国内リートに投資し、東証REIT指数との連動を目指すインデックスファンド、eMAXIS Slim 国内リートインデックスについて解説します。
[最終更新日:2024.7.26]全て最新の情報に更新。
本記事は原則2024.6末時点の情報に基づき記載しています。
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見出し
eMAXIS Slim 国内リートインデックスの基本情報
eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)シリーズは「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」をコンセプトとした三菱UFJアセットマネジメントが運用するインデックスファンドで、「他社類似ファンドの運用コストに注意を払い、機動的に信託報酬を引き下げることによって、今も、そしてこれからも業界最低水準を目指し続ける」と公表しています。実際、設定から既に数回の信託報酬引下げを行い、概ね最低水準の座を維持しています。
今回解説するのは国内リートに投資するeMAXIS Slim 国内リートインデックス。2019年10月31日に設定されたファンドです。
先ずeMAXIS Slim 国内リートインデックスの基本情報をまとめます。
運用会社 | 三菱UFJアセットマネジメント |
設定日 | 2019年10月31日 |
運用形態 | インデックスファンド |
投資形態 | ファミリーファンド |
ベンチマーク | 東証REIT指数(配当込み) |
購入時手数料 | 無 |
信託財産留保額 | 無 |
信託報酬(税込) | 0.1870% |
実質コスト | 0.191%(*1) |
純資産総額 | 190.3億円(2024.6.28時点) |
(マザーファンド) 純資産総額 | 1,022億円(2024.1.26時点) |
分配金実績 | 無 |
NISA(つみたて投資枠) | --- |
NISA(成長投資枠) | 対象 |
SBI証券ポイント還元年率 | 0.05% |
楽天証券ポイント還元年率 | ---%(*2) |
マネックス証券ポイント還元年率 | 0.03% |
松井証券ポイント還元年率 | 0.075% |
(*1)2024.4.25決算より
(*2)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更(一部ファンドを除く)。
投資対象
ベンチマークは東証REIT指数[配当込]で国内の不動産投資信託証券に投資します。
*東証REIT指数は東証に上場するREIT全銘柄(約60銘柄)の時価総額加重型の指数です。
マザーファンド
eMAXIS Slim 国内リートインデックスは、ファミリーファンド方式で、下記マザーファンドに投資します。
画像引用:eMAXIS Slim国内リートインデックス交付目論見書
東証REIT指数マザーファンドはeMAXIS 国内リートインデックス(Slimがつかない)と同じマザーファンドで、1,000億円を超える純資産を持っています。
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手数料(信託報酬、実質コストなど)
eMAXIS Slim 国内リートインデックスの最大の魅力は何と言っても信託報酬の低さ。
国内リートインデックスファンドとしては最低水準の0.1870%(税込)。
実質コストは5期目決算で0.191%(税込、2024.4決算より)。既存のマザーファンドで運用するだけに、信託報酬以外のコストも問題ありません。
勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。
受益者還元型信託報酬
eMAXIS Slim 国内リートインデックスは、下表のように純資産総額に応じて信託報酬率が変わる受益者還元型信託報酬を採用しています。
純資産総額 | 信託報酬(税込) |
500億円未満の部分 | 0.1870% |
500億円以上1,000億円未満の部分 | 0.18645% |
1,000億円以上の部分 | 0.1859% |
純資産総額が500億円(または1,000億円)を超えると、超えた部分についてより低い信託報酬が適用されるという事です。
ただ、国内リートは、そう大きな資金流入があるアセットクラスではありませんので、純資産総額500億円到達はまだまだ先の事になるでしょう。
他社 国内リートインデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較
東証REIT指数をベンチマークとする他社の低コスト・インデックスファンドと信託報酬・実質コストを比較します。
ファンド | 信託報酬 | 実質コスト | |
---|---|---|---|
1 | eMAXIS Slim 国内リートインデックス | 0.1870% | 0.191% |
1 | Smart-i Jリートインデックス | 0.1870% | 0.195% |
3 | NZAM・ベータ日本REIT | 0.2640% | 0.271% |
4 | たわらノーロード国内リート | 0.2750% | 0.278% |
4 | <購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックス | 0.2750% | 0.276% |
4 | 三井住友・DC日本リートインデックス | 0.2750% | 0.318% |
4 | My SMT J-REITインデックス | 0.2750% | 0.290% |
8 | iFree J-REITインデックス | 0.3190% | 0.328% |
国内リート・インデックスファンドの中ではSmart-i Jリートインデックスとならび信託報酬最安値、3位に0.08ポイントの差をつけています。
実質コストでは、Smart-i Jリートインデックスより若干低く、単独で1位、最安値です。
信託報酬の変更履歴
eMAXIS Slim 国内リートインデックスは未だ信託報酬引下げの実績はありません。
引下げ日 | 信託報酬(税込) | 備考 |
2019/10/31 | 0.1870% | 新規設定 |
??? | ??? | ??? |
もし他社がeMAXIS Slim以下の信託報酬(+その他のコスト)になったとしても、そのコンセプト通りであればeMAXIS Slimも追従して引き下げると予測されます。
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eMAXIS Slim 国内リートインデックスの運用状況(評価・人気)
資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)
月次資金流出入額、純資産総額からeMAXIS Slim 国内リートインデックスの売れ行き・人気を見てみます。
(*)資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値。
eMAXIS Slim 国内リートインデックスは毎月の資金流出入額にバラツキがあり(これは国内リートインデックスファンド全般の傾向でもあります)、直近では(2024.2/3を除き)2~6億(/月)程度の資金流入に留まっています。
ただ、それでも低コスト国内リートインデックスファンドの中では最も売れているファンドです(管理人調べ)。
純資産総額もゆっくりとしたペースながら順調に伸びています。
運用状況は?
インデックスファンドでは、ベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。
下図は2024年6月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンド(ETF含む)でプロットしたものです。
図中、茶色の点線が配当込み指数の値、グレーの点線は、コストが0の時、配当込指数と一致し、ベンチマーク騰落率から決まる傾きの直線です。
グラフの左側(コストが低い)、上側(騰落率が高い)にあり、そしてグレーの点線上にある(乖離が少ない)ファンドが優秀なファンドという事になります。
今期の評価では殆どのファンドがグレーの点線よりプラス側に乖離しています(評価期間によってはこういう事がありますが理由はわかりません)。
そこで多くのファンドがベンチマークとのコスト要因以外での乖離がないであろうとの前提のもと、(管理人の主観で)引いた線がグリーンの点線。
このグリーンの点線に対しては、eMAXIS Slim 国内リートインデックスは乖離がなく、その低いコストに応じた高い騰落率になっています。
*三井住友の騰落率が高くなっていますが、これはベンチマークとの乖離によるものと推測。
尚、ボラティリティ、及び資金の出入りが激しかった2020年3月には大きな乖離を起こした事もありますが、その後の運用は安定しているようです。
eMAXIS Slim 国内リートインデックスの分配金
eMAXIS Slim 国内リートインデックスは分配金を出した実績はありません。
これから資産を築いていこうとする資産形成期においては分配金を出さない投資信託の方が有利です。
分配金を出すか否かは運用会社が決定しますが、本ファンドは「信託財産の成長を優先とし、原則として分配を抑制する」方針です。
勿論、保有するリートから出た配当はファンドの資産となり、基準価額の上昇につながります。
新規口座開設者限定のスタートアップ円定期預金、3カ月 年1.2%(税引前)、1年 年0.65%(税引前)と好金利。
さらに新規口座開設で1,500円、各種条件を満たすと最大31,000円がもらえます(要エントリー)。
東京スター銀行 新規口座開設優遇プラン スターワン円定期預金
インターネット限定新規口座開設者優遇プラン スターワン円定期預金、1年 年0.60%(税引前)と好金利。
公式サイト東京スター銀行まとめ
eMAXIS Slim 国内リートインデックスは、eMAXIS Slimシリーズの中では同時期に新規設定されたeMAXIS Slim先進国リートとともに新しいファンドです。
それにもかかわらず早くも人気を集め、2020年3月に大きな乖離を起こしたものの、それ以降は安定した運用になっています(ベンチマークとの乖離が小さい)。
本ファンドの登場まで国内リートクラスには突出したファンドがなかっただけに、何を購入するか迷っていた方も多いかと思います。
その中で同率ながら信託報酬最安値で登場したeMAXIS Slim 国内リートインデックスは、国内リートクラスの最右翼となるべきファンドでしょう。
販売会社
eMAXIS Slim 国内リートインデックスは下記の金融機関で購入出来ます。
*主にネット証券、ネット取引での取扱いとなります。
(dカードGOLDでNISA口座なら月10万円までクレカ積立還元率1.1%)
*dカード、マネックスカードとも通常ショッピング時は1.0%。
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)。
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。
公式サイトマネックス証券
また投資信託保有でVポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにV/Pontaポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト SBI証券
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
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楽天カード決済で10万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月15万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト楽天証券
公式サイト楽天カード
尚、国内リート・インデックスファンドはNISA(つみたて投資枠)で購入する事は出来ませんが、NISA(成長投資枠)では購入する事が出来ます。
NISA(つみたて投資枠)で国内リートに投資したい方は、eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)などのバランスファンドを購入する事になります。
また、個人型確定拠出年金(iDeCo)で取扱っているのは松井証券のiDeCoです。
ライバルとなるファンド
eMAXIS Slim 国内リートインデックス (本記事)
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インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。
国内リートはETFでも多くの商品があります。詳細は下記記事を参照して下さい。
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eMAXIS Slim 国内リートインデックス *本記事