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ファンド紹介・解説

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの評価・評判・人気。~eMAXIS Slimとどちらを選ぶ?~

投稿日:

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

純資産総額 8,000億円突破(2024.11)

日本を除く先進国の株式に投資するインデックスファンド<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドについて解説します。

[最終更新日:2024.11.15]全て最新の情報に更新。
本記事は原則2024.10末日時点の情報に基づき記載しています。

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<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの基本情報

購入・換金手数料なしシリーズは、「徹底した低コスト」、「シンプルで分かりやすい」、「組合わせ方は自由」の三つを特徴・コンセプトとしたニッセイアセットマネジメントが運用するインデックスファンド・シリーズで、インデックスファンド低コスト化の先駆け的存在です。

本記事で解説するのは、先進国の株式に投資する<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

先ず、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの基本情報をまとめます。

運用会社ニッセイアセットマネジメント
設定日2013年12月10日
運用形態インデックスファンド
投資形態ファミリーファンド
ベンチマークMSCI KOKUSAI(配当込・ネット)
購入時手数料
信託財産留保額
信託報酬(税込)0.09889% 
実質コスト0.126%(*1)
純資産総額 7,856億円(2024.10.31時点)
(マザーファンド) 純資産総額 8,271億円(2023.11.20時点)
分配金実績
NISA(つみたて投資枠)対象商品
NISA(成長投資枠)対象商品
SBI証券ポイント還元年率0.0351%
楽天証券ポイント還元年率---%(*2)
マネックス証券ポイント還元年率0.030%
松井証券ポイント還元年率0.0351%

(*1)実質コストは2023.11決算の値より。
(*2)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更(一部ファンドを除く)

 

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投資対象

ベンチマークMSCI KOKUSAI(コクサイ)[配当込み・ネット]で、日本を除く先進国の株式に投資します。

ネットとは配当金に対する源泉徴収税を考慮した指数です。

実際の運用では、ファンドが所有する株式から配当が出て、それに各投資国で源泉徴収された後の配当金がファンドの資産となりますので、基本的には配当込・ネットが最も現実に即したベンチマークになります。但し、MSCIが出すネット指数が、日本に対する税率を正確に反映しているとは限りません。詳細は下記記事をご覧ください。
参考記事インデックスファンドのベンチマーク(除く配当/プライス、配当込/グロス・ネット)と乖離の評価方法。

 

投資国

投資する国、比率は下図のようになります。

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

画像引用:<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式 マンスリーレポート(2024/10)

先進国といっても米国1国だけで約77%を占めます。

詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事【外国株式インデックスファンド】各インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国? 

 

投資銘柄

投資している銘柄は下表のようになります。(組入上位10銘柄)

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

画像引用:<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式 マンスリーレポート(2024/10)

上位10銘柄全てを米国が占めており、エヌビディア、アップル、マイクロソフト、アマゾン、メタ、アルファベット(Googleの持ち株会社)など日本でも良く知られた企業が上位になっています。

 

手数料(信託報酬、実質コストなど)

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは、複数回信託報酬の引下げを実施しており(詳細は後述)

現時点の信託報酬は0.09889%(税込)

実質コスト0.126%(税込, 2023.11決算)

勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。

 

他社 先進国株式インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較

他社の低コスト・先進国株式インデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。

尚、PayPay投資信託インデックス先進国株式SBI・先進国株式インデックス・ファンドeMAXIS Slim先進国株式(含む日本)はベンチマークが異なり、日本を含む先進国株式に投資し、PayPay、SBIがFTSE ディベロップド・オールキャップ・インデックス、eMAXIS Slim先進国株式(含む日本)はMSCI WORLDをベンチマークとするファンドです。
他は全てMSCI KOKUSAIをベンチマークとし、日本を除く先進国株式に投資するファンドです。

(注)下表は基本的に最新の情報に随時更新しています。よって記事中の記載と異なる場合がありますが、その際は下表の値が最新の情報となります。

*野村スリーゼロ先進国株式投信は野村證券・NISA限定商品ですので参考ファンド扱いとしています。

 ファンド信託報酬実質コスト
--野村スリーゼロ先進国株式投信0%
(2030年まで)
0.017%
1ステート・ストリート・グローバル株式インデックス・オープン0.0748%---
2楽天・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド0.088%0.230%
3PayPay投資信託インデックス先進国株式
[FTSE]
0.0872%1.443%
4SBI・先進国株式インデックス・ファンド
[FTSE]
0.0982%0.113%
5eMAXIS Slim 先進国株式インデックス0.09889%0.137%
5たわらノーロード先進国株式0.09889%0.133%
5<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックス0.09889%0.126%
5eMAXIS Slim 先進国株式(含む日本)<オール先進国>
[MSCI WORLD]
0.09889%---
9My SMTグローバル株式インデックス0.1023%0.143%
9SMBC・DCインデックスファンド(MSCIコクサイ)0.1023%0.154%
11iFree外国株式インデックス0.2090%0.240%
12(三菱UFJ)つみたて先進国株式0.2200%0.261%
12Smart-i先進国株式インデックス0.2200%0.275%

MSCI KOKUSAIをベンチマークとし長期の運用実績のあるファンドでは、eMAXIS Slim 先進国株式インデックスたわらノーロード先進国株式と並び<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスが信託報酬同率最安値。

実質コストでは最安値です。(実質コストは毎年変動します。また、この程度の差は誤算の範囲内とも言えるでしょう)

 

信託報酬の変更履歴

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは、基本的には毎年の決算期に信託報酬引下げを行ってきましたが、2018年以降、決算期にかかわらずライバルであるeMAXIS Slimに対抗する引き下げを行っています。

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの信託報酬変更履歴
引下げ日信託報酬(税込)備考
2013/12/10
 0.4212%新規設定
2015/11/210.2592% 
2016/11/220.2160%iFreeに対抗
2017/11/210.20412%eMAXIS Slim、iFreeに対抗
2018/8/210.11772%eMAXIS Slimに対抗
2019/6/270.107892%eMAXIS Slimに対抗
2019/10/10.10989%消費税増税(8%-->10%)
2020/2/210.10230%eMAXIS Slimを抜いて単独一位に。
2023/6/140.09889%eMAXIS Slim、たわらノーロードに対抗

2018/1/30に大幅な信託報酬引下げを行ったeMAXIS Slim 先進国株式インデックスと一時期は大きな差をつけられましたが、異例ともいえる(期中の)2018年8月の引下げでeMAXIS Slim 先進国株式インデックスにならび、その後2019年6月にも両社引下げを行いました。

さらに、eMAXIS Slim、たわらノーロード先進国株式、そして本ファンドと信託報酬引下げを行い、2023.6.14時点で3本が同率最安値となっています。

 

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<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの運用状況

資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)

月次資金流出入額純資産総額から<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの売れ行き・人気を見てみます。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの人気・評判

2015年中頃より2023年10月までは毎月10~80億円程度の大きな資金流入がありました。しかし、その人気に陰りが出てきたのか、2023年11月、12月、2024年1月と3カ月連続で資金流出に転じ、その後再度資金流入になるも流入額は安定しません。

その結果、ライバルのeMAXIS Slim 先進国株式たわらノーロード先進国株式に資金流入額で負ける月が多くなってきました。

それでも純資産総額は2024.10末時点で7,856億円と大きく、間もなく8,000億円を突破することでしょう(2024.11.7に8,000億円を突破しました)

 

運用状況は?

インデックスファンドでは、ベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。

*ベンチマークは同じMSCI KOKUSAIでも配当込・除くなどファンドにより異なりますが、実際の運用は両者で変わらない事から、配当込で配当課税を適切に考慮したインデックスを、ここではベンチマークと定義します。

下図は、2024年10月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンドでプロットしたものです。

*実質コストに対する騰落率を見ていきますが、期中に信託報酬の変更があったファンドは、その期間に応じて按分した実質コストを用います。(期中平均コストは基準価額の変動を考慮せず)

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの評価

グラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そしてグレーの点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
*多くのファンドがコスト起因以外でのベンチマークとの乖離はないだろうという前提で評価。

*野村スリーゼロ先進国株式投信は野村證券・NISA限定商品ですので参考ファンド扱いとして比較の対象から外します。

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは、この1年間騰落率ではベンチマークに対してコスト要因以外でのベンチマークとの乖離がない運用になっており、騰落率もeMAXIS Slim、たわらノーロードと概ね同等です。

ただ、過去には2018年2月(この時は数回のプラス・マイナス乖離で最終的にはプラマイゼロに近くなった)、2016年11月とニッセイAMが公式に発表した分でも2回の大きな乖離が発生、また、2020年6月に若干のプラス乖離、2021年12月にも僅かなマイナス乖離、2022年3月にもマイナス乖離を起こした可能性があります(管理人の推測で公式な情報ではありません)

 

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドの分配金

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは分配金を出した実績はありません。

これから資産を築いていこうとする資産形成期においては分配金を出さない投資信託の方が有利です。
分配金を出すか否かは運用会社が決定しますが、多くのインデックスファンドが分配金を出さない、無分配としています。
勿論、保有する株式から出た配当はファンドの資産となり、基準価額の上昇につながります。

 

最新の騰落率[利回り](eMAXIS Slim先進国株式インデックスなどと比較) ~2024年10月末日時点~

最新の騰落率をライバルファンドとともにまとめます。(本章は原則毎月更新します)

*3年、5年騰落率は年率表記。

[表をクリックすると拡大します]

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 利回り

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスたわらノーロード先進国株式と概ね同等の騰落率。

尚、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは、2022.12.1に若干のプラス乖離、そして2022.3.1/11には若干のマイナス乖離を起こした可能性が高く、その影響もあって直近の3年騰落率がeMAXIS Slimと異なっています。

 

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まとめ

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは先進国株式ファンドとして、eMAXIS Slim 先進国株式インデックスたわらノーロード先進国株式と人気を三分するファンドです。

一時期は信託報酬でeMAXIS Slim 先進国株式インデックスに大きな差をつけられましたが、2018年8月以降は概ね同一水準となり、たわらノーロード先進国株式を加えた3本が激しい競争を繰り広げています。

この3本ならば、どれを購入しても大きな差は出ないでしょう。

懸念点は、最近資金流出入額が安定せず、ライバル2本に差をつけられている事。といっても、既に大きな純資産を持つファンドですので問題はありませんが・・・。

 

販売会社

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドは下記の金融機関で購入出来ます。

*主にネット証券、ネット取引での取扱いとなります。

マネックス証券 クレジットカード積立 最高水準のポイント還元率1.1%
マネックス証券ではdカードやマネックスカード(クレジットカード)で投資信託が積立出来ます。ポイント還元率は月5万円までの投信積立では最高水準の1.1%(5~10万円部分の還元率は下がります)
(dカードGOLDでNISA口座なら月10万円までクレカ積立還元率1.1%)
*dカード、マネックスカードとも通常ショッピング時は1.0%
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。

公式サイトマネックス証券

 

SBI証券 三井住友カードでのクレジットカード積立
SBI証券では三井住友カードで投資信託積立が出来ます。ポイント付与率はスタンダードカードで最大0.5%、ゴールドカードなら最大1.0%(2024.11買付分からはカード利用実績に応じた付与率に変更)
また投資信託保有でVポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにV/Pontaポイントで投資信託を購入できます。

公式サイト SBI証券

 

auカブコム証券のクレジットカード積立 & auじぶん銀行との連携
auカブコム証券はau Payカードで投資信託積立が出来ます。Pontaポイント還元率は1.0%(月10万円まで)。
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
また、auじぶん銀行との連携(auマネーコネクト)でauじぶん銀行普通預金金利0.21%、au Payアプリ等の連携で最大0.31%になるのも魅力。

公式サイトauカブコム証券

 

楽天証券 クレジットカード & 楽天キャシュ積立 
楽天証券では楽天カードで投資信託積立が出来ます。信託報酬(販売会社分)が税込0.4%未満のファンドの還元率は0.5%(ゴールド、プレミアム、ブラックなら還元率アップ)、0.4%以上のファンドの還元率は1.0%(ブラックなら2.0%)
また、楽天キャッシュ決済でも投資信託積立が出来ます。0.5%のポイント還元。
楽天カード決済で10万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月15万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。

公式サイト楽天証券

公式サイト楽天カード

 

松井証券 投信保有での最高水準のポイント還元
松井証券は、投資信託保有による最高水準のポイント還元率が魅力。
またMATSUI Bank(住信SBIネット銀行マツイ支店)の口座開設すれば普通預金金利 年0.31%になるのも魅力。

公式サイト松井証券

 

勿論、NISA(つみたて投資枠)対象のファンドです。(成長投資枠でも購入出来ます。金融機関によってはつみたて投資枠専用としている場合もあります)

また、個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っているのはSBI証券 iDeCo(セレクトプラン)です。

 

ライバルとなるファンド

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド (本記事)

iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)

My SMTグローバル株式インデックス 

たわらノーロード 先進国株式

つみたて先進国株式

野村スリーゼロ先進国株式投信

 

他の先進国株式インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。

 

インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。

 

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