国内の株式に投資し、日経平均株価との連動を目指すインデックスファンド、たわらノーロード 日経225について解説します。
[最終更新日:2023.3.28]初版。
本記事は原則2023年2月末日時点の情報に基づき記載しています。
但し、信託報酬、実質コストは2023.4.7以降の引下げ後の値を使用。
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見出し
たわらノーロード 日経225の基本情報
たわらノーロードシリーズは、アセットマネジメントOneが運用するインデックスファンド・シリーズです。親しみのある、分かりやすい、コツコツと蓄えるといったコンセプトから、「豊か、蓄える」というイメージがある、穀物を包み保存する"たわら"とネーミングしたとの事。 (アセットマネジメントOne公式サイトより抜粋・編集して引用)
本記事で解説するのは、国内の株式に投資するたわらノーロード 日経225。
先ず、たわらノーロード 日経225の基本情報をまとめます。
運用会社 | アセットマネジメントOne |
設定日 | 2015年12月7日 |
運用形態 | インデックスファンド |
投資形態 | ファミリーファンド |
ベンチマーク | 日経平均株価(配当除く) |
購入時手数料 | 無 |
信託財産留保額 | 無 |
信託報酬(税込) | 0.1430%(*1) |
実質コスト | 0.145%(*2) |
純資産総額 | 791.7億円(2023.2.28時点) |
(マザーファンド) 純資産総額 | 1,274億円(2022.2.21時点) |
分配金実績 | 無 |
つみたてNISA | 対象商品 |
SBI証券ポイント還元年率 | 0.05%(*4) |
楽天証券ポイント還元年率 | ---%(*3) |
マネックス証券ポイント還元年率 | 0.03%(*4) |
(*1)信託報酬は2023.4.7引下げ後の値。(それまでは0.187%)
(*2)実質コストは2022.10.12決算の値より2023.4.7の信託報酬引下げ分を引いた値。
(*3)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更(一部ファンドを除く)。
(*4)SBI証券、マネックス証券ポイント還元率は2023.3.28時点。2023.4.7の信託報酬引下げでポイント還元率が下がる可能性も否定できませんが、信託報酬の販売会社分は変更ない為、ポイント還元率も変わらないと推測。
投資対象
ベンチマークは日経平均株価(日経225)[除く配当]で、国内の株式に投資します。
*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[税引前配当込/グロス]、[税引後配当込/ネット]の3種類ありますが、ベンチマークの配当除く・含むは運用成績に直接関係するものではありません(少なくとも過去においては)。但し、運用報告書などに記載されているベンチマークとの乖離を見る時は注意が必要です。詳細は下記記事を参照して下さい。
マザーファンド
たわらノーロード 日経225はファミリーファンド方式で、下記マザーファンドに投資します。
画像引用:たわらノーロード日経225交付目論見書
インデックス225マザーファンドは1,274億円(2022.2.21時点)と十分大きな資産を有するマザーファンドです。
投資銘柄
投資している銘柄数は225(2023.2.28時点)、日経平均の構成銘柄全てを保有している事になります。
組入上位10銘柄は下表のとおり。
画像引用:たわらノーロード日経225 月次レポート(2023/2)
日本を代表する企業が上位を占めていますが、
1位 ファーストリテイリング、2位 東京エレクトロン、3位 ソフトバンクグループの3社だけで全体の約20%を占め、値がさ株の比率が高くなっています。
国内株式を代表する指数としてTOPIX、日経平均株価がありますが、両者の違い・比較については下記の記事をご覧ください。
参考記事【国内株式インデックスファンド】TOPIX、日経平均株価どちらを選ぶ? 過去の成績を徹底比較。
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手数料(信託報酬、実質コストなど)
たわらノーロード 日経225の最大の魅力は何と言っても信託報酬の低さ。
2023年4月7日の信託報酬引下げで、国内株式(日経平均)インデックスファンドとしてはPayPay投信 日経225インデックスに並び最安値の0.1430%(税込)。
実質コストは0.145%(税込)。
勿論、購入時手数料は無し(ノーロード)、
信託財産留保額もありません。
他社 国内株式(日経平均株価)インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較
日経平均株価をベンチマークとする他社の低コスト・インデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。
(注)下表は基本的に最新の情報に随時更新しています。よって記事中の記載と異なる場合がありますが、その際は下表の値が最新の情報となります。
ファンド | 信託報酬 | 実質コスト | |
---|---|---|---|
-- | SBI・iシェアーズ・日経225インデックス | 0.1133% | --- |
1 | eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 0.1430% | 0.148% |
1 | たわらノーロード日経225 | 0.1430% | 0.145% |
1 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド | 0.1430% | 0.146% |
1 | PayPay投信 日経225インデックス | 0.1430% | 0.262% |
-- | はじめてのNISA日本株式(日経225) | 0.1430% | --- |
5 | iFree 日経225インデックス | 0.1540% | 0.161% |
5 | SMBC・DCインデックスファンド(日経225) | 0.1540% | 0.164% |
5 | My SMT 日経225インデックス | 0.1540% | 0.163% |
8 | NZAM・ベータ日経225 | 0.1760% | 0.185% |
9 | 野村つみたて日本株投信 | 0.1870% | 0.193% |
9 | Smart-i 日経225インデックス | 0.1870% | 0.210% |
11 | (三菱UFJ)つみたて日本株式(日経平均) | 0.1980% | 0.203% |
12 | 日経225 インデックスe | 0.2090% | 0.217% |
-- | ニッセイ日経225インデックスファンド | 0.2750% | 0.279% |
たわらノーロード 日経225の信託報酬は、PayPay投信 日経225インデックスに並んで同率1位。但し、PayPayは信託報酬以外のコストが高く、実質コストではたわらノーロード 日経225が単独1位です。
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)、<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド等よりも低くなっています。
信託報酬の変更履歴
たわらノーロード 日経225は2回信託報酬引下げの実績があります。
引下げ日 | 信託報酬(税込) | 備考 |
2015/12/7 | 0.2106% | 新規設定 |
2017/12/30 | 0.1836% | Smart-i, iFreeに対抗 |
2019/10/1 | 0.1870% | 消費税増税(8%-->10%) |
2023/4/7 | 0.1430% | PayPayに対抗 |
2017年12月の信託報酬引下げで最安値となりましたが、その後、iFree 日経225インデックス、eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)、<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンドが複数回の引下げを実施した事でトップの座を譲り、一時は大きな差をつけられました。しかし2023年4月の引下げで再度最安値、トップに返り咲きました。
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たわらノーロード 日経225の運用状況(評価・人気)
資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)
月次資金流出入額、純資産総額からたわらノーロード 日経225の売れ行き・人気を見てみます。
(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。
日経平均株価との連動を目指すインデックスファンドは全般的に資金流出入額が安定しませんが、たわらノーロード 日経225も同様の傾向で資金流出の月もあります。ただ、売れる月は数十億と大きな資金流入があります。
低コストの日経平均株価連動型インデックスファンドでは、最も売れているファンドです(2022年実績、管理人調べ)。
運用状況は?
インデックスファンドではベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。
*ベンチマークは同じ日経平均株価でも配当込・除くなどファンドにより異なりますが、実際の運用は両者で変わらない事から、配当込インデックスを、ここではベンチマークと定義します。
尚、国内株式の場合、所有する銘柄から配当があっても、それに課税される事無くファンドの資産となります。
下図は2023年2月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンドでプロットしたものです。
図中グレーの点線は、コストが0の時、配当込指数と一致し、ベンチマーク騰落率から決まる傾きの直線です。但し多くのファンドがこのグレーの点線より下方に位置しています(理由はよく分かりませんが、日経平均では良く見られる現象です。配当がファンド、指数に入る時期が異なるのでしょうか???)。
そこで、多くのファンドが乖離がないという前提のもの、主観を含めて引いた線が水色の点線。この点線を基準にベンチマークとの乖離を評価します。
即ちグラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そして水色の点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
たわらノーロード 日経225は図中水色の点線上にあり、コスト要因以外でのベンチマークとの乖離がない安定した運用になっています。
尚、騰落率ではeMAXIS Slim 国内株式(日経平均)等に負けていますが、これは上記評価期間に2023.4の信託報酬引下げが反映されていない為です。今後は、低い信託報酬・実質コストに応じて、他のファンドよりた高い騰落率を示すと推測します。
たわらノーロード 日経225の分配金
たわらノーロード 日経225は分配金を出した実績はありません。
これから資産を築いていこうとする資産形成期においては分配金を出さない投資信託の方が有利です。
勿論、分配金を出さなくても、保有する株式から出た配当は、ファンドの資産となり、基準価額の上昇につながります。
尚、分配金を出すか否かは運用会社が決定しますので、将来の分配金については分かりません。
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まとめ
たわらノーロード 日経225はベンチマークとの乖離のない安定した運用、そして資金流入も多く人気があるファンドです。
今までは、信託報酬でeMAXIS Slim、<購入・換金手数料なし>ニッセイ、iFreeに差をつけられていましたが、2023.4の引下げで一気に最安値、コスト的にも有利なファンドになりました。
国内株式(日経平均株価)インデックスファンドとして、お勧めできるファンドの一つです。
販売会社
たわらノーロード 日経225は下記のネット証券、多くの銀行等で購入出来ます。
たわらノーロードを銀行などで購入している方も多いかと思いますが、クレジットカード決済で投信を積立出来る(ポイント還元あり)下記ネット証券をお勧めします。
(2023.10以降にマネックス証券のNISA口座を開設した方は2024年9月30日までNISA口座でのクレカ積立還元率2.2%)
*通常ショッピング時は1.0%。
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)。
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。
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さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。
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勿論、つみたてNISA対象のファンドです。
ライバルとなるファンド
たわらノーロード 日経225 (本記事)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド
他の国内株式(日経平均)インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。
本サイトでは、広く分散(銘柄、投資国)された投資を推奨しています。もし国内株式だけに投資されているのであれば、外国株式にも目を向けてみませんか?外国株式にも簡単に投資できるのが投資信託の魅力の一つです。
例えば先進国株式インデックス。たわらノーロードシリーズにも低コストで先進国株式に投資できるファンドがあります。
参考記事【インデックスファンド評価・解説】たわらノーロード 先進国株式。
インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。