国内の株式に投資し、TOPIXとの連動を目指すインデックスファンド、iFree TOPIXインデックスについて解説します。
[最終更新日:2022.11.29]実質コスト、マザーファンド純資産総額を最新の情報に更新。
[2022.8.12]全て最新の情報に更新。
本記事は原則2022年7月末日の情報に基づき記載しています。
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見出し
iFree TOPIXインデックスの基本情報
iFreeシリーズは、大和アセットマネジメントが運用するインデックスファンド・シリーズです。「低水準の運用管理費用」と「豊富な商品ラインアップ」をコンセプトに、「投資(investment)、もっと自由(Free)に」の思いを込めてネーミングしたとの事。 (iFree公式サイトより抜粋・編集して引用)
今回解説するのは、国内の株式に投資するiFree TOPIXインデックス。
先ず、iFree TOPIXインデックスの基本情報をまとめます。
運用会社 | 大和アセットマネジメント |
設定日 | 2016年9月8日 |
運用形態 | インデックスファンド |
投資形態 | ファミリーファンド |
ベンチマーク | TOPIX(配当除く) |
購入時手数料 | 無(販売会社が独自に設定) |
信託財産留保額 | 無 |
信託報酬(税込) | 0.1540% |
実質コスト | 0.167%(*1) |
純資産総額 | 78.1億円(2022.7.29時点) |
(マザーファンド) 純資産総額 | 1,970億円(2022.9.20時点) |
分配金実績 | 無 |
つみたてNISA | 対象商品 |
SBI証券ポイント還元年率 | 0.05% |
楽天証券ポイント還元年率 | ---%(*2) |
マネックス証券ポイント還元年率 | 0.03% |
(*1)実質コストは2022.9.20決算時点
(*2)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更。
投資対象
ベンチマークはTOPIX[除く配当]で、国内の株式に投資します。
*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[税引前配当込/グロス]、[税引後配当込/ネット]の3種類ありますが、ベンチマークの配当除く・含むは運用成績に直接関係するものではありません(少なくとも過去においては)。但し、運用報告書などに記載されているベンチマークとの乖離を見る時は注意が必要です。詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事インデックスファンドのベンチマーク(除く配当/プライス、配当込/グロス・ネット)と乖離の評価方法。
マザーファンド
iFree TOPIXインデックスは、ファミリーファンド方式で、下記マザーファンドに投資します。
画像引用:iFree TOPIXインデックス交付目論見書
トピックス・インデックス・マザーファンドは、1,970億円(2022.9時点)と十分大きな純資産を有しています。
投資銘柄
投資している銘柄数は2,159(2022.7末時点)、TOPIX構成銘柄の多くを保有している事になります。
組入上位10銘柄は下表。
画像引用:iFree TOPIXインデックス 月次レポート(2022/7)
日本を代表する企業が上位を占めていますが、1位のトヨタ自動車でも 3.8%にすぎず、日経平均株価に比べ広く分散されている事がわかります。
国内株式を代表する指数としてTOPIX、日経平均株価がありますが、両者の違い・比較については下記の記事をご覧ください。
参考記事【国内株式インデックスファンド】TOPIX、日経平均株価どちらを選ぶ? 過去の成績を徹底比較。
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手数料(信託報酬、実質コストなど)
iFree TOPIXインデックスの最大の魅力は何と言っても信託報酬の低さ。
国内株式(TOPIX)インデックスファンドとしては、eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)、<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド、Smart-i TOPIXインデックス等と並びトップ(最安値)の0.1540%(税込)。
実質コストは0.167%(税込、2022.9決算時点)。
購入時手数料は、交付目論見書上は「販売会社が別に定める料率」となっていますが、現時点で徴収している販売会社は無く、事実上、無料(ノーロード)です。
信託財産留保額もありません。
他社 国内株式(TOPIX)インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較
TOPIXをベンチマークとする他社の低コスト・インデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。
(注)下表は基本的に最新の情報に随時更新しています。よって記事中の記載と異なる場合がありますが、その際は下表の値が最新の情報となります。
ファンド | 信託報酬 | 実質コスト | |
---|---|---|---|
1 | eMAXIS Slim国内株式(TOPIX) | 0.1430% | 0.147% |
1 | <購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド | 0.1430% | 0.146% |
3 | iFree TOPIXインデックス | 0.1540% | 0.167% |
3 | Smart-i TOPIXインデックス | 0.1540% | 0.163% |
3 | My SMT(i-SMT) TOPIXインデックス | 0.1540% | 0.159% |
3 | 東京海上セレクション・日本株TOPIX | 0.1540% | 0.160% |
7 | 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド | 0.1760% | 0.185% |
8 | たわらノーロードTOPIX | 0.1870% | 0.190% |
9 | (三菱UFJ)つみたて日本株式(TOPIX) | 0.1980% | 0.202% |
iFree TOPIXインデックスの信託報酬はeMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)、<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド、Smart-i TOPIXインデックス等と同率の最安値です。
実質コストは、2022.9の決算で若干高くなり、信託報酬同率最安値の6本の中で最も高くなっています。といっても、そう大きな差ではありませんが。
信託報酬の変更履歴
iFree TOPIXインデックスは、既に3回信託報酬引下げを行ってます。
引下げ日 | 信託報酬(税込) | 備考 |
2016/9/8 | 0.2052% | 新規設定 |
2017/10/2 | 0.1836% | Smart-iに対抗 |
2018/12/13 | 0.17172% | eMAXIS Slim、<購入・換金手数料なし>ニッセイに対抗 |
2019/6/13 | 0.1512% | eMAXIS Slimに対抗 |
2019/10/1 | 0.1540% | 消費税増税(8%-->10%) |
2018年12月の信託報酬引下げで、eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)、<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドに並びました。その後、eMAXIS Slimが2019年2月、5月と再度引下げた為、一時は引き離されましたが、2019年6月の引下げで再度同率ながら首位となりました。
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iFree TOPIXインデックスの運用状況
資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)
月次資金流出入額、純資産総額からiFree TOPIXインデックスの売れ行き・人気を見てみます。
(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。
2020年末以降、一時期急激に月次資金流入額が増えましたが、それでも3億(/月)前後ですので、そう大きい額ではありません。
資金流入額では、eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)、<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド、さらに信託報酬が若干高い三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドにも負けています。
純資産総額も設定から6年弱で78億とあまり大きくありません。
運用状況は?
インデックスファンドではベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。
*ベンチマークは同じTOPIXでも配当込・除くなどファンドにより異なりますが、実際の運用は両者で変わらない事から、配当込インデックスを、ここではベンチマークと定義します。
尚、国内株式の場合、所有する銘柄から配当があっても、それに課税される事無くファンドの資産となります。
下図は2022年7月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンドでプロットしたものです。
図中グレーの点線は、コストが0の時、配当込指数と一致し、ベンチマーク騰落率から決まる傾きの直線です。
グラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そしてグレーの点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
iFree TOPIXインデックスは、その低いコストに応じた高い騰落率になっています。
ただ、eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)、<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンドより僅かながら騰落率が高く、図中グレーの点線よりプラス側にある事から、実際のコストはもっと低い、あるいはベンチマークに対して(コスト要因以外で)若干乖離を起こしている可能性も否定できません。いずれにせよ、大きな違いではありませんので、そう問題にするようなレベルでもないでしょう。
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まとめ
iFree TOPIXインデックスは、国内株式(TOPIX)との連動を目指すインデックスファンドの中で信託報酬最安値、巨額の純資産を有するマザーファンドと、お勧めできるファンドの一つです。
また、複数回の信託報酬引下げを行うなど低コスト化にも積極的な印象を受けます。
eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)、<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド、そしてiFree TOPIXインデックスと現時点でどれを選んでも大きな差はないでしょう。
懸念としては、資金流入額が決して多いとは言えず純資産総額も未だ小さいこと。
販売会社
iFree TOPIXインデックスは多くの銀行などでも取り扱っていますが、下記ネット証券であれば、クレジットカード積立などでポイント還元があり、よりお得に購入出来ます。
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)。
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。
公式サイトマネックス証券
また投資信託保有でTポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにT/Pontaポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト SBI証券
*三井住友カード(NL)なら年会費永年無料、三井住友カード ゴールド(NL)は1年間だけでも年間100万円以上利用(一部取引は集計対象外 ※対象取引や算定期間等の実際の適用条件などの詳細は、三井住友カードのホームページを必ずご確認ください。)すれば翌年以降は利用額によらず年会費永年無料。
公式サイト三井住友カード(NL)
公式サイト三井住友カード ゴールド(NL)
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
また、auじぶん銀行との連携(auマネーコネクト)でauじぶん銀行普通預金金利0.1%、au Payアプリ等の連携で最大0.20%になるのも魅力。
公式サイトauカブコム証券
また、楽天キャッシュ決済でも投資信託積立が出来ます。楽天カードから楽天キャッシュへチャージすると0.5%のポイント還元。
楽天カード決済で5万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月10万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト楽天証券
公式サイト楽天カード
勿論、つみたてNISA対象のファンドです。(上記金融機関でもつみたてNISAを取扱っていない場合があります。またつみたてNISAでしか購入できない金融機関もあります)
ライバルとなるファンド
<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド
iFree TOPIXインデックス (本記事)
たわらノーロード TOPIX
他の国内株式(TOPIX)インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。
インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。