ファンド紹介・解説

つみたて米国株式(S&P500)の評価・評判・人気。(三菱UFJ国際投信 つみたてんとうシリーズ)

投稿日:

米国の株式市場を代表する指数S&P500との連動を目指すインデックスファンドつみたて米国株式(S&P500)について解説します。

[最終更新日:2023.3.17]全て最新の情報に更新。
本記事は原則2023.2末日時点の情報に基づき記載しています。
但しeMAXIS Slimの信託報酬は2023.4.25以降の値で表記。

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つみたて米国株式(S&P500)の基本情報

つみたて米国株式(S&P500)は三菱UFJ国際投信が運用するインデックスファンド「つみたてんとうシリーズ」の一つです。eMAXISやeMAXIS Slimシリーズとは、基本的に同じマザーファンドで運用する姉妹ファンド。eMAXIS Slimが原則ネット証券・銀行専用商品なのに対し、つみたてんとうシリーズは、「つみたてNISA」を主なターゲットとし、最寄りの金融機関で相談できるファンドとして2017年8月に設定されました。現在9本のファンドから構成されています。コスト(信託報酬)はeMAXISよりは低く、eMAXIS Slimよりは高くなっています。

本記事で解説するのは、S&P500との連動を目指し米国株式に投資するつみたて米国株式(S&P500)

先ず、つみたて米国株式(S&P500)の基本情報をまとめます。

運用会社三菱UFJ国際投信
設定日2020年3月6日
運用形態インデックスファンド
投資形態ファミリーファンド
ベンチマークS&P500(配当込み・ネット)
購入時手数料
信託財産留保額
信託報酬(税込)0.2200% 
実質コスト0.237%(*1)
純資産総額 79.0億円(2023.2.28時点)
(マザーファンド) 純資産総額 10,503億円(2022.2.25時点)
分配金実績
つみたてNISA対象商品
SBI証券ポイント還元年率0.05%
楽天証券ポイント還元年率---%(*2)
マネックス証券ポイント還元年率取扱無

(*1)実質コストは2022.6決算より
(*2)楽天証券 2022.4より投資信託保有による毎月のポイント還元は廃止され、残高が初めて一定の金額を超えたときのポイント付与に変更

 

投資対象

ベンチマークS&P500[配当込み・ネット]で米国株式に投資します。

S&P500は米国の大型株 約500銘柄から構成された時価総額加重平均型の指数で米国株式の約80%をカバーします。米国株式を代表する指数と言っても良いでしょう。

ネットとは配当に対する源泉徴収税を考慮した指数ですが、その税率が日本に対して適切に考慮されているかは定かではありません。

*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[税引前配当込/グロス]、[税引後配当込/ネット]の3種類ありますが、ベンチマークの配当除く・含むは運用成績に直接関係するものではありません(少なくとも過去においては)。但し、運用報告書などに記載されているベンチマークとの乖離を見る時は注意が必要です。詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事インデックスファンドのベンチマーク(除く配当/プライス、配当込/グロス・ネット)と乖離の評価方法。

 

マザーファンド

つみたて米国株式(S&P500)ファミリーファンド方式でマザーファンドを介して米国株式に投資します。

つみたて米国株式(S&P500)

画像引用:つみたて米国株式(S&P500) 交付目論見書

マザーファンドは姉妹ファンドでもあるeMAXIS Slim米国株式(S&P500)と同じです。

 

投資国、投資銘柄

つみたて米国株式(S&P500)は米国の株式のみに投資します。

保有する銘柄数は503(2023.2末時点)で、S&P500を構成するほぼ全ての銘柄を保有しています。

組入銘柄上位10は下表の通り。

つみたて米国株式(S&P500)

画像引用:つみたて米国株式(S&P500) マンスリーレポート(2023/2)

勿論、保有銘柄もeMAXIS Slim米国株式(S&P500)と同じです。

 

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手数料(信託報酬、実質コストなど)

つみたて米国株式(S&P500)信託報酬0.2200%(税込)

実質コストは3期目決算で0.237%

信託報酬以外のコストが0.017%、姉妹ファンドのeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の信託報酬以外のコストが0.015%ですので概ね同じ、実質コストも十分低く抑えられています。

勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。

 

他社 米国株式インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較

S&P500、及びベンチマークは異なりますが米国株式に投資する他社の低コスト・インデックスファンドと比較してみます。

*ファンド名下の[]内はベンチマーク。[CRSP US]はCRSP USトータル・マーケット・インデックスの略。
*信託報酬・実質コストは税込み表記。

(注)下表は基本的に最新の情報に随時更新しています。よって記事中の記載と異なる場合がありますが、その際は下表の値が最新の情報となります。
eMAXIS Slimは2023.4.25以降の信託報酬、及び信託報酬引下げ分を考慮した実質コストで記載。

 ファンド信託報酬実質コスト
1PayPay投資信託インデックス アメリカ株式
[CRSP US]
0.0806%(決算前)
2PayPay投信米国株式インデックス
[Morningstar US]
0.0915%0.320%
3eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
[S&P500]
0.09372%0.109%
3たわらノーロードS&P500
[S&P500]
0.09372%(決算前)
5SBI・V・S&P500インデックス
[S&P500]
0.0938%0.104%
5iシェアーズ米国株式(S&P500)インデックス
[S&P500]
0.0938%0.108%
5SBI・V・全米株式インデックス
[CRSP US]
0.0938%0.110%
8SMBC・DCインデックスファンド(S&P500)
[S&P500]
0.0968%0.140%
8My SMT S&P500・インデックス
[S&P500]
0.0968%0.291%
8My SMT ダウ・ジョーンズ・インデックス
[NYダウ]
0.0968%0.117%
11Tracers S&P500配当貴族インデックス
[S&P500配当貴族]
0.1155%(決算前)
12SBI・V・米国高配当株式インデックス
[FTSE High Dividend Yield]
0.1238%0.166%
13楽天・全米株式インデックス・ファンド
[CRSP US]
0.1620%0.187%
14楽天・米国高配当株式インデックス
[FTSE High Dividend Yield]
0.1920%0.253%
15PayPay投信 NYダウインデックス
[NYダウ]
0.1980%0.449%
16つみたて米国株式(S&P500)
[S&P500]
0.2200%0.237%
16iFree S&P500・インデックス
[S&P500]
0.2200%0.247%
16NZAM・ベータ・S&P500
[S&P500]
0.2200%0.335%
19NZAM・ベータ・NYダウ30
[NYダウ]
0.2310%0.355%
20Smart-i S&P500インデックス
[S&P500]
0.242%0.385%
21iFree NYダウ・インデックス
[NYダウ]
0.2475%0.263%
21たわらノーロード NYダウ
[NYダウ]
0.2475%0.267%
-eMAXIS NYダウインデックス
[NYダウ]
0.6600%0.676%

(ベンチマークの違いを無視し)米国株式に投資するインデックスファンドとしては信託報酬16位(DC専用ファンドを除く)

勿論、ここでは低コストのファンドのみあげていますので、16位でも十分低コストの部類なのですが、S&P500連動型インデックスファンドで最安値のeMAXIS Slim米国株式(S&P500)SBI・V・S&P500インデックス・ファンドとは大きな差があります。

 

信託報酬の変更履歴

つみたて米国株式(S&P500)は設定後、未だ信託報酬引下げの実績はありません。

つみたて米国株式(S&P500)の信託報酬変更履歴
引下げ日信託報酬(税込)備考
2020/3/6
 0.2200%新規設定
??????% 

 

 

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つみたて米国株式(S&P500)の運用状況

資金流出入額 & 純資産総額 (評判・人気は?)

月次資金流出入額純資産総額からつみたて米国株式(S&P500)の売れ行き・人気を見てみます。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値です。

つみたて米国株式(S&P500)の人気・評判

販売会社が増えるとともに、資金流入額も順調に増えてきています。

純資産総額も設定から3年で79億(2023.2末時点)、100億円も目前です。

ただ、姉妹ファンドのeMAXIS Slim米国株式(S&P500)は概ね月500億以上と巨額の資金流入がありますので、これと比べると大きく見劣りします。

 

運用状況は?

インデックスファンドでは、ベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。

下図は2023年2月末日時点の実質コストに対する1年騰落率を複数のファンドでプロットしたものです。そして、(管理人の主観を含みますが)配当課税を適切に考慮した真のベンチマークから決まるコストと騰落率の関係が図中グレーの点線です。このグレーの点線上にあればコスト要因以外でのベンチマークとの乖離がないと推測できます。

米国ETF Vanguard VOOのデータもプロットします。
*VOOは分配金10%課税後再投資した場合の終値での円換算騰落率。(終値は米国Yahoo Finance、分配金は米国Vanguard社サイト、為替レートは三菱UFJ銀行TTMより引用)

つみたて米国株式(S&P500)の評価

つみたて米国株式(S&P500)はそのコストの低さに応じた高い騰落率を示しており、コスト要因以外でのベンチマークとの乖離がない安定した運用になっています。

ただ、より信託報酬の低いeMAXIS Slim米国株式(S&P500)には騰落率でも負けています。

 

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まとめ

つみたて米国株式(S&P500)は、米国株式の代表的指数S&P500をベンチマークとするインデックスファンドです。

信託報酬は比較的低い部類で運用も既に安定しているのですが、姉妹ファンドのeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の方がもっと低く、敢えて、つみたて米国株式(S&P500)を選択する理由がありません。

勿論、米国株式(S&P500)に投資したいがネット証券には抵抗がある、近くの銀行で購入したいという方なら良い選択かと思いますが、そうでないならeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を強くお勧めします。

つみたてNISAの口座も毎年変更する事が出来ます。

 

販売会社

つみたて米国株式(S&P500)は下記の金融機関で購入出来ます。

また、下記の証券会社であればeMAXIS Slim米国株式(S&P500)も取り扱っています。

さらにネット証券では投資信託保有でポイントをもらえたり、クレジットカード決済(ポイント付与有)で積立出来るなどのサービスを行っている会社もあります。

SBI証券 クレジットカード積立 ポイント付与率0.5%~
SBI証券では三井住友カードで投資信託積立が出来ます。ポイント付与率はスタンダードカードで0.5%、ゴールドカードなら1.0%
また投資信託保有でTポイント、Pontaポイント、dポイントがもらえます。さらにT/Pontaポイントで投資信託を購入できます。

公式サイト SBI証券

*三井住友カード(NL)なら年会費永年無料、三井住友カード ゴールド(NL)は1年間だけでも年間100万円以上利用(一部取引は集計対象外 ※対象取引や算定期間等の実際の適用条件などの詳細は、三井住友カードのホームページを必ずご確認ください。)すれば翌年以降は利用額によらず年会費永年無料。

公式サイト三井住友カード(NL)

公式サイト三井住友カード ゴールド(NL)

 

auカブコム証券のクレジットカード積立 & auじぶん銀行との連携
auカブコム証券はau Payカードで投資信託積立が出来ます。Pontaポイント還元率は1.0%
Pontaポイントで投資信託の購入も可能。
また、auじぶん銀行との連携(auマネーコネクト)でauじぶん銀行普通預金金利0.1%、au Payアプリ等の連携で最大0.20%になるのも魅力。

公式サイトauカブコム証券

 

楽天証券 クレジットカード & 楽天キャシュ積立 
楽天証券では楽天カードで投資信託積立が出来ます。信託報酬(販売会社分)が税込0.4%未満のファンドの還元率は0.5%(ゴールド、プレミアムなら還元率アップ)、0.4%以上のファンドの還元率は1.0%(2023.6買付分より)
また、楽天キャッシュ決済でも投資信託積立が出来ます。楽天カードから楽天キャッシュへチャージすると0.5%のポイント還元。
楽天カード決済で5万円、楽天キャシュ決済で5万円、あわせて月10万円まで利用可能。
さらに、楽天ポイントで投資信託を購入できます。

公式サイト楽天証券

公式サイト楽天カード

 

勿論、つみたてNISA対象のファンドです。

つみたて米国株式(S&P500)は、上記ネット証券以外に多く地方銀行でも取り扱っています。

 

ライバルとなるファンド

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

SBI・V・全米株式インデックス・ファンド

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI)

iFree S&P500インデックス

 

他の米国株式(S&P500、CRSP USトータル・マーケット・インデックス)インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。

 

インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。

 

 

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マネックス証券のクレジットカード投信積立

マネックス証券

マネックスカード(クレジットカード)での投信積立が2022.2.25より始まりました。投信積立でのポイント還元率は最高水準の1.1%

*マネックスカードの発行はマネックス証券の口座が必要です。

公式サイトマネックス証券

マネックス証券の口座はSBI新生銀行経由でも開設出来ます。

SBI新生銀行新規口座開設+エントリーで1,000円、1回3万円以上の入金で2,000円、最大3,000円がもらえます。

公式サイトSBI新生銀行

 
auカブコム証券のクレジットカード投信積立

auカブコム証券

au Payカード(クレジットカード)での投信積立が2022.3.28より始まりました。投信積立でのポイント還元率は1.0%

公式サイトauカブコム証券

 
無リスク資産の預け先として最適な銀行定期預金

UI銀行(東京きらぼしフィナンシャルグループ)

円定期1年/2年/3年 0.20%(税引前)
他行宛振込手数料も条件により一定回数無料になります。

公式サイトUI銀行
 

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