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【インデックスファンド評価・解説】楽天・全米株式インデックス・ファンド [楽天・バンガード・ファンド(全米株式)]

投稿日:2019年9月20日 更新日:

米国の株式に投資するインデックスファンド楽天・全米株式インデックス・ファンド[愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式)]について解説します。

[最終更新日:2019.10.16]ライバルのeMAXIS Slim米国株式の信託報酬引下げを反映。
[2019.9.20]2期目決算結果を受けて全て最新情報に更新。
消費税10%表記に変更。
*本記事は基本的に2019年8月末日時点の情報に基づき記載しています。

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楽天・全米株式インデックス・ファンド [楽天・バンガード・ファンド(全米株式)]の基本情報

楽天・バンガード・ファンドシリーズは、楽天投信投資顧問が米国大手投信会社の日本法人 バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社と協働し、バンガードETFに投資する低コストのインデックスファンドです。

今回解説するのは、米国株式に投資しCRSP USトータル・マーケット・インデックスとの連動を目指す楽天・全米株式インデックス・ファンド

先ず、楽天・全米株式インデックス・ファンドの基本情報をまとめます。

運用会社楽天投信投資顧問
設定日2017年9月29日
運用形態インデックスファンド
投資形態ファミリーファンド
*マザーファンドがバンガードETFに投資するので事実上FOF
ベンチマークCRSP USトータル・マーケット・インデックス(配当込・グロス)
購入時手数料
信託財産留保額
信託報酬(税込)0.1620%
(投資先ETF経費率 0.03%含む)
実質コスト0.225%
純資産総額 577.92億円(2019.9.20時点)
(マザーファンド) 純資産総額 484.92億円(2019.7.16時点)
分配金実績
つみたてNISA対象商品
SBI証券ポイント還元年率0.03%
楽天証券ポイント還元年率0.048%

 

投資対象

ベンチマークCRSP USトータル・マーケット・インデックス[配当込み・グロス]で、中・小型株を含む米国株式に広く投資します。

グロスとは配当に対する源泉徴収税を考慮しない指数です。

(注)配当込・グロスは楽天投信投資顧問に確認しましたが公表された情報ではない為、その真偽を保証するものではありません。

実際の運用はマザーファンドを通してバンガード社のETF バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(Total Stock Market ETF【VTI】)に投資します。

 

楽天・バンガード・ファンド(全米株式)

画像引用:楽天・全米株式インデックス・ファンド交付目論見書

 

バンガード・トータル・ストック・マーケットETF 【VTI】

米国株式市場の大型から小型株までも含み、投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーする時価総額加重平均型の指数、CRSP USトータル・マーケット・インデックスをベンチマークとするETFです。

その経費率は0.03%

2019年8月末日時点で3,591銘柄に投資、組入上位10銘柄は下表のようになります。

 銘柄Ticker比率
1Microsoft Corp.MSFT3.6%
2Apple Inc.AAPL3.0%
3Amazon.com Inc.AMZN2.5%
4Facebook Inc.FB1.5%
5Berkshire Hathaway Inc. BRK.B1.3%
6Alphabet Inc. Class CGOOG1.2%
7Alphabet Inc. Class AGOOGL1.2%
8Johnson & JohnsonJNJ1.2%
9JPMorgan Chase & Co.JPM1.2%
10Visa.Inc.V1.1%

データ引用:米国Vanguardサイトより

 

手数料(信託報酬、実質コストなど)

楽天・全米株式インデックスファンドの信託報酬は0.1320%(税込)

これに投資先ETFの経費率0.03%を加えて、

実質的な信託報酬は0.1620%(税込)

勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。

 

実質コスト

2019年7月16日に2期目の決算を迎え、その実質コストは0.225%(税込)

信託報酬以外のコストが0.063%、1期目の0.142%(消費税8%)より大幅に下がりました。十分許容範囲内と言って良いでしょう。

*実質コストは信託報酬以外のコストに全て消費税がかかると仮定して、消費税8%から10%に換算した概算値です。

楽天バンガードファンドの2期目決算結果の詳細は下記記事を参照して下さい。

 

他社 類似インデックファンド(米国株式)との信託報酬・実質コスト比較 (S&P500, NYダウ)

CRSP USトータル・マーケット・インデックスをベンチマークとするファンドは楽天・バンガード・ファンド以外にはありませんので、ベンチマークは異なりますが米国株式に投資する他社の低コスト・インデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。

*ファンド名下の[]内はベンチマーク。[CRSP US]はCRSP USトータル・マーケット・インデックスの略。
*信託報酬・実質コストは税込み。

 ファンド信託報酬実質コスト
1SBI・バンガードS&P500インデックス
[S&P500]
0.0938%(決算前)
2eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
[S&P500]
0.0968%0.180%
3楽天・全米株式インデックス・ファンド
[CRSP US]
0.1620%0.225%
4iFree S&P500・インデックス
[S&P500]
0.2475%0.299%
4iFree NYダウ・インデックス
[NYダウ]
0.2475%0.279%
4たわらノーロード NYダウ
[NYダウ]
0.2475%0.451%
-eMAXIS NYダウインデックス
[NYダウ]
0.6600%0.709%

*実質コストは信託報酬以外のコストに全て消費税がかかると仮定して、消費税8%から10%に換算した概算値です。

楽天・バンガード・ファンド(全米株式)の信託報酬は2019年9月26日設定のSBI・バンガード・S&P500インデックスファンド、2019年11月12日に信託報酬を引下げたeMAXIS Slim米国株式(S&P500)に次いで3位。

上記2本との信託報酬の差が約0.07%と大きくなっています。

中小型株まで広く投資したい方は楽天・バンガード・ファンド、大型株だけで十分という方はeMAXIS Slim米国株式(S&P500)という選択。(勿論、SBI・バンガード・S&P500インデックスファンドでも良いですが、新規設定のファンドは決算が出るまで待った方が無難かと)

[参考]S&P500の対象銘柄は時価総額でCRSP USトータル・マーケット・インデックスの約80%程度となっています。

 

信託報酬の変更履歴

楽天・バンガード・ファンド(全米株式)は、設定以降、1回だけ信託報酬引下げの実績があります。ただし、信託報酬そのものではなく投資先ETFの経費率引き下げによるものです。

引下げ日信託報酬(税込)備考
2017/9/29
 0.1696%新規設定。
2019/4/260.1596%投資先ETF VTIの経費率引下げ。
2019/4/260.1620%消費税増税(8%-->10%)

SBI・バンガード・S&P500インデックスファンドeMAXIS Slim米国株式(S&P500)との差が広がってきただけに、楽天・バンガード・ファンド(全米株式)も対抗した引下げに期待したいところですが。。。

 

楽天・全米株式インデックス・ファンド [楽天・バンガード・ファンド(全米株式)]の運用状況

資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)

月次資金流出入額純資産総額から楽天・バンガード・ファンド(全米株式)の売れ行き・人気を見てみます。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値になります。

楽天・バンガード・ファンド(全米株式)

設定以来、毎月10億以上、ここ数カ月では30億以上と非常に大きな資金流入が続いています。

純資産総額も設定から約2年で500億を超えています。

今、最も売れているインデックスファンドの一つになります。

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運用状況は? ~ベンチマークとの乖離~

インデックスファンドではベンチマークとの乖離がファンド評価の重要な要素です。そして、その要因を知る事でファンドをより正しく評価出来るようになります。

先進国株式(MSCI kokusai)などの場合、同じベンチマークの他のファンドと比較する事で、コスト起因、運用の問題などに切り分ける事が出来ますが、楽天・バンガード・ファンド(全米株式)の場合、類似ファンドがありません。

そこで、投資先であるVTIのデータも用いてベンチマークとの乖離の要因を調査します。

 

月次騰落率での乖離

先ず、楽天・バンガード・ファンド(全米株式)の月次レポート、さらに米国バンガード社VTI(市場価格)の月次騰落率でのベンチマークとの乖離をまとめます。

*楽天・バンガード・ファンドは小数点第1位、バンガードVTIは小数点第2位まで記載。
*楽天・バンガード・ファンドは月次レポート、VTIは米国バンガード社サイトよりデータ引用。

楽天・バンガード・ファンド(全米株式)

設定当初の2017年10月は-0.5%と大きな乖離を起こした楽天・バンガード・ファンド(全米株式)ですが、その後は最大で-0.1%と大きな乖離は起こしていません。(小数点第1位までしか記載されていない為、これ以上の詳細はわかりません。)

一方のVTI、上記期間中ベンチマークに対して最大で-0.07%、それを除くと概ね±0.05%と良好な成績です。

 

年次騰落率での乖離

月次と同じように1年騰落率のベンチマークとの乖離を見てみます。

楽天・バンガード・ファンド(全米株式)

楽天・バンガード・ファンド(全米株式)は、設定直後を除けば-0.4%程度で安定してきています。

VTIは最大でも-0.08%と年次で見ても乖離のない運用になっています。(勿論、NAVではもっと乖離が小さくなっています)

 

年間騰落率でのベンチマークとの乖離、及び、その要因分析

[注]本章での考察・検討は下記の仮定、及び管理人の主観が含まれています。公式な情報ではなく、その真偽を保証するものではありませんのでご注意下さい。
・為替レートは当日の三菱UFJ銀行公表の対顧客外国為替相場TTM使用。
・楽天バンガードファンドの基準価額は、米国時間前日のVTIの市場価格(終値)で決まるとする。よって以下に示す楽天バンガードファンドとVTIの乖離比較は厳密には1日ずれた結果である事をご承知おきください。

年次で約0.4%のマイナス乖離を起こしていますが、この要因を詳細に分析していきます。

(月報では小数点第1位までしか記載されていない為、運用報告書でベンチマークの値が分かる2019年6月末日時点のデータを使用します)

楽天バンガードのベンチマークとの乖離は

(1)楽天バンガードの信託報酬(投資先ETF VTIの経費率含む)

-0.16%

(2)楽天バンガードの信託報酬以外のコスト

-0.06%

*(1)+(2)が実質コストとなり、当然マイナス乖離の要因となります。

(3)運用上の問題で生じる乖離

これは楽天・バンガード・ファンド、及び投資先ETF VTI両方を含めた乖離です。

全体の乖離 - (1) - (2) - (4) で算出、-0.01%

(4)VTIの分配金に対する米国課税

VTIは年4回分配金を出しますが、その際、米国で10%源泉徴収されたあとの配当金がファンドの資産となります。

VTIの分配金再投資(配当金非課税)時、及び分配金の90%を再投資した時の騰落率との差(円換算)から、この成分を算出すると-0.21%。勿論、マイナスに乖離する成分となります。凡そ配当利回りの10%です。

以上をまとめたのが下表。

楽天・バンガード・ファンド(全米株式)

楽天バンガードとベンチマークとの乖離は-0.44%ですが、そのうち最も大きい成分が(4)VTI配当金に対する米国課税。

ただ、これはどうしようもありませんし、楽天・バンガード・ファンドだけの問題でもありません。国内から直接米国に投資する、例えばeMAXIS Slim米国株式(S&P500)でも同じです。
*直接VTIに投資した場合は外国税額控除で一部を還付できる場合があります。
*本ファンドは米国株式だけしか投資しませんので、海外ETF経由での3重課税の問題はありません。

(1)の信託報酬、(2)「信託報酬以外のコスト」によるマイナス乖離も致し方ありません。
勿論、信託報酬が下がれば乖離はさらに小さくなります。ただ「信託報酬以外のコスト」は前述のように2期目で十分下がっていますので、これ以上下げる事は難しいと推測します。

問題となるのは(3)の「運用上の問題」ですが、-0.01%と十分小さくなっています。

要は、コスト(実質コスト)、及び配当に対する米国課税分を除くと運用上の乖離は殆どないと言う事です。

 

まとめ

以上、楽天・全米株式インデックス・ファンド[愛称:楽天・バンガード・ファンド(全米株式)]についての解説でした。

米国株式にほぼ丸ごと投資するバンガード社ETF VTIを、国内投資信託として手軽に購入出来る非常に魅力あるファンドです。

実際、設定以来、毎月巨額の資金流入があり大きな人気を集めています。

2期目が終わり実質コスト(信託報酬外のコスト)も下がりました。そして、運用上の問題に起因するベンチマークとの乖離も殆どありません。

米国株式に投資したい、

S&P500より中小型株を含む幅広い銘柄に投資したい、

そして海外ETFに直接投資するのは面倒と感じる方には最適なファンドです。

つみたてNISAiDeCo(楽天証券のみ)でも投資する事が出来ます。

願わくば、SBI・バンガード・S&P500インデックスファンドeMAXIS Slim米国株式(S&P500)と同等の信託報酬に引き下げてくれれば、もっと魅力的なファンドになるのですが。

[参考]CRSP USトータル・マーケット・インデックス(VTI)とS&P500の直近10年(2018.11時点)のパフォーマンスは概ね同じです。VTIの方が若干リターンは高いもののリスクも高くシャープレシオは同等。

 

購入先

楽天・バンガード・ファンド(全米株式)は下記の金融機関で購入出来ます。

販売会社 SBI証券楽天証券 マネックス証券auカブコム証券松井証券岡三オンライン証券GMOクリック証券等。

楽天証券なら楽天カード(クレジットカード)で投資信託を積立購入する事が出来ます。勿論ポイント還元があり事実上1%割引で購入出来るようなものです(上限5万円/月)。さらに、そのポイントで投資信託を購入する事も出来ます。
公式サイト楽天カード

つみたてNISAでも購入できます。(上記金融機関でもつみたてNISAに対応していない場合があります)

また、個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っているのは楽天証券 iDeCo

 

 

他の米国株式インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。

 

インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。

 

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