米国の株式に投資するインデックスファンド、たわらノーロード NYダウについて解説します。
[最終更新日:2024.11.14]全て最新の情報に更新。
本記事は原則2024年10月末日時点の情報に基づき記載しています。
スポンサーリンク
見出し
たわらノーロード NYダウの基本情報
たわらノーロードシリーズは、アセットマネジメントOneが運用するインデックスファンド・シリーズです。親しみのある、分かりやすい、コツコツと蓄えるといったコンセプトから、「豊か、蓄える」というイメージがある、穀物を包み保存する"たわら"とネーミングしたとの事。 (アセットマネジメントOne公式サイトより抜粋・編集して引用)
本記事で解説するのは、米国株式に投資しNYダウとの連動を目指すたわらノーロード NYダウ。
先ず、たわらノーロード NYダウの基本情報をまとめます。
運用会社 | アセットマネジメントOne |
設定日 | 2017年3月21日 |
運用形態 | インデックスファンド |
投資形態 | ファミリーファンド |
ベンチマーク | NYダウ(配当除く) |
購入時手数料 | 無 |
信託財産留保額 | 無 |
信託報酬(税込) | 0.2475% |
実質コスト | 0.265%(*1) |
純資産総額 | 226.2億円(2024.10.31時点) |
(マザーファンド) 純資産総額 | 660億円(2023.10.12時点) |
分配金実績 | 無 |
NISA(つみたて投資枠) | 対象商品(*3) |
NISA(成長投資枠) | 対象商品 |
SBI証券ポイント還元年率 | 0.05% |
楽天証券ポイント還元年率 | ---%(*2) |
マネックス証券ポイント還元年率 | 0.030% |
松井証券ポイント還元年率 | 0.100% |
(*1)実質コストは2023.10.12決算結果より
(*2)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更(一部ファンドを除く)。
(*3)2022.10.30に「アクティブファンド」枠としてつみたてNISA(現 NISAつみたて投資枠)対象となりました。
スポンサーリンク
投資対象
ベンチマークはNYダウ[配当除く]で、米国株式に投資します。
*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当/プライス]と[税引前配当込/グロス]、[税引後配当込/ネット]の3種類ありますが、ベンチマークの配当除く・含むは運用成績に直接関係するものではありません(少なくとも過去においては)。但し、運用報告書などに記載されているベンチマークとの乖離を見る時は注意が必要です。詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事インデックスファンドのベンチマーク(除く配当/プライス、配当込/グロス・ネット)と乖離の評価方法。
NYダウ
NYダウはダウ・ジョーンズ工業株価平均、ダウ平均株価等とも言われる米国株式を代表する指数です。
株価平均型の指数で、ニューヨーク証券取引所やナスダックに上場し、米国を代表する優良企業(ブルーチップ)30社から構成されています(輸送・公益事業を除く)。
NYダウの詳細は下記記事を参照してください。
投資銘柄
投資している銘柄は下表のようになります。(組入上位10銘柄)
画像引用:たわらノーロード NYダウ 月次レポート(2024/10)
ユナイテッドヘルス・グループ、ゴールドマン・サックス、マイクロソフト、ホームデポ等、各業種で米国を代表する企業に投資しています。
投資銘柄数は30社、保有株数は各社同数です。
*以前はNYダウとの連動を目指すETF"SPDR DOW JONES INDUSTRIAL AVERAGE ETF TRUST"も含まれていましたが、2020.4以降は保有していません。
手数料(信託報酬、実質コストなど)
たわらノーロード NYダウの信託報酬は0.2475%(税込)。
実質コストは0.265%(税込、2023.10.12時点)。
以前は信託報酬以外のコストが非常に高かったのですが、マザーファンド(NYダウ・インデックス・マザーファンド)の純資産総額が大きくなるにつれ、コストも次第に下がっていき、最新の第7期決算(2023.10.12)では0.265%と問題のないレベルになっています。
勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。
他社 NYダウ・インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較
NYダウをベンチマークとする他社のインデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。
(注)下表は基本的に最新の情報に随時更新しています。よって記事中の記載と異なる場合がありますが、その際は下表の値が最新の情報となります。
ファンド [設定日] | 信託報酬 | 実質コスト | |
---|---|---|---|
1 | My SMT ダウ・ジョーンズ・インデックス [2022.3.29] | 0.0968% | 0.116% |
2 | PayPay投信 NYダウインデックス [2021.3.8] | 0.1980% | 0.279% |
3 | NZAM・ベータ・NYダウ30 [2020.3.12] | 0.2310% | 0.313% |
4 | iFree NYダウ・インデックス [2016.9.8] | 0.2475% | 0.259% |
4 | たわらノーロード NYダウ [2017.3.21] | 0.2475% | 0.265% |
6 | SMT ダウ・ジョーンズインデックス・オープン [2013.11.19] | 0.5500% | 0.566% |
7 | eMAXIS NYダウインデックス [2013.8.7] | 0.6600% | 0.675% |
*PayPay投信NYダウインデックスはPayPayアセットマネジメントの事業終了に伴い繰上償還予定
信託報酬最安値はMy SMTダウ・ジョーンズ・インデックス(ノーロード)ですが、現時点(2024.11)で主要ネット証券であるSBI証券で取り扱っていません。
また、2位のPayPay投信NYダウインデックス、3位のNZAM・ベータ・NYダウ30は、2本とも実質コスト(信託報酬以外のコスト、所謂隠れコスト)が非常に高くなっています。
長期の運用実績があり、かつ低コストのファンドはたわらノーロード NYダウとiFree NYダウ・インデックスの2本。
前述のようにたわらノーロード NYダウの実質コストも下がってきており、iFree NYダウと概ね互角と言って良いでしょう。
信託報酬の変更履歴
たわらノーロード NYダウは、設定以降、信託報酬引下げの実績はありません。
引下げ日 | 信託報酬(税込) | 備考 |
2017/3/21 | 0.243% | 新規設定。 |
2019/10/1 | 0.2475% | 消費税増税(8%-->10%)。 |
??? | ??? |
NYダウとの連動を目指すインデックスファンドは、ライバルが少ないこともあり、全世界株式、先進国株式、S&P500のような激しい信託報酬引下げ競争は起きていません。eMAXIS Slim等が参入してこない限り大幅な引き下げは期待できないかもしれません。
ただ、現状でも0.2475%ですので十分低コストの水準です。
スポンサーリンク
たわらノーロード NYダウの運用状況
資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)
月次資金流出入額、純資産総額からたわらノーロード NYダウの売れ行き・人気を見てみます。
(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。
2019年までは、ほぼ毎月1億円以下の資金流入に留まっています。
2020年に入り、新型コロナウイルスの影響で株価が大きく下落した3月に大きな資金流入がありましたが、その後、逆に大きな資金流出があったりと資金の出入りが激しく、とても安定した資金流入とは言えません。(これは本ファンドだけではく、NYダウ連動型インデックスファンド全体の特徴でもあります)
また、純資産総額も約237億(2024.10末時点)と設定から7年半強とはいえ決して大きくはありません。
ただ、2021年の後半以降、若干増加傾向にあり、また2022年10月末につみたてNISA(現 NISAつみたて投資枠)対応になった事もあり今後の資金流出入の動向に注目です。
運用状況は?
インデックスファンドではベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。
下図は、2024年10月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンドでプロットしたものです。
グラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そしてグレーの点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
*多くのファンドがコスト起因以外でのベンチマークとの乖離はないだろうという前提で評価。
たわらノーロード NYダウは、コスト要因以外でのベンチマークとの乖離は殆どなく、その低いコストに応じた高い騰落率を示しています。同じ信託報酬のiFree NYダウ・インデックスと概ね同等の騰落率です。
ただ、コスト最安値のMy SMTの騰落率には負けていますが。
スポンサーリンク
まとめ
たわらノーロード NYダウは、NYダウとの連動を目指すインデックスファンドとして、最安値ではありませんがiFree NYダウ・インデックスと並び低コストのファンドです。
当初、実質コストが高いという問題がありましたが、最新の決算では問題ないレベルまで下がっています。
難点は、まだ資金流入が少なく、かつ流出入が安定しない事。
今後、資金流入を増やし純資産総額を伸ばすことが出来るかがポイントです。
2022年10月末以降、つみたてNISA(現NISA つみたて投資枠)でも購入・投資できるようになりました。
尚、たわらノーロード NYダウと同じ運用会社、そして同じマザーファンドで運用するOne NYダウ・インデックス・ファンドという投資信託も販売されていますが、これの信託報酬は0.66%と非常に高くなっています。純資産総額ではOne NYダウ・インデックス・ファンドの方が大きくなっていますが、そのコストを考えると本サイトでは、たわらノーロード NYダウをお勧めします。
販売会社
たわらノーロード NYダウは下記の金融機関で購入出来ます。
(dカードGOLDでNISA口座なら月10万円までクレカ積立還元率1.1%)
*dカード、マネックスカードとも通常ショッピング時は1.0%。
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)。
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。
公式サイトマネックス証券
また投資信託保有でVポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにV/Pontaポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト SBI証券
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
また、auじぶん銀行との連携(auマネーコネクト)でauじぶん銀行普通預金金利0.21%、au Payアプリ等の連携で最大0.31%になるのも魅力。
公式サイトauカブコム証券
また、楽天キャッシュ決済でも投資信託積立が出来ます。0.5%のポイント還元。
楽天カード決済で10万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月15万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト楽天証券
公式サイト楽天カード
尚、2022.10.30につみたてNISA(現 NISAつみたて投資枠)対象商品になりました。
*NYダウはつみたて投資枠の指定インデックスではないため、アクティブファンドとして登録されています。
*NISA(つみたて投資枠)で購入出来るNYダウ連動型インデックスファンドはeMAXIS NYダウインデックス、iFree NYダウインデックス、そしてたわらノーロードNYダウ、インデックスファンドNYダウ(アメリカ株式)、三井住友・NYダウ・ジョーンズ・インデックスファンド(為替ノーヘッジ型)などです。
また、個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っているのはマネックス証券 iDeCoです。
ライバルとなるファンド
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド)
他のNYダウインデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。
インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。