ファンド紹介・解説

【インデックスファンド評価・解説】SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

投稿日:2020年5月21日 更新日:

米国の株式市場を代表する指数S&P500との連動を目指すインデックスファンドSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドについて解説します。

[最終更新日:2020.9.3]純資産総額、騰落率を2020.8末の情報に更新。
[2020.5.21]全て最新情報に更新。

*本記事は原則2020年4月末日時点の情報に基づき記載しています。

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SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド(愛称:SBI・バンガード・S&P500)の基本情報

SBI・バンガードシリーズ(?)はSBIアセットマネジメントがバンガードとの共同ブランドファンドとして2019.8.27に発表されました。バンガードのETFに投資する事実上のFOFとなります。現時点ではS&P500との連動を目指すETF VOOに投資するSBI・バンガード・S&P500、1本のみのラインアップです。

今回解説するのはS&P500との連動を目指し米国株式に投資するSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

先ず、SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドの基本情報をまとめます。

運用会社SBIアセットマネジメント
設定日2019年9月26日
運用形態インデックスファンド
投資形態ファミリーファンド
*マザーファンドがバンガードETFに投資するので事実上FOF
ベンチマークS&P500(配当込み・除くは現時点では不明)
購入時手数料
信託財産留保額
信託報酬(税込)0.0938% 
実質コスト(決算前)
純資産総額 661.1億円(2020.8.31時点)
(マザーファンド) 純資産総額 (決算前)
分配金実績
つみたてNISA対象商品
SBI証券ポイント還元年率0.02%
楽天証券ポイント還元年率(取扱無し)

投資対象

ベンチマークS&P500で米国株式に投資します。

S&P500は米国の大型株 約500銘柄から構成された時価総額加重平均型の指数で、米国株式の約80%をカバーします。米国株式を代表する指数と言っても良いでしょう。

米国株式の各指数の詳細な解説は下記記事をご覧ください。

ベンチマークが配当を含むか否か、含む場合、配当に対する源泉徴収税を考慮したネットか考慮しないグロスかは現時点ではわかりません。

*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[配当込]がありますが、実際の運用成績は(過去においては)変わっていません。
参考記事インデックスファンドのベンチマーク、配当込、配当除くで実際の運用成績は異なるか?

 

マザーファンド

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドファミリーファンド方式でマザーファンドを介して米国株式に投資します。

実際の運用はマザーファンドを通してバンガード社のETF Vanguard・S&P500 ETF【VOO】に投資します。

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

画像引用:SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド 交付目論見書)

 

Vanguard・S&P500 ETF 【VOO】

Vanguard・S&P500 ETF【VOO】は米国を代表する大型株500銘柄から構成されるS&P500との連動を目指して運用するETFです。

経費率は0.03%と非常に低コスト。

保有する銘柄数は509(2020.4末時点)で組入銘柄上位10は下表の通り。

 銘柄TICKER比率
1Microsoft Corp.MSFT5.61%
2Apple Inc.AAPL5.03%
3Amazon.com Inc.AMZN4.23%
4Facebook Inc.FB2.02%
5Alphabet Inc.GOOGL1.65%
6Alphabet Inc.GOOG1.65%
7Johnson & JohnsonJNJ1.62%
8Berkshire Hathaway Inc.BRK.B1.46%
9Visa IncV1.25%
10Procter & Gamble Co.PG1.21%

データ引用:米国Vanguard社サイトより(2020/4/30)

マイクロソフト、アップル、アマゾンといった米国を代表する企業が上位を占めています。

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手数料(信託報酬、実質コストなど)

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド信託報酬は0.0638%(税込み)

これに投資先ETF VOOの経費率 0.03%を加えて、

実質的な信託報酬は0.0938%(税込み)

S&P500だけでなく米国株式を投資対象としたインデックスファンドの中では最低水準です。

実質コストは未だ設定されたばかりで不明。

勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。

 

他社 米国株式インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較

S&P500、及びベンチマークは異なりますが米国株式に投資する他社の低コスト・インデックスファンドと比較してみます。

*ファンド名下の[]内はベンチマーク。[CRSP US]はCRSP USトータル・マーケット・インデックスの略。
*信託報酬・実質コストは税込み表記。

 ファンド信託報酬実質コスト
1SBI・バンガードS&P500インデックス
[S&P500]
0.0938%(決算前)
2eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
[S&P500]
0.0968%0.141%
DC専用?SMBC・DCインデックスファンド(S&P500)
[S&P500]
0.0968%(決算前)
3楽天・全米株式インデックス・ファンド
[CRSP US]
0.1620%0.209%
4つみたて米国株式(S&P500)
[S&P500]
0.2200%0.273%
5NZAM・ベータ・NYダウ30
[NYダウ]
0.2310%(決算前)
6Smart-i S&P500インデックス
[S&P500]
0.242%(決算前)
7iFree S&P500・インデックス
[S&P500]
0.2475%0.299%
7iFree NYダウ・インデックス
[NYダウ]
0.2475%0.279%
7たわらノーロード NYダウ
[NYダウ]
0.2475%0.382%
-eMAXIS NYダウインデックス
[NYダウ]
0.6600%0.687%

*実質コストは信託報酬以外のコストに全て消費税がかかると仮定して、消費税8%から10%に換算した概算値です。

米国株式に投資するファンドでSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドが最も低い信託報酬(税込み)

同じS&P500との連動を目指すeMAXIS Slim米国株式(S&P500)とは僅差。
(税抜きではeMAXIS Slim米国株式(S&P500)と同率です。SBI・バンガードは投資先ETFに消費税がかからない為、税込みでは若干有利となります)

楽天・全米株式インデックスiFree S&P500インデックスには大きな差をつけています。

 

SBI・バンガード・S&P500の配当に対する税制上の不利(三重課税)は無し。

米国ETFに投資する場合、所有する株式から出る配当の課税が現地国、米国、そして最終的には日本と三重課税になる事があります。

しかし、SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドは米国だけに投資するファンドですので、現地国=米国となり配当に対する税制上の不利は生じません。

国内から直接投資するeMAXIS Slim米国株式(S&P500)と同じです。

 

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドの運用状況

資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)

月次資金流出入額純資産総額からSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドの売れ行き・人気を見てみます。

米国株式で人気のあるeMAXIS Slim米国株式(S&P500)楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天バンガード)とも比較します。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値になります。
(*)SBI・バンガード・S&P500の資金流入額には当初募集期間の金額は含まれません。

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

 

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドは2019年9月26日設定(2019年9月12日より募集)と未だ新しいファンドですが、順調に資金流入を伸ばし、早くも楽天バンガードにも匹敵する巨額の資金を集めています。

さすがにeMAXIS Slimには敵いませんが、それでもSBI証券 1社だけの販売でこれだけの資金流入です。
*2020.4.20よりマネックス証券岡三オンライン証券、さらに佐賀銀行、SMBC日興証券と販売会社が増えてきています。

純資産総額も309億円(2020.4末時点)と、設定から半年余りにしては十分大きい金額です。

 

運用状況は?

インデックスファンドでは、ベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。

下図は2020年4月末日時点の実質コストに対する6ヶ月騰落率を複数のファンドでプロットしたものです。但し、SBI・バンガード・S&P500だけは未だ実質コストがわかりませんので信託報酬でプロットしてあります。

そして、(多くのファンドが乖離がないであろうとの前提のもと管理人の主観で決めた)配当課税を適切に考慮した真のベンチマークから決まるコストと騰落率の関係が図中グレーの点線です。このグレーの点線上にあればコスト要因以外でのベンチマークとの乖離がないと推測できます。

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド

 

S&P500の場合、各ファンド、コストと騰落率の相関があまり良くありませんが、その中でSBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドは図中点線より大きく下方に位置し、ベンチマークとのマイナス乖離、または実質コストが非常に大きくなっている可能性があります。

この乖離を全て実質コスト起因とすると、図中グレーの点線上にのるには0.25%、実質コスト1年分では0.50%と推定されます。

但し、設定からまだ7ヶ月、急激な資金流入で売買コスト等がかさんでいる可能性があります。

純資産が大きくなるとともに次第に解消されていく事でしょう(保証は出来ませんが)

 

最新の騰落率 ~2020年8月末日時点~

最新の騰落率をライバルファンドとともにまとめます。

*3年騰落率は年率表記。

[スマホの方は横にスクロールしてご覧ください]

騰落率 2020.8末時点
 1カ月3カ月年初来1年3年
SBI・バンガードS&P5008.98%13.71%5.11%------
eMAXIS Slim米国株式
(S&P500)
8.97%13.83%5.16%20.49%---
(参考値)
楽天・全米株式
8.66%14.01%4.85%19.74%---

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドは、3カ月、年初来で見てeMAXIS Slimに騰落率で負けており、未だ信託報酬以外のコストが高い、あるいは運用が不安定になっている可能性が否定できません。

尚、楽天・全米株式インデックス・ファンドはベンチマークが異なりますので参考値として見て下さい(中小型株有無の違い)

 

まとめ

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドは、S&P500をベンチマークとするインデックスファンドの中ではeMAXIS Slim米国株式(S&P500)と並び信託報酬が低く、さらに他のベンチマークを含め米国株式インデックスファンドの中でも最低水準の信託報酬です。

設定から僅か7ヶ月余りにも関わらず早くも大きな人気を集めています。

さすがに未だ安定した運用とは言えませんが、今後徐々に解消していくと推測(期待?)します。ただ慎重を期す方は1期目の決算結果を待って判断されるのも良いでしょう。

米国株式を中心に投資したい方にとって、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)楽天・全米株式インデックス・ファンドとともにお勧めできるファンドの一つです。

 

販売会社

SBI・バンガード・S&P500インデックスファンドは下記の金融機関で購入出来ます。

SBI証券
投資信託保有で毎月Tポイントがもらえます。さらにTポイントで投資信託を購入する事も出来ます。
(つみたてNISAでも購入可能)
公式サイト SBI証券

SMBC日興証券(ダイレクトコース)
大手店頭証券で唯一eMAXIS Slimシリーズを取扱い(ダイレクトコースのみ)。
国内株式を定額(100円~)、買付手数料無料(100万円以下)で買付・積立出来、さらにdポイントも使えるキンカブ・日興フロッギーも魅力の証券会社。
(つみたてNISAでも購入可能)
公式サイトSMBC日興証券

その他の販売会社
マネックス証券auカブコム証券岡三オンライン証券佐賀銀行

勿論、つみたてNISA対象のファンドです。(上記金融機関でもつみたてNISAを取扱っていない場合があります。またつみたてNISAでしか購入できない金融機関もあります)

*当初SBI証券だけの取り扱いでしたが、2020.4以降販売会社が増えてきました。
2020.7時点楽天証券では取り扱っていません。

尚、個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っている金融機関はありません。

 

 

ライバルとなるファンド

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド)

iFree S&P500インデックス

 

他の米国株式インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。

インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。

 

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