ファンド比較、運用状況、決算

【純金投資】金(ゴールド)に投資するインデックスファンド(投資信託)、ETFの比較・評判。

投稿日:2019年12月27日 更新日:

金に投資するには、銀行、証券会社、あるいは田中貴金属や三菱マテリアルなどで直接購入する方法の他、投資信託やETFを使って投資する手段もあります。

投資信託・ETFであれば、口座をお持ちの証券会社で手軽に始められますし、一般NISAや確定拠出年金(一部金融機関)でも投資できます。

そこで、金に投資する投資信託、ETFを、そのコスト、パフォーマンス、人気などの点から詳細に比較します。

*本記事ではファンド・投資信託とはETFを除く非上場の投資信託の事を指します。

[2019.12.27]初版。

*本記事は原則2019年11月末日時点の情報に基づき記載しています。

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金投資のメリットはあるか? ~過去のパフォーマンス~

「有事の金」と言われるように、地政学的リスク等で株価が大暴落するような局面で金価格は逆に上昇し、株のリスクヘッジとして金に投資している方も多いかと思います。

一方で、株式とは異なり金そのものは何も生むものではなく、その投資に否定的な意見もあります。

 

金価格(金に投資するファンド、ETFのチャート)

そこで、先ず実際のチャートを見てみましょう。

先進国株式(MSCI KOKUSAI)と金に投資するファンド・ETFの基準価額のチャートを比較したのが下図。

*先進国株式:インデックスファンド海外株式(ヘッジなし) 日興AM
*野村1328 : 金価格連動型上場投資信託【1328】 野村AM
*三菱1540 : 純金上場投信(現物国内保管型)【1540】三菱UFJ信託銀行
*ピクテヘッジ有 : ピクテ・ゴールド(為替ヘッジ有)

*最も運用期間の長い野村1328の設定日を基準(10,000)としてプロット。また、三菱1540、ピクテヘッジ有は、それぞれの設定日に野村1328の基準価額と同一になるように規格化してプロット。

純金投資(インデックスファンド・ETF)

リーマンショックで株価が大暴落した時、金は一時的な下落はあったものの、その後すぐに回復しており、リスクヘッジとしての効果を十分発揮したといって良いでしょう。

一方、2012年以降は多少の上下はあるものの殆ど動きがなく、大きく回復・上昇した株式とは対照的です。

*野村1328はピクテヘッジ有と概ね同様の動きをしていますが、これは野村1328が先物運用しているからと推測。

 

相関係数

上記3本の金に投資するETF・ファンドと先進国株式(MSCI KOKUSAI)との相関係数を見てみます。

金と先進国株式の相関係数 (~2019.11)
ファンド・ETF計算期間相関係数
金価格連動型上場投資信託【1328】2007/8~0.28
純金上場投信(現物国内保管型)【1540】2010/7~0.17
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジ有)2012/1~0.04

相関係数は十分小さく、分散という点での効果はありそうです。

 

リターン・リスク

2019.11末日時点の直近7年間のリターン・リスク・シャプレシオ(S/R)です。(7年間ですのでリーマンショックから回復した後の期間です)
*無リスク資産のリターン0としてシャープレシオを計算

金に投資するファンド・ETFの直近7年間のリターン・リスク 2019.11末時点
ファンド・ETF年率
リターン
年率
リスク
S/R
三菱UFJ純金ファンド(愛称:ファインゴールド)0.70%11.44%0.06
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)-1.21%12.09%---
ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり-5.41%14.22%---
金価格連動型上場投資信託【1328】0.03%11.91%0.00
純金上場信託(現物国内保管型)【1540】1.19%12.02%0.10
SPDRゴールド・シェア【1326】1.21%12.30%0.10
One ETF国内金先物【1683】0.95%12.06%0.08
先進国株式(MSCI Kokusai)14.67%15.97%0.92

金のリターン(年率)は概ね為替ヘッジ無で1%前後、為替ヘッジ有はマイナスとなっています。またリスクも10%以上と決して小さくなく、シャープレシオは0近傍と投資効率としての旨味はないように思えます。

同時期の先進国株式のリターン14.67%、シャープレシオ0.92に比べると大きく見劣りします。

 

ここまでのまとめ

以上、過去の金のパフォーマンスを見てきましたが、リーマンショック直後は株式より先に回復するなど、その分散効果を大きく発揮しましたが、その後のパフォーマンスは決して良いとは言えません。

金投資を株価暴落時のクッションとしてアセットアロケーションの一部に組み入れる、

あるいは、金には投資せず、リスク低減は債券、または高い現金比率に任せる、

どちらが良いかはそれぞれの判断にお任せするとして、ここでは、もし金に投資するなら、どのようなファンド・ETFがあり、その中で、どのファンドが有利なのかについて検証していきます。

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純金に投資するインデックスファンド・ETF  (信託報酬・実質コスト・純資産総額)

金に投資する主なインデックスファンド・ETF、その信託報酬、実質コスト、2019年11月末日時点の純資産総額を下表にまとめます。

インデックスファンド

*全てのファンドがFOF、またはマザーファンドがETFに投資する事実上のFOFとなっていますので、ファンドの信託報酬、投資先ETF経費率の合計「実質的な信託報酬」も記載します。
*SMT、日興は「実質的な信託報酬」が交付目論見書には明記されていませんので、直近の運用報告書から管理人が計算(投資先ETF経費率、複数のETFに投資する場合はその配分を考慮して計算)

金に投資するインデックスファンドには為替ヘッジ有無とあり、それぞれ(実質的な)信託報酬が低い順にならべてあります。

金に投資するファンド
ファンド
[設定日]
信託報酬実質的な信託報酬
(実質コスト)
純資産総額
(億円)
為替ヘッジなし
iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし)
[2013/9/26]
0.2585%0.5085%
(0.589%)
16.9
SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジなし)
[2017/11/28]
0.275%0.6780%
(1.399%)
1.1
日興 ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)
[2017/7/31]
0.407%0.6825%
(0.774%)
29.0
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)
[2019/9/19]
0.539%0.8790%
(決算前)
1.5
三菱UFJ純金ファンド(愛称:ファインゴールド)
[2011/2/7]
0.550%0.9900%
(0.993%)
221.5
為替ヘッジあり
iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジあり)
[2018/4/18]
0.2585%0.5085%
(1.080%)
0.4
SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)
[2017/11/28]
0.275%0.5245%
(0.585%)
3.2
日興 ゴールド・ファンド(為替ヘッジあり)
[2017/7/31]
0.407%0.6825%
(0.751%)
45.6
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
[2011/12/28]
0.539%0.8790%
(0.902%)
296.1
ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)
[2012/11/8]
0.495%0.8950%
(0.935%)
16.6

(実質的な)信託報酬は0.5~1.0%程度。

純資産総額は、為替ヘッジ無「三菱UFJ純金ファンド」、為替ヘッジ有「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」が圧倒的に大きくなっています。いずれも設定日が古く運用実績が長いファンドです。

 

ETF (東証上場)

金に投資する東証上場ETFは4本あります。

金に投資する東証上場ETF
ETF信託報酬
(実質コスト)
設定日純資産総額
(億円)
SPDRゴールド・シェア【1326】0.400%
(---)
??????
純金上場信託(現物国内保管型)【1540】
(愛称:金の果実)
0.440%
(0.468%)
2010/6/30???
One ETF国内金先物【1683】0.495%
(0.571%)
2010/2/120.7
金価格連動型上場投資信託【1328】0.550%
(0.623%)
2007/8/246.3

*SPDRは外国籍ETF
*One ETF、金価格連動型上場投信は先物に投資します。

総じて投資信託に比べETFの実質コストが低くなっています。

 

資金流出入額 [金に投資するインデックスファンド 人気ランキング]

2019年(2019年1~11月)の資金流出入額合計(*)を見てみます。

資金流出入額の大きい順にならべてあります。

どのファンドが多く購入されているかの人気ランキングになりますが、純資産が増える事はそれだけ安定した運用にもつながりますし、繰上償還のリスクも減ります。

ただの人気ランキングとしてではなくファンド選択の重要な指標の一つとしてみて下さい。

(*)資金流出入額は日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。
例えば、3月5日の日次資金流出入額は
(3月5日の純資産総額) - (3月4日の純資産総額) x (日次騰落率 + 1)で計算。

金に投資するインデックスファンド 資金流出入額
順位ファンド2019年累計
(億円)
為替ヘッジなし
1三菱UFJ純金ファンド (愛称:ファインゴールド)28.4
2iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし)3.3
3ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)1.5
4SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジなし)0.6
5日興 ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)-12.0
為替ヘッジあり
1ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)163.2
2ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)6.3
3SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)2.5
4iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジあり)0.3
5日興 ゴールド・ファンド(為替ヘッジあり)-18.4

資金流入額が大きいファンドは、

為替ヘッジ無は「三菱UFJ純金ファンド」、

為替ヘッジ有は「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」

その中でも「ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)」は11カ月で163億円と圧倒的な強さを誇っています。(他のアセットクラスのファンドと比較してもかなり売れているファンドと言って良いでしょう)

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リターンの比較。実質コスト(信託報酬+α)が騰落率に反映されているか? 

2019年11月末時点の各ファンドの1年騰落率を見てみます。

*騰落率は各ファンドの基準価額から管理人が独自に計算した結果です。

 

為替ヘッジなし

図中、○がファンド、◇をETFでプロットします。

*ETFは市場価格ではなく基準価額です。
*ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)は設定から1年未満でデータがありません。

*野村1328 : 金価格連動型上場投資信託【1328】
*三菱1540 : 純金上場投信(現物国内保管型)【1540】
*One1683 : One ETF国内金先物【1683】

*SPDR 1326 : SPDRゴールド・シェア【1326】
*三菱UFJ : 三菱UFJ純金ファンド (愛称:ファインゴールド)
*iShares : iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし)
*日興ゴールド : 日興 ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)
*SMT : SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジなし)

純金投資(インデックスファンド・ETF)

概ね、それぞれのコストに応じた騰落率となっています。

そして全般的に見てコストで勝るETFの騰落率が高くなっています。

*野村1328が下方に乖離しているように見えるのは先物利用で為替ヘッジ有に近くなっている為と推測。

投資信託では、実質コスト最安値の「iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし)」、及びコストは若干高めですが「三菱UFJ純金ファンド」の騰落率が高くなっています。

 

為替ヘッジあり

為替ヘッジ有りにETFはありません。

*iShares : iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジあり)
*日興ゴールド : 日興 ゴールド・ファンド(為替ヘッジあり)
*SMT : SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)
*ピクテヘッジ有 : ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
*SSGA : ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)

純金投資(インデックスファンド・ETF)

為替ヘッジ有でも、それぞれのファンドはコストに応じた騰落率となっています。

その中で実質コスト最安値の「SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)」の騰落率が最も高くなっています。

 

まとめ & おすすめファンド

以上、金に投資するファンド、ETFについて純資産総額、資金流出入額、騰落率を評価しました。

 

為替ヘッジなしのおすすめファンド・ETF

先ずはコストで勝るETFを検討されては如何でしょう?

金に投資するETFの場合、分配金を出していませんので、課税された分配金を再投資するという非効率性もありません。

SPDRゴールド・シェア【1326】

純金上場投信(現物国内保管型)【1540】

などがコストも低く、高い騰落率を示しています。

また、純金上場投信(現物国内保管型)【1540】は、金に投資するETFとしては唯一マーケットメイク制度の対象になっており、ある程度の流動性も確保されていると推測します。

投資信託では、「SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジなし)」の実質コストが高く騰落率も低くなっていますが、これ以外の3本は大きな差はありません。

 

為替ヘッジありのおすすめファンド

実質コスト・高い騰落率で選ぶなら、

SMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)

ただ難点は資金流入額・純資産が小さい事。

そこで、ここを重視するなら最も人気を集めている、

ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)

 

*「おすすめ」というのは必ず利益が出るという意味ではありません。他の類似ファンドに比べ、同等以上の成績を残すであろうと管理人の主観・推測で選んだものです。最終的なファンドの選択はご自身の判断で行ってください。

 

おすすめの販売会社

ETFなら取引手数料無料で投資できるSBI証券楽天証券(One ETFを除く)

また、この2社であれば投資信託も購入時手数料無料で投資できます。

販売会社 SBI証券楽天証券

 

 

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