インデックス型のバランスファンドとして多くの運用会社が設定し、コスト(信託報酬)的にも低水準のファンドが揃っている8資産均等型。
ただ、8資産均等型では新興国やリートがそれぞれ25%も占める事から、ご自身のアセットアロケーションと一致しないという方も多いかと思います。
そこで、8資産均等型から新興国を除いた6資産均等型、さらにリートを除いた4資産均等型も複数のファンドも多く設定されています。
そんな8資産均等型 & 6資産均等型 & 4資産均等型バランスファンドを解説するとともに、各社のファンドを比較します。
いずれも初めて投資を行う方からベテランまでお勧めできるバランスファンドの一つです。
[最終更新日:2023.1.17]全て最新の情報に更新。
*本記事は原則2022年12月末日時点の情報に基づき記載しております。
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見出し
8資産均等型・6資産均等型・4資産均等型とは? そのリスク・リターンは?
8資産均等型とは?
国内債券、国内株式、先進国債券、先進国株式、新興国債券、新興国株式、国内リート、先進国リートの8資産に均等に投資するバランスファンドです。
この1本だけで主な資産クラスの全てに分散投資できます。
6資産均等型とは?
国内債券、国内株式、先進国債券、先進国株式、国内リート、先進国リートの6資産に均等に投資するバランスファンドです。
8資産均等型から新興国を除いた資産配分になります。
[注意]本記事では6資産均等型をこのように定義しますが、例えば、野村アセットマネジメントの世界6資産分散ファンド(愛称:コアシックス)のように国内債券・株式、先進国債券・株式、新興国債券・株式の6資産均等となっているファンドもあります。
4資産均等型とは?
国内債券、国内株式、先進国債券、先進国株式の4資産に均等に投資するバランスファンドです。
8資産均等型から、新興国及びリートを除いた資産配分になります。
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8資産・6資産・4資産均等型のパフォーマンス(リターン・リスク) (世界経済インデックスファンドやセゾン・グローバルバランスファンドとも比較)
投資する上で、そのリスク・リターンを把握しておく事が重要です。
そこで、個々の資産クラスのインデックスファンド、及び人気の世界経済インデックスファンド、セゾン・グローバルバランスファンドとリスク・リターンを比較します。
尚、設定が最も古いeMAXIS バランス(8資産均等型)でさえ、設定日が2011/10/31と比較するには十分な期間が無いことから、個々のアセットクラスのインデックスファンド基準価額から8資産・6資産・4資産均等型となる合成データを作成し、これをそれぞれの基準価額とします。
*個々のインデックスファンドはSMTインデックスシリーズの基準価額を使用。勿論、SMTのコストが引かれた後の値となります。
*新興国債券はJPモルガン・ガバメント・ボンド・インデックス・エマージング・マーケッツ グローバル ダイバーシファイド、新興国株式はMSCIエマージングをインデックスとした合成データです。
比較したバランスファンドの資産配分
8資産均等型、6資産均等型、4資産均等型、さらに世界経済インデックスファンド、セゾン・グローバルバランスファンドの資産配分比率をまとめます。
*セゾン・グローバルバランスファンド(セゾン・GBF)の資産配分は2022.12.30時点
8資産・6資産・4資産均等型のパフォーマンス(リターン・リスク)
直近5年、13年のリターン・リスク
2022年12月末時点の直近5年間、13年間のリターン・リスクを下図にまとめます。
ここで取り上げたバランスファンドは株式・債券両方に分散投資するファンドですので、当然、リスク・リターンは債券・株式の概ね中間の値をとります。
直近13年(右側のグラフ)で最もパフォーマンス(リスク当たりのリターンが大きい)が良かったのが6資産均等型。直近13年間で奮わなかった新興国を含まず、かつ好調だったリートを多く含む点が良好なパフォーマンスにつながっています。
この期間ではセゾン・グローバルバランスファンドや世界経済インデックスファンドをも上回っています。
直近5年間でも6資産均等型は8資産均等型を上回っています。ただ、この期間で最も優秀だったのは僅差ですがセゾン・グローバルバランスファンド。
4資産均等型はリスクの低さが特徴。ボラティリティが大きい新興国、リートを含まないからでしょう。
一方、新興国、リートが50%も占める8資産均等型は最もリスクが大きくなっています。
尚、5年、13年とも、4資産・6資産均等は、(先進国株式を除く)個々のアセットクラス単独よりシャープレシオ(=リターン/リスク)が高くなっています。8資産均等型は先進国株式に加え国内リートにも負けています。
5年間のリターンのバラツキ
上述の直近の運用成績は、ある特定期間のみの騰落率に大きく左右される事もあり、十分な評価とは言えません。そこで、2009年1月から投資月を1カ月ずつずらしていった複数の5年間リターンの分布を見てみます。全部で108区間のデータとなりますが、その平均値、最大値、最小値をプロットします。(リターンは年率換算)
この評価でも最もリターンが高いのは6資産均等型、次に、8資産、4資産均等型と続きます。
最もリターンが低い4資産均等型ですが、最大値・最小値の差が小さく、リスクの小ささが反映されています。
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各社の8資産均等型・6資産均等型・4資産均等型バランスファンドの比較
多くの運用会社から8資産均等型、6資産均等型、4資産均等型バランスファンドが運用・販売されていますが、それらの信託報酬、純資産総額、資金流出入額、騰落率(リターン)を比較します。
信託報酬、実質コスト、純資産総額の比較
現在、販売されている主な8資産・6資産・4資産均等型のバランスファンドを下表にまとめます。
*純資産総額は2022年12月末日時点。
*信託報酬、実質コストは税込表記。
ファンド | 信託報酬 (実質コスト) | 設定日 | 純資産総額 (億円) |
8資産均等型 | |||
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) | 0.1540% (0.208%) | 2017/5/9 | 1,673 |
たわらノーロード バランス(8資産均等型) | 0.1540% (0.284%) | 2017/7/28 | 372.3 |
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型) | 0.1749% (0.255%) | 2018/2/13 | 5.0 |
iFree 8資産バランス | 0.2420% (0.314%) | 2016/9/8 | 465.7 |
つみたて8資産均等バランス | 0.2420% (0.297%) | 2017/8/16 | 776.3 |
eMAXIS バランス(8資産均等型) | 0.5500% (0.600%) | 2011/10/31 | 406.7 |
SMT 8資産インデックスバランス・オープン | 0.5500% (0.605%) | 2017/8/25 | 1.5 |
6資産均等型 | |||
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型) | 0.1749% (0.221%) | 2017/10/13 | 15.7 |
野村6資産均等バランス | 0.2420% (0.260%) | 2017/9/19 | 434.3 |
4資産均等型 | |||
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・ インデックスバランスファンド(4資産均等型) | 0.1540% (0.177%) | 2015/8/27 | 252.3 |
つみたて4資産均等バランス | 0.2420% (0.259%) | 2017/8/16 | 127.1 |
eMAXIS バランス(4資産均等型) | 0.5500% (0.567%) | 2015/8/27 | 56.9 |
*信託財産留保額 eMAXISバランス(8資産均等型) 0.15%、SMT 8資産インデックスバランス・オープン 0.10%。その他のファンドは無。
8資産均等型
信託報酬最安値はeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)とたわらノーロード バランス(8資産均等型)。実質コストでは、eMAXIS Slimが単独で1位、たわらノーロードは信託報酬以外のコストが若干高くなっています。
そして3位は僅差で<購入・換金手数料なし>ニッセイ。実質コストはたわらノーロードより低くなっています。
純資産総額はeMAXIS Slimが圧勝、設定が古く、本ファンドの姉妹ファンドでもあるeMAXISを既に抜いています。
<購入・換金手数料なし>ニッセイ、SMTの2本は殆ど純資産がありません。
6資産均等型
2本しかありませんが、信託報酬の低い<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)より野村6資産均等バランスの純資産が圧倒的に大きくなっています。
4資産均等型
信託報酬最安値の<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)が純資産総額でも順当に1位になっています。
ベンチマークの比較
8資産均等型のベンチマーク
同じ8資産均等型といっても、各ファンドで新興国部分のベンチマークが異なります。
eMAXIS eMAXIS Slim つみたて SMT | iFree | たわらノーロード <購入・換金手数料なし>ニッセイ | |
国内債券 | NOMURA BPI総合 | ||
国内株式 | TOPIX | ||
先進国債券 | FTSE世界国債インデックス | ||
先進国株式 | MSCI Kokusai | ||
新興国債券 | JPモルガンGBI-EMグローバル・ダイバーシファイド | JPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラス(*1,2) | |
新興国株式 | MSCIエマージング | FTSE RAFIエマージング(*3) | MSCIエマージング |
国内REIT | 東証REIT指数 | ||
先進国REIT | S&P先進国REIT指数(除く日本) |
(*1)<購入・換金手数料なし>ニッセイは(除くB格以下)
(*2)たわらノーロードはベンチマーク自体は(除くB格)ではありませんが、「S&PもしくはMoody'sの外貨建て長期格付けがBB-格もしくはBa3格以上」との記載があり、事実上(除くB格以下)になっていると思われます。
(*3)iFreeの新興国株式はFTSE、先進国はMSCIと指数ベンダーが異なり、結果的にiFree 8資産には韓国株式が含まれません。(韓国はFTSEでは先進国、MSCIでは新興国と分類している為)
たわらノーロードと<購入・換金手数料なし>ニッセイは新興国債券部分、iFreeは新興国株式部分が異なります。
新興国債券の2種類のベンチマークについては下記記事を参照して下さい。
iFreeの新興国株式に採用されているFTSE RAFIエマージングインデックスについては下記記事を参照して下さい。
6資産均等型・4資産均等型のベンチマーク
6資産均等型、4資産均等型の各資産クラスのベンチマークは下表のようになります。
ファンドによる違いはなく、いずれもそれぞれの資産クラスで一般的なベンチマークです。
資産クラス | ベンチマーク |
国内債券 | NOMURA BPI総合 |
国内株式 | TOPIX |
先進国債券 | FTSE世界国債インデックス |
先進国株式 | MSCI Kokusai |
国内REIT (6資産のみ) | 東証REIT指数 |
先進国REIT (6資産のみ) | S&P先進国REIT指数(除く日本) |
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資金流出入額 [8資産・6資産・4資産均等型インデックスファンド 人気ランキング]
2022年下半期(7~12月)の概算の月次資金流出入額(*)6カ月合計、及び2022年1年間合計を見てみます。
2022年下半期の資金流出入額が大きい順にならべてあります。
どのファンドが多く購入されているかの人気ランキングになりますが、純資産が増える事は、それだけ安定した運用にもつながりますし、繰上償還のリスクも減ります。
ただの人気ランキングとしてではなく、ファンド選択の重要な指標の一つとしてみて下さい。
(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出。
例えば、3月5日の日次資金流出入額は
(3月5日の純資産総額) - (3月4日の純資産総額) x (日次騰落率 + 1)で計算し、
これを1カ月分足して月次資金流出入額としています。
8資産均等型 |
6資産均等型 |
4資産均等型 |
2022年7~12月 | 2022年合計 | |||
順位 | ファンド | (億円) | 順位 | (億円) |
1 | eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) | 231.5 | 1 | 445.9 |
2 | つみたて8資産均等バランス | 119.3 | 2 | 234.2 |
3 | 野村6資産均等バランス | 73.5 | 3 | 135.6 |
4 | たわらノーロード バランス(8資産均等型) | 66.7 | 4 | 127.9 |
5 | iFree 8資産バランス | 54.3 | 5 | 104.3 |
6 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型) | 43.8 | 6 | 84.8 |
7 | つみたて4資産均等バランス | 23.7 | 7 | 45.8 |
8 | eMAXIS バランス(8資産均等型) | 17.5 | 8 | 34.6 |
9 | eMAXIS バランス(4資産均等型) | 6.7 | 9 | 11.6 |
10 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型) | 1.8 | 10 | 4.4 |
11 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型) | 0.3 | 11 | 0.7 |
12 | SMT 8資産インデックスバランス・オープン | 0.2 | 12 | 0.4 |
圧倒的に人気があるのが8資産均等型。トップ5中4本が8資産均等型です。特にeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)が大きな人気を集めています。2位は姉妹ファンドのつみたて8資産均等バランス。
ただ、8資産均等型でもSMT、<購入・換金手数料なし>ニッセイは殆ど売れていません。
6資産均等型では野村6資産均等バランスが3位に入っています。
4資産均等型では<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)が6位、つみたて4資産均等バランスも7位と比較的売れています。
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8資産均等型 各ファンドの評価・パフォーマンス比較(ベンチマークとの乖離)
8資産均等型各ファンドの騰落率(リターン)を比較します。
また、個別のインデックスファンドを組み合わせて8資産均等型となるような合成データを作成し、これと比較する事でベンチマークとの乖離を見てみます。(あくまで個別のインデックスファンドに対する乖離と言う事になります)
ただ、合成データが日々8資産均等になるように計算した結果であるのに対し、実際のファンドは毎日厳密にリバランスを行うとは限りませんので、この差も乖離に含まれる事にご注意ください。
個別のインデックスファンドから計算した合成データ
下記4種類の合成データを計算します。
合成データ | 使用したインデックスファンド |
SMT合成 | SMTインデックス・シリーズの各ファンド |
eMAXIS合成 | eMAXISシリーズの各ファンド |
eMAXIS合成(*1) (債券DIAM) | eMAXISシリーズの各ファンド、但し、新興国債券はDIAM新興国債券インデックスファンドを使用。 |
eMAXIS合成(*2) (株式iFree) | eMAXISシリーズの各ファンド、但し、新興国株式はiFree新興国株式インデックスを使用。 |
(*1)たわら8資産の新興国債券部分と同じマザーファンドで運用するDIAM新興国債券インデックスファンド<為替ヘッジなし>の基準価額を使用。たわら8資産、及び<購入・換金手数料なし>ニッセイと比較。
(*2)iFree8資産の新興国株式部分と同じマザーファンドで運用するiFree新興国株式インデックスの基準価額を使用。iFree8資産と比較。
騰落率のコスト依存性
各ファンドの実質コストに対し2022年12月末日時点の1年、及び3年騰落率をプロットします。
*騰落率は各ファンドの基準価額から管理人が独自に計算した結果です。
*実質コストに対する騰落率を見ていきますが、期中に信託報酬の変更があったファンドは、その期間に応じて按分した実質コストを用います。
騰落率とコストの関係は、理想的にはインデックス騰落率から決まる傾き、切片の直線になります。ただ、バランスファンドの場合、正確なインデックス騰落率がわかりませんので、管理人の主観で図中点線を引いています。
1年/3年騰落率
*1年騰落率ではグラフのスケールの幅が広く、細かい差が見えていない事に注意して下さい。
ベンチマークの違い
前述のようにeMAXIS系+SMTのグループ、iFree、たわら、<購入・換金手数料なし>ニッセイのグループでベンチマークが異なります。
その為、当然騰落率も変わり、
直近1年では、
iFree > eMAXIS系 + SMT >> ニッセイ・たわら
直近3年では、
eMAXIS系 + SMT > iFree > ニッセイ・たわら
となっています。
勿論、この短期間のデータをもって各ベンチマークの優劣をつけられるものではありません。
ただ、同じ8資産均等型といっても、たった1/8の新興国債券・株式部分のベンチマークが異なるだけで、リターンが大きく変わる可能性があるという事だけは認識しておく必要があります。
eMAXIS Slim + eMAXIS +つみたて8資産(三菱UFJ国際投信)、SMT 8資産
ベンチマークが同じ三菱UFJ国際投信のeMAXIS Slim、eMAXIS、つみたて、そしてSMTの4本を比較します。
1年、3年騰落率とも、SMT 8資産インデックスバランスが三菱UFJ国際投信の3本より騰落率が高く、個別ファンドの組合せとも近くなっています。
どちらが、よりベンチマークに近い運用になっているかは判断できません。
*個別ファンド組合せに近いという点ではSMTの方になるのですが・・・
ただ、それでもコストで勝る(信託報酬・実質コスト最安値の)eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)の騰落率が最も高くなっています。
たわらノーロードバランス(8資産均等型)、<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)
たわらノーロード バランス(8資産均等型)と<購入・換金手数料なし>ニッセイは新興国債券部分のベンチマークにJPモルガン・エマージング・マーケット・ボンド・インデックス・プラスを使用しています。米ドル建ての新興国債券です。
(上記、eMAXIS系、SMTは現地通貨建て)
この2本は1年、3年とも、それぞれのコストに応じた騰落率になっており、<購入・換金手数料なし>ニッセイの騰落率が若干高くなっています。
ただ、個別ファンド組合せの騰落率よりは2本とも低くなっています。
尚、今回は2本のファンドが同一直線上にありますが、評価期間によっては異なる事もあり、新興国債券部分の運用が多少異なる可能性があります(B格以下の除外に関して運用が異なる?)。
iFree 8資産バランス
iFree 8資産バランスは新興国株式部分のベンチマークが異なります。
eMAXISの各ファンドに新興国株式部分を同じベンチマークのiFree 新興国株式を組み合わせた合成データより下方に位置しています。
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6資産均等型 各ファンドの評価・パフォーマンス比較(ベンチマークとの乖離)
6資産均等型各ファンドの騰落率(リターン)を比較します。
また、eMAXIS、SMT、Funds-iの個別のインデックスファンドを組み合わせて6資産均等型となる合成データを作成し、これとも比較します。
*<購入・換金手数料なし>ニッセイは先進国リートに投資するファンドが無いため6資産の合成データが作成出来ません。
*騰落率は各ファンドの基準価額から管理人が独自に計算した結果です。
*実質コストに対する騰落率を見ていきますが、期中に信託報酬の変更があったファンドは、その期間に応じて按分した実質コストを用います。
1年騰落率のコスト依存性
各ファンドの実質コストに対し2022年12月末日時点の1年騰落率をプロットします。
直近1年の結果では、<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)、野村6資産均等バランスともそれぞれのコストに応じた騰落率となっており、<購入・換金手数料なし>ニッセイの騰落率が高くなっています。
ただ、両ファンドとも個別ファンドの組合せからはマイナス側に乖離しています。各資産の配分比率やリバランスのタイミング等が乖離の原因になったと推測します。
3年騰落率のコスト依存性
各ファンドの実質コストに対し2022年12月末日時点の3年騰落率をプロットします。
3年騰落率では、2本のファンド、どちらがよりベンチマークに近い運用になっているかはわかりません(図中グレーの点線は両者の中間で引いてあります)。個別ファンド組合せに近いという点では<購入・換金手数料なし>ニッセイとなりますが。
因みに、前述のように2022年12月末時点、及び2021年の1年騰落率も両者概ね同等でしたが、2020年は野村6資産均等バランスが、2019年は<購入・換金手数料なし>ニッセイが個別ファンドに対して大きくマイナス乖離と、評価期間により結果が異なっているようです。
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4資産均等型 各ファンドの評価・パフォーマンス比較(ベンチマークとの乖離)
4資産均等型各ファンドの騰落率(リターン)を比較します。
また、eMAXIS、SMT、Funds-i、<購入・換金手数料なし>ニッセイの個別のインデックスファンドを組み合わせて4資産均等型となる合成データを作成し、これとも比較します。
*騰落率は各ファンドの基準価額から管理人が独自に計算した結果です。
*実質コストに対する騰落率を見ていきますが、期中に信託報酬の変更があったファンドは、その期間に応じて按分した実質コストを用います。
1年騰落率のコスト依存性
各ファンドの実質コストに対し2022年12月末日時点の1年騰落率をプロットします。
個別ファンドの組合せ、及びつみたて4資産均等バランス、eMAXIS 4資産は同一直線上にのっているのに対し、<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)はマイナス側に乖離しているように見えます。
騰落率でもつみたて4資産均等バランスの方が高くなっています。
3年騰落率のコスト依存性
各ファンドの実質コストに対し2022年12月末日時点の3年騰落率をプロットします。
3年騰落率では、逆に<購入・換金手数料なし>ニッセイが個別ファンド組合せと同一直線上、つみたて4資産がマイナス乖離となっています。
前述のように、2022年の1年騰落率では<購入・換金手数料なし>ニッセイがマイナス乖離、2021年は両者とも問題なし、2020年はつみたて4資産均等バランスの方がマイナス乖離と6資産同様、評価期間により結果が異なっているようです。
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まとめ & 8資産・6資産・4資産均等型のおすすめのファンド
以上、8資産・6資産・4資産均等型バランスファンドについて、そのリターン・リスク、各ファンドの純資産総額・ベンチマーク・資金流出入額、及び騰落率等をまとめました。
8資産均等型のおすすめファンドは?
人気の8資産均等型、その中でも信託報酬最安値のeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)は、毎月巨額の資金流入があり最も人気を集めています。
各ファンドの騰落率は、個別のファンドの組合せより低くなっており、どのファンドがよりベンチマークに近い運用になっているかは判断できませんでした。
尚、新興国債券・株式のベンチマークがそれぞれ異なるたわらノーロードバランス(8資産均等型)、<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)、iFree 8資産バランスは、今回の評価だけで優劣をつける事は出来ませんが、ベンチマークが違うという事を認識し、かつ、その特性を十分理解した上で購入される事をお勧めします。
本サイトが選ぶ、8資産均等型のお勧めは信託報酬で圧倒的に他社を凌駕し、資金流入額も大きい
同じ三菱UFJ国際投信が運用するeMAXIS(Slimが付かない方)やつみたて8資産均等バランスを選択する理由はありません。
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)はコスト的にも有利なだけに、均等配分がお好みではない方でも、8資産均等型を購入し、さらに好みのアセットクラスのファンドを個別に追加する方法もあります。
6資産均等型のおすすめファンドは?
2本の中からの選択となりますが、現時点でのお勧めは
保留。
信託報酬の低い<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(6資産均等型)は資金流入、純資産が小さく、
そして、2ファンドとも個別ファンドの組合せに対して乖離している時期があります。
それぞれに懸念点があり、どちらか一方に絞る事は現時点では出来ませんでした。
4資産均等型のおすすめファンドは?
お勧めは信託報酬最低水準の
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)。
他のファンドより低いコスト、資金流入も勝っている事からお勧めとしました。
ただ、今回のように評価期間によってはつみたて4資産バランスの方が高いリターンを示す事もあり、この2本であれば優劣をつけがたいところ。
尚、三菱UFJ国際投信にはeMAIXSバランス(4資産均等型)、つみたて4資産バランスと2本ありますが、この2本の選択ではeMAXISを選ぶ理由はありません。信託報酬が低いつみたて4資産を選びましょう。
販売会社
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)、<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)など低コストのバランスファンドは下記の金融機関で購入出来ます。
また投資信託保有でポイントもたまります(一部ファンドを除く)。
*マネックスカードの発行にはマネックス証券の口座開設が必要です。
公式サイトマネックス証券
また投資信託保有でTポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにT/Pontaポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト SBI証券
*三井住友カード(NL)なら年会費永年無料、三井住友カード ゴールド(NL)は1年間だけでも年間100万円以上利用(一部取引は集計対象外 ※対象取引や算定期間等の実際の適用条件などの詳細は、三井住友カードのホームページを必ずご確認ください。)すれば翌年以降は利用額によらず年会費永年無料。
公式サイト三井住友カード(NL)
公式サイト三井住友カード ゴールド(NL)
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
また、auじぶん銀行との連携(auマネーコネクト)でauじぶん銀行普通預金金利0.1%、au Payアプリ等の連携で最大0.20%になるのも魅力。
公式サイトauカブコム証券
また、楽天キャッシュ決済でも投資信託積立が出来ます。楽天カードから楽天キャッシュへチャージすると0.5%のポイント還元。
楽天カード決済で5万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月10万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。
公式サイト楽天証券
公式サイト楽天カード
尚、ここで評価したファンドは、<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型)以外はつみたてNISA対象です。
また、個人型確定拠出年金(iDeCo)でeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)を取扱っているのは、マネックス証券 iDeCo 、 松井証券 iDeCo
、それにSBI証券 iDeCo(セレクトプラン)
のみとなります。
他のバランスファンドの一覧は下記を参照して下さい。
個々のアセットクラスのインデックスファンドの最新情報・運用結果は下記記事を参照して下さい。
米国株式(S&P500/CRSP USトータル・マーケット)インデックスファンド
国内株式(JPX日経インデックス400)インデックスファンド
8資産・6資産・4資産均等型バランスファンド (本記事)