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【インデックスファンド評価・解説】eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

投稿日:2019年2月14日 更新日:

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

1本のファンドで、日本を含む全世界の株式に投資するインデックスファンドeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)について解説します。

[最終更新日2019.6.24]ベンチマークと配当込み(グロス)から配当込み(ネット)に修正。
[2019.3.11]競合する楽天全世界株式の信託報酬引下げを反映。
[2019.2.14]初版。本記事は原則2019年2月14日時点の情報に基づき記載しています。

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eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の基本情報

eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)シリーズは「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」をコンセプトとした三菱UFJ国際投信が運用するインデックスファンドで、「他社類似ファンドの運用コストに注意を払い、機動的に信託報酬を引き下げることによって、今も、そしてこれからも業界最低水準を目指し続ける」と公表しています。実際、設定から既に数回の信託報酬引下げを行い、常に最低水準の座を維持しています。

今回解説するのは、1本のファンドで日本を含む全世界の株式に投資するeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

先ず、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の基本情報をまとめます。

運用会社 三菱UFJ国際投信
設定日 2018年10月31日
運用形態 インデックスファンド
投資形態 ファミリーファンド
ベンチマーク MSCI All Country World Index(配当込み・ネット)
購入時手数料
信託財産留保額
信託報酬(税込) 0.15336% 
実質コスト (決算前)
純資産総額 14.72億円(2019.2.13時点)
(マザーファンド) 純資産総額 [先進国株式]3,245億円(2018.11.1時点)
[新興国株式]706億円(2018.11.1時点)
[日本株式] 3億円(2018.11.1時点)
分配金実績
つみたてNISA 対象商品
SBI証券ポイント還元年率 0.05%
楽天証券ポイント還元年率 0.048%

 

投資対象

ベンチマークMSCI All Country World Index [ACWI][配当込み]で、日本を含む先進国、新興国の株式に投資します。

MSCI ACWIは、全世界47カ国(先進国23カ国+新興国24)の大型株、中型株、2,400以上の銘柄から構成される時価総額加重平均型の指数です。

尚、eMAXIS Slimシリーズは、[除く配当]をベンチマークとするファンドが殆どですが、本ファンドは[配当込]となっています。
そして、配当に対する源泉徴収税を考慮するネットとの事です(電話で確認。公式発表ではありません)

*インデックスファンドのベンチマークは[除く配当]と[配当込]がありますが、実際の運用成績は(過去においては)変わっていません。
参考記事インデックスファンドのベンチマーク、配当込、配当除くで実際の運用成績は異なるか?

 

マザーファンド

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、ファミリーファンド方式で、下記マザーファンドに投資します。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

外国株式インデックスマザーファンド、新興国株式インデックスマザーファンドは、それぞれeMAXIS Slim先進国株式インデックスeMAXIS Slim新興国株式インデックスと同じマザーファンドで既に大きな純資産総額を有します。

一方、日本株式インデックスマザーファンドは、今回新たに設定されたもので、自己設定額3億円でのスタートです。

 

投資地域別比率

国内株式、先進国株式、新興国株式の比率は現時点(2019.1末)で下表のようになります。

地域 比率
国内株式 7.5%
先進国株式 80.5%
新興国株式 11.9%

尚、ベンチマーク MSCI ACWIは時価総額加重平均型指数ですので、その時点の時価総額で国内、先進国、新興国比率が変化します。例えば、他の先進国株式に対し、国内の株価が低迷すれば国内株式の比率が少なくなります。

 

投資国比率

組入上位10カ国は下表のようになります(2019.1末時点)

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

画像引用:eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー) マンスリーレポート(2019/1)

トップはアメリカで52.5%、全体の約半分です。2位が日本。

新興国株式ではケイマン諸島が1位となっていますが、これは事実上、中国企業です。

詳細は下記記事を参照して下さい。
参考記事【外国株式インデックスファンド】各インデックス(指数)、そして先進国、新興国ってどこの国? 

 

投資銘柄

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、2,736銘柄に投資しています。

尚、ベンチマークは2,756銘柄となっていますので、ベンチマークを構成する殆どの銘柄を保有している事になります。

組入上位10銘柄は下表のように、全て米国企業が占めています。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

画像引用:eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー) マンスリーレポート(2019/1)

ただ組入比率トップのアップルでさえ1.8%ですので、広く分散されている事が分かります。

 

手数料(信託報酬、実質コストなど)

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の最大の魅力は、何と言っても信託報酬の低さ。

全世界株式インデックスファンドとしては、最低水準の0.15336%(税込)となっています。

実質コストは、未だ1回目の決算を迎えていない為不明です。

ただ、先進国株式、新興国株式部分は既存の巨額のマザーファンドに投資する事、国内株式は新規のマザーファンドですが、その比率は10%以下と小さい事から、信託報酬以外のコストがそう高くなることはないと推測します。(保証は出来ませんが)

勿論、購入時手数料無料(ノーロード)、信託財産留保額は無です。

 

受益者還元型信託報酬

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、下表のように純資産総額に応じて信託報酬率が変わる受益者還元型信託報酬を採用しています。

純資産総額 信託報酬(税込)
500億円未満の部分 0.15336%
500億円以上1,000億円未満の部分 0.14796%
1,000億円以上の部分 0.14256%

 

他社 全世界株式インデックスファンドとの信託報酬・実質コスト比較

MSCI ACWIをベンチマークとする他社のインデックスファンド、及びベンチマークは異なりますが、全世界の株式に投資するインデックスファンドと比較してみます。

(低コスト)全世界株式インデックスファンドの信託報酬・実質コスト比較
ファンド 信託報酬
実質コスト
MSCI ACWI(日本を含む)
eMAXIS Slim
全世界株式
(オール・カントリー)
0.15336%
(決算前)
(ステート・ストリート)
全世界株式
インデックス
0.5184%
0.608%
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
SBI・全世界株式
インデックス
0.150%
0.342%
楽天全世界株式
(楽天・バンガード)
0.2196%
0.492%
MSCI ACWI(除く日本)
eMAXIS Slim
全世界株式
(除く日本)
0.15336%
(決算前)
野村つみたて
外国株投信
0.2052%
0.251%
三井住友・
DCつみたてNISA
全海外株
0.2700%
0.410%
eMAXIS
全世界株式
0.6480%
0.735%

日本を含むMSCI ACWIをベンチマークとするファンドはeMAXIS Slimステート・ストリートの2本しかなく、その信託報酬は圧倒的にeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)が低くなっています。

ベンチマークは異なりますが、同じく日本を含む全世界の株式に投資するファンドとしては、SBI・全世界株式インデックス・ファンドが概ね同等の信託報酬です。
(FOFであるSBI全世界株式の信託報酬は税抜きで0.10%、さらに投資先ETFの経費率0.042%を加えて、実質的な信託報酬は0.142%。一方、 eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)の信託報酬も税抜きで0.142%。明らかにSBI全世界株式に対抗して設定された信託報酬です。)

日本を含まないMSCI ACWIをベンチマークとするファンドは数が多く、その中で最も低コストのeMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と同じ信託報酬となっています。

 

個別のインデックスファンドとの組合せと、どちらがお得か?

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)信託報酬は、0.15336%(税込)

一方、eMAXIS Slim先進国株式、新興国株式、国内株式(TOPIX)を同じ比率で組み合わせた場合の信託報酬は、

0.1316%となり、

個別のファンドを組み合わせた方が約0.02%お得となります。

コストを優先する方や時価総額比率とは異なるアセットアロケーションの方は個別ファンドの組合せを、0.02%のコストで利便性をとる方はeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を選択すれば良いでしょう。

(注)eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の国内株式部分のベンチマークはMSCIジャパンでTOPIXとは異なります。

 

信託報酬の変更履歴

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、設定から日が浅く、まだ信託報酬引下げの実績はありません。

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の信託報酬変更履歴
引下げ日 信託報酬(税込) 備考
2018/10/31
 0.15336% 新規設定(SBI・全世界株式に対抗した設定)
??? ??? ???

 

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)とSBI・全世界株式インデックス(雪だるま)、楽天・全世界株式インデックス(楽天バンガード)の比較

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の直接のライバルとなるのは、ベンチマークは異なりますが日本を含む全世界の株式に投資できる

の2本でしょう。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)との大きな違いは、

  1. FTSE・グローバル・オール・キャップ・インデックスをベンチマークとするSBI・楽天全世界株式は小型株までも含むのに対し、eMAXIS Slimは大型・中型株だけ。
  2. SBI・楽天全世界株式は事実上FOFで、米国ETFを介して全世界の株式に投資するのに対し、eMAXIS Slimは直接日本から全世界の株式に投資する。

1の小型株の有無に関しては、もともと小型株は全体に占める割合が小さく、かつ、その小型株によって確実にパフォーマンスが良くなるというわけでも無いので、もはや好みの問題と言って良いでしょう。

2は配当に対する源泉徴収税が大きく異なります。eMAXIS Slimのように直接海外に投資する場合、所有する株式の配当に対する源泉徴収税は、その現地国のみです。そして分配金を出さないファンドでは、最終的には譲渡益として国内で課税されます。
一方、米国ETFを介して投資すると、現地国に加え米国での課税が加わります(米国企業の配当を除く)。
このように米国ETFを介して投資する場合、例えば配当利回りが2%だとすると、約0.1%リターンが低下します。言い換えれば、信託報酬・実質コストが0.1%上乗せされるのと同じです。
より詳しくは下記記事をご覧ください。

 

 

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の運用状況

資金流出入額 & 純資産総額 (人気は?)

月次資金流出入額純資産総額から、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の売れ行き・人気を見てみます。

(*)月次資金流出入額は、日々の純資産総額の増減額に騰落率を考慮して算出した概算値になります。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

2018年10月31日設定と未だ新しいファンドですが、僅か3カ月で純資産総額も10億を超え、毎月数億レベルの資金流入がありますので、まずまず人気のあるファンドと言って良いでしょう。

 

運用状況は?

インデックスファンドでは、ベンチマークとの乖離が小さい事がファンド評価の重要な要素です。そして、乖離がなければ、そのコストに応じた騰落率になる筈です。

下図は、2019年1月末日時点の信託報酬(/4)に対する3カ月騰落率をプロットしたものです。

ベンチマークが同じeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)と[ステートストリート/SSGA]全世界株式インデックス・ファンドをプロットしてあります。

*eMXIS Slimの先進国、新興国、国内を同じ比率で組み合わせた場合もプロットしてありますが、国内株式のベンチマークが異なる為あくまで参考値です。

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の騰落率は、SSGA全世界株式インデックスファンドを0.10%上回っており、これは両者の信託報酬の差/4に一致します。

即ち、SSGA全世界株式インデックスファンド(コスト要因以外で)ベンチマークとの乖離がないと仮定すると、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)も同様に乖離のない運用になっているという事です。

また、SSGA全世界株式インデックスファンドは信託報酬以外のコストが0.09%ですが、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)も同程度で収まっている可能性が高いと推測できます。

 

まとめ

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、MSCI ACWIをベンチマークとするインデックスファンドの中では最も信託報酬が低く、さらに他のベンチマークを含めた全世界株式インデックスファンドの中でも最低水準の信託報酬です。

未だ新しいファンドではありますが、資金流入も順調で、その運用も既に安定していると推測できます。

先進国株式、新興国株式、国内株式を1本のファンドで投資したい方にとっては、楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)SBI・全世界株式インデックス・ファンドとともにお勧できるファンドと言えます。

人気(資金流入額)では、楽天・バンガード・ファンド(全世界株式)が一歩抜き出ていますが、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、大型・中型株で十分、そしてよりコストにこだわる方にお勧めです。

ただ、まだ設定から新しいファンドで、運用が安定しているといっても一部推測を含みますので、慎重を期す方は1回目の決算が出るまで待っても良いでしょう。

 

購入先

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は下記の金融機関で購入出来ます。

販売会社 SBI証券楽天証券 マネックス証券カブドットコム証券松井証券岡三オンライン証券

現時点(2019.2)で、上記金融機関以外では購入出来ません。低い信託報酬(販売会社の利益が少ない)、かつ機動的な信託報酬の引下げに合意できる金融機関のみが取扱うという事でしょう。

楽天証券なら楽天カード(クレジットカード)で投資信託を積立購入する事が出来ます。勿論ポイント還元があり事実上1%割引で購入出来るようなものです(上限5万円/月)。さらに、そのポイントで投資信託を購入する事も出来ます。
公式サイト楽天カード

勿論、つみたてNISA対象のファンドです。(上記金融機関でもつみたてNISAを取扱っていない場合があります)

 

 

ライバルとなるファンド

eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)  *本記事

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま)

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド)

 

他の全世界株式インデックスファンドとの比較、最新の人気・運用状況は下記記事を参照して下さい。

 

インデックスファンドの信託報酬、実質コスト、純資産総額の一覧は下記記事を参照して下さい。

 

eMAXIS Slimシリーズの他のファンドの評価・解説は下記記事をご覧ください。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) *本記事

eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) 

eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

 

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