楽天・バンガード(楽天・全米株式インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド)の大きなマイナス乖離。

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気軽にバンガードETFに投資できるファンドとして注目を集めている楽天・バンガード・ファンド、その第1弾である「楽天・全米株式インデックス・ファンド」、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」。

参考記事「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」「楽天・全米株式インデックス・ファンド」新規設定。VTやVTIに気軽に投資可能!

設定から1カ月以上が経ちましたが乖離が大きいとの指摘があります。

たわら男爵さんの下記記事です。
引用米国ETFからの下振れは、楽天全世界株は3.6%、楽天全米株は2.4%(訂正可能性あり)

そこで、本サイトでも、たわら男爵さんと同様の方法を含めて検証してみます。

楽天・全米株式インデックス・ファンド」、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」のVTI/VTとの乖離

楽天・全米株式インデックス・ファンド」はバンガードのETF VTI、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」はVTに投資するファンド・オブ・ファンズです。(名目上はファミリーファンドでマザーファンドがVTI/VTに投資します。但し、そのマザーファンドも新規に設定されたものです。)

VTI/VTを円換算して楽天・バンガードと比較

米国ETFであるVTI/VTは当然ドル表示の価格しか示されませんので、これを独自に円換算し、それを楽天・バンガード・ファンドの基準価額と比較します。

ドル円為替レートは三菱東京UFJ銀行公表の対顧客外国為替相場のTTMを用います。

VTI/VTの価格は前日の終値を使用。

尚、為替レートの違いが乖離の原因でない事を確認する為、リファレンスとしてiFree NYダウ・インデックスも同様に計算します。(NYダウを同じように円換算しiFreeの基準価額と比較)

尚、iFree NYダウ・インデックスは良好な運用である事を↓で確認済です。
参考記事【2017年9月末 NYダウ・インデックスファンド】各ファンドの騰落率、ベンチマークとの乖離を比較。そして今、人気のファンドは?

日次騰落率の乖離の推移

楽天・バンガード・ファンドの日次騰落率、そして上記方法で求めた円ベースのVTI/VTの日次騰落率の差をプロットします。

楽天・バンガード・ファンド 乖離

楽天・全米株式楽天・全世界株式とも設定から2日間で、とんでもない大きなマイナス乖離を引き起こしています。

この大きな乖離でその後の様子がわかりませんので、2日間を省いて再度プロットしてみます。

楽天・バンガード・ファンド 乖離

先ず、リファレンスとして用いたiFree・NYダウは乖離が大きい日が数日あるもの概ね0%近辺にありますが、楽天・全米株式楽天・全世界株式マイナス側に0.02%を超える乖離を起こしている日が度々見られます。特に、楽天・全世界株式の乖離が大きく見えます。

約1カ月間の乖離はどうなったか?

上述のように日々の乖離が積み重なった結果、10月6日から11月9日までの約1カ月間での乖離は下表のようになります。(設定当初の大きな乖離は除いた結果です。)

 ファンド 1カ月間の乖離 
楽天・全米株式  -0.150%
楽天・全世界株式  -0.252%
(Ref.)iFree NYダウ +0.034%

リファレンスであるiFree NYダウは+0.034%ですので円換算に大きな問題はないと言って良いでしょう。

そして、1カ月間だけで楽天・全米株式は-0.150%、楽天・全世界株式は-0.252%もの大きな乖離を引き起こしています。

独自の円換算を行わずiFreeの基準価額から楽天・バンガードの乖離を推定

円換算に問題はなさそうではありますが、念のため、円換算を用いず、iFree NYダウの騰落率、そしてNYダウVTI/VTドル・ベースの騰落率から乖離を推定してみます。

*iFree NYダウがNYダウにきちんと連動している事が前提。

VTI/VTの騰落率を下記式で求めます。

(iFree騰落率+1) x (VT/VTI騰落率+1) / (NYダウ騰落率+1)
*VT/VTI、及びNYダウ騰落率はドルベース

上記式で求めらたVTI/VTの騰落率と楽天・バンガード・ファンドの騰落率の差、即ち乖離を下表にまとめます。

 ファンド 1カ月間の乖離 
楽天・全米株式  -0.184%
楽天・全世界株式  -0.286%

前述の結果より、さらに乖離が大きくなっています。
(というか、iFreeの若干のプラス側乖離が足されただけですね)

要は、iFree NYダウの乖離が無い仮定し、iFreeの円換算を用いると上表のような結果になるという事です。

厳密には、iFree NYダウの運用がベンチマーク通りだったとしても、そのコスト分だけ差引く必要がありますが、iFreeの実質コスト0.319%、1カ月にすると0.027%で、楽天・バンガードの大きな乖離に対して無視できる値です。

ここまでのまとめ

独自にVTI/VTを円換算する方法、iFree NYダウを基準としてこれから乖離を求める方法、二つの方法で検証してみましたが、たわら男爵様の指摘通り楽天・全米株式インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンドともに、約1カ月で0.15~0.29%の大きなマイナス乖離を起こしています。

楽天バンガードファンドが何故このような大きな乖離を起こしたか、その原因を勝手に推測。

以下の考察は「しんたろう」の勝手な憶測に基づくものですのでご注意ください。

「しんたろう」のとんでもない勘違い、間違いなどありましたら下のコメント欄でご指摘下さい。

先ず、下記のグラフをご覧下さい。
(グラフはクリックすると拡大します。青の点線は線形近似。緑の点線は「しんたろう」が主観で引いたもの)

楽天・バンガード・ファンド 乖離

横軸は、ある日のVTI/VTの前日の終値と当日の始値との比、そして縦軸は、その日の楽天バンガードVTI/VTとの乖離をプロットしたものです。

相関があるように見えませんか?

楽天・バンガードがどのようなタイミングでVTI/VTを購入しているかは分かりませんが、下記のように仮定して考察してみます。

例えば11月7日~8日にかけての運用が下記のようになされたとします。

JST:日本時間  EST:米国東部時間

11/7(JST)夜 :11/6(EST)VT/VTI終値で楽天バンガードの基準価額計算。
       11/7(JST)の新規注文金額確定。
       11/7(EST) 始値でVT/VTI買付 
11/8(JST)夜: 11/7(EST)VT/VTI終値で基準価額計算。
       元々の資産のリターンは [11/7終値] / [11/6終値]
       新規購入分のリターンは [11/7終値] / [11/7始値]

ここで、 
[11/7終値] / [11/6終値] = r1 —(式1)
[11/7終値] / [11/7始値] = r2 —(式2)
とすると、

r1が本来のVTI/VTのリターンですね。

一方、楽天バンガードのリターンは、

(元々の資産 x r1 + 新規流入資金 x r2 ) / (純資産総額) —(式3)

となります。

新規流入資金が元々の資産額に対して十分小さければ無視できるのですが、楽天・バンガードは設定されたばかりですので、純資産総額に対して無視できない程の新規流入資金があります。

そして、[新規流入資金 x r2]の分だけ、本来のリターンから乖離が生じ、r1とr2の差が大きいほど乖離が大きくなります。

(式1)、(式2)より

r2  =[11/6終値]  / [11/7始値] x r1 —(式4)

[11/6終値]  / [11/7始値]が最初のグラフの横軸です。

すなわち、これが1より大きいとプラス側に乖離、小さいとマイナス側の乖離となります。

実際に(式3)を使って出したリターンとの楽天・バンガードの乖離を見てみると、

 ファンド 1カ月間の乖離 
(式3)からの乖離 本来の乖離
楽天・全米株式  +0.049% -0.150%
楽天・全世界株式  +0.043% -0.252%

本来の乖離とは前章の結果です。

そして(式3)から計算した乖離、プラスとはなっていますが本来の乖離より十分小さくなっています。

以上の推測が正しいとすれば、楽天・バンガードの乖離は、純資産総額が大きくなり、新規流入資金の影響が無視出来るようになれば小さくなっていく筈です。

勿論、どのファンドでも設定当初は新規流入資金が大きいのですが、例えば、野村つみたて外国株投信のように設定から1カ月でも安定した運用を行っているファンドもあります。

参考記事全世界の株式に投資する「野村つみたて外国株投信」設定から1カ月の成績は? eMAXIS全世界株式、三井住友・DC全海外株式と比較。

こいうファンドは、巨大なマザーファンドが新規流入資金の影響を吸収し、ベビーファンドの負担にならないようにしているのかな?

まとめ

以上、「楽天・全米株式インデックス・ファンド」、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」の設定から1カ月ちょっとの運用で大きなマイナス乖離が生じている事を二つの方法で検証しました。

また、その原因は新規流入資金の影響(VTI/VTの買付タイミング)と推測します。

純資産総額が大きくなれば乖離も解消されると思われます、というか期待しています。

[2017年11月16日 追記]
正式な月次レポートが発行されました。
それによると楽天・全米が-0.5%、楽天・全世界が-0.8%とやはり大幅なマイナス乖離を引き起こしている事が明らかになりました。
ただ、本記事で計算した結果よりは乖離幅が小さくなっています。
(注)本記事の乖離率は設定当初の数日を除外していますが、月次レポートには当然含まれてます。
参考記事楽天・バンガード(楽天・全米株式インデックス・ファンド、楽天・全世界株式インデックス・ファンド)の最初の月次レポート(2017年10月)。

楽天・全米株式インデックス・ファンド」、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」は、楽天証券SBI証券 等で購入できます。

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コメント

  1. aaa より:

    月次レポート見て乖離にビックリして検索したらここに辿り着きました
    運用の問題ではなく資産規模の問題のようで
    とりあえず1年目の報告書が出るまでは様子見ですかね

    • shintaro より:

      コメント有難うございます。
      どのファンドも設定当初は乖離が発生する事が多いのですが、今回の楽天バンガードはちょっと大きすぎますね。
      設定当初は少額の積立、巨額の資金をつぎ込むなら決算後というのが良いかと思います。