国内の株式に投資し、TOPIXとの連動を目指すインデックスファンド、三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドについて解説します。
[最終更新日:2024.8.15]全て最新の情報に更新。
本記事は原則2024.7末日時点の情報に基づき記載しています。
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見出し
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドの基本情報
三井住友・DCシリーズは、元々確定拠出年金向けファンドでしたが、2015年9月に日本債券、外国債券、全海外株式、新興国株式、そして2016年9月に日本株式、日本リート、外国リートの一般販売が開始され、一般販売開始当初は最低水準の信託報酬で注目を集めました。
尚、日本株式は、当初「三井住友・DC日本株式インデックスファンドS」という名称でしたが、2017.9.2より現在の「三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド」に変更されています。
今回解説するのは、国内の株式に投資する三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド。
先ず、三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドの基本情報をまとめます。
運用会社 | 三井住友DSアセットマネジメント |
設定日 | 2011年12月9日 |
運用形態 | インデックスファンド |
投資形態 | ファミリーファンド |
ベンチマーク | TOPIX(配当込み) |
購入時手数料 | 無 |
信託財産留保額 | 無 |
信託報酬(税込) | 0.1760% |
実質コスト | 0.184%(*1) |
純資産総額 | 1,432億円(2024.7.31時点) |
(マザーファンド) 純資産総額 | 2,826億円(2023.11.30時点) |
分配金実績 | 無 |
NISA(つみたて投資枠) | 対象商品 |
NISA(成長投資枠) | 対象商品 |
SBI証券ポイント還元年率 | 0.05% |
楽天証券ポイント還元年率 | ---%(*2) |
マネックス証券ポイント還元年率 | 0.03% |
松井証券ポイント還元年率 | 0.07% |
(*1)実質コストは2023.11.30決算結果
(*2)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更(一部ファンドを除く)。
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投資対象
ベンチマークはTOPIX[配当込]で、国内の株式に投資します。
*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[税引前配当込/グロス]、[税引後配当込/ネット]の3種類ありますが、ベンチマークの配当除く・含むは運用成績に直接関係するものではありません(少なくとも過去においては)。但し、運用報告書などに記載されているベンチマークとの乖離を見る時は注意が必要です。詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事インデックスファンドのベンチマーク(除く配当/プライス、配当込/グロス・ネット)と乖離の評価方法。
投資銘柄
投資している銘柄数は1,728(2024.7月末日時点)、TOPIXの構成銘柄数は2,137(2024.7末日時点)ですので、約80%を保有している事になります。
(注)インデックスファンドでも、そのベンチマーク対象銘柄を全て保有しているとは限りません。各社のモデルに基づき、ベンチマークと連動するよう一部銘柄のみでポートフォリオを構成する場合もあります(最適化法など)。
組入上位10銘柄は下表のようになります。
画像引用:三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド マンスリーレポート(2024/7)
日本を代表する企業が上位を占めていますが、
1位のトヨタ自動車でも3.9%と日経平均株価に比べ広く分散されている事がわかります。
国内株式を代表する指数としてTOPIX、日経平均株価がありますが、両者の違い・比較については下記の記事をご覧ください。
参考記事【国内株式インデックスファンド】TOPIX、日経平均株価どちらを選ぶ? 過去の成績を徹底比較。
手数料(信託報酬、実質コストなど)
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドの信託報酬は0.1760%(税込)。
最安値ではありませんが、(運用実績の長いファンドの中で)トップのeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)等との差は0.033%ポイントと僅かです。
実質コストは0.184%(税込、2023.11決算時点)。若干、信託報酬以外のコストが高くなっています。
勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。
他社 国内株式(TOPIX)インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較
TOPIXをベンチマークとする他社の低コスト・インデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。
(注)下表は基本的に最新の情報に随時更新しています。よって記事中の記載と異なる場合がありますが、その際は下表の値が最新の情報となります。
ファンド | 信託報酬 | 実質コスト | |
---|---|---|---|
1 | ステート・ストリートTOPIXインデックス・オープン | 0.1078% | --- |
2 | SBI・iシェアーズ・TOPIXインデックス | 0.1133% | 0.494% |
3 | eMAXIS Slim国内株式(TOPIX) | 0.1430% | 0.147% |
3 | <購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド | 0.1430% | 0.145% |
3 | はじめてのNISA日本株式(TOPIX) | 0.1430% | 0.147% |
6 | iFree TOPIXインデックス | 0.1540% | 0.165% |
6 | Smart-i TOPIXインデックス | 0.1540% | 0.161% |
6 | My SMT TOPIXインデックス | 0.1540% | 0.160% |
6 | 東京海上セレクション・日本株TOPIX | 0.1540% | 0.159% |
10 | 三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド | 0.1760% | 0.184% |
11 | たわらノーロードTOPIX | 0.1870% | 0.189% |
12 | (三菱UFJ)つみたて日本株式(TOPIX) | 0.1980% | 0.202% |
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドの信託報酬は10位。
(運用実績の長いファンドの中で)信託報酬最安値のeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)等との差は信託報酬で0.033%ポイント。
ただ、上表にあげたファンドであればコスト差は小さく、先進国株式、新興国株式のように大きな差がある訳ではありません。
信託報酬の変更履歴
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドは、一般販売開始後、1回信託報酬の引下げを行っています。
引下げ日 | 信託報酬(税込) | 備考 |
2011/12/9 | ???% | 新規設定。設定時から一般販売開始までの信託報酬変更履歴を管理人は把握しておりません。 |
2016/9/23 | 0.2052% | 一般販売開始 |
2017/9/21 | 0.1728% | 改定時は信託報酬最安値 |
2019/10/1 | 0.1760% | 消費税増税(8%-->10%) |
2017年9月の引下げ直後は信託報酬最安値となりましたが、その後、すぐにeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)等に抜かれてしまいました。
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三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドの運用状況
資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)
月次資金流出入額、純資産総額から三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドの売れ行き・人気を見てみます。
(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。
一般販売が開始された2016年9月頃より順調に資金流入が増え、ここ2~3年は毎月10~15億円程度の安定した資金流入が続いています。
TOPIX連動型インデックスファンドの中では比較的売れているファンドです。
元々がDC向けという事もあり、確定拠出年金からの資金流入が大きいのも安定している理由でしょう。
純資産総額も約1,432億円(2024.7時点)と、低コストファンドの中ではeMAXIS Slimに次いで大きくなっています。
運用状況は?
インデックスファンドでは、ベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。
*ベンチマークは同じTOPIXでも配当込・除くなどファンドにより異なりますが、実際の運用は両者で変わらない事から、配当込インデックスを、ここではベンチマークと定義します。
尚、国内株式の場合、所有する銘柄から配当があっても、それに課税される事無くファンドの資産となります。
下図は、2024年7月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンドでプロットしたものです。
図中グレーの点線は、コストが0の時、配当込指数と一致し、ベンチマーク騰落率から決まる傾きの直線です。
グラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そしてグレーの点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドは、図中グレーの点線上にあり、これはコスト要因以外でのベンチマークとの乖離がない安定した運用になっている事を意味します。
ただ、信託報酬・実質コストで最安値のファンドに負ける分、騰落率はeMAXIS Slim等より若干ですが低くなっています。
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まとめ
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドは最安値ではないものの十分低コストで、かつ、確定拠出年金を中心に人気のあるTOPIX連動型インデックスファンドの一つです。
マザーファンド、ファンド純資産総額も大きく、国内株式(TOPIX)インデックスファンドとしてお勧めできるファンドの一つです。
ただ、信託報酬でeMAXIS Slim国内株式(TOPIX)等より若干高いのが難点。
販売会社
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドは下記の金融機関で購入出来ます。
(dカードGOLDでNISA口座なら月10万円までクレカ積立還元率1.1%)
*dカード、マネックスカードとも通常ショッピング時は1.0%。
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)。
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。
公式サイトマネックス証券
また投資信託保有でVポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにV/Pontaポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト SBI証券
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
また、auじぶん銀行との連携(auマネーコネクト)でauじぶん銀行普通預金金利0.21%、au Payアプリ等の連携で最大0.31%になるのも魅力。
公式サイトauカブコム証券
また、楽天キャッシュ決済でも投資信託積立が出来ます。0.5%のポイント還元。
楽天カード決済で10万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月15万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト楽天証券
公式サイト楽天カード
勿論、NISA(つみたて投資枠)対象のファンドです。(成長投資枠でも購入出来ます。金融機関によってはつみたて投資枠専用としている場合もあります)
また、個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っているのは楽天証券 iDeCo等です。
ライバルとなるファンド
<購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンドファンド (本記事)
たわらノーロード TOPIX
他の国内株式(TOPIX)インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。
インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。