ファンド紹介・解説

eMAXIS Slim先進国株式インデックスの評価・評判・人気。~実質コスト、騰落率比較など~

投稿日:2020年6月2日 更新日:

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

純資産総額 1,000億円突破(2020.6.2)

日本を除く先進国の株式に投資するインデックスファンドeMAXIS Slim 先進国株式インデックスについて解説します。

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[最終更新日:2020.11.3]純資産総額、「最新の騰落率」を2020.10末の情報に更新。
[2020.9.2]ライバルファンドの実質コスト更新。
[2020.7.2]2020.4決算結果反映(実質コストなど)。
[2020.6.2]全て最新情報に更新。
本記事は原則2020.5末日時点の情報に基づき記載しています。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの基本情報

eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)シリーズは「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」をコンセプトとした三菱UFJ国際投信が運用するインデックスファンドで、「他社類似ファンドの運用コストに注意を払い、機動的に信託報酬を引き下げることによって、今も、そしてこれからも業界最低水準を目指し続ける」と公表しています。実際、設定から既に数回の信託報酬引下げを行い、常に最低水準の座を維持しています。

今回解説するのは、先進国の株式に投資するeMAXIS Slim 先進国株式インデックス

先ず、eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの基本情報をまとめます。

運用会社三菱UFJ国際投信
設定日2017年2月27日
運用形態インデックスファンド
投資形態ファミリーファンド
ベンチマークMSCI KOKUSAI(配当込み・ネット)
購入時手数料
信託財産留保額
信託報酬(税込)0.10230%
実質コスト0.175%
純資産総額 1,246.5億円(2020.10.30時点)
(マザーファンド) 純資産総額 4,374億円(2019.5.13時点)
分配金実績
つみたてNISA対象商品
SBI証券ポイント還元年率0.03%
楽天証券ポイント還元年率0.048%

 

投資対象

ベンチマークMSCI KOKUSAI(コクサイ)[配当込み・ネット]で、日本を除く先進国の株式に投資します。

*2019.7.1よりベンチマークが除く配当から、配当込み、配当課税を考慮するネットに変更となりました。
(注)ネットでも日本に対して適切な税率が考慮されているという保証はありません。
参考記事三菱UFJ国際投信 eMAXIS Slimなどのベンチマークを配当込指数に変更。

*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[税引前配当込/グロス]、[税引後配当込/ネット]の3種類ありますが、ベンチマークの配当除く・含むは運用成績に直接関係するものではありません(少なくとも過去においては)。但し、運用報告書などに記載されているベンチマークとの乖離を見る時は注意が必要です。詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事インデックスファンドのベンチマーク(除く配当/プライス、配当込/グロス・ネット)と乖離の評価方法。

 

投資国

投資する国、比率は下図のようになります。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

画像引用:eMAXIS Slim先進国株式 マンスリーレポート(2020/4)

先進国といっても、最近米国比率が徐々に高くなり、今では米国だけで約70%を占めます。

詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事【外国株式インデックスファンド】各インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国? 

 

投資銘柄

投資している銘柄は下表のようになります。(組入上位10銘柄)

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

画像引用:eMAXIS Slim先進国株式 マンスリーレポート(2020/4)

組入銘柄数は1,321。このファンド1本で日本を除く先進国の1,321社の株式を所有しているという事です。

上位10銘柄中9銘柄を米国企業が占めており、マイクロソフト、アップル、アマゾン、アルファベット(Googleの持ち株会社)、フェイスブックなど日本でも良く知られた企業が上位になっています。

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手数料(信託報酬、実質コストなど)

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの最大の魅力は何と言っても信託報酬の低さ。

先進国株式インデックスファンドとしては最低水準の0.10230%(税込)

また、後述するように純資産総額が500億円、1,000億円を超えると、その超えた部分についてさらに低い信託報酬が適用されます。

実質コスト0.175%(税込)

勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。

*実質コストは信託報酬以外のコストに全て消費税がかかると仮定して、消費税8%から10%に換算した概算値です。

 

受益者還元型信託報酬

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスは、下表のように純資産総額に応じて信託報酬率が変わる受益者還元型信託報酬を採用しています。

多くの方が購入・投資し、純資産総額が大きくなれば、さらに信託報酬が低くなるという事です。

(注意)あくまで純資産総額500億円(または1,000億円)以上の部分のみ低い信託報酬が適用され、500億円未満の信託報酬率は変わりません。

純資産総額信託報酬(税込)
500億円未満の部分0.10230%
500億円以上1,000億円未満の部分0.1006%
1,000億円以上の部分0.09889%

実際に2019年7月8日には純資産総額500億円を、そして2020年6月2日には1000億円を突破し、500億円以上、1,000億円以上の部分には上表の低い信託報酬が適用されています。
(今後の基準価額の下落・資金流出などで再度1000億を割る可能性も否定はできません)

純資産総額に対する信託報酬を下図に示します。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

純資産総額1,000億円で信託報酬は0.1014%となり、基準の信託報酬0.1023%に対し、0.0009%と僅かですが低くなっています。

 

他社 先進国株式インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較

他社の低コスト・先進国株式インデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。

尚、SBI・先進国株式インデックス・ファンドだけはベンチマークが異なりFTSE ディベロップド・オールキャップ・インデックス、他は全てMSCI KOKUSAIをベンチマークとするファンドです。

(注)下表は基本的に最新の情報に随時更新しています。よって記事中の記載と異なる場合がありますが、その際は下表の値が最新の情報となります。

*野村スリーゼロ先進国株式投信は野村證券・つみたてNISA限定商品ですので参考ファンド扱いとしています。

 ファンド信託報酬実質コスト
--野村スリーゼロ先進国株式投信0%
(2030年まで)
(決算前)
--SBI・先進国株式インデックス・ファンド
[FTSE]
0.1022%0.202%
1eMAXIS Slim 先進国株式インデックス0.1023%0.175%
1<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックス0.1023%0.164%
3たわらノーロード先進国株式0.10989%0.159%
4iFree外国株式インデックス0.2090%0.255%
4i-SMTグローバル株式インデックス0.2090%0.257%
6(三菱UFJ)つみたて先進国株式0.2200%0.290%
6Smart-i先進国株式インデックス0.2200%0.336%

*実質コストは信託報酬以外のコストに全て消費税がかかると仮定して、消費税8%から10%に換算した概算値です。

MSCI KOKUSAIをベンチマークとするファンドではeMAXIS Slim 先進国株式インデックスの信託報酬は、<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスと並び1位。

*尚、ベンチマークが異なるSBI・先進国株式インデックス・ファンドが若干低くなっていますが、税抜きではeMAXIS Slimの方が低くなります。

実質コストではたわらノーロード先進国株式<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスに次いで3位。(但し実質コストは毎年変動します。)

 

信託報酬の変更履歴

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスは、業界最低水準の信託報酬を目指し続けるというコンセプト通り、既に設定から複数回の信託報酬引下げを行っています。

eMAXIS Slim先進国株式インデックスの信託報酬変更履歴
引下げ日信託報酬(税込)備考
2017/2/27
 0.2160%新規設定
2017/10/20.2052%iFree外国株式の引下げに対抗
2017/11/100.20412%ニッセイ外国株式の引下げに対抗
2018/1/300.11826%EXE-iつみたて先進国株式に対抗
2018/7/250.11772%ニッセイ外国株式の引下げに対抗
2019/6/250.107892%ニッセイ外国株式の引下げに対抗
2019/10/10.10989%消費税増税(8%-->10%)
2019/12/270.10615%SBI先進国株式に対抗
2020/3/170.10230%ニッセイ外国株式の引下げに対抗

2018/1/30に行った大幅な信託報酬引下げ、及び2019/12/27の引下げは、ベンチマークが異なるSBI・先進国株式インデックス・ファンド(旧名称 :EXE-i つみたて)に対抗したものです。先進国株式という大きな括りの中であれば、ベンチマークが異なっていても「他社類似ファンド」とみなし、eMAXIS Slim 先進国株式インデックスは、それにも対抗し、信託報酬最低水準を目指すという事になります。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの運用状況(評価・人気)

資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)

月次資金流出入額純資産総額からeMAXIS Slim 先進国株式インデックスの売れ行き・人気を見てみます。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値になります。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

大幅な信託報酬引下げを行った2018年1月以降、急激に資金流入が増え、ここ数カ月は毎月40億円を超える流入となっています。純資産総額も設定から2年余りの2019年7月8日に500億円突破、そして3年余りの2020年6月2日に1,001億円と順調に伸びています。

今、最も売れている先進国株式インデックスファンドです。

 

運用状況は?

インデックスファンドでは、ベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。

*ベンチマークは同じMSCI KOKUSAIでも配当込・除くなどファンドにより異なりますが、実際の運用は両者で変わらない事から、配当込で配当課税を適切に考慮したインデックスを、ここではベンチマークと定義します。

下図は、2020年5月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンドでプロットしたものです。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

グラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そしてグレーの点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
*多くのファンドがコスト起因以外でのベンチマークとの乖離はないだろうという前提で評価。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスは最もコストが低く、そして、その低いコストに応じた高い騰落率になっている事がわかります。(コスト要因以外での)ベンチマークとの乖離も殆どありません。

*Smart-iがより高い騰落率になっていますが、これは大きくプラス側に乖離した為でしょう。

 

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスの分配金

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスは分配金を出した実績はありません。

これから資産を築いていこうとする資産形成期においては分配金を出さない投資信託の方が有利です。
分配金を出すか否かは運用会社が決定しますが、本ファンドは「信託財産の成長を優先とし、原則として分配を抑制する」方針です。
勿論、保有する株式から出た配当はファンドの資産となり、基準価額の上昇につながります。

 

最新の騰落率[利回り](<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式などと比較) ~2020年10月末日時点~

最新の騰落率をライバルファンドとともにまとめます。

*3年、5年騰落率は年率表記。

[表をクリックすると拡大します]

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 利回り

1年以内の騰落率で<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドが高いのは、ニッセイが2020.6.1に若干のプラス乖離を起こした為と推測します。

一方、3年の騰落率を見ると明かにeMAXIS Slimが高くなっています。これはいち早く、かつ複数回にわたり信託報酬を引下げてきた結果でしょう。

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まとめ

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスは、他社を圧倒的に凌駕する低い信託報酬、さらに他社類似ファンドが引下げを行っても、(今までの実績では)即座にそれに対抗した引下げを行うなど、将来にわたってコスト面では優位にたつであろうファンドです。

そして、資金流入も大きく純資産総額は順調に増えています。また、巨額の純資産を持つマザーファンドで安定した運用も行われています。

先進国株式インデックスファンド、特にMSCI KOKUSAIをベンチマークとするインデックスファンドとしてはお勧めできるファンドの一つです。

また、ベンチマークも配当込みに変更になり(2019.7.1より)、「除く配当」をお好みでなかった方も安心して購入出来るようになりました。

信託報酬で大きな差がない<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンドたわらノーロード先進国株式とお好きなファンドを選択すれば良いでしょう。

尚、三菱UFJ国際投信が運用するeMAXIS 先進国株式インデックス(Slimがつかない)つみたて先進国株式(つみたてんとうシリーズ)は、eMAXIS Slim 先進国株式インデックスと同じマザーファンドで運用する姉妹ファンドですので、この中では、コストが圧倒的に低いeMAXIS Slimを強くお勧めします。

 

販売会社

eMAXIS Slim 先進国株式インデックスは下記の金融機関で購入出来ます。

*主にネット証券、ネット取引での取扱いとなります。

SBI証券
投資信託保有で毎月Tポイントがもらえます。さらにTポイントで投資信託を購入する事も出来ます。
(つみたてNISAでも購入可能)
公式サイト SBI証券

楽天証券
投資信託保有で毎月楽天ポイントがもらえます。さらに楽天ポイントで投資信託を購入する事も出来ます。また、楽天カード(クレジットカード)で投資信託を積立購入する事が出来ます(上限5万円/月)。勿論ポイント還元があり事実上1%割引で購入出来るようなものです。
(つみたてNISAでも購入可能)
公式サイト楽天証券楽天カード

SMBC日興証券(ダイレクトコース)
大手店頭証券で唯一eMAXIS Slimシリーズを取扱い(ダイレクトコースのみ)。
国内株式を定額(100円~)、買付手数料無料(100万円以下)で買付・積立出来、さらにdポイントも使えるキンカブ・日興フロッギーも魅力の証券会社。
(つみたてNISAでも購入可能)
公式サイトSMBC日興証券

松井証券
松井証券は、複数の投資信託を積立する際、設定したポートフォリオ(配分比率)になるよう自動的に購入商品・金額を調整してくれる「リバランス積立」が魅力(無料で利用可能)。
(つみたてNISAでも購入可能、但しリバランス積立はつみたてNISAでは非対応)
公式サイト松井証券

その他のネット証券
マネックス証券岡三オンライン証券auカブコム証券GMOクリック証券等。

勿論、つみたてNISA対象のファンドです。(上記金融機関でもつみたてNISAを取扱っていない場合があります)

また、個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っているのは、マネックス証券 iDeCo松井証券 iDeCo、それにSBI証券 iDeCo(セレクトプラン)です。

 

ライバルとなるファンド

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス (本記事)

<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)

i-SMTグローバル株式インデックス 

たわらノーロード 先進国株式

つみたて先進国株式

野村スリーゼロ先進国株式投信

 

他の先進国株式インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。

 

インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。

 

eMAXIS Slimシリーズの他のファンドの評価・解説は下記記事をご覧ください。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス *本記事

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) 

eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

eMAXIS Slim 国内リートインデックス

eMAXIS Slim 先進国リートインデックス

eMAXIS Slim 先進国債券インデックス

 

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