ファンド比較、運用状況、決算

【国内株式(日経平均株価)インデックスファンドの評価】2019年人気(資金流出入額)ランキング、運用成績の比較。

投稿日:2019年4月9日 更新日:

日経平均株価(日経225)との連動を目指す国内株式インデックスファンドについて、純資産総額、資金流出入額、運用成績(騰落率、ベンチマークとの乖離)を調査します。

*原則、3カ月毎に更新します。

[最終更新日:2019.4.19]eMAXIS Slim 2019.5.14からの信託報酬引下げを反映
[2019.4.9]2019年3月末日時点の情報に更新

国内株式を代表する指数としてTOPIX、日経平均株価がありますが、両者の違い・比較については下記の記事をご覧ください。
参考記事【国内株式インデックスファンド】TOPIX、日経平均株価どちらを選ぶ? 過去の成績を徹底比較。

*本記事は原則2019年3月末日時点の情報に基づき記載しています。

先ず、各ファンドの純資産総額、及び、月次資金流出入額から人気のファンドを調べます。

さらに、各ファンドにより実質コスト(信託報酬+α)は異なりますが、それがちゃんとファンド騰落率に反映されているか、そしてベンチマークとの乖離(トラッキングエラー)を確認します。

尚、ベンチマークとの乖離、各社、決算時の運用報告書や月報に記載されていますが、これを信じてはいけません。同じ日経平均株価といっても、各社のベンチマークは配当込・除くと2種類有り、そのベンチマーク騰落率が異なるからです。
参考記事【インデックスファンド】運用報告書でのベンチマークとの乖離の見方、乖離0だから単純に素晴らしいファンドとは言えません。

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比較した国内株式(日経平均株価)インデックスファンド

比較したファンド、及び、その信託報酬・実質コスト、及び2019年3月末時点の純資産総額を下表にまとめます。(信託報酬の低い順に並べてあります)

NewseMAXIS Slim国内株式信託報酬引下げ(2019.5.14より)。
NewseMAXIS、<購入・換金手数料なし>ニッセイ 実質コスト更新。

*信託報酬・実質コストは税込み
*DC専用ファンドは参考値扱い

日経平均株価インデックスファンド 信託報酬、実質コスト・純資産総額
ファンド 設定日 信託報酬
(実質コスト)
純資産総額(億円)
eMAXIS Slim国内株式(日経平均) 2018/2/2 0.1512%
(0.160%)
16.9
<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド 2016/11/21 0.17172%
(0.176%)
55.2
iFree 日経225インデックス 2016/9/8 0.17172%
(0.181%)
44.8
DCニッセイ日経225インデックスファンドA 2016/10/21 0.18252%
(0.194%)
38.1
野村つみたて日本株投信 2017/10/2 0.1836%
(0.190%)
18.9
たわらノーロード日経225 2015/12/7 0.1836%
(0.192%)
127.4
i-SMT 日経225インデックス 2017/11/24 0.1836%
(0.191%)
1.2
Smart-i 日経225インデックス 2017/8/29 0.1836%
(0.234%)
11.8(*1)
(三菱)つみたて日本株式(日経平均) 2017/8/16 0.1944%
(0.203%)
38.0
日経225インデックスe 2016/1/8 0.2052%
(0.216%)
13.0
ニッセイ日経225インデックスファンド 2004/1/28 0.270%
(0.276%)
1468.7
SMT 日経225インデックス・オープン 2010/7/30 0.3996%
(0.410%)
290.0
eMAXIS 日経225インデックス 2009/10/28 0.432%
(0.440%)
329.9
野村インデックスファンド・日経225[Funds-i] 2010/11/26 0.432%
(
0.441%)
410.3
[日興]インデックスファンド225(日本株式) 2001/10/31 0.6696%
(0.678%)
130.5

(*1)Smart-iが12億近くあるのは、自己設定が6億と大きかったからです。

信託報酬最安値はeMAXIS Slim国内株式(日経平均)。2位に<購入・換金手数料なし>ニッセイiFree 日経225インデックスが続きます。

eMAXIS Slimからインデックスeまでの概ね0.2%程度のグループと、設定時期が古いSMTeMAXISFunds-iなど0.4%程度のグループに2極化しています。

そして、信託報酬ではその中間にあたるニッセイ日経225インデックスファンド、圧倒的に純資産総額が大きくなっています。設定が古く運用実績の長いファンドですが、数年遅れで設定されたFunds-ieMAXISSMTに大きな差をつけています。

比較的設定が新しく、低コストファンドの中ではたわらノーロードが127億と健闘しています。

*インデックスファンドの信託報酬・実質コスト・純資産総額は下記記事にまとめてあります。

 

資金流出入額 [国内株式(日経平均株価)インデックスファンド・人気ランキング]

直近3カ月(2019年1~3月)の月次資金流出入額合計(*)、及び2018年の累計(1~12月の年間合計)を見てみます。

直近3カ月月の資金流出入額の大きい順にならべてあります。

どのファンドが多く購入されているかの人気ランキングになりますが、純資産が増える事は、それだけ安定した運用にもつながりますし、繰上償還のリスクも減ります。

ただの人気ランキングとしてではなく、ファンド選択の重要な指標の一つとしてみて下さい。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出。
例えば、3月5日の日次資金流出入額は
(3月5日の純資産総額) - (3月4日の純資産総額) x (日次騰落率 + 1)で計算し、
これを1カ月分足して月次資金流出入額としています。

直近3カ月(2019年1~3月) 2018年累計
順位 ファンド (億円) 順位 (億円)
1 (三菱)つみたて日本株式(日経平均) 12.3 8 26.1
2 たわらノーロード日経225 10.7 5 88.3
3 iFree 日経225インデックス 6.9 7 33.4
4 野村つみたて日本株投信 4.9 10 14.4
5 eMAXIS Slim国内株式(日経平均) 1.5 9 15.7
6 Smart-i 日経225インデックス 1.4 12 3.7
7 i-SMT 日経225インデックス 0.0 14 0.9
8 日経225インデックスe 0.0 13 1.8
9 SMT 日経225インデックス・オープン -1.1 2 207.2
10 <購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド -2.4 6 41.4
11 インデックスファンド225(日本株式) -5.0 11 11.1
12 ニッセイ日経225インデックスファンド -7.5 1 261.4
13 野村インデックスファンド・日経225[Funds-i] -18.9 3 200.1
14 eMAXIS 日経225インデックス -21.6 4 180.0
参考 DCニッセイ日経225インデックスファンドA 3.2 参考 24.1

直近3カ月のトップは、三菱UFJ国際投信のつみたて日本株式(日経平均)

そしてたわらノーロード日経225iFree 日経225野村つみたて日本株投信と続きます。

日経平均株価連動型インデックスファンドの場合、2018年累計の順位をみてわかるように、決して低コストとは言えないニッセイ日経225インデックスファンドSMT 日経225インデックス・オープン野村インデックスファンド・日経225eMAXIS 日経225インデックスと古いファンドの方が売れていましたが、2019年1~3月期は順位が大きく入れ替わっています。

ただ、それでも超低コストのeMAXIS Slim国内株式(日経平均)<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンドはあまり売れていません。

また、同じ三菱UFJ国際投信が運用する超低コストのeMAXIS Slimよりも、若干コストが上がるつみたて日本株式の方が売れているのも面白い現象です。販売会社がネット証券中心のeMAXIS Slim、銀行・店頭証券などが中心のつみたて日本株式、銀行・店頭証券で投資する方は国内株式(特に日経平均株価)を好む傾向があるのかもしれません。

日経平均株価の場合、資金の出入が激しいというのも特徴です。2018年のTop4のファンドは今期全て資金流出となっています。

 

たわらノーロード、iFree、<購入・換金手数料なし>ニッセイ、つみたて、eMAXIS Slimの月次資金流出入額の比較

主な低コストファンドのたわらノーロードiFree<購入・換金手数料なし>ニッセイ(三菱)つみたてeMAXIS Slim、この5本の月次資金流出入額の推移を見てみます。

国内株式(日経平均株価)インデックスファンド

資金の出入が激しい日経平均株価インデックスファンドですが、その中で(三菱)つみたて日本株式が着実に資金を集めているように見えます(つみたてNISA専用として扱っている金融機関が多いからでしょう)。今期、他のファンドが大きく資金流入を減らす中、安定した資金流入で1位となりました。

また、他の資産クラスでは圧倒的な強さを見せる信託報酬最安値のeMAXIS Slimですが、あまり資産を増やす事が出来ていません。

 

 

リターンの比較。実質コスト(信託報酬+α)が騰落率に反映されているか?ベンチマークとの乖離(トラッキングエラー)は?

2019年3月末時点の各ファンドの騰落率を見てみます。

*騰落率は各ファンドの基準価額から「しんたろう」が独自に計算した結果です。
*騰落率は全て分配金再投資時(分配金課税無)の基準価額より計算。

*実質コストに対する騰落率を見ていきますが、期中に信託報酬の変更があったファンドは、その期間に応じて按分した実質コストを用います。

騰落率とコストの関係は、理想的には(配当課税を適切に考慮した)インデックス騰落率から決まる傾き、切片の直線になります。国内株式の場合、配当が出ると、それに課税される事無くファンド内に入りますので、配当込指数がインデックス騰落率となります。

ここではインデックス騰落率として日経平均トータルリターン・インデックスを用います。
*日経平均トータルリターン・インデックスに関する著作権ならびに「日経」および「指数」の表示に対する知的財産権、その他一切の権利はすべて日本経済新聞社に帰属しています。データは日経平均プロフィルより引用。

*図中、ニッセイ日経225インデックスファンドを「ニッセイ日経」、DCニッセイ日経225インデックスファンドAを「DCニッセイ」と表記します。

 

3カ月騰落率

先ずは2019年3月末日時点の3カ月騰落率を見てみます。各ファンドの実質コスト(/4)に対してファンド騰落率をプロットしています。

国内株式(日経平均株価)インデックスファンド

*この評価の精度は概ね0.01%です。

図中、茶色の横線は配当込指数の値、配当込指数から決まる騰落率とコストの関係をグレーの点線で示しています。

日経平均株価の場合、そもそも騰落率に対するコスト依存性が弱い事が多いのですが、今回は比較的良好で、概ねコストに応じた騰落率になっています。

ただ、超低コストファンド・グループの細かい差までは分かりません。

 

1年騰落率

次に2019年3月末日時点の1年騰落率です。

国内株式(日経平均株価)インデックスファンド

長期になるほどコストと騰落率の依存性が明確になり、1年騰落率では、殆どのファンドがグレーの点線上にのっています。即ち、(コスト成分を除いた)ベンチマークとの乖離は無く、それぞれのコストに応じた騰落率になっているという事です

ただ、若干、たわらノーロードがマイナス側に乖離しているように見えます。

尚、信託報酬最安値のeMAXIS Slim国内株式(日経平均)、まだ設定から1年余りですが、既に、その運用は安定しており、最も高い騰落率を示しています。

 

乖離の原因

日経平均株価に連動するインデックスファンドでは、現物だけでなく先物取引を多く使う事があります。

そこで、先物組入比率と1年騰落率での乖離率(絶対値)[コスト成分除く]をプロットしてみました。(本データは2018年3月末日時点のものです)

*乖離率は2018年3月末時点の1年騰落率から算出。先物比率は2018年3月の月次レポートより。

乖離率と先物比率には相関があるように見えます。乖離の大きかったたわらノーロードは13.2%も先物比率があります。
(マザーファンド規模の大きさがたわらノーロード・シリーズの強みの一つですが、日経平均だけはマザーファンド約50億と小さく先物比率が高いのでしょう。因みにeMAXIS、ニッセイ、iFreeは1千億以上あります。)

先物取引による配当の問題、あるいはロールオーバーのコスト・・・・ 詳細な原因は良く分かりませんが、先物比率大でベンチマークとの乖離が大きくなるのは事実でしょう。

尚、2019年2月末時点でたわらノーロードの先物比率は10.3%と、まだ高い比率になっていますが、徐々に減少傾向にあり、今後乖離も小さくなっていく事でしょう。

 

まとめ & おすすめのファンド

以上、国内株式(日経平均株価)インデックスファンドについて、純資産総額、資金流出入額、騰落率、さらにベンチマークとの乖離を評価しました。

日経平均株価インデックスファンドの場合、短期的な投資と思われる資金の出入りが激しく、資金流出入額が安定していませんが、低コストインデックスファンドの中では、つみたて日本株式(日経平均)が最も人気を集めています。

運用の安定性という点では、たわらノーロードが若干、その先物比率の高さに起因すると思われるベンチマークとの乖離が生じています。ただ、以前よりは小さくなっており、今後解消していくと推測されます。

 

おすすめの日経平均株価インデックスファンド

設定から1年余りで純資産総額が小さいという懸念はありますが、既に運用は安定しており、信託報酬最安値、その低コストに応じた高い騰落率を示している

eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)

さらに、信託報酬でeMAXIS Slimに若干負けますが、

<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド

iFree 日経225インデックス

この3本なら大きな差はないでしょう。

*「おすすめ」というのは必ず利益が出るという意味ではありません。他の類似ファンドに比べ、同等以上の成績を残すであろうと管理人の主観・推測で選んだものです。最終的なファンドの選択はご自身の判断で行ってください。

 

eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)は下記の金融機関で購入出来ます。

販売会社 SBI証券楽天証券 マネックス証券カブドットコム証券SMBC日興証券(ダイレクトコース)松井証券岡三オンライン証券GMOクリック証券、岩井コスモ証券(ネット専用)、フィデリティ証券、三菱UFJ国際投信ダイレクト(matttoco)

現時点(2019.4)で、上記金融機関以外では購入出来ません。低い信託報酬(販売会社の利益が少ない)、かつ機動的な信託報酬の引下げに合意できる金融機関のみが取扱うという事でしょう。

勿論、つみたてNISA対象のファンドです。(上記金融機関でもつみたてNISAを取扱っていない場合があります)

 

 

国内株式であればSMBC日興証券のキンカブ、FROGGYを利用して1銘柄500円からの買付・積立てが可能です(しかも100万円まで買付手数料無料)。TOPIXや日経平均株価といった既存のインデックスではなく、自分自身で広く分散したポートフォリオを作る事も可能です。詳細は下記記事を参照して下さい。

 

他のアセットクラスの最新の情報・結果は下記記事を参照して下さい。

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