日本を含む全世界の株式に投資するインデックスファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド[愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)]について解説します。
純資産総額 1,000億円突破(2021.6.11)
[最終更新日:2022.6.2]純資産総額、「最新の騰落率」を2022.5末時点の情報に更新。
[2022.4.15]投資先ETF追加。
[2022.3.10]実質的な信託報酬引下げを反映(2022.2.25より)。
[2021.9.14]全て最新の情報に更新。
*本記事は基本的に2021年8月末日時点、及び2021.7決算の情報に基づき記載しています。
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見出し
- 1 楽天・全世界株式インデックス・ファンド [楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)]の基本情報
- 2 楽天・全世界株式インデックス・ファンド [楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)]の運用状況
- 3 まとめ
楽天・全世界株式インデックス・ファンド [楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)]の基本情報
楽天・バンガード・ファンドシリーズは、楽天投信投資顧問が米国大手投信会社の日本法人(旧)バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社と協働し、バンガードETFに投資する低コストのインデックスファンドです。
今回解説するのは日本を含む全世界の株式に投資しFTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとの連動を目指す楽天・全世界株式インデックス・ファンド。
先ず、楽天・全世界株式インデックス・ファンドの基本情報をまとめます。
運用会社 | 楽天投信投資顧問 |
設定日 | 2017年9月29日 |
運用形態 | インデックスファンド |
投資形態 | ファミリーファンド *マザーファンドがバンガードETFに投資するので事実上FOF。 |
ベンチマーク | FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(配当込・ネット) |
購入時手数料 | 無 |
信託財産留保額 | 無 |
信託報酬(税込) | 0.2020% (投資先ETF経費率 0.07%含む) |
実質コスト | 0.230%(*1) |
純資産総額 | 1,786億円(2022.5.31時点) |
(マザーファンド) 純資産総額 | 1,078億円(2021.7.15時点) |
分配金実績 | 無 |
つみたてNISA | 対象商品 |
SBI証券ポイント還元年率 | 0.050% |
楽天証券ポイント還元年率 | ---%(*2) |
マネックス証券ポイント還元年率 | 0.030% |
(*1)実質コストは2021.7.15決算より(2022.2 VT経費率引下げを反映)。
(*2)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更。
投資対象
ベンチマークはFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス[配当込み・ネット]で、中・小型株を含む全世界の株式に広く投資します。
ネットとは配当に対する源泉徴収税を考慮した指数の事です。(その源泉徴収税率が日本に対して適切なものなのかは定かではありません)
但し、投資先ETFの分配金(少なくとも米国以外の企業からの配当分)に対する米国課税は考慮されていません。
(注)配当込・ネットは楽天投信投資顧問に確認しましたが公表された情報ではない為、その真偽を保証するものではありません。
実際の運用はマザーファンドを通して主に米国バンガード社のETF バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(Total World Stock ETF【VT】)に投資します。
但し、2022年4月以降、VTに加え、下記2本のETFが投資対象に追加されました。
- バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(Total Stock Market ETF)【VTI】
- バンガード・トータル・インターナショナル・ストックETF(Total International Stock ETF)【VXUS】
VT一本でも全世界株式に投資出来ますが、これにVTI(米国株式に投資)、VXUS(米国を除く全世界の株式に投資)を加えて、より効率的な運用を目指すとあります。
概ね、
VT = VTI + VXUS
となりますが、約60%を占める米国株式に投資するVTIは、厳密にはベンチマークが異なります。
尚、経費率は、米国比率を60%とすると、VTが0.07%なのに対し、VTI+VXUSだと0.046%にまで下がります(全てVTをVTI+VXUSに置き換えた場合)。
今後、VTI/VXUSにどの程度の比率で投資していくかは未だ分かりませんが、コスト、及びベンチマークとの乖離についても、より注目しておく必要があります。
画像引用:楽天・全世界株式インデックス・ファンド交付目論見書
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バンガード・トータル・ワールド・ストックETF 【VT】 ~FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス~
日本を含む先進国、新興国の大型から小型株までも含み、投資可能な全世界の株式時価総額のほぼ98%をカバーする時価総額加重平均型の指数、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスをベンチマークとするETFです。約49カ国の約9,000銘柄で構成されます。
その経費率は0.07%。
投資国・地域
国内(日本)、米国、先進国(日本、米国除く)、新興国の配分比率は下図のようになります。
国内・先進国(日本除く)・新興国の比率は6.4%:83.3%:10.3%。
そして、全世界といっても59%を米国が占めます。
組入銘柄上位
2021年7月末日時点で9,105銘柄に投資、組入上位10銘柄は下表のようになります。
銘柄 | 国 | Ticker | 比率 | |
1 | Apple Inc. | 米国 | AAPL | 3.0% |
2 | Microsoft Corp. | 米国 | MSFT | 2.8% |
3 | Amazon.com Inc. | 米国 | AMZN | 1.9% |
4 | Facebook Inc. | 米国 | FB | 1.1% |
5 | Alphabet Inc. Class A | 米国 | GOOGL | 1.1% |
6 | Alphabet Inc. Class C | 米国 | GOOG | 1.0% |
7 | Tesla Inc. | 米国 | TSLA | 0.7% |
8 | NVIDIA Corp. | 米国 | NVDA | 0.6% |
9 | JPMorgan Chase & Co. | 米国 | JPM | 0.6% |
10 | Johnson & Johnson | 米国 | JNJ | 0.6% |
データ引用:米国Vanguardサイトより
上位10銘柄はGAFAMやTeslaなど全て米国企業です。
以前は、TencentやAlibabaなどの中国企業も10位以内に入っていましたが、最近の中国株安もあり、それぞれ15位、18位に落ちています。
日本企業ではトヨタ自動車が0.3%で34位、ソニーグループが0.2%で85位となっています。
手数料(信託報酬、実質コストなど)
楽天・全世界株式インデックスファンドの信託報酬は0.1320%(税込)
これに投資先ETFの経費率0.07%を加えて、
実質的な信託報酬は0.2020%(税込)。
尚、前述のように、投資先ETFとして、今後、VTのみならずVTI、VXUSが加わる事で、後者の比率が増えるとETF経費率削減も期待できます。
勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。
実質コスト
2021年7月15日に4期目の決算を迎え、その実質コストは0.240%(税込)。これに2022.2のVT引下げ分を考慮すると0.230%となります。
信託報酬以外のコストが0.028%、1期目0.277%、2期目0.089%、3期目0.049%(1~3期目とも消費税10%換算)と徐々に下がり、既に十分許容範囲内と言って良いでしょう。
楽天バンガードファンドの4期目決算結果の詳細は下記記事を参照して下さい。
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他社 類似ファンド(全世界株式インデックスファンド)との信託報酬・実質コスト比較
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスをベンチマークとするファンドは楽天・バンガード・ファンド以外にSBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)があります。
*SBI・全世界株式インデックス・ファンドは旧名称 EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンドです。
また、小型株は含みませんが、同じく全世界株式(日本を含む)を投資対象としたMSCI ACWI(All Country World Index)をベンチマークとするeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)等を含めて信託報酬・実質コストを比較します。
さらに、eMAXIS Slimシリーズの個別のファンド(TOPIX、先進国株式、新興国株式)を6%:82%:12%の比率で組み合わせた場合も参考までに記載します。
(注)下表は基本的に最新の情報に随時更新しています。よって記事中の記載と異なる場合がありますが、その際は下表の値が最新の情報となります。
*ファンド名下の[]内はベンチマーク。[FTSE]はFTSE Global All Cap Index、[MSCI]はMSCI All Country World Indexの略。
ファンド | 信託報酬 | 実質コスト | |
---|---|---|---|
1 | SBI・全世界株式インデックス・ファンド [FTSE] | 0.1102% | 0.122% |
2 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) [MSCI] | 0.1144% | 0.170% |
2 | Smart-i Select 全世界株式 [MSCI] | 0.1144% | --- |
- | 個別ファンドの組合せ | 0.1156% | --- |
4 | たわらノーロード 全世界株式 [MSCI] | 0.1320% | 0.289% |
5 | SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド [FTSE] | 0.1338% | --- |
6 | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド [FTSE] | 0.2020% | 0.230% |
7 | つみたて全世界株式 [MSCI] | 0.2200% | 0.284% |
8 | ステート・ストリート 全世界株式インデックス [MSCI] | 0.5280% | 0.602% |
楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)のライバルとなるSBI・全世界株式インデックス・ファンドが2019.9.26より信託報酬を大幅に引き下げた事から、0.09%ptと大きな差をつけられています。実質コストでも同等の差です。
また、楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)と同じくVTに投資するSBI・V・全世界株式インデックス・ファンドも2022.1に登場し、これとの差は0.07%pt。
さらに、ベンチマークは異なりますが2019.11.12に引き下げたeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)には信託報酬で0.10%pt、実質コストでも0.07%ptの差がついています。
*各地域別のファンドを組み合わせた場合も十分低コストですが、3本を購入しリバランスを行う等の手間はかかります。
勿論、楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)の信託報酬0.2020%も十分低コストの部類である事には変わり有りませんが。
信託報酬の変更履歴
楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)は過去3度(実質的な)信託報酬引下げを行っていますが、これは投資先ETFの経費率引下げによるものです。
引下げ日 | 信託報酬(税込) | 備考 |
2017/9/29 | 0.2396% | 新規設定。 |
2018/2/23 | 0.2296% | 投資先ETF VTの経費率引下げによる。 |
2019/2/26 | 0.2196% | 投資先ETF VTの経費率引下げによる。 |
2019/10/1 | 0.2220% | 消費税増税(8%-->10%) |
2020/2/27 | 0.2120% | 投資先ETF VTの経費率引下げによる。 |
2022/2/25 | 0.2020% | 投資先ETF VTの経費率引下げによる。 |
SBI・全世界株式インデックス・ファンド、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)が信託報酬を大幅に引き下げただけに、楽天・バンガード・ファンド(全米株式)にも対抗した引下げを期待したいところ。
楽天・全世界株式インデックス・ファンド [楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)]の運用状況
資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)
月次資金流出入額、純資産総額から楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)の売れ行き・人気を見てみます。
(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。
2018年初頭より毎月10億円を超える資金流入が続いていましたが、ここ数カ月は、さらに人気に拍車がかかり50億前後の資金流入があります。
純資産総額も設定から約4年で1,171億(2021.8末時点)と大きくなっています。
楽天・バンガード・ファンド(全米株式)、及び後述するeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)には及びませんが十分売れている人気のファンドです。
楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)とeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)との人気比較
ベンチマークは異なりますが全世界の株式に投資するeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)、さらに同じベンチマークのSBI・全世界株式インデックス・ファンドと資金流入額を比較します。
2019年中盤までは楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)が最も売れていたのですが、2020年末からeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)に逆転され、現時点では大きな差がついています。
尚、SBI・全世界株式インデックス・ファンドはあまり売れていません。
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運用状況は? ~楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)のベンチマークとの乖離~
インデックスファンドではベンチマークとの乖離がファンド評価の重要な要素です。そして、その要因を知る事でファンドをより正しく評価出来るようになります。
先進国株式(MSCI kokusai)などの場合、同じベンチマークの他の複数のファンドと比較する事で、コスト起因、運用の問題などに切り分ける事が出来ますが、楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)の場合、類似ファンドが一つしかありません。
そこで、投資先である米国バンガード社ETF VTのデータを用いてベンチマークとの乖離を調査します。
下図は第4期決算期間(2020年7月15日~2021年7月15日)におけるVT、及び楽天・全世界株式インデックス・ファンドの騰落率を実質コストに対してプロットしたものです。
米国ETF Vanguard VTの騰落率は、分配金に10%課税後再投資したネット(VTネットと表記)、非課税で再投資したグロス(VTグロスと表記)の二つをプロットします。
*VTの騰落率は終値の円換算騰落率。(終値は米国Yahoo Finance、分配金は米国Vanguard社サイト、為替レートは三菱UFJ銀行公表のTTMより引用)
楽天・全世界株式インデックス・ファンドはVTの分配金に10%米国で源泉徴収された後に再投資しますので、VTネットと比較する事になります、
尚、運用報告書記載のベンチマーク騰落率(配当課税を考慮したネット)も図示しますが、これは配当金に対して投資各国の源泉徴収税後の値です(税率が適切かは定かではないですが)。
先ず、楽天・全世界株式インデックス・ファンドの騰落率は、VTネットから決まる直線上に概ねのっています(厳密には-0.04%)。
これは、楽天・全世界株式インデックス・ファンドは、VTに対する(コスト要因以外での)乖離が殆ど無い事を意味します。
単に2点を結んだ直線ではなく、騰落率=(1 + r) x s + rで決まる直線です。
r : コスト0の時の騰落率、s : ファンドの実質コスト
本評価方法の詳細は下記記事をご覧下さい。
但し、VTそのものがベンチマークに対して乖離している可能性は十分あります。
実際、Vanguard社サイトによると、若干評価期間がずれますが、2021.7末時点の1年騰落率でVT(Market price)はベンチマークに対して+0.15%乖離しています。
尚、ベンチマーク値(ネット)が米国企業からの配当課税をどのように扱っているか管理人は把握しておらず、全世界株式の場合、米国・米国以外で配当課税まわりが複雑になる為、これ以上の考察は断念します。
*VTは、米国企業から配当があっても非課税でVTの資産に組み込まれ、分配金拠出時に初めて課税されます。一方、米国以外の配当は現地国で課税された後、VTの資産となり、さらにVTが分配金を拠出時にさらに米国で課税されます(後述する三重課税の問題)。
少なくとも、楽天・全世界株式インデックス・ファンドはVTに対しては忠実に連動しており、楽天投信の運用自体に問題はない、ベンチマークとの乖離はVT次第という事になります。
VTを買っているだけのファンドだからVTに連動するのは当たり前だと思うかもしれませんが、そう単純ではありません。ファンドはある程度の現金を用意しておく必要がある、配当・分配金が即日入金再投資出来ない事もある等の理由で乖離する事があります。そこで、実際の運用では先物を利用するなどして連動性を高める工夫をしているようです。
VTの乖離(Fair Value)
ベンチマークは各国市場の終値で計算されますが、VTはETFとして各市場が閉じた後に取引されます。例えば、日本市場が閉じた後、日本経済を揺るがすような悪材料が出たとします。当然、日本の株価は下がる事が予想されますので、VTの市場価格もそれに応じて下がり、結果としてベンチマークに対してマイナス乖離を起こす事になります。そこで、このような株価変動を反映させた指数としてFair Valueがあります。米国バンガード社サイトではFair Valueも掲載されています。
VTや楽天・全世界株式インデックス・ファンドは、これが乖離の要因の一つとなります。
Fair Vaueの詳細は下記サイトを参照して下さい。
FTSE Fair Value Indexes
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま)との騰落率比較
上図では楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)と同じベンチマークのSBI・全世界株式インデックス・ファンドの騰落率も示してあります。
信託報酬・実質コストでは勝っている(安い)SBI・全世界株式インデックス・ファンドですが、騰落率では楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)と殆ど変わりません。
勿論、この結果だけで、どちらがよりベンチマークに近い運用になっているかは判断出来ませんが。
米国ETFを介して全世界に投資する事による三重課税の問題
VT分配金に対する米国課税成分、これは海外(米国)ETFを介して全世界株式に投資する事で不利になります。
国内から直接全世界に投資するファンドの場合(eMAXIS Slim全世界株式など)、配当に対して各投資国で約10%が源泉徴収されます。尚、国内投資分の配当にはファンド段階では課税されませんので時価総額比全世界株式(国内7%と仮定)だと配当課税は合計9.3%となります。
そして、売却時には(配当分も含めて)譲渡益として国内で課税されます。
一方、VTのように米国を介して全世界に投資する場合、現地国に加え米国での課税が加わります。
VTは約58%を米国に投資しますが、この分は現地国=米国となり三重課税にはなりません。問題となるのは残りの42%。これに対して現地国、米国と課税され、それぞれの税率が10%と仮定すると計19%の税率となります。米国、米国以外を含めてVT全体では約14%が源泉徴収される事になります。
単純には、国内から直接全世界に投資するファンドでは配当源泉徴収税率9.3%、米国ETFを介するファンドでは13.8%、およそ5%の違い、これは配当利回りが2%と仮定すると0.1%の違いとなります。即ち、FOFの場合、この分だけ信託報酬・実質コストが上乗せされるのと等価と考えて良いでしょう。
尚、米国だけに投資する楽天・全米株式インデックス・ファンドでは、このような不利はなく国内から直接投資するファンドと同等です。
三重課税のより詳細な解説は下記記事をご覧ください。
楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)の分配金
楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)は分配金を出した実績はありません。
これから資産を築いていこうとする資産形成期においては分配金を出さない投資信託の方が有利です。
分配金を出すか否かは運用会社が決定しますが、多くのインデックスファンドが分配金を出さない、無分配としています。
勿論、保有する株式から出た配当はファンドの資産となり、基準価額の上昇につながります。
最新の騰落率[利回り] [SBI・全世界株式、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)との比較]~2022年5月末日時点~
最新の騰落率をライバルファンドとともにまとめます(本章は原則毎月更新します)。
*3年・5年騰落率は年率表記。
[表をクリックすると拡大します]
楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)は、よりコストの低いSBI・全世界株式インデックス・ファンドに騰落率で勝っています(短期を除く)。いずれか、または両方がベンチマークと乖離している可能性があります。
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンドは設定されたばかりですので未だ参考値。
また、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)はベンチマークが異なりますので、これも参考値として見て下さい。同じ日本を含む全世界の株式に投資しますが小型株の有無が異なります。勿論、小型株の有無が将来のパフォーマンスにどのように影響を及ぼすかは分かりません。
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まとめ
以上、楽天・全世界株式インデックス・ファンド[愛称:楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)]についての解説でした。
全世界株式にほぼ丸ごと投資するバンガード社ETF VTを、国内投資信託として手軽に購入出来る非常に魅力あるファンドです。
実際、設定以来、毎月数十億レベルの資金流入と大きな人気を集めています。
信託報酬以外のコストも3期目、4期目決算では十分下がっており、投資先VTに対する(コスト要因以外の)乖離は殆どありません。
ファンドの仕組上、配当三重課税と不利な面もありますが、
全世界の株式に1本のファンドで投資したい、
大型・中型だけでなく小型株をも含む幅広い銘柄に投資したい、
そして海外ETFに直接投資するのは面倒と感じる方には有力な選択肢の一つとなるファンドです。
つみたてNISAやiDeCo(楽天証券)でも投資する事が出来ます。
販売会社
楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)は下記の金融機関で購入出来ます。
*主にネット証券、ネット取引での取扱いとなります。
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)。
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。
公式サイトマネックス証券
また投資信託保有でTポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにT/Pontaポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト SBI証券
*三井住友カード(NL)なら年会費永年無料、三井住友カード ゴールド(NL)は1年間だけでも年間100万円以上利用(一部取引は集計対象外)すれば翌年以降は利用額によらず年会費永年無料。
公式サイト三井住友カード(NL)
公式サイト三井住友カード ゴールド(NL)
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
また、auじぶん銀行との連携(auマネーコネクト)でauじぶん銀行普通預金金利0.1%、au Payアプリ等の連携で最大0.20%になるのも魅力。
公式サイトauカブコム証券
また、2022年8月より楽天キャッシュ決済で投資信託積立が出来るようになります。楽天カードからチャージすると0.5%のポイント還元(2022.12買付分まではキャンペーンで+0.5% 計1.0%)。
楽天カード決済で5万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月10万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト楽天証券
公式サイト楽天カード
勿論、つみたてNISA対象のファンドです。
また、個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っているのは楽天証券 iDeCo、松井証券 iDeCo。
ライバルとなるファンド
楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド) *本記事
他の全世界株式インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。
インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。