低いだけに今後引き下げる余地は少ないかもしれません。後は投資先ETF経費率の引き下げに期待しましょう。

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SBI・新興国株式インデックス・ファンドの運用状況

資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)

月次資金流出入額純資産総額からSBI・新興国株式インデックス・ファンドの売れ行き・人気を見てみます。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値になります。

SBI・新興国株式インデックス・ファンド

概ね毎月1億程度の資金流入があります。新興国株式で最も売れているeMAXIS Slim新興国株式インデックスは毎月6~10億の資金流入で、これと比較すると大きく見劣りしますが、新興国株式クラスとしては比較的売れている方です。

純資産総額もゆっくりとしたペースですが着実に積みあがってきています。

 

SBI・新興国株式インデックス・ファンドの運用状況は? 

インデックス、及びETFのパフォーマンス

SBI・新興国株式インデックス・ファンドは設定から2年にも満たず、パフォーマンスを評価するのに十分な運用期間がありません。

そこでインデックス(FTSEエマージング・インデックス)のパフォーマンス、及びETFの運用成績を使ってMSCI エマージング・マーケット・インデックスと比較します。

*リターン、リスクは年率、シャープレシオ(S/R)は無リスク資産のリターンを0として計算。

ETF、インデックスのパフォーマンス 2019.7末時点
 FTSEエマージング・
インデックス
MSCI エマージング・
マーケット・インデックス
ETFのパフォーマンス
5年
Schwab
Emerging
Markets
Equity
ETF【SCHE】
iShares
MSCI
Emerging
Markets
ETF【EEM】
リターン2.27%1.26%
リスク15.47%15.77%
S/R0.150.08
インデックスのパフォーマンス(ネット・トータルリターン)
5年リターン2.35%1.84%
10年リターン4.85%4.56%

ETFは5年、インデックスは5年、10年の結果です。

5年ではETF、インデックスともFTSEエマージング・インデックスのリターンがMSCI エマージング・マーケット・インデックス大きく上回っており、リスクでも勝っています。この5年間で下落率の大きかった韓国株式を含んでいない事が大きく影響したのでしょう。

10年ではインデックスのリターンしかありませんが、ここでも僅かにFTSEエマージング・インデックスが上回っています。

どちらのインデックスを選択するかは、韓国を新興国として含めるか否かで決めても問題ないでしょう。

 

新興国株式インデックスのパフォーマンスの詳細は下記記事をご覧ください。

 

月次レポートで見るベンチマークとの乖離

*本章では管理人の勝手な推測が含まれます。

インデックスファンドでは、ベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。

(注)ベンチマークの値は除く配当、配当込み、配当込みでも配当に対する課税を考慮するネット、考慮しないグロスと様々で、月報、運用報告書記載のベンチマークとの乖離が必ずしも妥当な値とは限りません。そこで、本サイトではベンチマークとの乖離を同じインデックスをベンチマークとする他のファンドと比較する事で評価してきました。しかし、本ファンドの場合、他に比較できるファンドが存在しない事から致し方なく月報・運用報告書記載の値で評価します。

2019年6月、7月末日時点の2回分の月次レポートでのファンド騰落率とベンチマーク騰落率の比較です。

2017年6月 月次レポート

SBI・新興国株式インデックス・ファンド

2017年7月 月次レポート

SBI・新興国株式インデックス・ファンド

画像引用:SBI・新興国株式インデックス・ファンド月次レポート(2019/6 & 7)

1年騰落率でのベンチマークとの乖離は2019年6月で-0.21%、2019年7月で-0.50%と大きく変わっています。

6カ月騰落率だと2019年6月で-0.88%、2019年7月で-2.09%と大きなマイナス乖離、さらに6月、7月の差も大きくなっています。

マイナス要因として少なくともコスト分(0.37%)、及びETFの分配金に対する米国課税(3%程度x10%=0.3%?)、合わせて年率0.7%近く、ベンチマークが配当込みだとしたら最低でもこれだけの乖離は致し方ないところですが、それでも6カ月騰落率での乖離は大きすぎます。

正確なところは分かりませんが、まだ(コスト要因以外での)運用に起因する乖離が発生している可能性があります。

まとめ

以上、FTSEエマージング・インデックスをベンチマークとし新興国株式に投資するSBI・新興国株式インデックス・ファンドの解説でした。

信託報酬・実質コストとも最安値です。

ただFOFで米国ETFを介して投資するという点で税制上不利にはなりますが、これを認識した上で新興国株式に韓国を入れたくない方にとっては有力な選択肢の一つとなるファンドでしょう。

(注)先進国株式(MSCI  Kokusai)、新興国株式(FTSE)の組合せでは韓国が全く含まれないことになります。

 

購入先

SBI・新興国株式インデックス・ファンドは下記の金融機関で購入出来ます。

販売会社 SBI証券楽天証券 マネックス証券auカブコム証券松井証券岡三オンライン証券など。

楽天証券なら楽天カード(クレジットカード)で投資信託を積立購入する事が出来ます。勿論ポイント還元があり事実上1%割引で購入出来るようなものです(上限5万円/月)。さらに、そのポイントで投資信託を購入する事も出来ます。
公式サイト楽天カード

勿論、つみたてNISA対象のファンドです。(上記金融機関でもつみたてNISAを取扱っていない場合があります)

また、個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っている金融機関は未だありません。

 

 

 

ライバルとなるファンド

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス  

SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)  *本記事

楽天・新興国株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド)

つみたて新興国株式

iFree新興国株式インデックス

 

他の新興国株式インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。

 

インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。

 

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