国内の株式に投資し、日経平均株価との連動を目指すインデックスファンド、iFree 日経225インデックスについて解説します。
[最終更新日:2024.3.18]全て最新の情報に更新。
本記事は原則2024年2月末日時点の情報に基づき記載しています。
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iFree 日経225インデックスの基本情報
iFreeシリーズは、大和アセットマネジメントが運用するインデックスファンド・シリーズです。「低水準の運用管理費用」と「豊富な商品ラインアップ」をコンセプトに、「投資(investment)、もっと自由(Free)に」の思いを込めてネーミングしたとの事。 (iFree公式サイトより抜粋・編集して引用)
本記事で解説するのは、国内の株式に投資するiFree 日経225インデックス。
先ず、iFree 日経225インデックスの基本情報をまとめます。
運用会社 | 大和アセットマネジメント |
設定日 | 2016年9月8日 |
運用形態 | インデックスファンド |
投資形態 | ファミリーファンド |
ベンチマーク | 日経平均株価(配当込み)(*3) (日経平均トータルリターン・インデックス) |
購入時手数料 | 無(販売会社が独自に設定) |
信託財産留保額 | 無 |
信託報酬(税込) | 0.1540% |
実質コスト | 0.161%(*1) |
純資産総額 | 687億円(2024.2.29時点) |
(マザーファンド) 純資産総額 | 2,652億円(2023.9.19時点) |
分配金実績 | 無 |
NISA(つみたて投資枠) | 対象商品 |
NISA(成長投資枠) | 対象商品 |
SBI証券ポイント還元年率 | 0.05% |
楽天証券ポイント還元年率 | ---%(*2) |
マネックス証券ポイント還元年率 | 0.03% |
松井証券ポイント還元年率 | 0.08% |
(*1)実質コストは2023.9.19決算より
(*2)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更(一部ファンドを除く)。
(*3)2023.6.1より配当込みに変更
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投資対象
ベンチマークは日経平均株価(配当込み)(日経平均トータルリターン・インデックス)で、国内の株式に投資します。
尚、iFreeシリーズを含む大和アセットマネジメントが運用する多くのインデックスファンドのベンチマークは「除く配当」でしたが2023年半ばより配当込みに変更になりました。
*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[税引前配当込/グロス]、[税引後配当込/ネット]の3種類ありますが、ベンチマークの配当除く・含むは運用成績に直接関係するものではありません(少なくとも過去においては)。但し、運用報告書などに記載されているベンチマークとの乖離を見る時は注意が必要です。詳細は下記記事を参照して下さい。
マザーファンド
iFree 日経225インデックスはファミリーファンド方式で、下記マザーファンドに投資します。
画像引用:iFree日経225インデックス交付目論見書
ストックインデックス225・マザーファンドは2,652億円(2023.9時点)と巨額の資産を有するマザーファンドです。
投資銘柄
投資している銘柄数は225(2024.2末時点)、日経平均の構成銘柄全てを保有している事になります。
組入上位10銘柄は下表のとおり。
画像引用:iFree日経225インデックス 月次レポート(2024/2)
日本を代表する企業が上位を占めていますが、
1位 ファーストリテイリング、2位 東京エレクトロン、3位 アドバンテストの3社だけで全体の約25%を占め、値がさ株の比率が高くなっています。
国内株式を代表する指数としてTOPIX、日経平均株価がありますが、両者の違い・比較については下記の記事をご覧ください。
参考記事【国内株式インデックスファンド】TOPIX、日経平均株価どちらを選ぶ? 過去の成績を徹底比較。
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手数料(信託報酬、実質コストなど)
iFree 日経225インデックスの最大の魅力は何と言っても信託報酬の低さ。
信託報酬は最安値ではないものの、概ね最低水準の0.1540%(税込)。
実質コストは0.161%(税込)。
購入時手数料は、交付目論見書上は「販売会社が別に定める料率」となっていますが、現時点で徴収している販売会社は無く、事実上、無料(ノーロード)です。
信託財産留保額もありません。
他社 国内株式(日経平均株価)インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較
日経平均株価をベンチマークとする他社の低コスト・インデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。
(注)下表は基本的に最新の情報に随時更新しています。よって記事中の記載と異なる場合がありますが、その際は下表の値が最新の情報となります。
ファンド | 信託報酬 | 実質コスト | |
---|---|---|---|
-- | SBI・iシェアーズ・日経225インデックス | 0.1133% | 0.458% |
-- | 楽天・日経225インデックス | 0.1320% | --- |
1 | eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) | 0.1430% | 0.148% |
1 | たわらノーロード日経225 | 0.1430% | 0.145% |
1 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド | 0.1430% | 0.146% |
1 | PayPay投信 日経225インデックス | 0.1430% | 0.262% |
-- | はじめてのNISA日本株式(日経225) | 0.1430% | --- |
5 | iFree 日経225インデックス | 0.1540% | 0.159% |
5 | SMBC・DCインデックスファンド(日経225) | 0.1540% | 0.160% |
5 | My SMT 日経225インデックス | 0.1540% | 0.163% |
8 | NZAM・ベータ日経225 | 0.1760% | 0.183% |
9 | 野村つみたて日本株投信 | 0.1870% | 0.193% |
9 | Smart-i 日経225インデックス | 0.1870% | 0.205% |
11 | (三菱UFJ)つみたて日本株式(日経平均) | 0.1980% | 0.202% |
12 | 日経225 インデックスe | 0.2090% | 0.218% |
-- | ニッセイ日経225インデックスファンド | 0.2750% | 0.279% |
iFree 日経225インデックスの信託報酬は、実績のある(実質コストが判明した)ファンドの中ではeMAXIS Slim 国内株式(日経平均)、たわらノーロード日経225、<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド、PayPay投信 日経225インデックスに次ぐ5位。
信託報酬の変更履歴
iFree 日経225インデックスは既に3回信託報酬引下げを行ってます。
引下げ日 | 信託報酬(税込) | 備考 |
2016/9/8 | 0.2052% | 新規設定 |
2017/10/2 | 0.1836% | Smart-iに対抗 |
2018/12/13 | 0.17172% | eMAXIS Slim、<購入・換金手数料なし>ニッセイに対抗 |
2019/6/13 | 0.1512% | eMAXIS Slimに対抗 |
2019/10/1 | 0.1540% | 消費税増税(8%-->10%) |
2018年12月の信託報酬引下げで、eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)、<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンドに並びましたが、eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)が2019年2月、5月に引下げを行った為、一度は差がつきました。しかし2019年6月の引下げで再度同率となりました。
その後、2023年4月~6月にeMAXIS Slim 国内株式(日経平均)、たわらノーロード日経225、<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンドがさらなる引下げを行ったものの、現時点ではiFree 日経225インデックスは対抗する引下げを行っていません。
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iFree 日経225インデックスの運用状況(評価・人気)
資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)
月次資金流出入額、純資産総額からiFree 日経225インデックスの売れ行き・人気を見てみます。
(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。
日経平均株価との連動を目指すインデックスファンドは全般的に資金流出入額が安定しませんが、iFree 日経225インデックスも同様の傾向で資金流出の月もあります。ただ、10億を超える資金流入の月も多く、比較的売れていると言って良いでしょう。
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)、<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド、たわらノーロード日経225との比較
eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)、<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド、たわらノーロード日経225と資金流出入額を比較します。
2023年の1年間累計で比較すると、
- たわらノーロード日経225 160億
- eMAXIS Slim 国内株式(日経平均) 105億円
- <購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド 91億円
- iFree 日経225インデックス 46億円
上位3本にちょっと差をつけられています。
運用状況は?
インデックスファンドではベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。
*ベンチマークは同じ日経平均株価でも配当込・除くなどファンドにより異なりますが、実際の運用は両者で変わらない事から、配当込インデックスを、ここではベンチマークと定義します。
尚、国内株式の場合、所有する銘柄から配当があっても、それに課税される事無くファンドの資産となります。
下図は2024年2月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンドでプロットしたものです。
図中グレーの点線は、コストが0の時、配当込指数と一致し、ベンチマーク騰落率から決まる傾きの直線です。
グラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そして水色の点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
iFree 日経225インデックスは、コスト最安値ではないもの、そう大きな差ではない事からeMAXIS Slim 国内株式(日経平均)等と概ね同等の高い騰落率を示しており、ベンチマークとの乖離もありません。
*尚、コロナショックの影響でボラティリティが非常に大きかった2020.3にベンチマークに対してプラスの乖離を起こした事があります。ただ、管理人が把握している限りでは、その他の期間については問題ない(ベンチマークとの乖離がない)運用となっています。
iFree 日経225インデックスの分配金
iFree 日経225インデックスは分配金を出した実績はありません。
これから資産を築いていこうとする資産形成期においては分配金を出さない投資信託の方が有利です。
勿論、分配金を出さなくても、保有する株式から出た配当は、ファンドの資産となり、基準価額の上昇につながります。
尚、分配金を出すか否かは運用会社が決定しますので、将来の分配金については分かりません。
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まとめ
iFree 日経225インデックスは低い信託報酬、そして巨額の純資産を有するマザーファンドで運用され、資金流入も比較的多く人気があるファンドです。
残念ながら2020年3月にベンチマークとの乖離を起こた事はありますが、この期間を除けば安定した運用になっています。
国内株式(日経平均株価)インデックスファンドとして、お勧めできるファンドの一つです。
願わくばeMAXIS Slim 国内株式(日経平均)、<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド等に対抗する信託報酬引下げを期待したいところ。
販売会社
iFree 日経225インデックスは下記のネット証券などで購入出来ます。
iFreeを銀行などで購入している方も多いかと思いますが、クレジットカード決済で投信を積立出来る(ポイント還元あり)下記ネット証券をお勧めします。
*松井証券はクレジットカード決済には対応していません。
(dカードGOLDでNISA口座なら月10万円までクレカ積立還元率1.1%)
*dカード、マネックスカードとも通常ショッピング時は1.0%。
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)。
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。
公式サイトマネックス証券
また投資信託保有でVポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにV/Pontaポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト SBI証券
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
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さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト楽天証券
公式サイト楽天カード
その他、多くの銀行などで販売しています。
勿論、NISA(つみたて投資枠)対象のファンドです。(成長投資枠でも購入出来ます。金融機関によってはつみたて投資枠専用としている場合もあります)
ライバルとなるファンド
<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド
iFree 日経225インデックス (本記事)
他の国内株式(日経平均)インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。
本サイトでは、広く分散(銘柄、投資国)された投資を推奨しています。もし国内株式だけに投資されているのであれば、外国株式にも目を向けてみませんか?外国株式にも簡単に投資できるのが投資信託の魅力の一つです。
例えば先進国株式インデックス。iFreeシリーズにも先進国株式に投資できるファンドがあります。
参考記事【インデックスファンド評価・解説】iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジなし)。
インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。